IS×仮面ライダー 仮面ライダー炎竜   作:柏葉大樹

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 タッグトーナメントが開催され、大樹とマドカはその実力を発揮、順調に勝ち進んでいく。そして、遂に対峙するラウラ。ラウラは陸と共に大樹たちと戦う。試合の中で追い詰められたラウラは知らずに自身に感染していたバグスターに体を乗っ取られてしまう。そこを陸が仮面ライダーエグゼリオンに変身、レベル3にレベルアップしバグスターを撃破した。


仮面ライダー炎竜 第25話

side 大樹

 トーナメントの後、シャルロットが女子学生として再入学してからほどなく、夏の暑さが本格的になって来たある日、俺達IS学園の1年生は臨海合宿先へとバスで移動していた。俺としては2度目の臨海合宿、出来れば前の世界のようなトラブルが起きないで欲しい。いや、前の世界と束姉ちゃんと違ってこの世界の束姉ちゃんはまともだからIS関連のことでトラブルは起きないだろう。

 

 「大樹、海が見えてきたよ!」(マドカ)

 「おお、きれいだな。」(大樹)

 

 バスの窓から太陽の光を受けて、きらきらと光る海が見えてきた。その美しさは何度見ても色あせることは無いだろう。海の景色に皆が興奮していると宿に着いた。

 

 この世界の学園でも同様に臨海合宿があり、1年生はそこでISの関する実技知識を実践しながらより深く学んでいく。颯斗たち整備科志望の男子学生と女子学生がまともに触れ合う行事でもあり、そこでカップルが生まれたり生まれなかったり、、、。男子学生は主に整備での授業が中心になるために女子とは別カリキュラムらしい。まあ、颯斗の話だと、、、

 

 「今の所は僕を入れて、整備科志望の1年男子は15人だけだね。先輩方を入れるとおそらく30人を切るはず。」(颯斗)

 

 俺の所属先の言い分と違う。3割どころじゃねえ。まあ、俺と一夏、陸はそれとは別らしく女子と合同でやるみたいだ。で、現在、宿の部屋にて、、、。

 

 「こんなことってあるんだな。」(大樹)

 「よろしく。」(颯斗)

 

 俺の部屋の相手が颯斗だった。まあ、流石に宿泊先で女子と同衾はダメだよな、、、。久しぶりに早く寝れる。

 

 「なんで、颯斗なんだろうな?」(大樹)

 「あれじゃないの?僕ら、仮面ライダーだから、いざって時に。」(颯斗)

 「その、いざって時って洒落にならないんだけど。」(大樹)

 「確かにそうだ。そう言えば、大樹は海に行くの?」(颯斗)

 「ああ、マドカに誘われてね。こないだ、水着を買いに行ったから。」(大樹)

 「え、まさか、デートしたの?」(颯斗)

 「ああ、まあ、うん。」(大樹)

 「楽しかった?」(颯斗)

 「うん、マドカも楽しそうだったし。」(大樹)

 「良かったね。僕は簪と一緒にアニメイトに行っていたよ。」(颯斗)

 「何か、買ったのか?」(大樹)

 「おきにのアニメの限定ボックス。」(颯斗)

 「それは、それは。」(大樹)

 「ねえ、大樹は何か好きなのある?アニメとか、サブカルに関して。」(颯斗)

 「特撮ものかな。それでもアニメにも興味はあるし、、、あとは強いて言えば本かな。」(大樹)

 「なるほど、なるほど。ああ、ねえ、万夏ちゃんとは付き合ってんの?」(颯斗)

 「ああ、う~~~~~ん。、、、う~~~~~~ん。」(大樹)

 「もう、エッチまでしているのに答えに困るの?」(颯斗)

 「いや、、、告白というかなんというか、、、。」(大樹)

 「どっちなのさ?付き合ってんの?付き合ってないの?」

 「彼氏、彼女って言える関係にやっと、、、。」

 「君たち、どこぞのエロアニメの主人公さ?エッチが先でそこから付き合うなんて。」

 

 この時の颯斗の言葉はまあ俺たちの関係を正しく言い当てていた。その後、俺は海に行く準備をして宿を出た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side 三人称

 大樹が宿を出たのと同時刻、

 

 「だから、今日明日に学園での合宿に同行するから、あれほど書類関係をまとめておいてって言っただろ!」(正則)

 「でも、ダーリンだってそっちの仕事を貯めているじゃん!」(束)

 「だ~か~ら~、俺の方は研究も込みでやっていることだから仕方ないんだよ、あれでも回転させてうまく処理してんだぞ!?たばちゃん、気に食わない奴からの仕事を何もやらなさすぎだって!だから、今日も貫徹で処理しなきゃいけなかったんだぞ。」(正則)

 

 車で移動中、束と正則がここまでのことで言い争っていた。この夫婦の仕事に関する言い争いはよくあることで別にそれが珍しいことでもない。それに指摘したところで束が仕事の処理で改善するわけではないということも正則はよく知っている。

 

 「、、、、、、。例の調査が終わった。その結果を見たけど、、、。」(正則)

 「どうだった?束さんの考えていた通り?」(束)

 「ああ。」(正則)

 「そうなんだね、、、。」(束)

 「正直、これが良い知らせなのかどうかは、、、。きっと、あの子は知るだろうな。いや、知るべきだって言うだろう。」(正則)

 「でもさ、ダーリンだって、辛いことに目を背けないでこれまで頑張って来たでしょ。それなら、大くんの気持ちも分かるでしょ?」(束)

 「分かるからこそ、逃げても良いと思っているんだ。」(正則)

 「いや~、束さんの見立てなら逃げないよ。」(束)

 「だからさ。、、、なあ、たばちゃん。」(正則)

 「どうしたの、ダーリン?」(束)

 「俺、鴻上さんの所に近いうちに行こうかと思う。」(正則)

 「戻るの?」(束)

 「不安か?」(正則)

 「ぜ~んぜ~ん。ダーリンらしいよ。」(束)

 「まあ、若い衆が不甲斐なかったらケツを蹴って、発破をかけるだけさ。」(正則)

 「良いね~。そこで格好いいところぜ~~~~~~~んぶ取ってよ。」(束)

 

 そういう会話をしている正則の瞳は真剣な色を帯びていた。

 

 「よ~し、箒ちゃんを待たせに待たせたからね。いっくぞ~!」(束)

 

 束の陽気な声を響かせ、車は大樹たちのいる宿へと走る。

 

 

 そして、別の場所では、、、。

 

 「スコール、良いのか!?あいつの言うことばかり聞いて、私らが学園の奴らに近づいたなんて知られたら他の奴らに見つかるぞ!」(オータム)

 「ええ、それは分かっているわ。それでも、彼の言うことには従うべきよ。現状、本部を襲った怪物たちに対抗できるのは彼だけ。その彼がここに来て、ブリュンヒルデに接触するべきだと言ったなら、それに従う価値はあるわ。」(スコール)

 

 亡国機業の実働部隊、モノクロームアバターのスコールとオータムが話していた。彼女たちは週にに怪しまれないように水着を着ていたがしっかりとISを身に着けていた。

 

 「あいつは気に食わねえ。あの生意気な態度と言い、それに実力があるって言うのが気に食わない。」(オータム)

 「あなたがそう思うのも無理はないわ。流石の私もその子があれほどの実力を持っているなんて思ってもみなかったから。そして、私達のことをよく知っていたのも驚いたわ。」(スコール)

 「そこだよ!私が特に気に食わねえのが、知りもしないはずの奴が何もかも知っているのが!」(オータム)

 

 彼女たちは現在亡国機業を離れ、独自に行動していた。その要因になっており、オータムが不満を持っている人物はその場には居ないようだった。

 

 「なあ、スコール。」(オータム)

 「何かしら?」(スコール)

 「あいつは、、、どうするつもりなんだろうな。」(オータム)

 「さあ、私達が知っているのは10年前に失踪した柏葉勇吾を殺すということだけよ。」(スコール)

 「その後だよ。そいつを殺した後だ。」(オータム)

 「、、、、、、分からないわ。」(スコール)

 「分かるだろ?あいつのあの面は、その先を全く考えていない。」(オータム)

 

 オータムの言葉に思い当る節があるような表情を見せるスコール。この二人はその人物のことを思い返せば、その人物がその目的を達成した後、何をするのか、どう行動するのか、それを分からない二人では無かった。

 

 「それでも、今の私達の関係はただの協力者同士よ。ことが終わった後は私達は関与しないわ。」(スコール)

 「だが、、、。」(オータム)

 「まさか、オータム。彼のことを好きになったのかしら?」(スコール)

 「な、そんなわけないだろ!」(オータム)

 

 ここまでの言動からオータムがまさか彼に好意を抱いているのではと口にしたスコールに対して顔を赤くして否定するオータム。

 

 「そう言うことのしておきましょ、それにもうそろそろ彼女たちが現れるわ。」(スコール)

 

 そう言ったスコールの視線の先にはIS学園の生徒たちが今にも海水浴を楽しもうとしていた。

 

 

 

 

 

 IS学園の生徒、特に女子生徒たちは初日の自由行動ということで目いっぱい楽しんでいた。それは専用機持ちたちも例外ではなく

 

 「いいいいいいいやっほーーーーーーーーーーーー!!」(鈴)

 「ちょっと、鈴!待って!」(箒)

 「あの、、、一夏さん、、、。オイルを塗ってくださらないかしら\\。」(セシリア)

 「おお、良いぜ。」(一夏)

 「「一夏(# ゚Д゚)!!」」(箒、鈴)

 「ほら、ラウラ。恥ずかしがらないで。」(シャルロット)

 「いや、待て!こんな、こんな恥ずかしい姿を見せるのか!!」(ラウラ)

 「どうした、シャル、ラウラ?」(陸)

 「ふにゃあああああああああああ!!」(ラウラ)

 「かんちゃん、泳ご~。」(本音)

 「うん。」(簪)

 

 とそれぞれが思い思いに楽しんでいた。だが、この中に大樹の姿は無かった。

 

 「どこに行ったんだろう?」(マドカ)

 

 マドカは大樹と一緒に買いに行った水着を着ており、辺りを見回して大樹の姿を探していた。その大樹は海から近い林の中を歩いていた。服装は竜の絵が描かれた短パン型の水着にビーチサンダル、上は素肌にラッシュパーカーを羽織っていた。なぜ、こんな場所にいるかと言うと、

 

 時間は大樹が宿の部屋を出た直後、着替えも終わり海へと向かおうとした時だった。旅館のフロントに白髪に浅黒い肌をした自分、黒崎修羅を見たのだった。修羅は旅館を出ると近くの林へと歩いていき、姿を消した。大樹は修羅の後を追い、林の中へと歩みだしたのだった。

 

 時間は現在、大樹は林の中を進んでいた。進んだ先は断崖絶壁となり、修羅の姿が無かった。だが、

 

 「途中から俺の後をつけていたのは分かっている。出て来いよ。」(大樹)

 「へ~、鈍っていないんだな。」(修羅)

 

 大樹は背後の林の中にいた修羅に声を掛ける。それに返答を返す修羅。修羅の服装も大樹と同じような服装をしていた。大樹は修羅を正面から見据え、口を開く。

 

 「なぜ、ここにいる。そっちの目的は兄貴のことだろ。」(大樹)

 「まあ、あいつに関することでもある。それに俺一人じゃないからな、ここに来ているのは。」(修羅)

 「スコールとオータムか。」(大樹)

 「ああ、今は行動を共にしていてな。」(修羅)

 

 二人の間の空気は張りつめ、今にも一色触発の様子を見せていた。

 

 「マドカたちには手を出さないはずじゃないのか?」(大樹)

 「いや、俺の目的はあくまであいつを殺すことだぞ。邪魔をするなら、容赦はしない。まあ、俺が邪魔だと考えれば何もしないわけはないだろ。」(修羅)

 「指一本でも触れてみろ、その時は俺だって。」(大樹)

 「それはお前の守りたい奴ら次第だ。お前の意見なんて大して意味はない。」(修羅)

 

 主張は混じらわず、平行線をたどる。それまでに二人の大樹の考えの方向性は違った。修羅は手元に握っていたロックシードを開錠する。

 

 『ブラックドラゴンフルーツ。』

 

 修羅に腰にはすでに戦極ドライバーが巻かれており、彼の頭上にはクラックが開く。クラックからは漆黒のドラゴンフルーツの鎧が現れる。修羅はロックシードをドライバーにセット、拳をまるで爪を突き立てようとする形に開き、両手を胸の前でクロスさせる。

 

 「変身。」(修羅)

 

 両手を開き、カッティングブレードを倒す。鎧を頭から被り、漆黒一色のアンダースーツが修羅の体を包み込む。鎧が開くと竜を思わせる漆黒の兜が現れる。

 

 ≪ソイヤ!ブラックドラゴンアームズ!黒龍・オン・デスフィールド!≫

 

 修羅は漆黒の炎竜、その名も

 

 「俺は黒龍、仮面ライダー黒龍だ。」(黒龍)

 

 に変身した。

 それを見ていた大樹も零式の拡張領域に収納していたドライバーとロックシードを取り出す。

 

 「変身。」(大樹)

 『ドラゴンフルーツ!」

 ≪ロックオン、ソイヤ!ドラゴンフルーツアームズ!竜王、オン・バトルフィールド!≫

 

 大樹は仮面ライダー炎竜に変身、無双セイバーナギナタモードを構える。対する黒龍は龍黒刀と無双セイバーをそれぞれ両手に持ち、剣先をだらりと下げたまま炎竜を見据える。そして、

 

 「はああああああああああああああ!!」(炎竜)

 「うおおおおおおおおおおおおおお!!」(黒龍)

 

 両者は互いの武器を振るい、火花を散らしていく。

 炎竜と黒龍が激突したときと同じ頃、

 

 「どういう要件で来た、亡国機業。」(千冬)

 「まあ、落ち着いて聞いてちょうだい、ブリュンヒルデ。」(スコール)

 

 千冬とスコールが顔を合わせていた。そして、スコールの隣にはオータム、千冬の隣には真耶がおり、はた目からは水着姿の見目麗しい美女たちが話しているという平穏なものには映らず、まるで今すぐにでも双方が襲い掛からんとする修羅場の様に見える。

 

 「私達が来たのは、あなたたちの生徒の持つ専用機では無いし、あなたの弟でもないわ。私達はあなたたちに警告をしに来たのよ。」(スコール)

 「警告だと?」(千冬)

 「ええ、今から24時間後、アメリカハワイ空軍基地でとある軍用ISの試験が行われるわ。そして、そのISは100%、暴走する。」(スコール)

 「それはどういうことだ。」(千冬)

 「文字通りよ。そしてそのISの開発を行ったとされる企業は全く実体のないダミー企業だった。その会社からやって来たとされる人物は、、、柏葉勇吾よ。」(スコール)

 

 勇吾の名を聞いて表情を変える千冬。

 

 「これはそのISに関する情報よ。私達でもすべての詳細なデータを手に入れることは出来なかったわ。」(スコール)

 

 スコールの胸の谷間に隠していたUSBメモリを千冬に渡した。

 

 「一つ、教えておくわ。もう、亡国機業は存在しないわ。柏葉勇吾たちが襲撃をしてきて、壊滅したのよ。今の生き残りは私とオータムを含めてもごく少数だけ。

 ブリュンヒルデ、すでにISでは対抗できない化け物たちが現れている中でISの存在価値は明らかに変わるわ。これまではISをめぐって醜い争いをしてきた世界が否が応でも変わらなければならないわ。」(スコール)

 

 スコールの言葉にこれまで大樹たちが関わってきたことを思い返す千冬。そして、

 

 「確かに世界は変わるべきだろう。現に私もその怪物を見た。だが、それにあらがう者たちが居る。諦めるのはまだ早いさ。」(千冬)

 

 千冬の脳裏には弟の一夏の他にもう一人、いた。その彼は今は林の中でもう一人の自分と戦っている。その彼は孤独に生きながら、誰よりも優しく、強い。そのことを知っている千冬はさらに言葉を続ける。

 

 「ならば、私達のような一時代を築いてきた先達は彼らの力になれるよう進むだけだろう?元アメリカ代表、スコール・ミューゼル、元アメリカ代表候補生、オータム・ウィンチェスター。」(千冬)

 

 

 

 

 

 

 炎竜と黒龍の戦いは苛烈さを極めていた。扱う得物、姿が違えど元は同じ人物。互いに次はどのように動くか容易く予想できる。それ故にそれを超えようとより戦いは激しくなり、二人の戦っている林は既に幾本かの木がなぎ倒されており、二人の戦っている場所だけが開けていた。二人の姿を太陽が照らしている。つばぜり合いをしていた二人は一度距離を取り、互いの武器を構える。

 

 「大樹ー。どこー。」(マドカ)

 

 マドカは大樹の姿を探すために旅館の近くの林へと戻っていた。

 

 「海に来てって、言ったのに。どこに行ったの?」(マドカ)

 

 すでに旅館の中は探しており、最後に旅館近くの林だけ。そして、マドカに耳にかすかに届いた金属音。

 

 「もしかして、、、。」(マドカ)

 

 マドカは林の中へと歩みだす。

 

 




戦いを続ける炎竜と黒龍の前にイリーナとナイトを従えた兄、勇吾が現れる。そして、遅れて到着した束と正則は箒専用機、紅椿を箒に与える。そして、ハワイで凶獣が目覚める。
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