現代では聖都医大付属病院に行っていた簪が音信不通となった。その簪を探す颯斗だが簪は既に復活した109の手に落ちていた。109との再戦、予想した以上の力を持っていた109に圧倒されるロード。そして、必殺技を放つものの敗北してしまった。
side 3人称
颯斗と109の戦いから一夜明けた翌日。IS学園近くの打ち捨てられた倉庫群。そこでは目を閉じて眠っているように見える簪と颯斗、否、簪から得たデータで颯斗の似姿を手にしたロイミュード109が居た。
「俺をどうするつもりだ。」(ハート)
109の手の中には赤いミニカー、ハートが居た。
「ん?どうするって?」(109)
「とぼけるな。俺を吸収するつもりだろう?」(ハート)
「ああ。そうだよ。まあ、分解して取り込むつもりだったけど、君を見たら、そのまま取り込んだ方が良いかも。」(109)
そう言って109はハートを自分の胸に押し込む。
「ぐっ!」(ハート)
ハートは出来る限りの抵抗をするが109はそれに意に介することなくハートを押し込む力を強める。
(颯斗,,,後は頼む。)(ハート)
ハートを完全に取り込んだ109はしばらく何も変化は無かった。だが、
「ん?ああ!!すごい!すごいすごいすごい!!ハハハハ!さすがは最初の108体!ハハハハハハハハ!」(109)
109の全身が光り輝く。光は徐々に弱まり、完全に光が消えるとそこには仮面ライダーロードに瓜二つの赤黒い怪人が居た。
「ハハハハハハハハ!やった!やった!あと少しだ!あと少しで完全な進化が出来る!あははは!」(109)
109、改めてネオハートロイミュードは無邪気さと歪さが同居した笑い声をあげた。
時同じく聖都医大付属病院。そこにあるとある病室では...
「だから、傷も治っていないのに動かないの!!」(明日那)
「寝てられないんだって!!」(颯斗)
「ああ!もう!!」(明日那)
「颯斗君!君の怪我は動いて良い状態じゃなくて...。」(永夢)
「うるさい!!」(颯斗)
「あああ!!」(永夢)
「永夢!!」(明日那)
運びこまれた颯斗が傷も癒えないうちに病院から出ようとしていた。当然ながら、明日那、永夢は無理に動こうとする颯斗を落ち着かせようとしていたがなんら効果は無かった。逆に颯斗は永夢を振り払って、外へ出ようとしたが、
「治しておかないと後遺症が残るぞ。」(大樹)
病室の入り口には私服姿の大樹が立っていた。大樹は一切動かず、颯斗を病室から出す気は無いようだった。
「今行かないとかんちゃんとハートが!!」(颯斗)
「今は先輩が動いているんだ。颯斗は出来る限り傷を治さないと。」(大樹)
「そんな悠長に待っていられないって!!」(颯斗)
「待つんじゃなくて、無理をして動くなってことだよ。」(大樹)
焦りから怒りの表情になる颯斗に至って冷静に対応する大樹。
「なんなんだよ!!自分だってボロボロになって戦っていたくせに!!」(颯斗)
「だからさ。」(大樹)
大樹のことを知る颯斗は大樹の記憶にあることを突き出す。だが、大樹はそれを反論せずに一言言っただけだった。
「ボロボロになった挙句、大勢を巻き込んだ。そんな最悪の結果になった奴に言われたくないだろうけど、そうやって無茶をしたところで最悪の結果になるだけだよ。」(大樹)
大樹の瞳はただひたすらに友人のことを心配していた。大樹と話して、やっと冷静になったのか颯斗も気づかぬうちに握りしめていた右腕を見た。その手はあまりにも強い力で手のひらからは血が流れ出ていた。そして、冷静になったのか颯斗の体に痛みが走って、膝から崩れ落ちる。
永夢と大樹は颯斗を支えてベッドの上で寝かせる。
「とにかく、安静していてください。今の颯斗君の状態は決して良くないです。だからこそ、今はしっかり休んでください。」(永夢)
永夢は颯斗のそう言う。一方の明日那は大樹に耳打ちをしていって二人はその場を去った。
「現時点で先輩から聞いた話だけど、欠席している生徒のことなんだけど。」(大樹)
大樹は永夢と明日那が居なくなったのを確認すると落ち着いて聞いて欲しいと前置きをして言った。それに颯斗も応じて、冷静に聞いた。
「何か分かったの?」(颯斗)
「うん、どうも全員が交友関係、異性の方で悩みがあったみたいだって。」(大樹)
「???」(颯斗)
「恋愛、ということだよ。色々調べてみたら、全員がどうも気のある人物が居たって話だって。」(大樹)
「他には?」(颯斗)
「他は、俺じゃなくてこっちに聞いてくれ。」(大樹)
大樹はそう言うとポケットから緑色のミニカー、ブレンを取り出した。
「ブレン。」(颯斗)
「怪我はどうですか?」(ブレン)
「...ごめん。ハートもかんちゃんも...。」(颯斗)
「いえ、私がもっと早くに敵の正体を突き止めていれば。」(ブレン)
「良いよ。それで分かったことは?」(颯斗)
「ええ、昏睡状態に陥っていた女子生徒たちはとあるネットのサイトを利用していました。それも毎日。」(ブレン)
「それって、別におかしいことじゃ。」(颯斗)
「俺もそう思ったさ。でも、詳細はここからだったよ。」(大樹)
「そのサイトを使っている時間を見てください。」(ブレン)
颯斗はブレンが映し出すデータを見た。
「うえ、マジ!?」(颯斗)
「一応、参考程度に知り合いに聞いてみたけどやりすぎだって。まあ、知り合いの内で使い過ぎているのではって人もいたから何とも言えないけどな。」(大樹)
「正直に言えば、依存している、という表現があっているでしょう?」(ブレン)
そのデータには昏睡状態にある女子生徒たちがかなりの頻度、時間でそのサイトを使っていることだった。その数字はまさしく依存しているということを現していた。
「ブレンからも聞いたけど、今回の相手が簪を狙っているっていうのは本当か?」(大樹)
「うん。かんちゃんからデータを吸収して進化態になったんだ。そして、、、。」(颯斗)
「,,,分かった。でも、相手はさらにその先を行こうとしているんだろ?」(大樹)
大樹は今回の敵がどのような相手なのかはとっくに分かっていた。当然ながら、颯斗が運び込まれた際に楯無、十蔵、ブレンのところへ行き、半ば強迫に近い形で聞きだしたのだが。その中で過去のロイミュードのデータから相手がどのような目的で行動しているのかも知っていた。
大樹がある程度知っていることから颯斗はここまでの経緯を全て話した。
「そうか、今回の奴がその時の。」(大樹)
「あの時、かんちゃんの言うことを聞いていれば、かんちゃんはあんな目に遭うこともなかったんだ。」(颯斗)
颯斗の言葉に大樹はただ聞いているだけだった。こういった時に大樹は下手にそんなことないなど口をはさむことはしない。叱咤激励、慰め、こういった時にそのような言葉を掛けても当事者にはなんの慰めにもならないことを大樹は知っている。だからこそ、大樹はまずは颯斗に話させることを優先しているのだ。
「あの時の僕は調子に乗っていたんだ。憧れていたヒーローになれた気がして。でも、僕が出来たのはあいつをぶん殴ることだけだった。結局は、そんなことしか出来なかったんだ。」(颯斗)
颯斗にとって出来ることはたかが限られていることをよく知っている。それを痛感したことが109の事件だった。もしも、自分がもっと利口であれば、もっと深く考えることが出来たならばと大樹は颯斗の中にあった苦しみを聞いていく。時間にしては1時間程度だったが彼らにとってはそれ以上の時間だった。
「颯斗、これから俺が言うのは慰めなんかじゃない。これは俺が感じたことで考えていたことだ。前にも言った通り、前世、ここじゃない世界で戦っていた話だけど、俺もヒーローには憧れていた。でも、颯斗のようには思えなかった。大切な人達が危険な目に遭う可能性がわずかにもある、そんなことを考えた瞬間から俺はヒーローになるっていう考えが無くなったんだ。戦って、ボロボロになって、とっくに限界だった心を無理矢理に奮い立たせたら、戦う理由しか無くなって、自分が生きることへの執着なんかとっくに無くなったよ。でも、それを悲しいことだって言ってくれた人がいたんだ。その人と一緒に居るようになって、それまであったものが消えていった感覚を覚えたよ。まあ、その人を守りたいって思ってからはまた戻ったけど。」(大樹)
颯斗は大樹の話に出てきた人物が今の彼の隣にいる恋人のことだと気づいた。その恋人が大樹にとってどれほどの人物かは颯斗もよく知っており、その二人の絆がどれほどのものかも。
「颯斗。今の颯斗を見たら、簪が心配するよ。」(大樹)
颯斗の簪への思いを知ってそう言った大樹。大樹はあるものを置くと席を立った。颯斗は大樹が居なくなるのを見計らって、それを手に取った。それは小さなメモ書きで、そこには
【ここで待ってる。】
と書かれてあり、そこには大樹が待っている場所の住所が書かれていた。颯斗はそれを見て、病院関係者に気付かれないよう病室を出た。
「颯斗、念ためにですが治癒薬を投与しておきますね。」(メディック)
「ありがと、メディック。でも、体は大丈夫なの?」(颯斗)
「ええ、この程度であれば颯斗の治療は出来ます。」(メディック)
大樹が指定した場所へ向かう道中でメディックの治療を受ける颯斗。ブレンは大樹が書いていた住所をナビをする。
「まさか、ここを指定するとは。」(ブレン)
「知っているの?」(颯斗)
「知っているも何もここは私達にとって非常に因縁の深い場所です。」(メディック)
(まさか、柏葉大樹が奴と?いや、柏葉大樹ならば奴と出会ったとしたら颯斗に話さないことは無いでしょう。)(ブレン)
颯斗はブレンの道案内の下で無事に目的地にたどり着いた。
「自動車教習所?」(颯斗)
「やはり、ここでしたのね。」(メディック)
颯斗たちがたどり着いたのはとある自動車教習所だった。その入り口の前では大樹の他にヴァルハラの仮面ライダー、呉島光実がいた。
「大樹、ええとその人は?」(颯斗)
「ヴァルハラの仮面ライダーの呉島光実さん。今回のアポを頼んだんだ。」(大樹)
「君が留芽颯斗君だね。よろしく。」(光実)
「ええと、初めまして。呉島さん。」(颯斗)
「光実で良いよ。中で待たせているからね。入ろうか。」(光実)
光実の先導で中に入っていく二人。中へ入っていったときに颯斗はここまでの疑問を大樹にぶつける。
「ねえ、どうしてここだったの?」(颯斗)
「颯斗のことを伝えたら、向こうがここを指定してきたんだ。光実さんはその仲介に入ってもらって。」(大樹)
話しながら3人は教習所の奥にある扉を開けた。そこには地下へと続く階段があり彼らはそれを下りていく。下りた先にまた扉があり、光実はその扉を開けた。
「わあ。」(颯斗)
「すごいな。」(大樹)
颯斗と大樹は扉の先を見て、感嘆の声をあげた。
彼らの視線の先にはレーシングカーのピットのような空間が広がっており、そこには数人の先客がいた。
「あっ、進兄さん。来たぜ。」(???)
「彼らが?」(???)
「なんか、やけに若くねえか?」(???)
「いや、現さん。進ノ介君と一緒に戦った天空寺タケル君なんか当時は18歳だったんですよ?可笑しくないって。」(???)
「ほら、男ども。挨拶しないと。」(???)
「そうですよ。りんなちゃんの言うとおりです。皆さん、彼らにあいさつをしますよ。」(???)
彼らは颯斗たちが来たことに気付き、彼らの前に並び立った。
「警視庁捜査一課の泊進ノ介だ。」(進ノ介)
「同じく捜査一課の追田現八郎だ。」(現八郎)
「量子物理学者の追田りんなよ。」(りんな)
「僕は西城究。ええと、今は作家。」(究)
「んで、俺は詩島剛。カメラマンだ。よろしく、後輩。」(剛)
「私は警視庁OBの本願寺純です。初めまして、留芽颯斗君。我々、特状課は君を待っていました。」(本願寺)
彼らは大樹たちが生まれた頃にあった機械生命体ロイミュードによる犯罪を捜査していた特殊状況下事件捜査課、通称特状課の元メンバーだった。
「待っていたって?」(颯斗)
「今はこの下にいる俺の相棒が自分の技術を正しく使われる未来が来るまでに自分は眠っているって伝えていたんだ。君の話を聞いて、特状課の元メンバーが集まったんだ。やっと、眠っていた俺の相棒が起きれる時だって。」(進ノ介)
進ノ介たちが集まったのは今はこの地下で眠っている特状課の仲間が言っていた未来が来たということだった。それこそが仮面ライダーロードとして変身する颯斗が現れたことだった。
「クリム・スタインベルト、ハートたちと関わりのある颯斗君もこの名前は知っているでしょう?」(本願寺)
「確か、コアドライビアの開発者で、仮面ライダードライブに力を貸していた...。」(颯斗)
「ええ。その彼は今、この地下で眠っています。」(本願寺)
「地下に?」(颯斗)
「クリムが開発した技術をロイミュードの生みの親、俺の親父が悪用したんだ。全てのロイミュードが撲滅した時にクリムはその技術が正しい使い方が出来る未来になるまでに自分が作ったライダーシステムの機能を停止させたんだ。」(剛)
颯斗はロイミュードが生まれた経緯をハートたちから聞いていた。その中で仮面ライダードライブ、仮面ライダーマッハ、仮面ライダーチェイサーのことも。その彼らの仲間たちのことも知っていた。その彼らが言う未来、それがなぜ自分とかかわりがあるのかが颯斗にはわからなかった。
「さて、颯斗君。あなたが自作したドライバー、出来ればハートたちのボディも見せてもらえないかしら?」(りんな)
りんなは颯斗の持っているドライバーなどを見せてくれないかと颯斗に問う。颯斗は近くにいたブレンとメディックに良いかと問い掛けた。それにブレンもメディックも応じ、颯斗はドライバー、ブレン、メディックをりんなに渡した。
「なあ、そう言えばハートはどこにいるんだ?」(現八郎)
「っ!ハートは、、、敵の、、109のところです。」(颯斗)
「なあ、なんだってー!」(現八郎)
「109?でも、ロイミュードって最初の108体だけじゃ?」(究)
「それは奴が新たに誕生したロイミュードだからだ。」(???)
どこからか、男性の声が響いた。
「おおおおおお!!!」(究)
手に持っていたタブレットを落とす究。そのタブレットには001という数字が浮かび上がっていた。
「久しぶりだな、特状課の諸君。」(???)
「001。」(進ノ介)
「こいつも復活していたのかよ。」(剛)
001、またの名をフリーズ。蛮野天十郎によって生み出された108体のロイミュード、その最初の一体である。
「あなたがここに行けと言うのは間違っていなかったようですね、001。」(ブレン)
「そう敵意を向けるな、わが同胞よ。それに特状課の諸君も。」(001)
「一体何が目的でここに来たのですか、ロイミュード001。」(本願寺)
「敵対しに来たわけではない、私が「ねえ、ブレン、メディック、この人と知り合い?」、話の腰を折らないでくれ。」(001)
001に言葉を遮って話し出す颯斗。その颯斗は究が落としたタブレットを拾う。
「なるほど、君がハートたちと行動を共にしていた人間か。」(001)
「ん~と、おじいちゃんは何者?」(颯斗)
「颯斗、彼はロイミュード001。ハート様とブレンと同じく誕生したロイミュードです。あと、おじいちゃんと言うのは...。」(メディック)
「ふー、そういうことだ。私がここに来たのは「ああ、おじいちゃんはもう良いよ。ちょっと待っててね。」、なぜ、君は私の話を遮る!!」(001)
颯斗は001のいるタブレットを机に置くと特状課のメンバーの前を向く。
「僕が皆さんの言うその未来かは分からないけど、今は僕の大切な人が危ないんだ。だから、僕は行きます。」(颯斗)
颯斗は頭を下げて一礼をするとその場を後にしようとするが、
「待ってくれ!!」(進ノ介)
進ノ介が引き留めた。
「友達が危険なことは光実を通して君の友人から聞いた。ロイミュードが関わっている以上、俺達も力になる。」(進ノ介)
「でも、、、。」(颯斗)
「颯斗君、その人を含めここにいる人たちは信頼する出来る。だからこそ、信じて欲しい。」(光実)
「颯斗、行くって言っていたけどどうすんの?ハートが居ない以上、ブレンとメディックは火力が不足しているし。」(大樹)
「それは、、、。」(颯斗)
「だからこそ、私がいるのだ。」(001)
001の言葉にその場にいた全員が001の方を向いた。
「新たに出現した109は私達とは違い、コアを破壊すれば消滅するわけではない。彼を確実に倒すには私の氷結(フリーズ)の力が必要だ。それだけではなく、今は眠っているクリムの力もな。」(001)
「お前がここにいるのは眠っているベルトさんの力が必要だからなのか?」(進ノ介)
「そうだ。留芽颯斗の技術は確かに目を見張るものがある。だが、現時点では限界もある。」(001)
001の言葉に颯斗自身も心当たりがあった。そして、それは次に続いたりんなの言葉で証明される。
「留芽君、あなたは本当に天才だわ。自力でコアドライビアを再現するだけでなくそれをマッハドライバーとシフトカーに組み込むなんて。でも、ドライバーもブレンとメディックのボディもかなり消耗しているわ。このレベルだと修理よりもオーバーオールの方が良いわよ。」(りんな)
「そんなにですか、、、。」(颯斗)
「ダメージはきっと109の時ね、システムも一度一新しましょ。このままだと対抗できないわね。」(りんな)
颯斗は自分でコアドライビアもシフトカーもマッハドライバーも作成した。いくら、ハートたちがいるということでもそう易々と作り出せるものではない。それを颯斗は身の回りのジャンクパーツを使って作成したのだ。その技術の高さは他者の追随を許さないだろう。だが、それだけである。颯斗もつたないながら修理を行っていたがそれに限界もある。既に颯斗のドライバー、ブレンとメディックのボディも改修するべき状態であった。
「ああ、だからこそクリムには起きてもらわないといけない。それに、ハートがいない今、留芽颯斗のシステムはブレンとメディックでは109に対抗するのは難しいだろう。だからこそ、私の力を貸そう。」(001)
「どういう風の吹き回しだ?お前が人間に力を貸すなんて。」(剛)
「深い意味などないさ。さあ、どうする留芽颯斗。」(001)
001の話を聞き、001の問いに対して颯斗が言ったのは
「ハートたちと一緒に戦って来たんだ。力を貸してほしい、001。フリーズ。」(颯斗)
と言った。それに対し001、フリーズも、
「君ならばそう言うと思っていたよ。」(001)
と答えた。
「はい、取り込み中悪いけど、もう少しでクリムが目覚めるわよ。」(りんな)
そんな彼らのやり取りの中でりんなはパソコンで何やら作業をしていた。その作業が終わると、部屋の中央から赤いスーパーカー、マシントライドロンが現れた。
「また、何か事件が起きたのか?」(???)
トライドロンから男性の声が聞こえてくる。
「ああ、でも、それだけじゃない。」(進ノ介)
「ふふ、久しぶりだね、進ノ介。」(???)
「ああ、ベルトさん。」(進ノ介)
そう、その声の主こそ仮面ライダードライブと共に戦った天才科学者、クリム・スタインベルトだった。
「さあ、始めようか。」(109)
IS学園では颯斗の姿を模倣している109がやってきていた。その109は胸の前で両手を合わせるそこから赤黒い波動を発した。その波動は学園全体を包み込むとドーム状になってその場にとどまった。
「ここで僕は究極の進化を遂げる。究極の進化を遂げて、この世界を手にする。」(109)
「つまり、私が目覚めたのは109というロイミュードが出現したことが大きな理由か。」(クリム)
「それだけじゃないわよ、クリム。あなたのコアドライビアの技術をジャンクパーツで再現した子がいるの。その子はハートたちと仮面ライダーとして戦っていたわ。」(りんな)
「そうか、私の言う未来が近づいたのか。」(クリム)
クリムはトライドロンから移動用のボディへと変え、特状課の元メンバー、颯斗、大樹、光実の方へと視線を向けていた。
「Nice to meet you,Hayato.私はクリム・スタインベルトだ。」(クリム)
「ベルトがしゃべってる。」(颯斗)
ベルトが話しかけていることに驚きを隠せない颯斗。
「ハートたちからデータをもらい、それをもとに私の技術を再現したのか。」(クリム)
「ええと、はい。」(颯斗)
「まさか、私の技術を再現する者が出てくるとは。」(クリム)
「彼以外にもクリムの技術をもとに世界に貢献する研究者もいるのよ。」(りんな)
「話しているところ済まないが事態は急を要する。どうやら、109が動き出したようだ。」(001)
再会を喜ぶ中で001が発した言葉にその場にいた全員に緊張が走った。
「りんな、彼のドライバーやシフトカーのオーバーオールを急いでくれ。私はトライドロンを始め、ドライブのシステムを使えるようにする。」(クリム)
「ええ、分かったわ。」(りんな)
「あの、りんなさん。ここにある物を使って、フリーズの新しいボディを作っても良いですか?」(颯斗)
「良いけど、大丈夫なの?あいつには私達は相当苦しめられた。今だって何を企んでいるのかわからないのよ。」(りんな)
「何かあればブレンとメディックが止めてくれます。それに今の109はきっとハートを取り込んでよりパワーアップしているはずなんです。ブレンとメディックの力だとあいつに対抗できない。それなら、一か八かフリーズにかけてみないと。」(颯斗)
「分かったわ、でも、あなた一人ではあなた一人で戦わせはしないわ。進ノ介くんも剛くんも一緒に戦うわ。」(りんな)
ドライブピットでは彼らがそれぞれ戦いに向けて準備していた。それを見る颯斗は握りしめた自分の右こぶしを見つめる。
「今度こそ、終わりにしよう。デッドゾーンの向こう側まで。」(颯斗)
「皆、準備は良いか?」(進ノ介)
「いつでもいいぜ、進兄さん。」(剛)
「颯斗。」(大樹)
「ん?」(颯斗)
翌日、早朝。ドライブピットにはマシントライドロンの運転席に座っている進ノ介、ライドマッハ―に乗る剛、ハイビスカストライカーを起動した大樹、新たに作られた自身専用のマシンライドローダーに乗ろうとする颯斗の姿があった。
大樹は颯斗は呼び止める。そして、大樹は右手の拳を突き出す。
「ぶっ潰しに行こうか、お前の大切な人に手を出したやつを。」(大樹)
「ああ!」(颯斗)
颯斗も大樹の突き出した拳に自分の拳を当てた。
「特状課初めヴァルハラ、出動!!」(本願寺)
本願寺の掛け声で一斉にエンジンを起動した。ドライブピットから4つのスーパーマシンがIS学園へと走り出した。
IS学園で始まった109との決戦。だが、そこは無数のロイミュードの巣窟となっていた。だが、彼らは止まらない!!
「一っ走り、付き合えよ!!」
「追跡!撲滅!いずれもマッハ!!」
「この戦場、俺達が勝ち取る!!」
復活するは真紅の高速の戦士、音速の純白の戦士。そして、
「これが僕の新しい力だ!」
≪ライダー!フォーミュラ、フリーズ!!≫
新たな力を手にして、戦えロード!