仮面ライダーパンドラ、神宮麗夜は自身の野望のために鈴、セシリアをはじめとする生徒たちを自らの傀儡とした。パンドラは自身が優位になったことで大樹たちを殺そうとしたが寸でのところでERの仮面ライダー、レーザーターボ、エグゼリオンに阻止された。
side三人称
パンドラと戦いを始めたレーザーとエグゼリオン。レーザーはガシャコンスパローの二刀流で絶え間なくパンドラを切り付けていく。エグゼリオンはガシャコンランサーで突くだけでなく、ガシャコンランサーを棒高跳びの棒のように使って、大ジャンプからの強烈な叩きつけを繰り出す。パンドラは両者のスピードを生かした立ち回りによって攻撃を当てるどころか、防ぐことすらできないでいた。
「があ、お前らよくも!」
「へいへい、どうした?こんなんじゃ、自分たちのライフゲージを減らす前にお前が負けちまうぞ!」
「ほら、隙あり!」
いら立ちをあらわにするパンドラに対し、挑発を行う余裕を見せるレーザー。エグゼリオンはスピードを生かした三次元的な動きであらゆる方向からパンドラを攻撃していく。見る見るうちにパンドラのライフゲージは減っていく。
「許さない!許さない許さない許さないゆるさないユルサナイ、許許許、すすす、yurusa、ゆるさANあい、あhwnsodejwejkfm、、、、、AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!。」
パンドラのライフゲージが半分を下回ったその時、突如パンドラの体から大量のバグスターウィルスが噴出する。噴出したバグスターウィルスは大量の素体バグスターとなり、パンドラの体を変えていく。
「貴利矢先生、あいつバグスターになってない!?」
「あいつのガシャットが原因だろうな。おい、リク。ライフに気を付けろ。このウィルスだとゲーマドライバーを使っていても影響を受ける。」
「つまりは短期決戦ってことっすか?」
「そう言うことだ。」
レーザーとエグゼリオンの目の前でパンドラはその姿をバグスターへと完全に変えた。その姿は仮面ライダーであった時の天使のような姿ではなく、まさに悪魔そのものの姿となっていた。
「AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!」
パンドラ=パンドラバグスターは背中から翼を広げ、空中からレーザーとエグゼリオンに襲い掛かる。
「おいおい、ノリが良すぎるぜ。」
「うおっとと、あぶねー。」
パンドラバグスターの突撃を交わす二人。その二人に襲い掛かる無数の素体バグスター。
「そっちがそうならこれを使わせてもらうぜ、爆速!」
「ジェットコンバット!」
レーザーはプロトジェットコンバットガシャットを起動、仮面ライダーレーザーターボ コンバットバイクゲーマーレベル0にレベルアップした。変身したレーザーは上空からガトリング砲で無数の素体バグスターを撃破していく。一方のエグゼリオンは
「流石にずるいだろ、空を飛べるの。」
と言いながら、ガシャコンランサーを振るっていた。エグゼリオンはカミカゼアクションという幻夢コーポレーションが新たに開発したゲームで変身する仮面ライダーである。
カミカゼアクションのゲームジャンルはマイティアクションXと同じ、アクションゲームである。マイティアクションと違い、よりスピードに特化したゲームであり、ERに所属するゲーマーの小児科医の先生曰く
「かなり、上級者向け。」
というゲームであった。そのため、エグゼイド以上のスピードを持ち、同等の高い身体能力を誇る、それがカミカゼアクションの特性である。事実、レベル2で無数の素体バグスターを難無くなぎ倒していくだけではなく空中から攻撃を仕掛けていくパンドラにも対応している。
パンドラバグスターは空中を浮遊し、雷、吹雪、竜巻を起こす。そのどれもが一撃でも受けてしまえばライフゲージを大幅に削ることが出来る攻撃である。だが、その攻撃は味方である素体バグスターを巻き込むというだけになっている。レーザーはパンドラの攻撃が当たらないよう、空中を縦横無新に飛び回る。エグゼリオンはそのスピードと身のこなしでダメージを受けないギリギリの距離で攻撃を躱していく。
「AAAAAAAAAAAAAAAA!!」
自身の攻撃が相手に全く当たらないことに怒りの叫びをあげるパンドラバグスター。戦う場所を地上に変えて、エグゼリオンに襲い掛かる。
「自分を忘れるなよ。」
そこをレーザーは逃さずにガトリング砲でパンドラバグスターをハチの巣にする。防ぐことも出来ずに幾度もダメージを受けるパンドラバグスター。怯んだところをエグゼリオンが回し蹴りを放ち、吹っ飛ばす。
「リク!一気に決めるぞ!」
「ウイっす!」
レーザーとエグゼリオンはガシャットをキメワザホルダーにセット、必殺技を発動する。
「キメワザ!ジェットクリティカルフィニッシュ!」
「キメワザ!カミカゼクリティカルフィニッシュ!」
レーザーのガトリング砲、エグゼリオンの両足にエネルギーが集中する。
「「はあああああああ!」」
レーザーがガトリング砲を唸らせ、無数の弾丸をパンドラに叩きつける。レーザーの必殺技を受け、息も絶え絶えになったパンドラバグスターにエグゼリオンは周囲を高速で疾走する。そこから幾度も飛び蹴りを放ち、パンドラバグスターのライフゲージを猛スピードで削っていく。すでに死に体になっているのにさらに追い打ちを掛けられたパンドラバグスターは怒りを燃やすどころかその戦意を喪失していた。
「これでクリアだ!」
エグゼリオンは一際力をためた跳び蹴りをパンドラバグスターに放った。
「A、AA、AAAAAA、、、、、。」
パンドラバグスターが弱く声を上げる。その直後にパンドラバグスターは地面に倒れる。
「ゲームクリア!」
ゲームに勝利したことを告げる音声がゲームエリアに響く。それと同時にバグスターたちは消滅。パンドラはバグルドライバーアナザーが破壊されたことで変身が解除された。
「貴利矢先生、こいつ生きてる?」
変身が解除されて、地面に倒れている麗夜を見たエグゼリオンがレーザーにそう言う。
「息はあるから大丈夫だろ。見たところ、バグスターウィルスの影響も少なそうだ。」
麗夜の様子から特に大きな問題もないと告げるレーザー。
「それじゃあ、貴利矢先生。ゲームエリアから移動した方が良いじゃないですか?」
「本当ならERに入れたいところだが、ここで騒ぎが起きた以上は学園に引き渡した方が良いからな。」
そんなやり取りをして麗夜を確保した二人はキメワザホルダーを操作してゲームエリアから出る。
side 大樹
突然、俺たちの前から神宮麗夜が消えてから数分が経った。あいつが消えた為なのか操られていた女子生徒達も俺たちに攻撃をすることは無かった。
「あ、あれ?私、どうして?」
「わたくし、何がありましたの?」
突然、鈴とセシリアが正気を取り戻した。それだけではなく周囲の女子生徒達も正気に戻ったようだ。それと同時に急に神宮麗夜と二人の戦士が現れた。一人はヴァルハラの資料と前前世の記憶から仮面ライダーレーザーターボであることは分かった。もう一人は見たことのない濃い青色の仮面ライダーである。見た目からどうもライオンを模したゲームキャラクターがモチーフであることは分かる。
「ほい、そいつが持っていたガシャットは壊したから。あとはそっちで尋問とかしてくれ。」
レーザーターボが乱暴に麗夜を扱った。患者をそんな風にしていいのか?あんた、医者でしょ?ああ、どこぞの戦うドクターは気合で治すとか言っていたからなあ。同じか。うん。
「なあ、大樹。彼らも仮面ライダーか?」
牙也が聞いてくる。まあ、こんなにバリエーションが多いと混乱するだろう。
「ああ。彼らは衛生省に所属する仮面ライダーだ。まあ、味方ととらえて良い。」
俺の説明にひとまずは納得してくれたみたいだ。俺たちは麗夜を俺の上着(学園の制服)で縛り上げた。流石にもう変身することは無いが、念には念を入れた。その際に鈴が神宮r、屑が寝ているのを良いことにボコボコにして顔面を整形していた。うん、面影が全くない。まあ、一夏の面をしたクソ野郎がいるのは俺も我慢できないからOK、OK。
「それでこいつはどうするんだ?」
牙也がそう言ったが実際の処はどうすればいいのか考えあぐねている。ここまでの経緯を話したところで千冬姉ちゃんたちが納得するかと言うと、、、、、、、、。
「「「「「どうしよう、こいつ。」」」」」(大樹、颯斗、簪、鈴、セシリア)
正直、扱いに困るんだよな。〆るのはERの人たちがしたから、俺たちがこの屑を〆るのは必要ないんだよな。
「放置しない?」(颯斗)
「私もそれに一票。」(簪)
「放置して良いの?」(鈴)
「いっそのこと、海に沈めるか。」(大樹)
「「「「「「「ヤメロ!」」」」」」」」(大樹以外)
流石に海に沈める案は通らなかった(それもそうだ、俺も本気じゃない。)。
「お前たち、、、よくも。」
色々話していたら目を覚ましちまったよ、こいつ。
「絶対に許さないぞ!」
「うるさい!黙れ!」
鈴さん、こいつに蹴りをまた叩き込んだ。一撃で意識が消えるあたり、こいつが雑魚なのか、それとも鈴がすごいのか、、、。
「さて、自分たちは帰るぜ。」
レーザーは俺たちのやり取りを見て、そう言った。彼らはERの仮面ライダー、本来であれば管轄外であるIS学園で活動していることは関係諸機関からの追及が出てくる危険性がある。
「ええ、ありがとうございます。あなた方がいなければ、俺たちでは解決できませんでした。」
今回、彼らがいたことで非常に助けになった。そのことから俺は二人の仮面ライダーに礼を言う。
「良いって、良いって。何かあれば助けになるしさ。」
エグゼリオンが手を振って言った。二人はゲームエリアへ入ったのかこの場から消えた。
「大樹!」
その直後、牙也が俺を呼んだ。
side 牙也
俺が見たことのない二人の仮面ライダーがこの場を立ち去る直前、拘束していた神宮麗夜に異変が起きた。最初はただの寝返りとかだと思ったが実際に全身のいたるところが不気味に胎動していた。
「これって、、、。」
「俺たちも気が付いたのがついさっきだ。」
大樹もこの様子を見て、事態が俺達の予想を超えた形になろうとしていることに気付いた。
「かんちゃんは皆を避難させて。」
「うん。」
「私もセシリアも手伝うわよ。」
鈴たちが周囲にいた女子生徒たちを避難させる。
「大樹の見立てはどうだ?」
大樹のひとまず意見を聞いてみる。
「分からない。ただ、こういう時は大抵ろくでもないことになるのがお約束だ。」
その言葉の通り、俺達の目の前でろくでもない事態になって来た。
不気味な胎動を繰り返していた神宮麗夜の肉体はボコボコととういう音と共に肥大化、巨大な肉塊へと変わる。
「あのさ、これで終わりってならないよね?」(颯斗)
「ここまで来てそれは無いだろう!」(箒)
「おい、見ろ!」(大樹)
肉塊はところどころから裂けていき、さらにその形を変えていく。その形は徐々に人の形へとなっていき、醜悪な肉の巨人が誕生した。
「GISYAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!!!!!!!。」
巨人はその瞳に光を宿すと咆哮を挙げる。その咆哮は衝撃波を伴って、学園全体へと広がった。特に近くにいた俺たちはあまりの強さに大きく吹き飛ばされた。
「暴れる前に倒すぞ!」
「ああ!」
衝撃波になっとか耐えた俺と箒はロックシードを開錠して、アーマードライダー零、レオンに変身した。俺は紫炎を、箒はマスガンドを巨人に振るう。紫炎の刃は巨人の体表に吸い込まれるように入っていき、巨人の体を切り裂いていく。箒もマスガンドで切り付けており、目に見えてダメージがあるのが分かる。だが、
「牙也!切ったそばから傷が治っていくぞ!」
箒が俺にそう言う。箒の言った通り、こいつは傷を受けた端から治っているのだ。切り付けても切り付けても切り付けてもこいつは全くの無傷だ。
「箒!必殺技で一気に倒すぞ!」
「ああ!」
「ブルーベリースパーキング!」
「マスカットスパーキング!」
俺たちはドライバーを操作して、必殺技を発動。紫炎とマスガンドにエネルギーがチャージされ、巨大な光の刃を形成する。
「「はあああああああ!」」
俺と箒は同時に武器を振るい、巨人を攻撃する。俺たちの攻撃は巨人に大きな傷を負わせた。今度はその傷がふさがれることは無かった。
「これならいける!」
俺も箒もそう思った直後、巨人の体に変化が起きた。先程受けた傷の周りの組織が肥大化して傷を覆い隠していく。さらに体表にも変化が現れた。筋肉がむき出しになったような体表が赤黒く変化し、光沢を帯びていく。その姿も変化し、黒光りする鬼のような姿になった。
side 三人称
零とレオンが応戦する中で大樹と颯斗は巨人、ギガオーガの放った衝撃波で海まで吹き飛ばされていた。
(溺れる!溺れる!)
颯斗はパニックになりながらもマッハドライバーを装着、仮面ライダーロードに変身した。ロードは辺りを見回して頭上に海面があることを確認する。その中でロードは共に海へと吹き飛ばされた大樹の姿が近くにいないことに気付く。
(ハート!大樹がいない!)
(いや、下にいるぞ!どうやら、颯斗よりも早くに変身していたらしい。)
一方の大樹は吹き飛ばされた瞬間に変身しており、アーマーの重量によって颯斗よりも沈んでいたのだった。
ロードは炎竜の位置を把握し、炎竜も自分よりも上の位置にロードに自身の無事を伝える。二人は水を強く蹴って、水面へと浮上した。水面から飛び出た二人は自分たちの目の前に存在するものに驚いていた。
「進〇の巨〇?」(ロード)
「そうだとしても、、、これは予想外だ。」(炎竜)
炎竜たちが海に沈んでいる短い間に大きく変貌したことは彼らにとっては小さくない衝撃だった。
「無事だったか!?」(零)
応戦中の零が戦線に復帰した二人にそう言った。
「なんとかな。あれは一体、、、。」(炎竜)
「俺と箒で攻撃していたが付けた端から傷が治っていったんだ。今じゃ、攻撃が全く通らなくったが。」(零)
炎竜に状況を説明する零。それを聞いた炎竜は考え込みだす。
(再生能力、受けた攻撃に対して耐性を獲得する能力か。下手に攻撃を加えたところで手に負えなくなるだけ。こういうタイプに取るべき手段は一つ。)
これまでの経験から同様の相手に行った攻撃、作戦から獲るべき手段を導き出す炎竜。
「敵の弱点、心臓部を破壊するしかない。牙也、場所は分かったのか?」(炎竜)
「探っているが固い体表の所為で分からない。うかつに強力なアームズで攻撃をするわけにはいかないからな。」(零)
「とはいえ、私達も色々と試したがあの姿になってからはほとんど歯が立たなかったのだ。場所の見当も着けることが出来ないんだ。」(レオン)
「颯斗、ブレンの能力で弱点を探すことは出来るのか?」(炎竜)
「だと思って、呼んだよ。」(ロード)
ロードは右手にある緑色のシフトカーを炎竜たちに見せる。
「弱点のサーチには時間が掛かりますよ。特にあれほどの体躯では。」(ブレン)
「いや、あれを使えば何とかなるでしょ?」(ロード)
「それでは颯斗に負担が!」(ブレン)
「あれを放っておけないよ、手伝ってよ。」(ロード)
「、、、、はあ。分かりました。」(ブレン)
ロードはシフトカーをハートからブレンに変える。
≪シグナルバイク、シフトカー!ライダー、テクニックブレン!≫
ロードのボディが緑色に変更され、その頭部は特徴的だったハートの角が無くなり、複雑な回路基板が埋め込まれた銀色となった。ロードはドライバーのボタンを連打する。
≪ズーっと、テクニックブレン!≫
シフトアップした途端に頭部の回路基板のラインが光りだす。それと同時にロードの緑色の瞳も輝く。
「颯斗の解析が終わるまではあいつを止める、それでいいか?」(炎竜)
「分かった。」(零)
「ああ。」(レオン)
炎竜たちはギガオーガがロードに攻撃を加えないよう、攻撃を始める。ギガオーガは動ない絶好の標的であるロードに狙いを定めるも炎竜たちの攻撃が煩わしく感じているらしくロードを攻撃することが出来ないでいた。
「思っていた以上に固いな。」(炎竜)
「今の所は俺達に注意を向けているが、早くしないと限界が来るぞ!」(零)
「留芽!まだなのか!」(レオン)
だが、かなりの固さを誇るギガオーガの体表では完全に攻撃の手を緩められるほどの一撃を与えることは出来なかった。そのために炎竜たちにも限界が近づいてきた。
「っ!ぐうううう!!」(ロード)
敵の弱点を解析するロードが苦悶の声を上げる。ブレンの能力は敵の弱点を探すことや電子機器などにハッキングを行うことに特化している。戦闘には不向きではあるもののこのように厄介な敵との戦いでは重宝する能力である。だが、ハートの能力と同様にこれにも欠点が存在する。膨大な量の情報を一度に収集、取捨選択するために変身者に多大な負担を掛けるのだ。ごく短い時間であればそれほどではないのだが今回は相手の体躯の大きさからかなり時間が掛かっている。この無限とも思える短い時間はロードに、颯斗に多大な負担となっている。
(まだ、見つからない!さっきから頭が痛くてたまらないのに、、、。あああああ!)
「ブレン!もう一段ギアを上げるよ!」(ロード)
「あああもう!私は知りませんからね!」(ブレン)
ロードはまたシフトアップを行い、その能力をよりフルに発揮した。
「うあああああああああ!!」(ロード)
苦悶の声を上げながら、懸命にギガオーガの弱点を探すロード。炎竜たちも懸命にギガオーガの注意を引き付けているが限界が近づいていた。
「見つけ、、、た!」(ロード)
なんとか、ロードの解析が終わったが、
「颯斗!」(炎竜)
ついにギガオーガはロードに狙いを定め、その剛腕を振り下ろした。炎竜たちはなんとか止めようと動いたがギガオーガがその腕を振り下ろすことの方がほんの少し早かった。ロードはブレンの能力を使った影響で防ぐことが出来ずに自身に襲い掛かる剛腕に押しつぶされたかに見えた。
「皆、大丈夫か!」
だが、ロードの目の前で白銀がバニシングブレードでギガオーガの剛腕を受け止めていた。
「その腕をどけろ!」(炎竜)
炎竜は白銀が受け止めているギガオーガの腕を渾身の力で弾き飛ばした。それによりギガオーガは体勢を崩して地面に倒れた。
「助かったよ、お前に助けられたなんて腹立つけど。」(ロード)
「その言い方は無いだろ。」(白銀)
「言い争うなよ。」(炎竜)
軽口を叩ける余裕を見せる炎竜、ロード、白銀。そこに零、レオンも加わった。
「弱点は分かったよ。心臓に当たる部分に再生不可能なほどの攻撃を加えれば倒せるよ。」(ロード)
「ここからが本番だ。一気に行くぞ。」(炎竜)
「分かった!」(白銀)
「箒、行くぞ!」(零)
「ああ!」(レオン)
ロードはブレンからハートへフォームチェンジした。零とレオンは戦極ドライバーにゲネシスコアをセット、零はゲネシスコア側にブルーベリーロックシード、戦極ドライバー側にザクロロックシードをセットした。レオンはマスカットロックシードをヨモツヘグリロックシードに変え、ヨモツヘグリエナジーロックシードをゲネシスコアにセットした。
≪ハッ!ディープザクロアームズ!狂・乱・舞・踏!ハッ!ディープブルーベリーアームズ!冥土道・Dark・Stage!≫
≪ミックス!ヨモツヘグリアームズ!冥界・黄泉・黄泉....ジンバーヨモツヘグリ!ハハー!≫
零、レオンは最強形態のディープザクロアームズ、ジンバーヨモツヘグリアームズにアームズチェンジした。
「紘汰さんが牙也を通して俺に渡したこいつを使うか。」
『ブルーベリー!』
≪ソイヤ!ブルーベリーアームズ!マスケティアーオブサファイア!≫
炎竜は鎧武から渡されたブルーベリーロックシードを開錠、仮面ライダー炎竜ブルーベリーアームズにアームズチェンジした。
零は漆黒の弓、セイヴァーアローを、レオンはアームズチェンジ前と同じくマスガンドを構える
ロードはその闘志を隠そうとせず、ファイティングポーズをとる。
白銀はバニシングブレードを正眼に構え、炎竜は新たな武器である濃紺色の銃剣、ブルーライフルを肩に担ぐ。
体勢を戻したギガオーガは彼らを見据え、威嚇の咆哮を挙げる。
「この戦場、俺達仮面ライダーが勝ち取る!」
炎竜はブルーライフルの銃口をギガオーガに向け、そう言い放った。
「「「「「うおおおおお!!!!!」」」」」
炎竜たちはギガオーガに向かって走り出す。
ロードは一気に距離を詰めるとギカオーガの体勢を崩すべく幾度も足を殴り付ける。
零はセイヴァーアローの弦を引き、ギカオーガの心臓に当たる部位に無数の矢を飛ばしていく。
レオンはアームズチェンジ前と同様にマスガンドをギガオーガに叩きつけるように振るっていく。
白銀は持ち前のスピードを生かしてギガオーガの体に幾度も切り傷を付けていく。
炎竜は仲間たちの補助としてギガオーガの目を狙い撃つ。
ギガオーガのその強固な体に新たな傷が出来ていく。最初の戦いとは違い、傷が治っていく端から新たな傷が出来ていく。体がその攻撃に耐性を獲得するその前に次々と傷が出来ていく。無敵と思われたその体も5人の仮面ライダーたちの猛攻の前では完璧では無かった。
≪ブルーベリーオーレ!≫
炎竜は戦極ドライバーを操作、ブルーライフルの銃口にエネルギーが集まっていく。エネルギーが限界まで溜まりブルーベリーを模した巨大な光弾が形成され、それと同時に炎竜はブルーライフルの引き金を引いた。放たれた光弾はギガオーガの頭部に被弾、大爆発を起こした。
炎竜の攻撃を受けたギガオーガの頭部は吹き飛び、首から上がえぐれていた。ギガオーガの体は自身の頭部も再生しようと動き出す。
「とどめはこれだ!」
『ブラックベリー』
≪ソイヤ!ブラックベリーアームズ!バスターオブクレイモア!≫
炎竜はロックシードをブルーベリーからブラックベリーに変え、ブラックベリーアームズにアームズチェンジした。炎竜はブラックベリーアームズ専用アームズウェポン、漆黒の大剣オニキスクレイモアを構えると戦極ドライバーを操作する。他の四人もそれぞれのドライバーを操作、必殺技を繰り出す準備をする。
≪ブラックベリースカッシュ!≫
≪ディープザクロスカッシュ!ディープブルーベリースカッシュ!≫
≪ヨモツヘグリスカッシュ!ジンバーヨモツヘグリスカッシュ!≫
≪シルバーエナジースパーキング!≫
≪ヒッサーツ!フルスロットル!デッドヒート、ハート!≫
5人は飛び上がり、炎竜、レオン、白銀は巨大な光刃を形成したアームズウェポンでギガオーガの体を心臓から切り裂いていく。零はセイヴァーアローから巨大な光の矢を形成して放つ。ロードは紅く輝くその右腕をギガオーガの胸部に叩きつけた。5人の必殺技のエネルギーはギガオーガの心臓から全身へと走り、その肉体を破壊していく。エネルギーが走った場所は小規模な爆発を起こし、それが連鎖的に起こりギガオーガの肉体が爆発四散する。飛び散った肉片も残ったエネルギーで燃えていくのであたりには何も残ることは無かった。これで事件は幕引きを迎えた。
side 大樹
神宮麗夜、だったものを倒してから俺たちは学園にいる千冬姉ちゃんたちにことの全容の報告を行った。流石の千冬姉ちゃんたちも驚いていたいたけど牙也の世界の箒がいることとかもあってすぐに納得してくれた。
「それが朝のSHRをバックレた理由か!」
「報告、連絡、相談が遅れてすみませんでしたあああああああ!!!!!!」土下座
現在、俺は担任に全力で土下座をかましているところです。いや、なんか忘れてたのよ、連絡するの。気付いたら一切連絡していなかったから、この場合は全力で誠心誠意を見せて、相手の情に訴えないと、、、。
「全く、、、どうしてお前は自分一人でなんでもやろうとするんだ、、、。」
愚痴をこぼす千冬姉ちゃん。恐る恐る顔を上げると気疲れした表情で俺を見つめる千冬姉ちゃんがいた。
「どうして、周りを頼らない?」
「それは、面倒を掛けたくないから、、、。」
「大樹、面倒の一つや二つ、掛けたって良い。私も、父さんも母さんもそんなことで今更大樹のことを家族じゃないとは言わない。」
昔から、正確には俺が皆の家で暮らすようになってから、俺は出来る限り迷惑の掛からない良い子でいようとしてきた。そうしないと自分の居場所がなくなると思ったから。今では、頭ではそんなことはないと考えられるようにはなってきている。ただ、それでも心の片隅、奥底ではいまだにそうしないといけないと思っている自分がいる。ここまでの戦い、そうしなくちゃ、兄貴が関係しているからそれだけなら皆の力を借りることは出来るはずだ。それを俺がしないのは皆に傷ついてい欲しくないという思いと一人でやらなくちゃ俺の居場所がなくなってしまう、そんな気がしたからだ。
「今回の件は不問とする。もう、寮に戻れ。」
千冬姉ちゃんはそう言って話を切り上げた。
寮に戻る道中、俺は万夏が今回の件でかなり心配していることを想像しつつ手元にある黒のイヤリングを見る。これはブルーベリーロックシード、ブラックベリーロックシードと共に紘汰さんが牙也を通して俺に渡したものだ。実をいうとこれは俺にとって非常に見覚えのある品物だった。
「どうして、これを、、、。」
これを俺に渡した紘汰さんの考えを色々と考えていた。これは俺には使えず、一夏にも、千冬姉ちゃん、箒、鈴、セシリアが使うことのなかったもの、それどころか前世においては俺達の目の前に立ちはだかり、苦しめたものである。そして、これを使えるのはただ一人、だけどこの世界ではこれを使うことはない、そのはずだ。
「よう。」
考えていたら寮の近くまで来ていたらしく、牙也が俺に声を掛けた。
「ああ。」(大樹)
「織斑先生はどうだって?」(牙也)
「今回の一件における俺のペナルティは無しだって。」(大樹)
「そうか。」(牙也)
「箒とカンナは?」(大樹)
「寮で皆と話しているぞ。」(牙也)
「仲良くしていて良かったよ。」(大樹)
「なあ、大樹はなぜ戦うんだ?」(牙也)
「なぜって、、、。ああ、座りながら話すよ。」(大樹)
ちょうど、俺の定ポジションのベンチがあったのでそこで話すことにした。
「理由は、身近な大切な人達を守りたいから。もっと、根本的にはその人たちが傷つくのが怖くて、絶対に嫌だから。」(大樹)
子供っぽいだろ?いつもの自嘲気味にそう言う。
「そうか?それはそれで立派な理由だろ?」(牙也)
「まあ、そうだけど。はっきり言えば単なる我が儘だよ、傷ついて欲しくないって。」(大樹)
「誰かを守りたいってのはそうするに足る程、大樹にとって大切な誰かだろ。それは我が儘かもしれないがそうしようと思えることこそが重要なんじゃないのか?」(牙也)
「そう思ったことは無いかな。いつも必死だったから。」(大樹)
俺はそう言うと空を見上げる。今は夕暮れ時で西の方角が橙色に染まっている。なんとなくそうしていると俺の悩みなど意味のないものと思えてくる。だからだろうか、突拍子もない、されど大いに実感のあることが口に突いて出た。
「俺さ、3回輪廻転生しているんだ。」(大樹)
「輪廻転生?」(牙也)
「生まれ変わり、黄泉がえり、まあ、前世の記憶があるってやつだよ。前世でも、俺は一夏たちとここ、IS学園にいて、仮面ライダーになって、インベスを倒していた。違うのはマドカがいなくて、仮面ライダーは俺だけ、誰にも知らせず、たった一人で戦っていたということ。」(大樹)
そのことに牙也は口を挟むことなく聞いていた。
「いつも死に物狂いだった。俺一人が失敗すれば大勢の人が巻き込まれる、その中に俺の友達や家族が入るかもしれないって考えたら、気が狂いそうだった。そこからは傷だらけで傷の上から傷をつけるような生活で、正直、学園にいる間でよく死ななかったもんだと思ったよ。戦いの勝利に喜びはなく、あるのは気が狂う程の恐怖だけ。唯一気がまぎれるのは一夏たちのドタバタ騒ぎの火消しをしている時、いやその時も頭の中は次の戦いのことだけ考えていたな。そこにあるのは俺以外の皆を守ること、そのために自分の命なんて必要なら捨てることすらも戦いの手段の一つにしていた。」(大樹)
「大樹、、、。」(牙也)
「そんな風に身も心も戦い一色に染まっていったよ。だけど、あの日、亡国機業の殲滅作戦のカモフラージュとして行われた専用機持ちによる京都旅行の下見だったんだけど、そこでマドカと出会ったんだ。正確には二回目だな、学園祭の時にバイザー越しに出会ったから。
あの時のマドカはその生まれ、境遇から他者を信用することなく、力に固執していたから、触れれば殺すってその立ち姿からはっきりと主張していたな。お互い、何を思ったのか、その時の京都を二人で回ったんだよ。見ているうちにマドカが、なんというのかな、最初は無意味なものを見ているとしか言えない表情が、だんだんと変わっていって、気付いたら俺もマドカも笑いながら回っていたんだよ。その時かな、久しぶりに戦いを忘れて、純粋に楽しんでいたのは。この時間がずっと続けばいいとまで思っていたけど、お互いに仲間から連絡があって、その時、ちょうど京都の縁結びにまつわる神社の前で二人でまた会えるようにって神社でな。そこで一度は分かれたよ。」(大樹)
「マドカって、Mのことか?」(牙也)
「ああ、そうだよ。その夜に亡国機業との戦いがあって、そこで俺が彼女と戦うことになったんだ。ISの操縦は俺は専用機持ちの中では一番へたくそですぐに負けると思ったよ。それなのに、彼女は俺を攻撃するのをすごくためらっていたんだ。その時にな、一夏の白式が暴走したんだ。その時にマドカは暴走した一夏の攻撃をまともに受ける、死んでしまう一撃が来るっていうのに肌身離さず持っていた千冬姉ちゃんの写真を掴もうとしていた。俺は後先考えずマドカを助けた。その後は色々あって、学園でマドカを保護、正確には拘束だけど、マドカと話していたのは俺と千冬姉ちゃんくらい。随分と話したよ、俺の戦い、理由、俺が生きてきた時間、俺が好きな音楽や物語、小説、映画、考えられる限り色々と。」(大樹)
俺がここまで話すのは珍しかった。マドカとの日々、マドカたちと別れた後の時間、それらすべてを牙也に話した。
「そこまであって戦うのは大樹にとってこの世界のことを守るべきものだと思っているからだろ?」(牙也)
「確かにね。」(大樹)
「俺も家族を失った。今じゃ、母親が俺にとっての敵だ。」(牙也)
「それでも戦うのは守りたいものがあるからだろ。」(大樹)
「そうだ。」(牙也)
「仮面ライダーの名を冠する奴はそういう奴だよ、自分が傷ついてでも、たとえ心が折れてしまうほどの絶望を味わいながらも戦う英雄。俺はその名を英雄にのみ名乗ることが許されるものだと思った。正直、この名前が重たすぎる。それでも、俺は、、、。」(大樹」
俺は手のひらのイヤリングに目を落とす。
「救世主にも、守護者にも、英雄にもならなくて良い。どうせ、俺一人じゃできることはたかが知れている。それでも、近くの、俺の大切な、、、俺に居場所をくれた人達を守りたい。その中でも万夏(マドカ)だけは、、、。」(大樹)
気づけば、随分と話し込んでいたようだった。日は沈み、辺りが暗くなり始めていた。
「話したな。」(大樹)
「そうだな。」(牙也)
「そういえば、そっちの一夏はどうなの?」(大樹)
「どうって?」(牙也)
「まあ、誰と付き合っているとか。」(大樹)
「ああ、鈴と付き合っているぞ。ずっと束さんの手伝いをしていて、今じゃアーマードライダーだ。」(牙也)
「ふ~ん。こっちは唐変木だから、箒と鈴のアプローチに全く気付かねえし。」(大樹)
「そんなに鈍いのか?」(牙也)
「脳みそ腐っているのかって何度思ったことか。」(大樹)
どの世界でも唐変木は唐変木と思っていたけど違うみたいだ。
「「牙也(様)!!」」(箒、カンナ)
寮の方向から箒とカンナが走って来た。
「牙也様、クラックが開きました!」(カンナ)
「次の世界へ行くのか!」(牙也)
どうやら、牙也達と別れる時間が来たようだった。
「ここでさよなら、かな?」(大樹)
「そうだな。」(牙也)
牙也は俺に右手を差し出した。俺はその手を握る。
「いつの日か、また会おうぜ。」(牙也)
「ああ。ありがとう、アーマードライダー、仮面ライダー零。」(大樹)
「またな、仮面ライダー炎竜。」(牙也)
異界の戦友はその言葉を最後に旅立っていった。俺はその背中を見て、彼らの行く末が俺がたどったような悲惨なものにならないことを祈った。
牙也達が旅立ってから、俺は寮の自室に戻った。
「ただいま、万夏。」
「お帰り!」ぎゅー
部屋に入るなり、万夏が俺に突進してきて抱き着いてきた。明らかにものすごく心配していましたというのが伝わる強烈ハグでした。俺、ぐえってカエルが潰れてような声をリアルで出しました。後に振り替えるとこの時にもっと俺がしっかりしていれば、この後の生活は全く違っていたのだろう。この時の俺はそのことを全く考えもしなかった。
「心配したんだよ!!」ぷんすか!(万夏)
「(;゚Д゚)ええと、ごめんなさい。」(大樹)
幼馴染に多大な心配をかけたことを誠心誠意謝罪していた時だった。
「これ、、、。」(万夏)
万夏は床に落ちていた黒く光るアクセサリーに手を伸ばす。俺がそれが何なのか気付いた時には万夏はそれに触れていた。
「あ、ああ、いやああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!」(万夏)
万夏はそのアクセサリー、イヤリングに触れると頭を抱えて、半狂乱になって叫びだした。
「万夏!」(大樹)
俺はパニックになっている万夏を抱きしめる。ほんの少しでもそれで落ち着くと思って。
「大丈夫、大丈夫だから!」(大樹)
必死にそう万夏に言い聞かせる。長いようで短かったその時間が終わったのも気が付いた時にはとっくに終わっていた。
「万夏!大丈夫!」(大樹)
落ち着いた万夏に俺は急いで聞いた。当の万夏はどこにいるのか判別できないようだった。
「だ、い、き?」(万夏)
少なくとも俺のことは分かったいるみたいだった。
「そうだよ。」(大樹)
俺は安心して、万夏が少しでも安心できるよう言った。
「大樹!」(万夏)
万夏はそのまま俺にキスをしてきた。あの万夏が俺にキス、しかもマウストゥーマウス。俺の背中に手をまわし、深くまでキスをする。まるで、俺がここにしっかりと生きているのを確認するように。ひとしきりして、満足したのか万夏は唇を離した。唇と唇の間に唾液でできた一筋に橋が出来た。
「良かった、、、。良かった、、、。また、生きて、会えた、、、。」(万夏)
万夏は手で口元を隠し、涙を流していた。その姿がこの世界の、俺と共に過ごしてきた織斑万夏のものではなく、あの世界、俺が仮面ライダー炎竜として戦い、多くの人の命を奪い、死んだあの世界の織斑マドカのものに思えた。
「マドカなのか?あの、、、。」(大樹)
俺はそう問いかけた。当の本人は言葉で答えることが出来なかったが何度も何度も首を縦に振っていた。それでもマドカは右手を伸ばし、俺の頬に触れる。
「ずっと、会いたかったよ、大樹!」(マドカ)
大樹と同じく前世の記憶を取り戻したマドカ。二人の距離はこれまでと変わり始める。その中で近づくタッグトーナメント。大樹の前に転入生、桐ケ谷陸が現れる。
「少し、俺とゲームに付き合ってくれよ。ヴァルハラの仮面ライダーさん。」