明日奈と再会を果たした和人の前に現れたのは、かつての旧友であるエギルだった。昔と変わってしまった彼との戦闘を行う和人……しかし、固有霊装の使用許可が出なかかった一輝達は、別で動いていた奴らにボロボロにされてしまう。
そんな彼らを人質に取られた和人は、抵抗出来なくなる……
そんな、彼らを助けたのは同じ破軍学園の制服を着る男子生徒だった……
「ここ、大訓練場は、満員の大観衆でいっぱいです!!先日突如、実行委員会か発表された情報によりますと、先日勝利をした桐ヶ谷選手も今回のバトルに加わるとのことです。なお、既に1回戦を終えてるので桐ヶ谷選手の勝敗は無効となります。」
あの事件から数日の時が流れて、大訓練場には多くの生徒で満員になっていた。今回は、特別席でアスナやユイ、ステラ、リーファにユウキ更には、珠雫や凪が見守っていた。
「解説は、西京寧音先生に来てもらいました!」
「よろしく〜」
解説をする気がない西京は、適当に挨拶を済ませた。まもなく、この会場に3人の騎士が入場しようとして控え室で待機していた。
事の発端は、あの時のエギル達が映画館へ襲撃をして明日奈を拐いに来たのを
「キリト君!!」
「アスナ!!」
不安な空気が一転して和人と明日奈は、それぞれの距離から縮めて再会を祝おうとしていた……。だが……
「__グハッ!?」
「え……」
次の瞬間、和人の胸には先がとんがった木の棒の矢が貫通していた。和人は、そのまま膝をつくとうつ伏せになって倒れてしまった。
「嫌だよ……、折角、また会えたのに……キリト君……キリト君ーー!!」
絶望した表情をしながら明日菜の声が静まり返った映画館の中に響き渡る。和人は、そんな明日奈を安心させようと残された意識を集中させながら明日奈の方へ近づこうとしていた。それを見た明日奈は、和人の所へ行こうとするも後から投げられた首輪によって明日奈は、彼に近づくことすらできなかった。
「アス……ナを……かえ…せ……」
「おやおや、無理は禁物だよ?後輩……」
桐原は、そう言うと和人の手をまるでタバコの燃えカスを靴底で踏み消すかのように思っきり踏みつけた。
「汚いぞ!桐原君!!」
「
そう言いながら桐原は、更に踏みつけている足に力を入れると痛みが和人を襲った。
「__グッ……うわぁぁぁぁぁぁ!!」
「キリト君!!」
「悪いけど、この女は俺がもらっていく……こんなに美人なのをお前のようなクズに渡しておくわけには行かないからな!ほら、行くぞ!!」
「嫌、離して!キリト君!!お願い、起きて!!キリト君!!」
明日奈は、言うことを聞かない飼い犬を散歩するかのように桐原に連れていかれてしまった。和人は、そんな明日奈を追いかけようとした和人は、ゆっくり上半身を起こして追いかけようとするも口から吐血して気を失ってしまった……。
『__これが……HPのない、現実の死に方……力が……入らない……。』
和人が、完全に動かなくなってから救急車が到着すると、彼をIPS
「__僕は。君が許せない!桐原君……」
そう呟きながら一輝は。ステラにも何も言わずにそのまま病院をあとにした。
桐原静矢の部屋は、自らのテクニックで堕ちた女性達でありふれていた。その中に明日奈は、距離を起きながらじっと待っていた。
「おやおや、明日奈ちゃんは、食べないのかな?僕に食べさせてくれよ!」
「嫌よ、そんなの絶対にやらない!大体、なんでキリト君と声が似てるのよ!」
「それは、禁句だよ……あ、そうそう君に話したがっている男性が居るんだよ。」
桐原は、そう言うと大きめなタブレットである人物にビデオ電話を開始した。
「__なんだい、僕は忙しいんだけど。」
「まぁ、そう言わないでくださいよ、須郷さん。お目当ての人物を見つけ出して捕獲したんですから。」
「何!?明日奈を???見せてみろ!」
電話の相手は、
「やぁ、明日奈……」
「なんで、貴方が??ここは異世界なのよ?それに、エギルさんにもなにかしたでしょ!?」
「あぁ、今回は特別に君の質問に答えてあげよう……」
須郷は、明日奈の質問に全て答えると彼女は、口も聞けなくなるくらいの恐怖を覚えた。更に、彼には一番やりたい野望があるらしい。
「僕の野望なね……君を私の手の中に収めることだよ、明日奈……」
「何ですって!?」
「その為に、桐原君にはそっちの世界で依頼をしたのさ。君を見つけて、更には邪魔になりえる英雄黒の剣士を殺せってね。」
「そんな……」
明日奈は、心の底から憎悪が湧いてきた。そんなことのために、彼女の大切な人は傷つけられたのだから……。
「許せない!貴方のような最低な人間に屈服するものですか!」
「それは、面白い……明日が見ものだな。」
須郷は、そう言うと会議があると言ってそのまま通話を終了した。明日奈は、窓の外を見ながら和人の無事をただ願っていた……。
桐原は須郷の命令に従い、一通の手紙を和人のいる病院へ送り込んだ。
「桐ヶ谷君、大切な女を助けたければ
看病をしていたリーファは、その手紙を読んで心の底から憎悪が湧き上がりその手紙を握り潰してしまった。医者曰く、今度こそ激しい戦闘を繰り返したら彼の命はないらしい。破壊された心臓が完全に回復するのは、毎日IPS
「お兄ちゃん……このままじゃ、アスナさんが……」
「パパ……」
リーファとユイは、彼の冷たい手を握りながら回復を待つぐらいしかできなかった。桐原の掌の上で転がされていたことに苛立ちを抑えながら……。
そして、現在……。
フィールドに険しい表情をしながら黒鉄一輝がゆっくり入場してきた。
「遂に、
彼の姿を見た実況役の生徒がそう告げると彼に対する大ブーイングが巻き起こる。桐原の時とは大違いだった。
「よく来たな、俺に潰される準備は出来たのかよ?」
「嫌、君を斬る覚悟なら出来てるよ……桐原君ッ!!」
そう言うと一輝は、
「嫌だね、余裕のない人は……まだ、あの後輩が来てないじゃないか……」
「君も分かってるだろ!桐ヶ谷君は……」
「それじゃあ、僕の勝ちになっちゃうな〜。桐ヶ谷は、大事な恋人を投げ出して勝負から逃げた卑怯者ってね!」
そう言うと勝ちを確信したのか、桐原は大声で笑い始めた。彼らの会話を聞いた観客は、ザワつき始めた。桐原と和人が何かを賭けているから急遽この戦いに彼が参戦したのは、ここで知った生徒も多いだろう……。
「さぁ、ここに桐ヶ谷君は来るのかな?まさか、怖くなって君のように逃げ出したとか?」
フィールドで好き勝手言ってる桐原に和人という人間を知る人達は、堪忍袋の緒が切れ始めていた。
「何が逃げ出すよ……お兄ちゃんは、こういう勝負事には絶対に逃げ出したりなんかしない!」
「でも、まだ目を覚ましてもないんでしょ?仮に来ても勝てる確率は……」
リーファの言葉に対してステラは、そう言う。ステラの言う通りここまで来ても勝負に勝てなければいけないのだ。そう考えるとここへ顔を出したって安心はできないのが現実……
「キリト君……」
「パパ……」
明日奈とユイは、そう呟くと次第に場内がざわつき始めた……。通路から1人の生徒が入場してくるのが見えてきたからだ。しかし、彼は既にヘロヘロで満身創痍の状態で出てきた。
「おっと、ここで来ました!無名の天才、桐ヶ谷和人選手!!満身創痍の体で入場してきたが、この戦いの前に何かあったのか!?」
フィールドに現れたが足元をふらつかせた彼を一輝が支えた。
「ありがとう、一輝……」
「こんなの無茶苦茶だ!桐ヶ谷君にもしものことがあったら……。」
「安心しろ、俺はアイツを殴らないと気が済まない!!」
「じゃあ、今日はタッグチームだ!」
「そうだな……」
和人は、そう呟くと
『Let's go ahead!』
こうして、桐原静矢VS一輝、和人ペアの予選初戦が始まろうとしてた……
《次回予告》
彼の
チートな技を受けてボロボロになり諦める一輝……
致命傷に攻撃を受けて再び倒れる和人……
そんな彼らのことを心の底から大切に思っているあの二人が想いを伝える……。
立ち上がれ!和人、一輝!!
第10話「真の力、解放!?」