これは、海座博之が語る…海座博之となる前の話だ。
「俺は、生まれ持った環境に恨みしかなかった。親父は呑んだくれ、母親は親父のせいで荒れて、姉は……危ない薬に手を出してたなんて噂もしょっちゅう聞いた。そんな奴らの家族として、周りからは汚物を見る様な目で見られた。学校ではいじめられ、家に帰れば呑んだくれの暴力ラッシュ。さらには呪詛の様にブツブツ言いながら負のオーラーを放つ母親に、男連れ込んでる姉。最悪だった。もう家を出てしまいたいと思うほどに。だが、それができなかった。なぜか分かるか?」
「知るか、そんなこと。」
「簡単だ。当時小5の俺を雇ってくれる所なんてない。残念ながら、そこで過ごすしかなかった。でも、アイツだけは…、アイツだけは俺のそばにいてくれた。それが唯一無二の救いだった。」
『○○、こっちだよ。』
「俺が身を呈して助け…助かったのかな。アイツは俺が、アイツらの家族だと知っても離れてかなかった。何度も言ったよ「俺なんかと一緒にいたら、人生損しかしないぞ」って。でも、アイツは……グズッ……俺を助けようとしてくれたハァ。だがら、まぼりだいどおぼった。」
「だから、なんなんだ!」
「おでに、ち"がらなんで、ねぇんだよ。ぞでに、いっぼまじがえたら、おばえと同じ道を辿ってた。」
落ち着いて来たのか、口調が戻り始めた。
「でも、きっかけ1つで変われる。だから、闇に堕ちたお前に、俺はこの手を伸ばす!これは、俺の尊敬する…大いなる欲望の器を持つ旅人の言葉だ。」
「ほう、俺を救うか。ジードも言ってたぞ。もう疲れたよね?とかな。だが、もう手遅れだ。」
『デモニックフュージョン・アンリーシュ!ウルトラマンベリアル! アトロシアス!』
「説得じゃ駄目か。でも、言ったろ?俺はこの手を伸ばすって!2人とも力借りるぜ。」
『フュージョンライズ!ウルトラマンオーブ サンダーブレスター!ウルトラマンジード プリミティブ!ウルトラマンベリアル!トライドマジェスティ!』
「3つの闇は1つとなりて、光と化す!」
「俺の力のかけらを集めたところで、俺には勝てん!」
「どうかな!言ったろ?俺は時間を稼ぐだけだって!さぁ、行くぜ。ゼットシウムバースト!」
「アトロスバースト!」
光と闇の光線と、純粋な闇の光線がぶつかり合う。
「なるほど、そこそこやれそうだな。」
「俺たち3人の繋がりを…愛の力を舐めるなよ。」
「さぁ、止められるなら止めてみろ!」
「やるだけ、やってやるよ!」
ベリアルの中で、ある種葛藤と言える戦いが始まった。