ウルトラマンベリアルが闇を放出させてから、日本各所は混乱していた。今まで、ベリアルとなって博之は、侵略宇宙人や怪獣を倒して来たと各種情報媒体で取り上げられ、人類の味方とされて来た。が、今回の事件でそれが一変した。人々の心には不安や恐怖がある。それを感じた束はあることを決意する。
その為に、日本のすべての放送電波をジャックした。
『皆さん、こんにちは。篠ノ之束です。今回、この様な手に出たのは他でもありません。かーk、ンッン!ウルトラマンベリアルのことについてです。彼は今、自身の強大な闇と戦っています。それは、彼が意図していることではなく、外部からの侵略者によって図られたものです。彼は皆さんのために戦おうとしています。皆さん、今一度彼を、ウルトラマン達を信じてください。希望を捨てないでください。終わります。』
この放送がどうなるかはわからない。意図したことの逆を行くかもしれない。それでも…。
その頃火星では、
初代マンのフュージョンカードの反応が大きな場所に来た。少し掘ると、何やら硬い物に当たる。それに、フュージョンカードをかざすと、今までより遥かに高い反応を示した。
「多分、これね。」
「これを持って帰ればいいんだよね?」
「うん。さぁ、取り出しましょう。」
スペシウムを取り出す。
「それじゃあ、戻りましょ。」
「うん。」
オーブはバーンマイト、ジードはソリッドバーニングに、姿を変える。どちらも炎タイプと言えるものだ。
大気圏突入にはこれがベストだ。
「おーい、お前ら!」
大気圏突入前に何者かの声が聞こえたような気がした。
「気のせい……よね?」
「う、うん。多分そうだよ。」
「なんで、無視すんだよ。」
「「う、ウルトラマンゼロ!」」
「よぉ!みんな元気してっか?」
「なぜ、こんな所に?」
「ん?あぁ、ちょっと嫌な予感がしてな。」
「なるほど。これが真のウルトラマンなのね。」
「でも、丁度良かった。戦力は多い方がいい。」
簪は、ここまでの経緯を説明した。
「なるほど。わかった、とりあえず地球に戻るぞ。」
こうして、ゼロと共に地球へと帰還するのだった。
その頃
「む?この気配……ゼロか。」
ベリアルは気が付いてしまった。ゼロが来ている事に。
「ま、こっちも丁度片付くって感じだからな。」
ベリアルの視線の先には、ガジェットのスクラップが転がり、もはや原型をとどめていないBelialが半ば廃棄されている。そこより、数メートル離れた位置にもう1人、ベリアルが転がっていた。博之だった。オーバーリミットブレイクを使用して、機体は大破。ガジェットも全て破壊され、自身に残った微かなベリアルの力でベリアルへと変身するも、勝てる訳など無かった。
「ま、楽しめたぜ。じゃあな。」
博之に背を向け、何処へ向かうのか歩き出す。その足取りは軽快なものだった。
……が、突然足に違和感を覚える。
その足を確認すると……手だ。機械ではなく生の人間の手がそこにあった。
「チィ!やはり殺しておくべきか。」
そう思い、手を向ける。が、
「ワイドゼロショット!!」
とある人物からの光線攻撃により、ベリアルは精神世界から現実世界の体へと意識を戻す。それと同時にTSSDのビークルに囲まれる。
「チィ、意外と早かったな!」
「俺はゼロ、ウルトラマンゼロ。」
『来てくれるって信じてたよ。』
「その声、篠ノ之博士か?」
『そうだよ!かー君から聞いてた話からすると、かなり因縁深い2人の仲だからね。きっと、何か察してくれると思ってたよ。……その2人は、かんちゃんとたっちゃんかな?』
その2人とは後から降りて来たオーブとジードの事だ。
「あぁ、そうだ!」
束はSNSを見る。普段ならこんなの見ないが、今回ばかりは見なくてはならない。……SNSでのベリアルの評価は意図した……希望を持つものに変わった。
『準備完了!私たちの希望……あなた達に託すから!ホープレイ、発射!』
太陽のエネルギーを凝縮した光が3人を包むのだった。