IS×仮面ライダー 仮面ライダー炎竜   作:柏葉大樹

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第2部 十三異界覇王大戦
十三異界覇王大戦編 第1話


side3人称

 異世界同士が隣接する、そこにある世界のはざまでは激しく輝く光がきらめいていた。そこでは4人の戦士がたった1体の異形を相手に戦っていた。

 

 ≪オメガタイムバースト!≫ 

 「はああああ!!」(???)

 ≪フカシギマジック!≫

 「はあ!」(???)

 

 黒にオレンジのカラーの鎧を纏った赤い戦士=仮面ライダーゲイツゴーストアーマーと赤と青のカラーリングのアーマーに蛍光グリーンのラインが目立つ戦士=仮面ライダーウォズフューチャーリングクイズが必殺技を放った。放った相手は具足を纏った竜人であり、その竜人はゲイツとウォズの攻撃を何もせずにただ受けた。

 攻撃を受けた竜人は必殺技による大爆発に巻き込まれるが、その爆炎は竜人が右腕に持っていた薙刀を振るうことで消し飛んだ。

 

 「やはり、奴と同じウォッチでしか通用しないか。」(ゲイツ)

 「驚くのそこでは無いよ、ゲイツ君。我々の攻撃を受けて無傷とは、そもそもの防御力も高いのだろう。」(ウォズ)

 

 ゲイツとウォズに向かって突進する竜人。その竜人は何かを察知して急に止まり、後方へと飛んだ。

 

 「なぜ、私の動きを察知したの?」(???)

 

 まるで天女を思わせる純白の戦士=仮面ライダーツクヨミが竜人が飛び退ったところへ手を向けていた。竜人はそれを察知して動いたらしく、薙刀を炎で包み、ツクヨミに向かって炎の斬撃を放つ。それに対してツクヨミは右手をかざし、炎の斬撃を止める。斬撃は空中でまるで時間を止められたように止まっていた。

 

 「皆!どいて!!」(???)

 ≪フィニッシュタイム!仮面ライダーズ!ヘイ!セイ!ヘイ!セイ!ヘイ!セイ!ディ、ディ、ディケイド!平成ライダーズ!アルティメットタイムブレイク!!≫

 

 誰かが声を変えるとゲイツ、ウォズ、ツクヨミはその場を飛び上がり、3人の居たところから20人の平成仮面ライダーの紋章が竜人へとのび、光の斬撃となって竜人の姿を飲み込んだ。

 竜人を攻撃したのはマゼンタ色のアーマーを纏った戦士=仮面ライダージオウディケイドアーマーである。竜人と戦う戦士たちのリーダー格で平成仮面ライダーの力を受け継ぐ最高最善の魔王である。

 

 「これが全力じゃないだろ。」(竜人)

 

 竜人はジオウの攻撃を受けても無傷であり、その姿を見せる。

 

 「嘘!?」(ジオウ)

 「そもそも、俺のこの姿、ビーストドラゴンフルーツアームズは俺の使うアームズの中でも特に高い防御力を誇る。オーマジオウの力でないと俺を倒せないぞ。」(竜人)

 

 竜人は、ジオウが持つ最強の力を使わないと自分を倒せないという。それに対してジオウは相手が生半可な相手では無いことから躊躇なく、それを使う。それを見たゲイツもウォズも自分たちの持つ最強の力を使う。

 

 ≪祝福の時!最高!最善!最大!最強王!オーマジオウ!≫

 ≪パワードタイム!リ・バ・イ・ブ・剛・烈!≫

 ≪ファイナリータイム!ギンギンギラギラギャラクシー!宇宙のかなたはファンタジー!ウォズ!ギンガファイナリー!ファイナリー!≫

 

 ジオウの姿は金色が目を引く正しく魔王と言える姿であるオーマジオウへ、ゲイツはオレンジ色の巨大なアーマーで上半身を覆ったゲイツリバイブ剛烈、ウォズはまるで宇宙を思わせるウォズギンガファイナリーへと変身した。

 

 「そうだ、来いよ。本気の力で。」(竜人)

 

 竜人がそう言うのに対してオーマジオウ、ゲイツリバイブ、ウォズギンガファイナリーは飛び掛かる。

 オーマジオウは自身が受け継いだ力の一つである龍騎の力でパンチやキックに炎の属性を付加させる。ゲイツリバイブは専用武器のジカンジャックローノコモードで竜人の鎧を削り取ろうとする。ウォズギンガファイナリーは竜人を自身の力で作り出した広大な宇宙そのもののフィールドに引きずり込む。

 竜人は自身へと向かってくるオーマジオウたちの攻撃に初めて躱したり、薙刀でいなしていくなど初めてまともに攻撃に対処し始めた。

 

 ≪ビーストドラゴンフルーツスパーキング!≫

 

 竜人は腰のバックル=戦極ドライバーを操作して、薙刀にエネルギーを集中させる。そのエネルギーは限界までにチャージされると燃え盛る炎となり、薙刀の刃どころか薙刀から竜人の右腕全体まで覆った。

 

 ≪終焉の時!逢魔時王必殺撃!≫

 

 オーマジオウはドライバーの両端のボタンを押し、最強の必殺技を発動させる。そのオーマジオウをサポートするべくゲイツリバイブもウォズギンガファイナリーも竜人を攻撃する。

 

 「はああ!!」(竜人)

 

 竜人は薙刀を振るい、巨大な炎の斬撃をオーマジオウに向かって放った。

 竜人の攻撃を受けても無傷のオーマジオウ。オーマジオウは跳び上がり、ライダーキック=逢魔時王必殺撃を竜人に当てた。その竜人も一言も挙げることなく爆散した...................................

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「流石に、オーマジオウになられると勝てないか。」(竜人)

 

 竜人は左手に黄金に輝く果実を出現させていた。彼の目の前には仮面ライダージオウ、ゲイツ、ウォズ、ツクヨミが並び立っていた。その彼らの姿は先程までの激戦をしていたにしてはお粗末な姿、彼らの基本形態であった。さらには、竜人の方は先程までの戦いをしていたとは思えないほどに傷一つない姿であった。

 

 「まあ、ここまで見れば十分だな。リセット。」(竜人)

 

 竜人がそう言うと瞬時に黄金の果実は消えた。

 

 「ここに居るお前たちを止める!」(ジオウ)

 「ほう?なら、お前たちから死ぬかあ!」(???)

 

 ジオウの言葉に反応したのは赤い蜘蛛、仮面ライダーエボルこと異星人エボルトの兄であるキルバス。さらに、

 

 「フフフ。ねえ、僕を笑顔にしてよ。」(???)

 

 キルバスの後ろには純白の姿をした異形、グロンギの首領であるン・ダグバ・ゼバが姿を見せた。

 

 「....。」(???)

 

 拘束具のようなアーマーを身に纏った蒼き魔獣、仮面ライダーアマゾンネオ。

 

 「ふん、データへと変えて我が身の糧としようか。」(???)

 

 巨大な剣のような姿をした禍々しき神、ゲムデウス。

 

 「君達を殺せば、僕は救われるのかな。」(???)

 

 漆黒に身を染めし人類の進化、イーヴィルアギト。

 

 「良いぞ、ここには様々な欲望がある!そのすべての欲望を開放しよう!!」(???)

 

 強大な欲望をその身に宿した王、オーズ・トゥルース。

 

 「ギギギギ。」(???)

 

 金属の肉体を持つ蝗、ドラス。

 

 「フン!」(???)

 

 見上げる程の巨体を持つ悪魔、仮面ライダーアーク。

 

 「その程度の力ではこのダークドライブにすら及ばないよ。」(???)

 

 黒いボディにスカイブルーのラインが目立つ戦士、ダークドライブ。1体ずつがすでに世界を滅ぼす力を、否彼らは皆自分たちの世界を文字通り滅ぼした存在である。竜人を含めた10体、その他に存在する3体を含めた13体の異形たち。

 世界を手にして無へと帰した覇王たち、彼らこそ十三異界覇王(サーティーンエンペラー)である。

 

 「自己紹介が遅れたな。俺の名はファブニール。黄金の果実、ヘルヘイムよりもたらされた禁断の力を得た存在、って言っておこう。」(ファブニール)

 

 そう言うとファブニールはジオウたちの背後にクラックを出現させる。

 

 (全く、こいつらがやる気だと計画が狂うだろ。そもそもこっちの計画はかなりの綱渡り、ほんの少しでも狂えばすべてが水の泡だ。)(ファブニール)

 

 その表情は分からないのだが、ファブニールとしては他の十三異界覇王(サーティーンエンペラー)がいるこの状況は自分にとってはあまり好ましくない状況らしい。そのために、

 

 「ここでやり合うよりは別の場所へ行こうか。」(ファブニール)

 「な!」(ゲイツ)

 「きゃあ!!」(ツクヨミ)

 「くっ!」(ウォズ)

 「皆!うわ!!」(ジオウ)

 

 ファブニールはクラックから植物の蔦を出してジオウたちを拘束、クラックの中へと引きずり込んだ。

 

 「おいおい!?何を興ざめなことをするんだあ!?」(キルバス)

 「あいつらの相手は俺一人で十分だ。それに、これから殺し合う奴らに自分の手の内をさらせるかよ。」(ファブニール)

 「私はそうは思わないがな。むしろ、王である私が負ける理由などない!!」(オーズ・トゥルース)

 

 ファブニールは構わずにクラックへと近づき、ジオウ達のいる異空間へと移動しようとした時だった。

 

 「はあ!」(キルバス)

 

 キルバスが突然飛び掛かりファブニールへと攻撃を加える。

 

 「今はまだじゃなかったか。」(ファブニール)

 「はあ?それを決めるのはこの俺だ!!」(キルバス)

 

 キルバスはドリルの剣、ドリルクラッシャーを持ちファブニールへと攻撃していく。ファブニールは薙刀で防ぎ、応戦する。

 

 「お前は初めて見たときから中々の相手だと思っていたよ。俺を楽しませろ!!」(キルバス)

 「お前みたいな奴とは関わりたくないんだよ。」(ファブニール)

 

 ファブニールへと攻撃を続けるキルバス。その時、キルバスに植物の蔦が幾重にも絡みつきキルバスの動きを止めた。

 

 「おい、誰だああ!!俺の邪魔をするのはあああ!」(キルバス)

 「ここで勝手にやり合うのは困るんだよ。早まった真似はしないでくれ。」(魔蛇)

 

 キルバスを止めたのはこの戦いを始めるきっかけを作った魔蛇だった。

 

 「そいつが勝手に突っかかって来た。俺は戦うつもりはなかった。」(ファブニール)

 「それは分かっている。それにこいつは他にもやっていたからな。おい、キルバス。お前の眷属、先にあの世界に送っていたな?」(魔蛇)

 「ああ?」(キルバス)

 

 キルバスを植物で拘束しながら魔蛇がキルバスに聞く。

 

 「それがどうだって言うんだ?あいつらが勝手にやったことだ。俺はただそうすれば面白いかもなと話しただけだが?」(キルバス)

 

 そう復活したブラッド族、仮面ライダーブラッド、シザースロストスマッシュ、ゼブラロストスマッシュはこのキルバスが居た世界のブラッド族であり、彼らの言う王とはキルバスのことであった。

 

 「こちらとしては勝手に動いては困るのだよ。特にあの世界に居る奴らはここにいる13体を容易く打ち倒せるかもしれない力を持つ者たちが存在する。」(魔蛇)

 「はん!どうせ、俺の世界に居たあの仮面ライダーたちと同じ奴らのことだろ。今の俺ならば、いやあ。ここに居る奴らなら簡単に殺せるだろ。」(キルバス)

 

 魔蛇に話にキルバスは尊大な態度を崩さない。その様子を見て魔蛇はあることを思いつく。

 

 「それなら、そのクラックの先へ飛んだ奴らをやれ。勝手な行動をさせたペナルティだ。」(魔蛇)

 「おお!良いねえ!それじゃあ、行かせてもらうぜぇ。」(キルバス)

 

 魔蛇の言ったことにキルバスは抵抗せずにそのままクラックの中へと入っていく。

 

 (魔蛇の奴、それだと保険をかけられないだろ。こっちの思惑にどこまで感づいているかは知らんがな。どうする...。ジオウたちならばキルバスを倒せるだろうが...。)(ファブニール)

 

 閉じていくクラックを見てファブニールは胸中に苦々しい思いを抱く。

 

 「どうした?」(魔蛇)

 「いや。それでどうするんだ?ジオウ達はキルバスがやるのであれば、ここに俺達が居る必要はないだろ。」(ファブニール)

 

 ファブニールは魔蛇にそう言った。

 

 「ああ。これからお前たちにはあの世界へ行ってもらう。今、この時を持って十三異界覇王大戦を開戦する。」(魔蛇)

 

 魔蛇の言葉にこの場に居る異形たちがどよめく。ついに始まるのだ、世界の終焉が。それぞれの思惑を持って十三異界覇王大戦が始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 仮面ライダー炎竜第2部「十三異界覇王大戦編」開始

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side???

 アラームが鳴っている。さらにはカーテンが開かれている窓から眩しい朝日が差し込んでいる。俺は朝日の光に眼を細めながら近くにあった目覚まし時計のアラームを止めた。

 俺の名前は柏葉大樹。色々と訳が合ってインフィニット・ストラトスを動かし、IS学園へと入学したのは去年。つい数日前に俺は2年生へと進級した。俺の隣、毛布の中には幼馴染で恋人の織斑マドカが、、、まあ、そこは察して欲しいが眠っている。

 

 

 

 俺は二次創作でよくある神様転生をして、この世界に転生した転生者だ。ああ、言っておくけど俺はハーレム作るぜ!主人公一夏をボコすぜ!みたいなイキり野郎じゃない。説明が長くなるが俺はマドカ、一夏、千冬姉ちゃんの家で生活させてもらっている。早い話が一夏たちの両親が俺の面倒を見てくれていて一夏とマドカとは兄弟同然、かな。付き合っているけど、マドカと。あとは説明を追々するとして俺はシャワーを浴びるべくタオルや着替えの準備をする。

 

 「おはよう。」(マドカ)

 

 眠たげな声が後ろから聞こえると俺の体を抱きしめる人物が居た。

 

 「おはよう。」(大樹)

 

 マドカにそうやって挨拶を返す。顔が見えないけど抱きしめる力が強くなったことから俺の挨拶への返しとしている。俺は訳あって、一から説明すると過去に両親が兄に惨殺され、その事件を起因として軽度の対人恐怖症とPTSDを発症している。学園側の配慮として精神的に負担が少ないマドカと同室にされた。そこは、、、健全な男子諸君は羨ましいだろうな、美人の幼馴染(恋人)と同室なんて。まあ、うん、嬉しいし、他人といるよりは気は楽だし、強いて言えば彼女がかなり積極的だってことがちょっと不安。

 

 「ねえ、シよう?」(マドカ)

 

 まあ、その昨夜も随分と語り込んでいたのに御所望なので。

 

 「いや、朝飯食えなくなるけど。」(大樹)

 「食堂が開くまでまだ時間があるよ。シャワーを浴びながらスる時間はあるよ。」(マドカ)

 「いや、あの、さ。そういうわけじゃあ。」(大樹)

 「少しだけだから、ね。」(マドカ)

 「...。」(大樹)

 

 そう言われ二人でシャワー室に。あとはもう察して。何も言わないで。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「それでちょっと遅かったのかい?」(颯斗)

 

 俺に話しかけてきたのは友人でIS学園整備科2年生の留芽颯斗。ちなみに颯斗は俺の特殊な事情を知っている友人で彼自身もまあ言わば普通ではないこととのかかわりがある。颯斗は俺とは違い、ISへの適正を持っていない。俺のいるこのIS世界は原作世界との相違点も多く、IS学園に男子生徒が普通に在籍しているのもその一つだ。

 

 「ああ、いや、まあ。」(大樹)

 「お盛んだねえ。」(颯斗)

 

 まあ、彼女とのことでいつもいじってくるけど。俺と颯斗はまあこの学園に居る以外にもあることでかかわりがある。それは後にして。

 

 「お、起きてきたか。」(一夏)

 

 んで、声をかけてきたのがご存知の織斑一夏。言うけど原作ヒロインズの誰かとくっついたかと聞かれればなっていないとしか答えられないけど。

 

 「ああ、起きたよ。」(大樹)

 「早くに食わねえと千冬姉がうるさく言うぞ。」(一夏)

 「ただ、うるさく言うならね。」(大樹)

 

 俺はそう言いながら朝食の定食に手を付け始める。千冬姉ちゃん、かなり俺をいじってくるからなあ。プライベートになった瞬間に即座に。とりあえずこの後の授業に間に合うように朝食を食べるか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side3人称

 大樹たちが朝食を食べている頃、日本各地、実に13か所に謎の存在が出現した。そう、十三異界覇王(サーティーンエンペラー)が大樹たちの世界へと顕現し、十三異界覇王大戦を始めたのだった。それは大樹たちのいるIS学園も例外では無かった。

 

 「やっとこの世界に来たか。」(ファブニール)

 

 紅蓮の鎧を纏った竜人、獄炎龍覇王ファブニールがIS学園のアリーナに出現したのだった。

 

 「他の奴らはいないようだな。なら、始めるか。」(ファブニール)

 

 ファブニールは薙刀を背中から取り出し、その剛腕で振るい強力な衝撃波を放ちアリーナを半壊させた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ファブニールがアリーナを破壊した音は食堂に居た大樹たちの耳に届いた。

 

 「この音、何!?」(颯斗)

 「第1アリーナの方から聞こえたぞ。」(一夏)

 

 生徒たちがざわめきだしており、その音がただ事ではないことは容易に窺い知れた。この中でただ一人、大樹だけはその表情を年相応の少年らしいものから戦士のものへと変え、手に付けていた朝食をそのままに席を立つ。一夏と颯斗も同様に席を立ち、大樹と共に外へと走り出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 「きゃあああ!!」

 「良いか!陣形を崩すな!奴に隙を与えるんじゃない!」(千冬)

 

 第1アリーナでは訓練機に乗った教師陣をファブニールが蹂躙していた。千冬と真耶は何とか持ちこたえているものの、他の教師たちは完全に無力化されていた。さらに驚くべきはこの惨状が物の数分で至っているということである。

 

 「命が惜しければ退くことをおすすめするが。」(ファブニール)

 

 あらかたの教師陣が壊滅状態になったところでファブニールが声を掛けた。ここまでの惨状を生み出した張本人のセリフとは思えないもの、千冬も真耶もISに搭載されている武器を構えたままである。

 

 「まあ、俺の相手はもう来ているけどな。」(ファブニール)

 

 そう言ったファブニールの視線の先には一夏、大樹、颯斗がいた。

 

 「お前みたいだな。」(大樹)

 「初めましてだな、この世界の仮面ライダー。俺の名はファブニール。端的に言えばお前たちの相手、だな。」(ファブニール)

 「よくも、やってくれたな!」(一夏)

 「僕たちが相手だ!」(颯斗)

 

 大樹たちはその戦意を見せるかのようにドライバーを腰に装着する。

 

 ≪ドラゴンフルーツ!≫

 ≪シルバーエナジー!≫

 「「「変身!」」」

 ≪ソイヤ!ドラゴンフルーツアームズ!竜王、オン・バトルフィールド!≫

 ≪ソーダ!シルバーエナジーアームズ!≫

 ≪シグナルバイク!シフトカー!ライダー、ロード!デッドヒート、ハート!≫

 

 大樹は仮面ライダー炎竜ドラゴンフルーツアームズに、一夏は仮面ライダー白銀シルバーエナジーアームズに、颯斗は仮面ライダーグレートロードタイプデッドヒートへと変身した。

 炎竜は無双セイバーナギナタモードを右手で持ち、構える。それを見たファブニールは左手に黄金に輝く果実を出現させた。

 

 「それは、まさか。」(炎竜)

 「ああ、黄金の果実。ヘルヘイムにある果実だ。これで分かるだろ、俺はオーバーロードだ。殺す気で来い。」(ファブニール)




 新たに現れた敵、十三異界覇王。彼らの目的とは。

 「フフフ。僕を笑顔にしてよ。」

 狂気の十三異界覇王ン・ダグバ・ゼバ。彼を狙う謎の怪人。

 「ゴセパ ザバギンバシグラ ゴ・ガドル・バザ。」

 颯斗の前には壮年の男が現れ、新たな運命が紡がれる。

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