旅行出発の前日。移動させた海座邸のインターホンが鳴る。
「はいはーい、どちらさまですか。……多分間違えてますね。」
「おい、海座。間違えてなどおらん。…相談があってきた。」
「……とりあえず、お茶でもどうぞ。」
「すまんな、邪魔するぞ。」
客間に上げ、とりあえずお茶を淹れる。
「どうぞ。」
「いただく。……結構美味いな。」
「市販の茶葉ですけど、淹れ方で変わるんですよ。」
「……ん、安産祈願?」
「あぁ、ボーデヴィッヒに頂いたんですよ。」
「へぇ、アイツが。」
「で、相談とは?何処の国を潰したいんですか?」
「私がそんなことするような人間に見えるか?」
「少なくとも、出来るだけの力を持ってることは確かです。」
「それは、お前にも言えたことだ。……と、言うよりかは、世界を手にできる力を持ってるじゃないか。」
「そんな、他人の力で世界なんて征服したところで。それに、地球を征服する価値なんて無いんですよ。」な
「どう言うことだ?」
「………さて、本題に入りましょう。」
「話を逸らしたな。」
「まあまあ、それで?」
「う、うむ。……私も、いい歳だし……そろそろ、旦那くらい欲しいものだ。」
「……男を探せ、と?」
「うむ。」
「……男を探す前に、その壊滅的な家事スペックをどうにかしないと。よし、修行開始します!」
「よ、よろしくお願いします。」
こうして、家事得意の博之達による花嫁修行ならぬ家事修行が始まるのだった。
修行開始は旅行が終わった次の日のこととなる。その修行は、鬼畜だった。
最初の2日は、懇切丁寧に教える。ここまでは、良かった。しかし、その次の日から……目隠しをしてやらせていた。子曰く、「目隠ししてても、どこに何があるかわかるくらいでなくてはならない」だそうだ。by刀奈と付け加えよう。
そして、次の旅行日の前日。その修行は終わりを告げた。
「これで、多分。まともになったと思う。」
「まともって言うか、マシ?」
「そうでありますかー。なら、我輩達は旅行に行くであります!」
「ヒロ、なんでケ〇〇軍曹?」
「偶々であります!ま、まぁ。とりあえず、次は男を探さないとでありますかー。」
「それは自分でやってもらいたいわね。」
「そ、そうだね。」
「片っ端から声かけて行くであります!」
そんなわけでヒロがこの人ならと、選んだのはこの人。
「えっと、伊賀栗レイトです。」
伊賀栗レイト26歳。彼は、もうルミナさんと結婚することはない。何故なら、一人娘のマユが本編で5歳。つまり25歳以前に結婚していることになる。で、今26歳。な?つまり、彼と彼女をくっつけても問題ないのだ。
こうして、商社マンレイトと、世界最強千冬の交際が始まる。