ミヤイと言います。
こちらは、6年前に書いていた小説になりますが、一時期スランプになりましてそれ以降執筆活動から離れておりましたが、
久々にインして執筆活動を再開してみました!
相変わらず、文才ない作者が書いてる二次創作なので気楽に読んでもらえると助かります。
長く待たせてしまい申し訳ありません( ̄▽ ̄;)
完走できるように頑張りますのでよろしくお願いします(人´∀`*)
《前回のあらすじ》
バトルヒーリングスキルを使用して立ち上がる和人は、桐ヶ谷和人から黒の剣士キリトとして彼と対峙する。
凄まじい剣戟を繰り広げた結果。
満身創痍で蔵人に勝った和人だったが、その代償は大きくその場に伏せてしまったのだ。
第19話 やって来た、妖精達
破軍学園医務室。
倒れた和人を一輝が担いで運んできた。
蔵人との戦闘を終え意識を失ってしまった彼は、静かにIPS
「──このままお兄ちゃんが目覚めないとどうなるの?」
治療を待つ間、沈黙を切り開いたのはリーファだった。
いつも周りをまとめあげていた和人を失いそれぞれどう動けば良いか分からずにいた。特にあっちの世界に通じている和人の損失は、ステラを救いに行こうとしていた彼らにとって足踏みをしてしまう。
このまま助けに乗り込んでも返り討ちに会うのではないか。向こうでオベイロンの目的である明日奈を奪われてしまったら。それこそ決死の思いでゲートへの道を確保した和人に申し訳がたたない。
「──リーファちゃん、ALOの状況は?」
「えっとね……」
明日奈に聞かれリーファは、チャットを覗き込むとしばらく黙り込んでしまう。どうやら状況は最悪の様だ。
「大変だよ明日奈さん! 異世界侵攻が始まるって」
「何だって!?」
その言葉に驚いたのは、誰でもない一輝だ。
一輝は、握り拳を作りその場から出ていこうとする。
しかし、それを声で制したのは、他でもない明日奈だ。
「──待ちなさい、どこへ行くつもりなの?」
「迎え撃つ準備だよ」
「ステラさんはどうするつもり?」
「それは……」
「それに相手は、こっちをゲームの登場人物だと思ってくるはずよ 倫理観がない人は、何でもしてくるの それを私もキリト君も知ってるわ」
明日奈の説得に一輝は、ただ黙っていることしか出来なかった。
好きな人を奪われ、友と呼べるくらい仲良くなった和人をも危機に追いやった弱い自分が許せなかった。歯を食いしばり悔しさを滲み出しているとそんな彼に明日奈は、そっと手を置く。
「──私に任せて」
明日奈は、そう言うと一輝も呆気に取られてしまう。
戦う力がないのにどうやって──彼の頭を疑問が駆け巡っている事を他所に明日奈は、未だに眠っている和人の顔をチラッと見る。
見ててキリト君、私も頑張ってみせる!
だから君は、早く戻ってきて
そう強く願いながら明日奈は、リーファやユウキにことの説明を始める。
彼女曰く、リーファやユウキを使って向こう側から来る妖精達の事を破軍学園の生徒たちに伝えて迎撃に手伝ってもらう。
その隙に自分たちは、世界を超えてステラを助けに行くと言う作戦だ。
それには、多くの代償が必要だ。
話を聞かされたリーファやユウキは、それが気がかりになってしまい明日奈へ確認を取ってしまう。
「明日奈さん、本当にやるつもり!?」
「えぇ、リーファちゃんや私たち転生者の立場が問題になっちゃうんだけど、そこは私が何とかしてみせるわ」
「無茶だよ、妖精の羽だって出てこないんだよ」
懸念点は、二つ。
一つは、明日奈達転生者やリーファ達の立場が危うくなってしまう。
二つ目は、破軍学園への説明の仕方だ。リーファ達は、特殊な方法でこちらへ来てしまったからか、羽を出現させることが出来ない状態だ。
ゲートを潜ってこちらに来ているエギル達と違うと言うことだ。
「──大丈夫、私に任せて 一輝君は、理事長に生徒を集めるようにお願いして」
「分かった」
そう言って一輝は、理事長の元へ走り出す。それを見届けてから明日奈は、一緒に医務室へ来ていた綾辻綾瀬の元へ近づく。
恋人をこんな目に合わせてしまって殴られるんじゃないかと思った綾瀬は、身構える。
しかし、彼女と真っ向から対峙した明日奈は、凛とした表情で話し始めた。
「綾辻さん、お願いがあるの──」
彼女のお願いに綾瀬綾瀬は、思わず驚くがそれを快く引き受けるのだった。
◇◇◇
突如、緊急集会と謳って全生徒に招集指示が出る。
休日を満喫してた生徒達が講堂へやって来た。彼らからの口から一言二言愚痴が零れていたがそれは、明日奈にとって想定の範囲であった。
「──突然の招集に感謝する」
全生徒の着席を確認してから壇上に立つ理事長がそう言うと全生徒は、静まり返る。
静寂な空気に包まれると少し胸の鼓動が早くなる明日奈。
この世界に来て初めての演説だ、緊張しない方がおかしい。
「では、今回諸君らに来てもらった理由についてだが、当人に出てきてもらおうか」
理事長がそう言うと明日奈は、リーファやユウキを連れて壇上へ上がる。破軍の生徒ではない彼女らは、桐々谷和人の知り合いという程度しか認知されていない。そんな彼女らに呼びつけられた事を知ると上級生を中心に罵声の嵐が巻き起こる。
「──静粛に!」
理事長は、明日奈達へ降りかかる罵声を払い除けるかのように声を荒らげると先程とは違い小さな声で明日奈へ耳打ちする。
「黒鉄に頼まれて集会を開くことが限界だ 後は、自分で何とかするんどな」
「──はい」
明日奈は、凛々しく返事をするとその様子を見て安心したのか理事長は、ゆっくりと壇上を後にする。
そうして、明日奈の演説が始まった。
「──初めまして 私の名前は、結城明日奈です」
自己紹介を済ましどうして全員に来てもらったのかを順序立てて話をする明日奈。
彼女の凛々しい立ち姿に全生徒は、静かに耳を傾ける。
「──これが、血盟騎士団副団長のアスナか」
その様子を見ていた一輝は、その名を口にした。
以前に和人から昔の明日奈を聞いたことがあった。彼女は、女性であるにも拘らず、個性派揃いの攻略組をまとめあげたカリスマ性は、凄かったと和人が口にしていたのを思い出す。
きっと、今この風景を誰よりも見たいのは他でもない和人だろうと一輝は、勝手に思うのだった。
「つまり、桐々谷君含めて君たちは、別の世界から来てその世界のゲーム内の妖精達がこちらに攻め込んでくるって?」
「そして、あっちにはステラさんが幽閉されてると?」
「はい──私たちは、ステラさんを助け出す為に、向こう側へ向います 全校生徒の皆さんには、向こう側から流れてくる妖精達の対処をお願いします」
話を聞いた生徒からの質問に明日奈は、はっきりと答える。
彼女の回答にそれまで静まり返っていた会場が一気にざわつき始めた。
当然だが、今まで普通に生活していて急に転生者が現れた。
ゲームの中から妖精アバターのプレイヤーがやって来る。
そいつらを倒して欲しいなど非現実的な事を言われて了承出来るほど簡単な話ではない。
「ふざけるな! そんな話誰が信じるかよ!」
「私たちを駒だと思ってるの?」
「桐ヶ谷が強いだけだろ! 調子に乗るなよ!」
壇上に居る明日奈へ罵詈雑言が襲う。
こうなること自体、彼女自身も薄々理解していたが、彼らの協力なくしてステラの奪還は、出来ない。
故に明日奈は、再び表立って発言しているのだが。
ここは、破軍学園。
力を持たない今の明日奈に賛同できる人など誰も居なかった。
「──少しよろしいでしょうか?」
罵詈雑言の中、今まで生還していた生徒会長──東堂刀華が挙手して発言を求めてきた。明日奈、表情を一切変えず発言を許可した。すると刀華は、ゆっくりとその場から立ち上がり壇上へ登る。
「結城さん、ここに桐ヶ谷君が居ないのはどうしてでしょうか?」
「キリト君は、ゲートを死守していた
「なるほど──それで、彼は勝ったのですか?」
「──はい」
その言葉に刀華は、口角を上げた。
そして、決意を固め明日奈からマイクを譲り受け全生徒に声をかけた。
「全校生徒の皆さん──私は、彼女の話を聞いた上で彼女の呼び掛けに応えたいと思います」
その発言に全生徒が動揺するも雷切が参加するのならと言うことでこの件は、あっさりと解決してしまったのだ。
呆気ない変わり身の速さに呆気に取られる明日奈であった。
ALO側のゲート前。
種族の垣根を越えた連合部隊が集結していた。
エルフ、サラマンダー、ケットシー、ウンディーネなどの種族が隊列を組んで並んでいた。
「──これより、
一人の掛け声に合わせるようにそれぞれの種族が雄叫びを上げるとザザッと音を上げながら妖精達の侵攻が始まるのであった。
《次回予告》
遂に始まる
妖精達と激しくぶつかり合う破軍学園の生徒たち。
その中、明日奈達はゲートを潜りALOの世界へと向かうのであった。
第20話 妖精達の世界