翌日、鈴とセシリア、真耶との模擬戦の最中に転入生である桐ケ谷陸が大樹に話があると言って来た。その放課後、変身した大樹と陸は戦いを始めてしまう。
side 三人称
第3アリーナで繰り広げられる戦いはし烈さを極めていた。
エグゼリオンはその高い敏捷性、仮面ライダーでもとらえきれないスピードを活かし、ガシャコンスピアーを振るう。
炎竜はエグゼリオンの攻撃を巧みに防ぎながら時折、カウンターとして無双セイバーナギナタモードを振るう。
神速のライダー、堅牢なライダーとも言うべき戦い方は各々の持ち味を最大限に生かしたものであった。しかし、真っ向から対立するような戦い方をする両者はお互いに決定打を放つことが出来ないでいた。エグゼリオンの攻撃は重さに欠けており、重装甲の炎竜にとっては防ぎ仕損じてもそれほどの痛手にはならない。炎竜の攻撃は破壊力はあるがスピードに長けたエグゼリオンにとっては躱すのに容易い攻撃であった。だからこそ、お互いに有効打を与えることが出来ないでいた。
(スピードは向こうが上。やみくもに振るだけじゃ相手に隙をさらす。)(炎竜)
(いやあ、あれはかなり固いな。本当、ガードの固い敵は戦いづらい。しかも、向こうの攻撃はこっちよりも威力が高いと来た。)(エグゼリオン)
(だが、攻撃は直線的。スピードが速いから対応に手間取るがドンピシャのタイミングででかい一撃を当てれば勝てないわけじゃない。)(炎竜)
(幸い、向こうはスピードが速くない。なら、ガードすることもできないスピードでキメワザを当てる。)(エグゼリオン)
刃同士が火花を散らす度に両者は頭の中で最適と思える攻撃を選択する。
エグゼリオンはゲーマドライバーからガシャットを抜き取り、キメワザホルダーにセットする。
《キメワザ!カミカゼクリティカルフィニッシュ!≫
対する炎竜はロックシードを無双セイバーにセットし、必殺技を放つ準備をする。
≪ロックオン!1,10,100,1000,10000、ドラゴンフルーツチャージ!≫
エグゼリオンの両足にはアクションゲームのようなエフェクトのエネルギーが纏われていく。
炎竜の持つ無双セイバーは両端の刃にエネルギーが収束されていく。
エグゼリオンは炎竜に向かって猛スピードで走り出す。そのスピードは平常時を遥かに超え、その姿が一瞬消えたように見える。
炎竜は無理に距離を詰めるのではなく、神経を研ぎ澄ませてエグゼリオンが自分の間合いに入る瞬間をひたすらに待っている。
両者は互いの必殺技の間合いになったその時に攻撃を放った。そのタイミングは正に寸分の狂いもなく同時だった。それを見ているマドカたちは居ても立ってもいられず、大樹の元へ行こうとする。
だが、その時
≪シャカリキクリティカルフィニッシュ!≫
炎竜とエグゼリオンの間に何かが飛来、地面に着弾すると爆発を起こした。
「うおおおお!」(エグゼリオン)
「っ!くっ!」(炎竜)
エグゼリオンは爆風に吹き飛ばされ、炎竜は無双セイバーを楯代わりに使い、その場で耐え切る。
「誰だよ!邪魔したの!」(エグゼリオン)
突然の乱入者に声を荒げるエグゼリオン。
「お前、調子が良すぎるぞ。」
アリーナの向こう側から声に怒気を滲ませた仮面ライダーレーザーターボスポーツバイクゲーマーレベル0が炎竜たちの元へ歩いていく。その隣には千冬もおり、レーザーと共に炎竜たちの元へ歩み寄っていく。
「げっ、貴利矢先生、、、。」(エグゼリオン)
その様子を見て、レーザーがかなり怒っていることに気付くエグゼリオン。
「織斑先生、どうして、、、。」(炎竜)
「布仏から連絡があってな。そして、第3アリーナへと来たわけだ。」(千冬)
炎竜の疑問に千冬が答える。炎竜はアリーナを見渡していく。すると、自分の背後にある観客席の最上階にマドカ、颯斗、簪、本音がいることを確認する。
「お前、何勝手に喧嘩を吹っ掛けってんだ!」(レーザー)
「でも、貴利矢先生!あいつ、明らかにおかしいって言ってただろ!」(エグゼリオン)
「俺たちはドクターだ!ましてや、全快した患者に喧嘩を売るなんて真似をするな!」(レーザー)
「そ、それは、、、そうだけど、、、。」(エグゼリオン)
「おら、謝るぞ。それとガシャットを抜け、顔を見せて謝らねえと意味ないだろ!」(レーザー)
レーザーとエグゼリオンはゲーマドライバーからガシャットを抜いて、変身を解除する。それを見た炎竜は同じように自身も変身を解除する。
「うちの若い奴が迷惑かけた。すまない。」(貴利矢)
「さーせん。」(陸)
「ちゃんとしろ!」(貴利矢)
陸の謝り方に拳骨を落とす貴利矢。拳骨を落とされ、頭を抑える陸。
「いや~、すまない。自分の方が中途半端なことを言ってしまった所為でこんなことになっちまった。」(貴利矢)
「いえ、俺自身もおかしいと思っていることなので。喧嘩を吹っ掛けられたことに関しては特別恨みがましいことは無いので。」(大樹)
率直に自分の思いを言う大樹。
「まあ、殴り合って友情が芽生えたってことだよな!」(陸)
「違う。」(大樹)
大樹の言葉に調子の良さを取り戻した陸。陸の言葉をすっぱりと違うと断言する大樹。大樹の答えにえ~と文句がありげな陸。その様子を見てため息をつく貴利矢。貴利矢の様子を見た千冬は苦笑する。その後、陸は貴利矢につられ(と言うよりは襟首をつかまれて引きずられていた)アリーナを後にする。それを見る大樹と千冬。
「さて、観客席から見ていた奴らと合流するぞ。」(千冬)
陸と貴利矢がいなくなったのを確認した千冬が言った。大樹は千冬について行き、マドカたちと合流する。全員が今回のことで千冬から何かお咎めがあるのではと戦々恐々するが当の千冬からそのようなことは無く、翌日に詳しいことを聞くということで終わった。
side 陸
俺は貴利矢先生に引っ張られて、貴利矢先生の仮の職場となっている保健室にぶち込まれて正座させられてます。一応言っておくが俺は悪くない!はず。いや、悪いのは俺だけど、、、。
「あのな、そういう調べ物をするのは俺に任せて、お前は勉学に励め。いらんことで騒ぎを起こすな。」(貴利矢)
絶賛お説教中~。
「俺だって、先生たちの力に、、、。」(陸)
「はあ~、今回のことが大先生に知られてみろ、俺もお前も即衛生省に戻らねえといけないぞ?」(貴利矢)
「いや、でも、向こうの組織がよく分かってないのに?」(陸)
「あのな、柏葉大樹のバックにある組織は元々はユグドラシルっつーでかい製薬会社だ。下手にちょっかいを出して永夢達に迷惑を掛けたらどうなる?」(貴利矢)
「それは、、、。」(陸)
正直、そこまで考えていなかった。永夢先生、飛彩先生、大我先生。貴利矢先生と同じくらいにお世話になっている人達に迷惑をかけることを考えていなかった。
俺の隣で親身になって接してくれた永夢先生、あまり話さないけど俺のことを最後まで診てくれた飛彩先生、口は悪いけど永夢先生と飛彩先生と同じくらいに俺を気にかけてくれている大我先生、そして忙しいのに俺の面倒を見てくれている俺の親代わりである貴利矢先生、明日奈さんにパラドさん、ニコさん、その人たちに何か起きてしまうかもしれないということを完全に失念していた。
「俺たちの助けになりたいのはよく分かっている。だから、お前に特別にゲーマドライバーを渡されたんだ。そのことはよく覚えておけよ。」(貴利矢)
そういうと貴利矢先生は俺の頭をぐしゃぐしゃに撫でまわす。俺が小さい頃からずっとこうされてきた。俺がテストでいい点を取った時、今の様に悪いことをして説教を受けた時にも。貴利矢先生の愛情表現の一つだと今では思っている。
「おし、この話は終わりだ。明日、ちゃんと謝って来いよ。」(貴利矢)
そういうといつもの笑みを浮かべる貴利矢先生。俺は保健室から出て寮の部屋へと行く。
「やっちまったな~。」(陸)
今回は明らかに俺が突っ走りすぎた。先生たちの力になろうと考えるあまりに短絡的になっていた。それに俺があこがれる人たちが絶対にやってはいけないという決まりも破っていた、病気を抱えている人をないがしろにするようなことを、、、。
「俺も分かっているのにな。」(陸)
病気でいたときのあの苦しみを俺はよく分かっていたのに。それを忘れるなんて、、、。
「入るぜ~、はあ。」(陸)
寮の自室に入るとシャワーの音がする。
「シャル~。シャワー浴びてんの?」(陸)
俺の同居人のシャルル・デュノアがいるはずなんだが、、、。ちなみにシャルは俺と同じ男性操縦者だ。よく考えたらあまり話してないな。おっ、そうだ!
「別に同じ男同士ならシャワーが一緒に入っても大丈夫だろ!」(陸)
そうとなれば、急いで裸になって、、、。
「シャル~、入るぜ~!」(陸)
「ええ!陸!待って!」(シャルル)
シャワーを浴びていたのは美人でぱいおつがあるブロンド女子でした。
side 貴利矢
自分と陸の付き合いはもう数年になる。自分たち、ERのドクター4人で行った最高難易度のゲーム病治療、その時の患者が陸だ。その時の治療の名残で陸はゲーマドライバーを使える。あいつが俺達の手伝いをしたいって言った時はさすがに反対する奴が多かったな。まあ、その話はまた今度にして、、、。
「お前は1日にどれだけのトラブルを起こすんだよ、、、。」(貴利矢)
自分は今、陸がいる部屋に来ている。少し前に陸から
「ヘルプミー!」(陸)
と言う電話が入ったのだ。それに出た自分としては叱られた日にまた何かしでかしたのかと思ってしまった。いや、小さい頃からだがどうも陸は変なことでトラブルを起こすことが多い。放課後のあれはまだ良い方として小学校の時や中学校、挙句の果てには聖都医大で起きたこともある。そのどれもが本人が良かれと思ってやってしまったことが原因で、、、まあ特別死人が出るような類のトラブルではないので皆笑い話として話せるが、、、。
「で、そっちのお嬢ちゃんは?」(貴利矢)
俺の目の前でボコボコになってタオル一枚で股間を隠して正座している陸の隣にいる金髪のお嬢ちゃん(こちらは学園のジャージを着ている)に問い掛ける。
「僕はシャルロット・デュノアです。」(シャルロット)
「例の男性操縦者か?フランスからの。」(貴利矢)
「はい、、、。」(シャルロット)
「ふ~ん。」(貴利矢)
陸の同室になった同性の友人は実は女の子だったって話か。自分はこの嬢ちゃん、シャルロットを初めて見たときにどうも何かを隠しているように見えた。それに年頃の男子しては華奢すぎる体なもんだから怪しいとは思っていたが、、、。
「で、お前がそれに気づいたのは?」(貴利矢)
「先程のシャワー突撃が初めてです!」(陸)
「あほか!」(貴利矢)
お前、一番気付ける立場だろ!どうして、こうどこか抜けてんのかね~、この名人第2号は!
「陸、第二次性徴はいつ来る?」(貴利矢)
「ええと、二十歳?」(陸)
ふざけだしてきたこいつに本日何度目かの拳骨を落とす。俺の拳骨を食らって、悶絶する陸。その陸と俺のやり取りを見るお嬢ちゃんはあわわと慌てふためく。知らない奴が見たら通報もののやり取りだがこう何年も同じやり取りをしているので気にすることは無い。
「で、お嬢ちゃんは何者なんだ?この時期に男と偽ってこの学園に来たのには理由があるんだろ?」(貴利矢)
「はい、、、。僕はデュノア社の社長の子供です、社長と愛人との間に生まれた子供です。実は、デュノア社の第3世代機の開発が上手くいってなくて、、、。」(シャルロット)
つまるところは他の国の最新鋭の機体のデータを取り入れるために送り込んだところだろう。この嬢ちゃんはフランスの代表候補生として学園に来ている。恐らく、国自体が開発競争に遅れているもんだからそのためにこの手段に出たのだろう。男と偽ったのは、
「会社の広告塔として数少ない男性操縦者はでかいからな。」(貴利矢)
「そう言うことです。それで同じ男なら織斑一夏にも接触しやすいだろうって、、、。」(シャルロット)
まあ、そう言うことだろうって予想していたがただどうしてこんなすぐにばれるような変装をさせて入学させたんだ?国がらみとは言え、杜撰過ぎる。釈然としない部分が多いがとりあえず、今はただの保険医である自分にできることはたかが知れてる。
「まずは、嬢ちゃんのことはブリュンヒルデに言わねえとな。」(貴利矢)
「僕は一体、、、。」(シャルロット)
「恐らくは国の方から戻れって十中八九言われるだろうな。その後はあまりいい扱いは期待できねえな。」(貴利矢)
「そう、、、ですね、、、。」(シャルロット)
「おし、陸。俺はいろいろと調べるからな。手を出すなよ。」(貴利矢)
「うっす!」(陸)
さ~て、ここからは自分は自分のできることをやろう。あの嬢ちゃんにとって最も必要なことは、陸、頼んだぜ。
side 陸
さてさて、どうしようか?貴利矢先生はきっとデュノア社に関して調べるはず、俺の役目は目の前の美人なブロンドぱいおつ女子の助けになることか。よし!
「え~と、シャルル?シャルロット?どっちで呼べばいい?」(陸)
「あっ、いや、前と同じようにシャルで良いよ。」(シャルロット)
まずは呼び方だけどやはりシャワーの一件の所為でいきなり親しげに本名はダメか、、、。まあ、致したかないか!
「おし!シャル!」(陸)
「えっ、な、何?」(シャルロット)
「どうしよう、俺!」(陸)
「え?」(シャルロット)
「このまま、腰にタオルを巻いたまま話すのは正直良くない!俺、何か着た方が良いか!」(陸)
「え、え~と、うん、、、。」(シャルロット)
「じゃあ、着るからできる限り見ないで!」(陸)
「あ、あ~、うん。」(シャルロット)
貴利矢先生直伝、落ち込んでいる奴がいたら出来る限りバカに振舞う!
「んなこと、言ってねえよ!」(貴利矢)
なんか言われた気がするけど、気のせいだな!シャルは俺の裸を見ないように後ろを向く。その隙に俺はタオルをクロスアウト!から~~~~~の!俺の私服(半袖にジャージ)をプットオン!
「良いぜ!」(陸)
「え!嘘!」(シャルロット)
俺の早着替えにさしものシャルさんも驚いたみたいだ( ・´ー・`)
「さてと、で、どうする?」(陸)
「どうするって、、、。」(シャルロット)
ここからはまじめモードでやっていこう。
「シャルはどうしたいんだ?」(陸)
「僕は、、、。」(シャルロット)
「正直に言うぜ、このままだとシャルは間違いなく学園に居れなくなるし、国に戻ったところで最悪奴隷みたいな扱いを受けるぜ。」(陸)
「しょうがないんじゃないのかな、、、。」(シャルロット)
「ん?」(陸)
「母さんが死んでから、急にお父さんが現れて、そこからは生活が一変したよ。それでも、僕は母さんといればそれで良かった。」(シャルロット)
「つまりは、もうどうでもいいってことか?」(陸)
「どうせ、会社に戻っても僕の居場所は無いよ。」(シャルロット)
これは重傷だな。こんな状態は普通なら匙を投げるわな、だって彼女、自分が何をやりたいか分かっていないし、強く何かをやりたいと思っていないからな。
「つまり、もう人生に意味は無いから死んでもいいってことか?」(陸)
「そこまでは、、、。」(シャルロット)
「つまり、君が言いたいのは天国にいるお母さんに遭いたいってことだろ?それ以外はどうでもいいって死にたいって言ってんのと同じだぜ。」
「僕は、、、。」(シャルロット)
「そんな奴と関われるほど俺と貴利矢先生は暇じゃねえよ。」(陸)
「偉そうに言わないでよ!」(シャルロット)
「偉そう?俺が?」(陸)
「さっきから、まるで僕が、私が死にたいって偉そうに言って!」(シャルロット)
「そう聞こえるけどな、死にたいって。」(陸)
「じゃあ、どうすればいいのさ!私にできることなんか何もない!この状況を何とかする方法も力も、、、、頼るべき人も、、、。」(シャルロット)
涙を流して言うシャル。そうだよな、代表候補生とは言え彼女には状況を打破できるほどの強い力もすごい方法も頼れる人間もいない。だけどな、シャル。本当にそうか?
「俺が聞きたいのはシャルのやりたいことだよ。やれることじゃなくてな。どうしたい?」(陸)
「僕は、、、私は、、、。」(シャルロット)
「国に戻るのか?帰りを待つ母親がいないのに?ここで、何もしてないのに国に戻っても良いのか?」(陸)
「私は、、、ここに居たい、、、。まだ、何もできていないのに、お父さんの言いなりでやってきて、私はまだ何もできていない!」(シャルロット)
俺が貴利矢先生たちから教えてもらったことの一つ、患者が元気になりたいと強く思わないとどんな名医でも治せなくなる。シャルはやっと自分の意思で何をしたいのか言った。さて、ここからがスタートラインだ。
「ならさ、俺も力になるよ。」(陸)
「え?」(シャルロット)
「できる限りさ、俺、シャルの力になるよ。それからさ、この学園にはきっと俺と同じようにシャルの力になってくれる人間が大勢いるさ。だから、ここにいなって。」(陸)
「でも、私は、、、。」(シャルロット)
「学園の規則で学園に居る間は治外法権が認めれられる。フランス本国から何かしらの召還に応じろと言っても学園側はそれにNOと言える。つまりはフランスはシャルがこの学園の生徒である3年間は下手な手出しは出来ないってことだ。」(陸)
「でも、、、。」(シャルロット)
「まあ、ただの時間稼ぎさ。この3年間で決定的に向こうがシャルのことを丁重に扱うってことにならないといけないからな。まっ、それは貴利矢先生たちに任せて、俺達は一度しかない高校生活を楽しもうぜ?」(陸)
「本当に良いの?」(シャル)
「世の中さ、辛いことがたくさんあるからな。楽しめる時に楽しんどかないと損だぜ?」(陸)
俺の言葉に少し迷うシャル。でも、それもほんの少しだった。
「一緒に楽しんでも良いのかな?」(シャルロット)
「それで罰が当たるなんていう奴は無視しとけ。」(陸)
「私、本当に大丈夫かな?」(シャルロット)
不安そうなシャルに俺はガシャットを取り出す。
「大丈夫だ。仮面ライダーが着いているからな。」(陸)
俺は4人の仮面ライダーに助けられた。エグゼイド、ブレイブ、スナイプ、レーザー、彼らが助けてくれたこの命は他の誰かの命を、笑顔を守るために使う。俺は仮面ライダーだ!
「シャル、お前の笑顔は俺が守る。」(陸)
side 三人称
陸とシャルロットが寮の自室にて話していた時、学園の別の場所でも言葉を交わしていた人物たちが居た。
「織斑先生、少しお時間を、、、。」(貴利矢)
「ああ、九条先生。織斑先生は生徒さんと話しているんですよ。」(真耶)
貴利矢はシャルロットの件で千冬に報告をしようと職員室に来たのだが真耶の口から千冬がいないことを知った。
「そうっすか。ちなみにどこで話しているか知りませんか?」(貴利矢)
「それがどこで話しているのかは私も知らなくて。お力になれず、すみません。」(真耶)
「それじゃ、自分の方で探すので織斑先生が来たら自分の方から話があると伝えてくれませんか?」(貴利矢)
「はい、分かりました!」(真耶)
やり取りを終えた二人はそれぞれの仕事にまた戻っていった。そして、同じ時間の学園の第1アリーナにて、
「随分と腕を上げたみたいだな、ラウラ。」(千冬)
「いえ、私はまだまだです、教官。」(ラウラ)
暮桜に駆る千冬と専用IS、シュヴァルツァ・レーゲンに乗るラウラだった。千冬は教員になる前、現役の選手でまだ大学生でったころにドイツに1年ほどいたことがある。この世界でも同様にラウラの教官となっていた。
「それで、久しぶりに会って訓練を付けて欲しいだなんて、本当は何を話したいんだ?」(千冬)
「教官、私と一緒にドイツに来てくれませんか?」(ラウラ)
ラウラは真剣なまなざしで千冬を見る。それに千冬は笑いながらも
「それは断る。あそこで私がやれることはやった。戻る理由はない。」(千冬)
とラウラの申し出をきっぱりと断った。
「ですが、ここでは教官の力を十全に発揮できません!意識の低い連中のために教官がなぜ!」(ラウラ)
「だからこそだ。」(千冬)
ラウラにとっては理解できなかった。敬愛する教官であった千冬がなぜここにいることにこだわるのかを。この時、千冬もラウラも気づくことは無かった。千冬はラウラの方も向いておらず、ラウラは自分の体の異変に気付けるほど冷静では無かった。一瞬、ラウラの体にオレンジ色のノイズが走っていたのだった。
迫るタッグトーナメント。各々がパートナーを決めていく中でマドカが参戦の意思を表明する。
「さあ、行くよ黒騎士!」
そして、起こるアクシデント。
「悔しいけど、私達は出れないわね。」
大樹の思い、そして決断。
「これまで散々一人にしてきたんだ。今更着いてくるなって言っても聞かないだろ?」