IS×仮面ライダー 仮面ライダー炎竜   作:柏葉大樹

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 冬、シャルロットのもとにフランス本国からの帰還が伝えられた。その最中では大樹たちのいたって普通な生活があった。


仮面ライダーエグゼリオンwithドクターライダーズ 第2話

side3人称

 翌朝、食堂にて。

 

 「「ねえ、どうしたの?」」((マドカ、簪))

 「「こいつとケンカ。」」((大樹、颯斗))

 

 お互いの彼女たちから顔の絆創膏のことを聞かれた颯斗と大樹。お互いの顔にはいくつかの絆創膏が貼られており、昨夜のケンカはまあそれなりに激しかったことが分かる。ちなみに同室になった初日にあり、それから度々起きているのでもはやマドカも簪も心配するのではなく、二人の男のコミュニケーションとして放っておいている。

 

 「いい加減にしとけよな。」(大樹)

 「ごめん。茶化さない方が無理。」(颯斗)

 「放課後、空けとけ。ボコボコにしてやる。」(大樹)

 「良いよ、体育祭のリベンジしてやる。」(颯斗)

 「「もう、おしまいにしたら?」」(マドカ、簪)

 

 2学期に入ってもう何度目か、すでに一夏とラバーズの騒動よりも定着しているこのやり取りはもう誰も気に留めることは無かった。精々、彼女らから注意を受ける程度だが。

 

 「ねえ、飽きないの、そんなにケンカをして。」(マドカ)

 

 マドカは呆れ顔で朝食(パン、スープ、サラダ、ハムエッグのセット)を食べ始めながら大樹に言う。

 

 「好きでやっていない。颯斗の方から売ってくる。」(大樹)

 

 大樹はマドカの問いに怒り顔で答える大樹は朝食(白飯、豆腐の味噌汁、卵焼き、納豆、浅漬けの定食)の納豆をかき混ぜる。

 

 「颯斗、大樹が嫌がっているから止めてあげたら。」(簪)

 

 簪は朝食(サンドイッチ、スープ、サラダのセット)に手を付けながら颯斗に言う。

 

 「いや、まあ。ただのコミュニケーションだよ。」(颯斗)

 

 颯斗は言うと朝食(牛丼の激盛り、みそ汁、とんかつ)に手を付けだす。

 

 「それをコミュニケーションって思うな。」(大樹)

 「それを気にするんならさあ、もっと涼しい感じの返しをしてよ。」(颯斗)

 「無理だ。」(大樹)

 「だから、ダメじゃない?」(颯斗)

 

 またも朝からバチバチした視線が走り始める大樹と颯斗。大樹のかき混ぜる納豆はその怒りにより元の何倍もの体積なろうとしていた。一方の颯斗は言うとむしゃむしゃと朝からヘビーな朝食を次々と胃袋へと治めていく。そうしている中だった。

 

 「ん?」(大樹)

 

 大樹のスマホに貴虎の名が表示されていた。大樹は存分にかき混ぜた納豆を白飯に掛けながら電話に出た。

 

 「はい。」(大樹)

 「大樹か、実は超大型のインベスがヨーロッパで確認された。」(貴虎)

 「超大型って、今はどこにいるんですか?」(大樹)

 「私は鳳蓮、光実、ザックと共にその超大型インベスが確認された地域へ向かっている。その超大型インベスだが全長100メートルを超える。」(貴虎)

 「、、、俺が好きな怪獣物の話をしているんですか?」(大樹)

 「私が冗談を言うとでも?」(貴虎)

 「冗談であってほしかったです。それで合流するのは?」(貴虎)

 「今日だ。」(貴虎)

 「これ、朝食を食べている時の連絡には洒落に全くならないんですけど。」(大樹)

 「出来るなら即決で頼む。」(貴虎)

 「分かりました。それでいつ動けば良いですか?」(大樹)

 「朝食後、すぐに来てくれ。ブリュンヒルデには私の方から連絡をしよう。」(貴虎)

 「本当にお願いします。それと簡単でいいんでそのインベスの情報をください。合流前にある程度知っておきたいんで。」(大樹)

 「それもすぐにしよう。」(貴虎)

 

 貴虎からの電話が切れた後、大樹は早めのペースで朝食を食べだす。

 

 「まさか、例のバイト?」(颯斗)

 「ヨーロッパで新しいタイプが出たらしい。全長は100メートル越え。」(大樹)

 「ゴ〇ラ?」(簪)

 「ねえ、それって人員は?」(マドカ)

 「城之内さん以外フルメンバー。」(大樹)

 

 大樹から今回のインベス討伐の人員を聞いたマドカも朝食を早めに食べだした。今回の件、流石に颯斗と簪にもそれが余程のことであるということが即座にわかった。そして、友人カップルの動きを見て、颯斗と簪も手早く朝食を食べていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「それで。」(大樹)

 「ん、どうしたの?」(颯斗)

 「なんでいんの?」(大樹)

 

 件のインベスが確認されたヨーロッパ某所へ向かう飛行機の中、大樹の隣の席には颯斗。マドカの隣には簪が座っていた。

 

 「行くでしょ。」(颯斗)

 「散歩じゃねえんだよ。」(大樹)

 「いや、分かるよ、危険なのは。でも、行かないのはそれは僕がしたくない。」(颯斗)

 「はあ、昨日言ったこと覚えているだろ。」(大樹)

 「だからさ、お互いに守って守られてなら良いでしょ。」(颯斗)

 「何か月前にも彼女に同じこと言われたんだけど。」(大樹)

 

 諦めたような表情をする大樹に至って真面目な表情の颯斗。ここで他の人物なら大樹も熱くなり出して論争は平行線をたどるが大樹も颯斗とは普段からかなりの激しいケンカするようになってからこういった話ではお互いにヒートアップすることは無い。大樹も颯斗が自身の考えにしっかりと理解を示したうえで自分の考えとその理由を話すからこそ颯斗の言い分をしっかりと受け入れている。さらに、颯斗の方も大樹の言葉やその裏にある真意をしっかりと聞き、颯斗なりに理解を示す。それだけにとどまらずに颯斗は大樹の意見を聞いたうえでその欠点と想える部分をただ欠点だと言わずにこれから先を見据えたうえでの生き方として話している。そう言ったやり取りをしているからこそ二人のお互いの意見を聞き、その上でお互いに着地点をしっかりと見つけて話に落ちを付けられているのだ。

 

 「ならさ、背中預けるぞ?」(大樹)

 「良いよ。僕の拳が届く範囲だけだけど。」(颯斗)

 

 諦めた、おそらく大樹の中で他人を関わらせないということを。その代わりに共に戦う戦友と戦場を絶対に生き延びるということを新たに決意、いや以前に零式との対話で気付いたことを改めて自分の中で認識し、仲間と手を取り合うということを自身の中で改めてすることに決めた。

 二人の様子を見ていたマドカは大樹の中にあったものがまだ根深く残っているがそれでも大樹がしっかりと立ち直ろうとし始めたことが分かり、簪は颯斗の中で大樹が特別な友人であるということにほんの少しの嫉妬をするがマドカと簪はお互いに見合って笑い合う。

 

 「それで良いんじゃねえか。俺達だって一人で戦っていないんだ。それに頼れる仲間がいるのは心強いしな。」(ザック)

 「僕も昔は大樹君と同じような気持ちでいた。でも気付いた時は自分のやろうと思っていたことと段々と離れていった。だから、仲間の存在は必要なんだ。」(光実)

 

 ザックと光実は自分たちの経験からそう声を掛けた。

 

 「じゃあ、dragonの坊やとogreの坊やの話が一段落したみたいだし、今回の対象についてメロンの君から説明をしてもらいましょうか。」(凰蓮)

 

 彼らのやり取りを見ていた凰蓮が貴虎に話を促した。

 

 「大樹には電話でやり取りをしたが今回確認されたインベスについて今現在で判明していることを話そう。」(貴虎)

 

 貴虎の説明に合わせ、飛行機内のデスクに様々な写真が映し出された。

 

 「現在確認された超大型インベス、その見た目からヴァルハラはブラキオというコードネームを付けた。ブラキオはヨーロッパの北欧の森林地帯で確認された。確認後のドローンによる調査、その後の現地の調査員による情報からブラキオは現在森林地帯を南下している。そのルートには小さな村、さらに進んでいくと人口密集地を縦断することが分かった。ブラキオのことを確認したNATOは航空機、ISによる迎撃を行い進路変更を試みるが効果は無かった。その理由が。」(貴虎)

 

 その中のある一つの写真を拡大する。その写真では太古の地球に生きていたブラキオサウルスによく似たインベス=ブラキオインベスが瞬間的に表皮を硬質化させ、ミサイルを無効化している写真だった。

 

 「ブラキオには攻撃に対して自身の表皮を極限まで硬くすることで防御する力を持っている。それ故に軍の攻撃は通用しなかった。また、ブラキオが歩いたルートの森はことごとく生物が死滅していた。木々は枯死し、動物はまるでミイラの様に干からびて死んでいた。ブラキオは周囲の生物から生体エネルギーを吸収していることが推測され、そのことが判明した後、NATOがヴァルハラに撃退を依頼した。」(貴虎)

 

 次々と写る写真、その写真を見た颯斗と簪は思わず視線を逸らした。マドカも流石に表情が固くなる。だが、その写真を見ている大樹だけはそれらを含めたブラキオインベスに関する情報をただ静かに聞いていた。

 

 「我々の目標は人口密集地へと向かっているブラキオの撃破だ。戦闘の中でここまでで判明している情報が変わることも考えられる。各自十分に注意して行動に当たってくれ。」(貴虎)

 

 彼らが乗るジェット機はそうやって高速で目的地へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 大樹たちがジェット機で移動している頃、日本の東京羽田国際空港ではシャルロットの姿が千冬と共にあった。その荷物は大きく、これからの遠出を否が応にも他人が分かるものだった。

 

 「あの、織斑先生。搭乗手続きをしなくていいんですか?」(シャルロット)

 「ああ。まだ時間があるしな。それに今回は護衛も必要だからな。」(千冬)

 「護衛?」(シャルロット)

 

 そうしている二人の前に空港と東京の浜松町を結ぶモノレール乗り場へとのびているエスカレーターから2人の人影が現れた。

 

 「IS学園1年、改めてドイツ軍IS部隊シュバルツハーゼ隊長ラウラ・ボーデヴィッヒ。ただいま合流しました。」(ラウラ)

 「ええと、まあ俺はただの付き添いです。」(陸)

 

 IS学園の制服ではなくドイツ軍の軍服を着ているラウラと学生らしいラフな服装の陸がシャルロットと同じような大きな荷物を持ってやって来た。

 

 「二人とも!どうして!?」(シャルロット)

 「ボーデヴィッヒは今回、護衛役を買って出てくれた。少なくとも現地までは彼女も共にいる。そして、桐ケ谷だがこちらは、、、一男性操縦者としてデュノア社を見学するそうだ。」(千冬)

 

 二人が来た理由を千冬がシャルロットに言った。どちらもちゃんと手続きを取っており、そこにはデータなどを改ざんするといった違法なことは無かった。

 

 「シャルロット、私は今回はドイツ軍のラウラとして同行する。だが、私はシャルロット・デュノアの友人のラウラ・ボーデヴィッヒとしても同行する。たとえ、シャルロットが助けを求めなくても私は、普通の女の子としての多くのことを教えてくれたお前の助けになる。」(ラウラ)

 「まあ、俺はデュノア社の見学を申し込んだらどういうわけ偶然にもシャルがフランスに戻る日と被ったんだ。それなら、俺も一緒に行こうかなって。」(陸)

 

 ラウラはストレートに友人としての気持を、陸は一応の建前で話した。でも、二人の表情から冗談などではなく純粋にシャルロットを心配しての行動だった。それを分かったシャルロットは両目から一筋の涙を流した。

 

 「あ、ありがとう。」(シャルロット)

 「さあ、行こうか。飛行機に乗る前に色々と食べた方が良いからな。」(千冬)

 

 千冬は彼らを先導し、搭乗ゲートへと向かう。それに習い、シャルロットたちも搭乗ゲートへと足を運んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 シャルロットたちがフランス行きの飛行機に乗ってから数時間、ヨーロッパの森林地帯ではヴァルハラの面々と大樹たちが今回の相手であるブラキオインベスの姿を確認した。

 

 「あれ、なんか大きくない?」(颯斗)

 「気のせい、じゃない。」(簪)

 「確かに。最初に確認されたよりも巨大化している。」(光実)

 

 飛行機からその姿を確認した彼らはその巨体の威容に圧倒されていた。

 

 「貴虎さん、あいつの移動速度、速くなっている。それにつれて体の方にも変化が起きている。」(大樹)

 「私達の当初の予想よりも余裕はないか。凰蓮、私と来てくれ。ザックと光実は共に行動してくれ。」(貴虎)

 

 貴虎の言葉に各々がドライバーとロックシードを準備するヴァルハラのメンバー。そして、それぞれのベルトを取り出して準備をする大樹たち。

 

 「じゃあ、行くか。」(大樹)

 [ドラゴンフルーツ!]

 

 ロックシードを開錠した大樹。それに習い颯斗、マドカ、簪がドライバーを起動させる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「さて、リアルモンハンと行こう!!」(ロード)

 「だったら、なおさら気を付けないとな。」(炎竜)

 [ドラゴンフルーツエナジー!]

 ≪ミックスアップ!デュアルドラゴンアームズ!ドラグーンオブブレイズ!≫

 

 ジェット機から飛び降りた炎竜はデュアルギアにドラゴンフルーツエナジーロックシードをセット、背中に翼を生やし、さながら紅蓮の龍人という姿になった炎竜はロードを抱え、ブラキオインベスへと背中の翼を広げて向かう。そして、その後ろにダンデライナーに乗る龍玄とナックル。スイカアームズで飛行する斬月。ジェット機からブルーライフルを構えるヴァルキリーとヴァルキリーの近くで彼女のサポートをするロードレディ。そして、ジェット機を巧みに操るブラーボ。

 

 「この戦場、勝つぞ!!」(炎竜)

 「デッドゾーンの向こう側まで付き合いながらね!!」(ロード)

 

 彼らの存在を察知したブラキオインベスはその歩みを止め、彼らを敵と認識し咆哮を上げて威嚇した。

 

 「ぎしゃああああああああああああああああああああああああああああああ!!」

 

 その咆哮はすさまじく近くの木々をなぎ倒していく。そして、この戦いがこれから起きる事件の前触れでもあった。

 




 到着したフランスでシャルロットたちを待ち受けていたものは当初の予想をはるかに超える惨劇だった。一方で超巨大なブラキオインベスと激闘を繰り広げる炎竜たち。そして、それらは日本に残った仲間たちにも伝わる。
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