IS×仮面ライダー 仮面ライダー炎竜   作:柏葉大樹

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仮面ライダー炎竜第1.5部第3弾、仮面ライダーオーズNEObeforeヘキサオーズ開始!


仮面ライダーオーズNEObeforeヘキサオーズ
仮面ライダーオーズNEObeforeヘキサオーズ 第1話


side 3人称

 秋が深まり、寒さがきつくなる頃。篠ノ之家にある正則と束の居室では正則と束が一つの布団の中に仲睦まじくしていた。

 

 「ダーリン、愛している~!!」(束)

 「束ちゃん~~~。」(正則)

 

 この部屋にいる、若しくは二人の様子を見るか聞くだけで無糖のブラックコーヒーがクソ甘くなる空間が形成されていた。ちなみに布団の下の二人は友人の妹カップル(本編主人公とヒロイン)と同じように完全に事後の状態であった。

 

 「それにしてもさ、最初に出会ったころの俺達が見たらさ、絶対にありえないって言うよな?」(正則)

 「あははは、確かにね。」(束)

 

 布団の中でくっつきながらゴロゴロ。ちなみに時刻は俗にいう丑三つ時で友人の妹カップル(本編以下略)はと言うと新学期の部屋割で双方の友人と相部屋になったことにより、いつもはしていた夜のLOVEタイムはそう毎日は出来なくなった。

 

 「ねえ、今でも覚えているの?」(束)

 「ああ、やけに頭の可笑しな格好の女子だなって覚えているぞ。」(正則)

 「そう言うダーリンだって転校してから誰とも関わるな!!って感じが出ていたよ。」(束)

 「そんな俺達に付き合ったちっふーとかがりんはまあ変わり者だったな。」(正則)

 「ねえ。普通だったら束さんのような細胞レベルチートの最強セクシー女子中学生とはまともな友達付き合いなんてしないよねえ。」(束)

 「細胞レベルチートは良いとして最強セクシーには同意しかねるかな。」(正則)

 「あ、ひどーい。」(束)

 「セクシーって巨乳の年不相応ナイスバディだろ?」(正則)

 「お母さんの遺伝だし!篠ノ之の家は巨乳なんですううう!!」(束)

 「なるほど、巨乳好きはお義父さんも同じか。」(正則)

 「こんの束さんのおっぱいを揉んで吸って顔をうずめての(自主規制)をするダーリンのどこがお父さんと同じなのさ!!」(束)

 「いや、お義母さんの(自主規制)で(自主規制)してんだろ?そうでなきゃ束ちゃんと箒ちゃんが生まれてこないから。」(正則)

 「ねえ、義理の親の(自主規制)を話してよく平気でいられるよね?」(束)

 「人類皆変態!だろ?」(正則)

 「自分で最低なことを言っている自覚ある?」(束)

 「真理だろ。」(正則)

 「ああ、うん、ソウだね~。」(束)

 

 事後にする会話にしてはムードなどないが結婚した夫婦ならばそうなのだろう。軽口を叩き合う二人は時間を忘れ、様々のことを話した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして、その週の土曜日だった。

 

 「俺と束のなれそめを聞きたいって?」(正則)

 「ぜひ。」(颯斗)

 「なんか、気付いたら正則兄ちゃんと束姉ちゃんって仲良くなっていたから、改めて聞こうと思って。」(大樹)

 

 研究所(篠ノ之神社境内にある古びた蔵)で大樹と颯斗が正則に束とのなれそめを聞きたいと話したのだ。

 

 「そもそも、なんで聞こうと思ったんだ?何か悩みでも?」(正則)

 「実は、かんちゃん、彼女の更識さんとのお付き合いの仕方の考えるに当たって、多くの人の意見を聞こうと思いまして。」(颯斗)

 「俺の方は順調だよ。休みのたびにデートをしたりして友達とも遊んで充実しているよ。」(大樹)

 「休みの日のデートってナニするためにわざわざ遠出しているんでしょ?」(颯斗)

 「そっちだって随分とお盛んだろうが。」(#^ω^)(大樹)

 「いやあ、それほどじゃないよ。」(颯斗)

 「最近の学生って気軽に(自主規制)をしてんのか?乱れてんなあ。」(正則)

 「避妊してます!」(颯斗)

 「...。」(大樹)

 「まあ、聞きたいなら良いけどな。まあ、予想しているもんじゃねえぞ。」(正則)

 

 正則の脳裏には今でも色あせることなく色鮮やかにある記憶、今その記憶をその当時の自分と変わらない彼らに話していく。そう、これこそが岩城正則の始まり、そして幾多ある世界において天災と呼ばれた存在である篠ノ之束が人となった物語である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

IS×仮面ライダー炎竜 第1.5部仮面ライダーオーズNEObeforeヘキサオーズ

 

 

 

 

 2019年、沢芽市におけるインベス事変と後に呼ばれる事件が終結を迎えた年から5年の月日が流れた。その年に一夏たちが住んでいる町で柏葉玲人、柏葉陽菜夫妻が自宅で惨殺された事件が発生、長男勇吾(当時14歳)が行方不明になった。残された次男大樹(当時5歳)は夫妻の遺言により夫妻と親しかった織斑秋人、春奈の元へ身を寄せるようになった。そんな年、事件が大々的に報道されるなかで後にISで世界王者=ブリュンヒルデと呼ばれる織斑千冬とISの生みの親となる篠ノ之束が通う中学校に一人の転校生が現れた。

 

 (は~、早く終わんないかな。こんな分かり切ったことしか言わない場所、この束さんにとっては時間の無駄だよ。はあ、こんなことよりも家であれのことを考えていることの方がよっぽど有意義なのに。)(束)

 

 束は自身がそう称するだけあって、その年ですでに大学レベルの知識を持っており最早義務教育レベルの知識など話を聞く必要などないものであった。

 

 (もう、こんなところなんて行くの辞めようかな。ちーちゃんと箒ちゃんが言うから出ているけどはっきり言って、なんで分かり切ったものを一から聞かなきゃいけないのさ。)(束)

 

 幼い頃よりすべての事象に対して即座に理解してきた束にとっては人間関係など希薄なものだった。学校においては千冬以外に関わる人間などおらず、家では箒だけという天才であるがゆえに目に見えない人間関係にさして重要性を見いだせなかったのだ。

 

 「おーい、席に就け。」

 

 束のクラスの担任が入って来た。束にとってはそこらの石ころと変わらない存在であり、この担任からすれば束は何とも扱いにくい生徒だった。担任の指示を聞いて生徒たちはちらほらと自分の席に座っていく。

 

 「さて、朝のSHR(ショートホームルーム)だが転校生がこのクラスに来た。じゃあ、入ってくれ。」

 

 担任は生徒が席に着くのを見て、話題を出した。その話題の人物は教室のドアを開けて教室の中へと入った。

 

 「風都市から来た岩城正則君だ。岩城、自己紹介をしてくれ。」

 

 担任は黒板に漢字で岩城正則と書く。そして、入って来た生徒=当時14歳の正則が鋭い目つきで教室を見渡す。

 

 「岩城正則。」(正則)

 

 名前だけを言って終えた正則。これにはクラス中で微妙な空気が流れた。

 

 「他には無いか?将来の夢とか?」

 「無いです。じゃあ、席に座って良いですか?」

 

 担任が他の話題を投げかけるも正則の反応は冷たく、一応は許可を求めている言葉だが実際にはこうする以外に意思はないという言葉だった。それに気づいた担任はどうしようもないと判断する。

 

 「ああ、そこの篠ノ之の隣だな。」

 「分かりました。」(正則)

 

 担任が指さした束の隣の席に正則は座った。当然ながらこの二人の間に会話などあろうはずもなく朝のSHRは終わった。

 

 「おい、さっきのはなんなんだ?」(千冬)

 

 SHRの後の休み時間、正則のところへ千冬がやって来た。この時の千冬はクラス委員長をやっているほかに剣道部、生徒会活動にも参加していた。その千冬からすれば正則の態度はまあ悪い印象しかない。その千冬からの問いかけに正則は千冬を一瞥するだけで口を開くことは無かった。

 

 「おい、聞いているのか?」(千冬)

 「聞こえている。で、なんだ。」(正則)

 「なんだ、じゃない。さっきの自己紹介はなんだ。」(千冬)

 「別に、あれで十分だろ。お友達ごっこをしに来たわけじゃない。」(正則)

 「まともな学校生活を送ろうとは思わないのか?」(千冬)

 「やりたい奴だけやればいい。あと、俺に話しかけんな。良いな。」(正則)

 「なっ、おい!」(千冬)

 

 正則と千冬の会話はそれで終わってしまった。それを束は横目で見ていた。

 

 (あ~あ、ちーちゃん、またやってる。確かにコイツの言うとおりだよ。友達ごっこがしに来たわけじゃないし。)(束)

 

 千冬たちのやり取りの中、教室に国語の教科担任が入って来た。それを見た千冬は正則と教師を何度も見て、席に戻った。束は授業が始まるとあるノートを取り出して、何やら書き始めた。それを隣の席の正則が見ていたのを気付かずに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「おい。」(正則)

 「何さ、この束さんに話すことでもあるの?」(束)

 

 翌日、束が登校すると先に登校していた正則から話しかけられた。それに対して束は千冬、箒を除いた人間と同じような表情で話しかけるなという雰囲気を隠さないでいた。

 

 「お前が書いていた奴、こんなことか?」(正則)

 

 そう言って正則が出したのは一冊のノートだった。そのノートは最初のページから最後のページまで文字でびっしり埋め尽くされており、所々のページにはあるものを現した図が書かれていた。それを一目見た束はそれが自分が唯一この世界において熱心に取り組んでいたものであり、自身が渇望している未知の世界への翼を作るための数式や技術のことだと理解した。理解した途端に束はそのノートをひったくって、次々とページをめくる。

 

 「お前、これ、どうやって!!」(束)

 「お前が授業中に書いているものをチラ見しただけだ。それで分かった式を元に考えてな。まあ、答えはすぐに出せたけど、本当にそれなのか確かめるのに3回くらいはやり直したけどな。」(正則)

 

 自身のものと多少の差異はあれど、それが束が実現のために心血を注いでいるもの=後のISだと言うことを束は驚愕した。僅かな式から1日で、そのことから束は一つの疑問を正則にぶつける。

 

 「君って何者さ?」(束)

 「分かるだろ?同類。」(正則)

 

 同類、その一言で束は理解した。目の前のこの男は自分と同じ最高の人類種であるということを。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side 束

 「それをほぼ初対面でね~、いや~びっくりしたよ。だって、授業中に盗み見たノートに書かれた式からそれが何なのかをすぐに分かったんだよ。びっくりするよ~。」(束)

 「そうだったんだ。」(マドカ)

 「ちょっと、意外。」(簪)

 

 今、私はまーちゃんとかんちゃんと一緒にレジデンスのおしゃれなお店でお話中。いや~、二人から私とダーリンの馴れ初めを聞きたいって言われてね。なんか嬉しいね!!

 

 「その後ね~、ダーリン、マサ君がね私のノートを見て、その式ごとでの改善点をどんどん挙げていくの。いやあ、もう言葉が出なかったよ。そんなまさかと思いながら、それが全部合っていたんだよ。」(束)

 「それで、束さんは最初は正則さんをどう思っていたの?」(マドカ)

 「最初はね~、、、」(束

 

 

 

side正則

 「束をどう思っていたかって?」(正則)

 「はい!」(颯斗)

 「大樹から見て当時の俺達ってどうだった?」(正則)

 「なんかいつもいがみ合っていた印象しかないかな。」(大樹)

 「まあ、そうだよな。」(正則)

 

 颯斗君から聞かれたこと、今はもう本当に子どもだと思うがな。まあ、大樹が言っていた通りで仲は良好とは言い難った。いや、最悪だったな。

 

 「最初はな、こう思っていたよ、、、。」(正則)

 

 

 

 

 

side3人称

 「このクソむかつくいけ好かないスカシ野郎って思っていたよ。」(束)

 「夢見がちで自分にとって都合のいい現実しか碌に見ないクソ兎、だよ。」(正則)

 

 それぞれの言葉を聞いて、大樹、颯斗、マドカ、簪は凍り付く。そう、今の二人からは想像つかないような辛辣な、いや明らかな嫌悪感に満ちた言葉だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「今、なんて言ったの?」(束)

 「はっきり言うぞ。お前が何をどうしようとかは別にどうでもいい。でもな、お前の夢はな、ただの机上の空論、文字通りの夢物語だ。」(正則)

 

 当時14歳の束と正則、その邂逅はドラマのようであり、その邂逅は正に最悪としか言えないものだった。

 

 パチン!

 

 教室に乾いた音が響く。朝日を受けて輝くのは束の涙、その表情は自分の大切なものを壊されてショックを受けている子供のようだった。一方の正則は頬が赤くなっており、束にぶたれたことに感情を見せることなく、ただ冷たい目つきで束を見ていた。

 

 「あ、あんたに、あんたに束さんの、私の何を分かるって言うんだ!!」(束)

 「分かるよ。この世界の全ては分かり切っていること。自分こそが本来の人類だっていう絶対的な自覚。」(正則)

 

 本来のIS世界においては天然の究極の人類である篠ノ之束。そこでは唯一の究極の人類と言うこともあり、他者に共感することなど絶対になく、その行動原理は常人には計り知れないものだった。だが、この世界では束と本当の意味で同等の存在がいた。しかし、その存在は束の夢を真っ向から否定したのだ。

 他者から本当の理解を得られなかった束、その束から見て正則のことは手に取るようにわかる。それは正則も同じだった。

 

 「、、、俺よりもはるかに恵まれていて、虫唾が走るんだよ。」(正則)

 

 正則の瞳は深い闇を抱えていた。

 

 

 

 

 




中学時代に邂逅した束と正則。その関係は現在からは考えられないほどに最悪だった。正則に対して不満やむかつきを覚える束に父柳韻が、母楓が言葉を投げかける。
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