変の軌跡〜帝国の闇を一閃する獅子達〜(現在、戦姫絶唱シンフォギアの世界) 作:光三
今日、アクロスは旧校舎前にやってきていた。それはある人物と待ち合わせをしているからだ。
「いや〜凄い雰囲気出てますねこの旧校舎。アクロス・ローグレス君」
「ええ、そうですね。ところであなたが、サラ教官が言っていた?」
「そうですよ、私の名前はトマス・ライサンダーといいます。帝国史を担当するので宜しくお願いしますね」
「いえ、こちらこそ宜しくお願いします」
アクロスは、早速本題に入った。
「トマス教官、この本が旧校舎に落ちていたのですが何かわかりますか?」
アクロスは、本をトマス教官に渡した。この本を少し読み、瞑目しながら言った。
「これは、
「なんなんだ、古代遺物ってのは?」
「古い時代の遺物ですね。これを研究することによって、今現在の導力器が開発されているわけです」
「へぇ、そうだったのか」
「次は、私からの質問ですが……七耀教会についてはご存知ですか?」
「流石にそれは知っているよ。
「はい、そうですね。実は、私教会の人間なんですよ」
「は?なんで、教会の人間がトールズで教官になってるんだ?」
「はっきり言ってしまえば、潜入調査ですね」
「潜入調査……ですか?」
「ええ、そうですよ。まだ、その内容については言えませんが……」
「どうしてですか?」
「アクロス君はまだ、多くを知らないからですよ。それに私が所属しているところは教会の中でも特殊なところなので……まあ、話すべき時が来たらはなしますよ」
「わかりました。これ以上は詮索しません」
「ありがとうございます。ところで……そこでこちらの話を盗み聞いている2人、出てきてもいいですよ」
「(あっ、トマス教官気づいてたんだ……)」
すると、平民の男子生徒と貴族の女子生徒が俺達の目の前に姿を見せた。
「バレちゃったか、えへへ……」
「す、すみませんでした!!」
「いや〜別に構いませんよ。ところで君達は……」
「すみません、自己紹介がまだでした。僕の名前は、サリハル・ウィザードです。クラスは、Ⅰ年Ⅳ組です。宜しくお願いします」
「私の名前は、アリシア・フローレンスです。クラスはⅠ年Ⅱ組です。宜しくね〜」
「俺の名前は、アクロス・ローグレスだ。宜しくな」
「互いに自己紹介を済ませたところで聞きたいことがあるのですが、なぜあなた方は私達の話を盗み聞いていたのですか?」
「実は、旧校舎に興味がありまして……昨日の夜、中に入ってしまいました。すみません」
「因みに私は、この子について行っただけです〜」
「そうですか……では、これの内容が読めますか?」
そう言ってトマス教官は、あの本を2人に渡した。そして、男子生徒がページをめくり始めた。
「古代ゼムリア文字ですか……流石に今すぐには読めませんが、時間をかければ読めると思います」
「そうですか……では、あなたにこの本を解読してもらいましょう」
「良いのですか?トマス教官」
「良いですよ、アクロス君も良いですよね?」
「はい、良いですよ」
「という訳でサリハル君頼みましたよ」
「はい、わかりました」
「因みに解読出来たらレポートにして私のところまで持って来て下さいね」
「はい」
こうして2人は、仲睦まじくこの場を去って行った。
2人が去った後、再び俺とトマス教官は話を始めた。
「いや〜青春ですね」
「はは、そうですね」
「それにしても、サリハル・ウィザード君ですか……彼はもしかすると、あの人の息子なのかもしれません」
「あの人……ですか?」
「マイク・ウィザード。有名な考古学者の名前です」
アクロスは、この名前を知っている。というよりも知り合いだ。
「この人俺知ってるんですけど……」
「マジですか!!?」
「うぉ!びっくりした〜。い、いきなりどうしたんですか?トマス教官。俺の家の隣に住んでますよ。家族で」
「移住して来たということですか?」
「ええ、まあそんな感じです」
「家族揃って、筋金入りの考古学者ですからね」
「あの島から2人もトールズ士官学院に入学するとは、これも女神の導きでしょうか」
「なんか、嬉しそうですね。トマス教官」
「ところで何故彼らはあの島に移住したのでしょうか……」
「それは多分、島にある遺跡に興味があったんだと思います。自分の勝手な推測ですけど」
「それ、当たってますよ。全くマイクは、昔と全然変わってませんね」
「トマス教官も知り合いだったんですね」
「昔少しね……まあ、またはなしますよ」
「楽しみにしてます。トマス教官」
「では、旧校舎調査の続きをしますのでここまでですね」
「今日は、興味深い話も聞けたので楽しかったです。今度は、Ⅶ組全員で話をしましょう」
「そうですね。お待ちしていますよ。アクロス君」
あの後、アクロスは真っ直ぐ第三学生寮まで戻ってきた。すると、シャロンさんとサラ教官が出迎えてくれた。
「で、どうだったの?」
「お陰様で解読出来そうですよ。ありがとうございます。サラ教官」
その時、学生寮の中が騒がしくなった。流石に気になったので、アクロス達は中に入った。すると、ユーシスとマキアスがいがみ合っていた。
「その傲岸不遜な態度……君達貴族はみんな同じじゃないか!特にアルバレア公爵家といえば、帝国で一、二を争う大貴族……さぞ僕達平民のことを見下しながら生きているんだろう!?」
「………そんなことをお前に言われる筋合いはないな。レーグニッツ帝都知事の息子、マキアス・レーグニッツ」
「帝都知事……?」
「ああっ、そういえばレーグニッツって……!」
「なあ、エリオット。帝都知事って何のことだ?」
「あ、アクロス帰ってきたんだ。おかえり」
「ああ、ただいま。ところでこれは……?」
「昨日と同じ、いがみ合いのようだ」
すると、ユーシスが喋り始めた。
「帝都ヘイムダルを管理する初の平民出身の行政長官……それがお前の父親、カール・レーグニッツ知事だ。……ただの平民と言うには少しばかり大物すぎるようだな?」
「(ま、マジか……つーかこのクラス有名人多すぎだろ!!)」
「だ、だったらどうした!?父さんが帝都知事だろうとウチが平民なのは変わりない!君達のような特権階級と一緒にしないでもらおうか!?」
「別に一緒にはしていない。だがレーグニッツ知事といえばかの《鉄血宰相》の盟友でもある『革新派』の有力人物だ」
「っ……」
「そして宰相率いる『革新派』と四大名門を筆頭とする『貴族派』は事あるごとに対立している。ならば、お前のその露骨なまでの貴族嫌悪の言動……ずいぶん安っぽく、『判りやすい』と思ってな」
「このっ……!」
「(マキアスのやつ、完全に頭に血が昇ってやがる。マズイ!!)」
「ちょ、ちょっと!?」
その時、リィンがユーシスに対して注意をした。
「今のは言い過ぎだ。親の話題を持ち出すなんて余り品がいいとは思えないぞ?」
「あ……」
「フン……確かに口が過ぎたようだ。少し頭を冷やしてくる……」
ひとまずこの場は何とか抑えた。マキアスも頭を冷やしに外へ出たようだ。
「それにしても、どうしてマキアスはあんなに貴族を嫌うような発言ばかりすんだろうな?」
「『革新派』と『貴族派』の争いがあるから……?それにしてはリィンに対してはあんまり反応してなかったよね」
「やっぱり、エリオットもそう思うか?……あいつ、もしかしたら過去に貴族と何かあったのかもしれねぇな」
アクロスは、マキアスとユーシスのことを気にしつつ、自分の部屋へと戻っていった。
オリキャラを3人登場させました。1人名前だけですが……