side 三人称
異形の機械神殿と化したIS学園第1アリーナ。そこで対峙するのは紅の悪魔、ネオハートロイミュード。青色の氷のような透明感のある、かつ流線形のアーマーが特徴的の仮面ライダーロード=フォーミュラロードだ。
「あああああああ!!!!」(ネオハートロイミュード)
ネオハートロイミュードは苦悶の叫びをあげる。先程まであった自身の肉体に満ちていた感覚を失ったことでそれを補うために歪な、いや自身の本質を現した姿を取っている。
ロードは新たに復活したロイミュード、フリーズの力を宿した新たな姿となっていた。ロイミュード、その最初に誕生したロイミュードである001。彼は対象の記憶を凍結させる能力を持ち、その能力とコピー元である男の立場を利用してロイミュードたちの暗躍を多くの人の目に映らないようにしていた。その001もドライブらによって倒されたが。その001、フリーズの力を宿した新たな姿はネオハートロイミュードの発する高熱に手を顔の前にかざすことで防いでいく。
「っ!ハートが居なくなったはずなのにどこにこんなパワーが!?」(ロード)
「奴は多くの人間からデータを吸収している。ハートが抜けたところでその強大な力が出てくるだけだ。」(フリーズ)
「おじいちゃん!!それを何で早くに言わないの!?」(ロード)
「私が話したところで信用したのか?」(フリーズ)
「信用するかは別だよ!じじい!!」(ロード)
「君はなぜ私を老人呼ばわりする!!ロイミュードである私には君たち人間の老化など関係ないのだぞ!!」(フリーズ)
戦いの場でありながらなんとも気の抜けるやり取りをするロードとフリーズ。それを見て、憎悪の感情を燃やすネオハートロイミュード。
「って、やってる場合じゃなかった。おじいちゃんから見て、あいつは何?本当にロイミュード?」(ロード)
「何回か戦っている君でも流石に分からないか。あれは、、、確かに私達の残滓から生まれた者。だが、それだけではない。もっと、別の何かだ。特に、君たち人間に近しい。」(フリーズ)
「あれが?」(ロード)
「正確には、人間の悪の側面、だがね。」(フリーズ)
人間の悪の側面、それは確かに悪魔のごときものだろう。
「ああああ、無い!無いよおおおお!こんなんじゃ、こんなんじゃあああ!返せ、返せえええええ!!」(ネオハートロイミュード)
ロードに向かって、その禍々しい姿で迫りくるネオハートロイミュード。ロードはそれに怖気づくことなく、冷静に握りしめた拳をネオハートロイミュードの顔面にめり込ませる。
「うるさいって。子どもじゃあるまいし。」(ロード)
ロードの拳を受けて、たたらを踏むネオハートロイミュード。かなりの勢いで拳が入ったために顔面を両手で抑えている。
「痛い、痛いよおおおおお!!」(ネオハートロイミュード)
「やはり、奴は子ども同然だな。この程度であのようになるとは。」(フリーズ)
その様子を見てフリーズはそのように言った。
「フリーズ、一気に行くよ!!」(ロード)
≪シグナルバイク!フォーミュラフリーズ!!≫
ロードはエンジンナックルにフリーズを装填する。するとエンジン部分から冷気が噴出され、ロードの右腕が冷気に覆われた。そのままロードは高速で走行し、ネオハートロイミュードに必殺技、フリーズナックルを放った。噴出する冷気はネオハートロイミュードを覆い、氷の中に閉じ込めた。
「や、やった。」(ロード)
「これで奴も動けない。それに私の力であればすでに奴のコアも氷結させたはずだ。」(フリーズ)
「じゃあ、かんちゃんも!」(ロード)
ロードは祭壇にいる簪の元へ駆け寄る。その時にロードはフリーズをベルトから取り出し、変身を解いた。
同じ頃、
「急に動きが止まったぞ。」(ドライブ)
「どうやら、颯斗が109を倒したようだ。」(クリム)
「やったんだな。」(輝龍)
ドライブたちが戦っていたロイミュードたちがその動きを止めた。そのことから彼らはロードが109を倒すことが出来たと窺い知ることが出来た。だが、
「それにしてはこのドーム、何時消えるんだ?」(マッハ)
マッハが発した疑問。それはIS学園を覆っているドームのことである。これはクリムの分析によると重加速粒子によって生み出された重加速フィールドである(輝龍が問題なく動けるのは特別に重加速粒子の影響を受けないよう調整を受けたため)。ロイミュードが倒されたのであれば重加速粒子は急速に減少し、消滅する。109が生み出したこのドームの同様である。つまり、
「消えていないということは109がまだ生きているってこと?」(輝龍)
「なら、なぜロイミュードたちが動きを止めているんだ?」(ドライブ)
「109の方に何らかの動きがあったということだろう。だとすれば、、、。」(クリム)
「颯斗と簪が危ない。」(輝龍)
これは自分たちにとって最悪の事態になっているということ。その場にいた彼らにはそう想像するに難くないことである。そして、その予想を裏付けるように学園全体に大きな爆音が響いた。
ドライブらは音が鳴った方向を見るとそこには赤黒い火柱が天に向かって上がっていた。
「おいおい、何が起きたんだよ!?」(マッハ)
「あれだけの熱量、ハートに匹敵、いやそれ以上だ。」(クリム)
「まさか、暴走か?」(ドライブ)
「っ!」(輝龍)
火柱を見て、仮面の下で驚愕の表情を浮かべるマッハとドライブ。クリムは冷静に火柱の熱量を分析する。そして、輝龍は火柱の元にいるであろう友の元へと駆け出した。
「っ!くううう!!なっ、何!?」(颯斗)
「バカな、、、確実に奴を停めたはずだ。一体、何が、、、。」(フリーズ)
第1アリーナにいる颯斗の前ではネオハートロイミュードを閉じ込めている氷が突如蒸発した。その中から赤黒い爆炎が火柱となって空へ伸びていた。その熱量はすさまじく、颯斗はかざした両手にかなりの熱を感じていた。
「あああああああああああああああああ!!!!!!!!!」(ネオハートロイミュード)
その爆炎の中でネオハートロイミュードが咆哮していた。
「何が起きているの、じじい!?」(颯斗)
「考えられるは私の冷気は奴のコアを氷結させることが出来なかった、ということしか。」(フリーズ)
「ええ!?じゃあ、どうするの!?」(颯斗)
「すまない、、、私の力では、、、。」(フリーズ)
「ふざけんな!」(# ゚Д゚)(颯斗)
理由はどうあれ、ネオハートロイミュードはフリーズの力を受けてなお復活した。それだけではなく、凄まじい力を見せつけているということは確実であるのだ。
「あああああ!!これじゃあああああああ!!あああああ!力があああああああ!!」(ネオハートロイミュード)
ネオハートロイミュードが身じろぎをするだけで火柱から火炎弾が飛び出る。火炎弾はアリーナを破壊していく。さらには火柱の勢いはさらに強くなっていく。
「まさか、暴走しているのか?」(フリーズ)
「ええ、奴は自分の力を制御できていないようですね。このままでは、アリーナの外にも被害が出るでしょう。」(ブレン)
「颯斗、変身してください。これ以上温度が上昇すると颯斗と簪が焼け死んでしまいますわ。」(メディック)
ロイミュードである彼らから見て、ネオハートロイミュードの状態が非常に危険であることが即座にわかった。そして、
「颯斗、すぐに簪を連れて逃げるんだ。こいつはもう、自分で自分をコントロールできていない。」(ハート)
「ハート、、。」(颯斗)
「早くしないと手遅れになるぞ。」(ハート)
颯斗はハートの言葉に従って、簪を抱えるとライドローダーに乗り、その場を離れた。
颯斗は無事に第1アリーナから出ることが出来た。アリーナの外でもネオハートロイミュードの放つ高熱はあふれており、颯斗は出来る限り第1アリーナから離れる。
「ここならば奴の熱の影響を受けないでしょう。」(ブレン)
「かんちゃん、かんちゃん!」(颯斗)
第1アリーナから離れた広場、颯斗はそこで簪に呼び掛ける。だが、その呼びかけもむなしく簪は閉じた目を開かない。
「かんちゃん!」(颯斗)
颯斗は簪を揺さぶるがそれでも簪は目を開かない。
「お願いだよ、、、目を開けてよ、、、。」(颯斗)
颯斗はその表情を悲しみの感情で歪ませる。
「ああああ、み、つ、、、けたああ。」(ネオハートロイミュード)
炎を纏い、否、炎を燃え上がらせながらネオハートロイミュードが颯斗と簪に近づく。
「わ、、、、た、、、、せ、、、、。わたせえええええええええええええええ!!!」(ネオハートロイミュード)
ネオハートロイミュードは颯斗の腕の中にいる簪を奪おうと飛び掛かる。そこを、金色の光が遮った。
≪ゴールドドラゴンスカッシュ!≫
「はあああ!!」(輝龍)
輝龍はエネルギーをチャージした光龍剣をネオハートロイミュードに振るった。だが、その刃はネオハートロイミュードの体の表面から2,3センチほどのところで止まってしまった。
「颯斗、退け!!」(輝龍)
「大樹、、、。」(颯斗)
「簪だけでも安全なところに!!うおおおお!!」(輝龍)
輝龍はネオハートロイミュードを何とか押しとどめ、あらん限りの力で押し返す。
「あああああ!!邪魔ああああああああ!!」(ネオハートロイミュード)
ネオハートロイミュードは自身の行く道を遮る輝龍につかみかかる。輝龍の掴まれたところはあまりの高熱で煙が上がっていた。
(なんだよ、こいつ!!触られた場所が煙をあげるって、どれだけの高熱を!?そもそも、刃が通らないなら、俺の使うアームズと相性が良くないし。進ノ介さんたちが来るまで保つかどうか。)
輝龍はそう考えながらもネオハートロイミュードを先へは通さなかった。
「人の女に手を出すような大馬鹿を通す訳がないだろ。」(輝龍)
≪ゴールドドラゴンスカッシュ!≫
「うおらああ!!」(輝龍)
輝龍はネオハートロイミュードを蹴飛ばし、ドライバーを操作、左腕にエネルギーを集めライダーパンチを放つ。体勢が崩れたところに放ったのでそれはネオハートロイミュードの胴に見事に当たった。だが、その一撃はネオハートロイミュードのコアに届かず、その装甲に軽微な傷をつけただけだった。
「ああ、とことん俺と相性が悪いな。」(輝龍)
ここではない世界で多くのインベスを倒してきた輝龍。そのどれもが程度に差はあれ、彼が扱うすべての形態で対応が出来た。その彼にとって目の前のネオハートロイミュードは刃が通らないほどの装甲に、自身の鎧を焼くほどの高い熱量と自身の経験値ではどうしようもできないほどの相性が悪い相手だった。
「ああああああ!!」(ネオハートロイミュード)
そして、輝龍の攻撃を受けたネオハートロイミュードはその熱量を上げる。その熱量は近くにいた輝龍の鎧を自然と発火させるほどだった。
「熱!」(輝龍)
輝龍は思わずネオハートロイミュードから距離を取ってしまう。そこを、戦いになれている輝龍が思わずしてしまったミスをネオハートロイミュードは見落とさなかった。
「くうううううらああああああああええええええ!!!」(ネオハートロイミュード)
ネオハートロイミュードは心臓部から火球を生み出し、それを輝龍目掛けて放った。輝龍は光龍剣を盾代わりにするも火球の威力はすさまじく吹き飛ばされ、変身が解除された。その瞬間に大樹は重加速粒子に影響を受けてしまう。
「あああ、そう、、、だ。かのじょが、、、かのじょがいれば、、、かのじょとひとつになればいいんだあああ。そうすればああああ。」(ネオハートロイミュード)
ネオハートロイミュードはある考えが頭の中に浮かび、それを実行するためにふらふらと颯斗と簪の方へと歩み出す。
それを地面に横たわる大樹は止めようとするが重加速現象の影響下にある大樹の体は大樹の思い通りに動いてくれなかった。
「わああああああたあああああああせえええええええええ!!!!」(ネオハートロイミュード)
ネオハートロイミュードは赤黒く赤熱化させた右腕を颯斗に向かって大きく振りかぶり、振り下ろした。
「っ!」(颯斗)
颯斗は簪だけでも守ろうと、彼女を抱える。そして、颯斗のズボンのポケットからハートが飛び出した。
「俺の友達をやらせん!!」(ハート)
ハートは高熱のネオハートロイミュードの右腕に真正面からぶつかった。
「ハート!!」(颯斗)
「ハート!あなた一人だけではさせません!!」(ブレン)
「ハート様!!」(メディック)
ハートに続くブレンとメディック。
「皆!」(颯斗)
「心配するな、颯斗!!」(ハート)
「この程度、シグマサーキュラーの時と比べれば大したことなど、、、ない!!」(ブレン)
「颯斗と簪を守れるのであれば、私達は何度だって!!」(メディック)
ハートたちを心配する颯斗。その颯斗に言葉を掛けるハートたち。
「正気か、ハート、ブレン、メディック。それでは君たちの体がもたないだろう?」(フリーズ)
「そうか、分からないか、001.」(ハート)
「何?」(フリーズ)
「泊進ノ介、追田現八郎、俺達に人間の友が出来た。そして、そこにいる留芽颯斗は俺達と共に戦って来た友達だ。その友達を守るのに理由などないさ。」(ハート)
「まさか、人間を、自分を虐げた人間を友と言うのか?」(フリーズ)
「そうだ。」(ハート)
「だからこそ、私達は彼の力となるのです。」(ブレン)
「私達が颯斗の力になるように颯斗も私達に力をくれました。」(メディック)
「俺達ロイミュードは人間と共に生きることで進化できる。どちらが欠けてもそれは出来ないんだ。だから、俺は颯斗を守る!!」(ハート)
ハートたちの行動に疑問を持つフリーズ。それにハートたちはそう答えたのだ。それも、、、かつての自分たちと戦った人間たちのように。それを見たフリーズは
「そうか、、、だから、私は負けたのか。」(フリーズ)
と納得するような言葉をこぼした。
「ハート!ブレン!メディック!ダメだ!!」(颯斗)
「うおおおおおおおお!!!!」(ハート)
高熱を帯びてハートのボディが軋み、ひび割れていく。それにもかかわらずハートは止まらなかった。それを後押しするブレンとメディックもボディが悲鳴を上げるのを無視してネオハートロイミュードの拳を押し返す。その中で、ハートの体の隙間やひびから光が漏れ出す。それは少しずつ大きくなり、ハートのボディが崩れていく。完全にボディが崩壊したその時にネオハートロイミュードの右腕が大きく弾かれた。そこから赤、緑、白の光が高速で空間を走り抜ける。その光は次々とネオハートロイミュードの体を攻撃していく。
「ああああ!!やめろ、やめろおおおお!」(ネオハートロイミュード)
ネオハートロイミュードは高熱を発してその光を振り払った。その光は颯斗の元へ走る。その光が晴れると傷のないブレンとメディックが居た。それだけではなく紅蓮に輝く新たな姿となったハートが居た。
「皆!!」(颯斗)
颯斗は簪をライドローダーに寝かせ、ハートたちの元へ駆け寄る。
「まさか、進化したのか?」(ハート)
「そうです、ハート。」(ブレン)
「ハート様と颯斗、二人の力が起こした奇跡ですわ。」(メディック)
「大丈夫、皆?」(颯斗)
「ええ、大丈夫ですよ。」(ブレン)
「ご心配をおかけして申し訳ございません。」(メディック)
「良かった、皆。」(颯斗)
「颯斗。」(ハート)
「何?」(颯斗)
「デッドゾーンの向こう側まで付き合ってくれるか?」(ハート)
「うん!!」(颯斗)
颯斗はハートのマッハドライバーにセットする。
「行くよ、変身!!」(颯斗)
≪シグナルバイク、シフトカー!ライダー、ロード!デッドヒート、ハート!≫
颯斗の体に紅蓮のアーマーが次々と装着されていく。その姿はスポーツカーのようであり、燦然と赤く輝いていた。そして、その背中はブースターやエンジンが装着されており、さながら鬼の顔のようであった。
仮面ライダーロードはネオハートロイミュードを指さす。
「デッドゾーンの向こう側まで付き合えよ!!」(ロード)
「うあああああ、わたせええええええ!かんざしを、、、わたせええええええええ!!!」(ネオハートロイミュード)
ネオハートロイミュードとロードは距離を詰めると互いに拳をぶつけ合う。そこに技術も戦法もなく、純粋なただの殴り合いだった。ガードもなく、フェイントもない、そんな殴り合いが繰り広げられていた。あたりに響くのは鈍い衝突音だった。
「かんちゃんをお前にやらせるか!今度こそ、デッドゾーンの先へ飛ばしてやる!」(ロード)
≪急に、デッドヒート、ハート!≫
ロードはマッハドライバーを操作する、すると背面のエンジンが稼働、鬼の口のような部分から過剰な熱を蒸気として排出する。全身の熱が行き渡り、膝や踵に内蔵されたブースターから炎を吹き出して、威力もスピードも大きく跳ね上がったパンチを繰り出すロード。その威力はネオハートロイミュードを一気に数メートルほど跳ね飛ばした。そのパンチを次々と放っていくロード。そのラッシュはネオハートロイミュードの装甲を大きくゆがませるほどだった。
「ああああ、いたい、、、いたいいいいいい!!」(ネオハートロイミュード)
ネオハートロイミュードは輝龍を変身解除まで追い込んだ火球を生成、それをロードに放った。対するロードはその火球を右ストレートで霧散させた。
「よし、終わりだ!!」(ロード)
≪ヒッサーツ!フルスロットル!ロード、デッドヒートハート!!≫
必殺技を発動させるとロードの背中の鬼の顔が怒りの表情となる。ロードは背中から大量の蒸気を噴出して必殺技デッドヒートパニッシュをネオハートロイミュードの体に叩き込んだ。
「あああああああああああああああああ!!」(ネオハートロイミュード)
ネオハートロイミュードは苦悶の声を上げて、爆発四散した。あとに残った109というコアだけだった。
「おじいちゃん、仕事。」(ロード)
「これならば、私の冷気も十分に効果があるだろう。」(フリーズ)
ロードはエンジンナックルを装備、フリーズをセットして冷気を109のコアに当てた。
「よし、これに。」(ロード)
ロードはりんなから渡されたバイラルカーを氷結された109のコアに近づけた。109のコアはバイラルカーに吸収された。それと同時にIS学園を覆っていたドームは天井から消えていった。
「んんんん?」(簪)
「っ、かんちゃん!!」(颯斗)
そして、ライドローダーの上で簪が目を覚ましたのだった。その様子を遠くから見ていた大樹は胡坐をかいて、空を見上げる。
「はあ、きれいな青空だな。」(大樹)
大樹が見る青空はまるでこの事件に関わっていたすべての人間への祝福のようだった。
side 颯斗
あれから学園祭は3日遅れで開催された。そして、今はと言うと学園祭最終日、僕らは第3アリーナに作られたステージでバンド演奏を披露していた。いやあ、人気人気。ボーカルの万夏ちゃんには和服を基調とした黒と青の衣装を、大樹には武者のような衣装を着せた。いやああ、似合ってる似合ってる。かんちゃんは自分のクラスでしていた和風喫茶の服装で、刀奈姉ちゃんは合気道の道着に水色の肩当とかをあしらった衣装で演奏している。僕は、、、上半身は裸で袴です。妙にキャーキャー言われたんだよね(かなりのマッチョだから。)。演奏も終盤に差し掛かってこれからラストスパート!!
「皆、ありがとう!!実はこの後に大切なことがあります。キーボードの簪ちゃん、前に来て。」(マドカ)
「うん、万夏。ありがとう。」(簪)
ん?何?それ、僕、聞いていないんだけど。
「実は、この場をお借りして言いたいことがあります。私、更識簪は好きな人が居ます。その人はこないだ起きた事件からIS学園を救ってくれました。それだけではなく、その人は私のことを2回も助けてくれました。私はあなたと友達ではなく、恋人としてこれからも一緒に生きたいです。留芽颯斗君、お返事を聞かせてください。」(簪)
、、、こんなの、聞いていないって。でも、僕がそれに答えても良いのだろうか、、、。すると、近くに来ていた大樹が僕を立ち上がらせて、かんちゃんの近くに連れていく。
「色々考えるな。自分の正直な思いを言え。」(大樹)
そう言って、大樹は僕の背中を押した。僕の正面にはかんちゃんがいる。こうして見ると、小さい頃は可愛くて、今はすごくきれいになった。見ていると不安そうに眼が揺らいでいた。
「アニメオタクで機械オタクで肝心な時に守れなかった。かんちゃんのお父さんからは離れて欲しいとまで言われた。でも、、、それでも、僕は、かんちゃんが、君のことが好きです。こんな、こんな僕でも良いですか?」(颯斗)
「はい。颯斗じゃないと私は嫌です。私と付き合ってくれますか?」(簪)
「はい、こちらこそよろしくお願いします、簪。」(颯斗)
更識の家は心を許した相手に名前を呼ばせることは結婚と同義だと教わった。そう、これが僕の答えだ。この時のかんちゃんの、簪の笑顔を僕は一生忘れない。
IS×仮面ライダー 仮面ライダー炎竜第1.5部第2章
秋が深まる中、自身の存在意義を見出せない修羅。その修羅の前に血濡れた蛇が現れる。
「俺の名はブラッドスタークだ。よろしくな。」
そして、修羅の前に現れたのは
「てっっっさい物理学者の桐生戦兎だ。で、こっちはバカの万丈龍我だ。」
「誰がバカだ!!」
世界を創造した仮面ライダー、ビルドとクローズだった。
仮面ライダー炎竜第1.5部 仮面ライダー黒龍evolution仮面ライダーシュバルツ開始。
黒き龍は己が進むべき道を見出せるか。