これは転生者の物語ではない 主人公が生きる物語である 作:壇クロト
作者も最初はそこを明確に表現するつもりではありましたが、この先の展開を考えると軽いネタバレになると思いwikiからの引用そのままで表現させていただきました。
せっかくアドバイスをしていただいたのにお心遣いを無駄にしてしまい申し訳ありません。
私が頼光さんを召喚して3日が経った。それまでのことを簡単に説明すると
1つ 頼光さんに私の過去を話したら泣き出してしまい、終いには自分のことを母親だと思って甘えてもいいと言ってくれた。正直に言えば家族愛に飢えていた私には嬉しい言葉だったので素直に甘えてしまった。
2つ 神崎さんが新しいガシャットを開発すると言って自室に籠ってしまった。ときどき部屋から出て来てご飯を食べているのを見てホッとしているが見る度に隈がひどくなり窶れていくのは大丈夫かと思ってしまう。
3つ ダウィンチちゃんが私用にカルデア戦闘服を調整してくれた。のだが、体のラインがハッキリと出てしまうので多少恥ずかしい
以上がこの3日で起きたことの大半だった。そして4日目の朝ロマンからの招集を受けた私たちを待っていたのは、特異点を見つけたというものだった。
「みんな、新しい特異点が見つかった。時代は15世紀。より詳しく説明するなら1431年のフランスだ。」
「そうなると、ジャンヌダルクがフランスの独立のために立ち上がり、魔女として処刑された年ですね」
「その通り。神崎君は、歴史系統は得意だったのかい?」
「いえ、でもこの出来事は忘れてはいけない人類の汚点だと思って一度見た時に絶対に忘れないようにしようと思ったまでです」
そういった神崎さんの顔は少し強張っていた。
「そうか・・・。よしっ!これから君たちに指令をだす!
これよりカルデアは、人理修復グランドオーダーを本格的に開始することになる。藤丸立華、マシュキリエライト、神崎直人。三人には命を懸けて戦ってもらうことになる。でも、どうか安心して戦って欲しい。一緒に戦うことは出来ないが僕らもここから最大限サポートするつもりだ。」
そう言ったロマンの顔は後悔が見て取れた。だから私は、思わず声を出していた。
「大丈夫だよロマン。私たちは死ぬつもりはないし、生きて帰って人理を取り戻す気満々なんだから」
「そうです。それに神崎先輩も立華先輩も私が守ります!」
「だね。そもそも始まる前から失敗することを考えていてもどうしようもないんだ。だったらまずは、ぶつかってみる。ダメだったらそれから考えればいいんだよ」
三者三様の言葉だけど私たち全員にやる気があるというのはロマンに伝わっただろう。
そして、私たちはコフィンに入ってレイシフト開始を待つ。
「カルデア職員に告ぐ!これより人理修復を開始する。特異点に赴くメンバー全員の無事な帰還のため全力を注ぐよ!!
―レイシフト!スタート!!」
私たちが目を覚ますとそこは広大な原っぱだった。どうやらレイシフトは成功したらしい。
マシュと神崎さんがいるのを確認したのも束の間、神崎さんが空を睨んでいた。
そこには、太陽を囲む大きな輪っかがあった。ロマンの話だととてつもない温度をもつ光帯だと言っていたけど、なにも分からないなら後回しだ。
意識を切り替えたのなら先ずは人がいるところに行こうということで、暫く歩いていたら現地の兵士たちを見つけた。まずは、コミュニケーションということでマシュが話しかけたが、見事に空回りしていた。そして、空回りしたということは味方とは思って貰えないわけで・・・
「・・・マシュちゃん。いきなり通じない言葉で話しかけられて、しかも服装も見たことないとなればもう少し慎重に行くべきだったのでは?」
「言わないでください!自分でも失敗したと思ってるんですから・・・」
「呑気に話してないでこの場をどうにかする方法かんがえようよ!」
「いやいや、立華ちゃんこういう時は、力技で突破するのが古来よりの最適解だよ」
「そんな乱暴な最適解があってたまるかー!!」
「でもやるしかないから仕方ない。そういうわけで正当防衛適用だ!」
―マイティアクションX!変身!ガシャット!ガッチャーン!レッツゲーム!メッチャゲーム!ムッチャゲーム!ワッチャネーム!? アイム ア カメンライダー!
・・・神崎さんが変身したんだけどその見た目は、騎士王と戦った時のものではなくずんぐりむっくりとしたゆるキャラのようなものだった。
「神崎さん!?見た目が前と全然違ってるんですけど!?」
「ん?あぁ、これ?この姿はレベル1だからね。流石に命を奪うために戦うんじゃないから手加減しないとね」
「えぇ・・・」
ま、まぁ戦えてるからいいんだけど、戦ってる兵隊さんたちもキョトンとしてるよ・・・
マシュと神崎さんの活躍で兵隊さんたちが落ちついたので話を聞いてみると、なんでも処刑されたはずのジャンヌダルクが蘇り自分を処刑した人、自分を裏切った兵士や国民を焼き殺しているらしい。さらに、骸骨や凶暴化した獣が襲ってくるのだが、その辺は自分たちでも対処できるとのこと。しかし、本当の敵は・・・
「ドラゴンが来たぞー!?」
「え?ドラゴン?それって空想上の生き物なんじゃないの?」
「いや、どうやらマジっぽいぜ立花ちゃん。あれを見てみろよ
ちなみに、あれはドラゴンじゃなくて、下級のワイバーンってやつだよ。」
そう言って神崎さんが指さす方を見れば、ドラゴンの群れがこちらに向かってきていた。
でも、神崎さん・・・ワイバーンだろうがドラゴンだろうがこの際どっちでもいいよ!
そんな中とても綺麗な声がその場に響いた。
「兵たちよ、水を被りなさい!彼らの炎を一瞬ですが防げます!
そこの方々どうか、武器を取って戦ってください!
私と共に!続いてください!!」
そう言って果敢にワイバーンの群れに立ち向かっていくのは、とても綺麗な女性だった・・・
ワイバーンを倒した私たちだったが、助けてくれた女性を待っていたのは兵士たちからの罵詈雑言だった。
「お前たちもその魔女の仲間だったんだな!畜生!お前たちも魔女もどっちもやられちまえb」
「いい加減に黙れよ死に損ない共
さっきから聞いてりゃ魔女だなんだ。そりゃお前たちのために立ち上がったのに戦争が終われば魔女の烙印を押されて、投獄されて、汚された。終いには、魔女として火刑に処しておいて何故自分たちが怨まれていないと思ってるんだ?全部お前たちの自業自得だ」
兵士の言葉を遮ったのは、余りにも冷たい雰囲気を出してる神崎さんの言葉だった。
なおも言葉を放とうとする神崎さんを止めたのは、一緒に戦った女性だった
「いえ、いいんです・・・。兵士たちの言うことも一理ありますから。
ここではなんなので場所を変えましょう。詳しい話はそこで」
兵士たちがいる砦から離れ、森の中で火を焚いてからジャンヌさんから話を聞くと。
曰く、自分はサーヴァントであるが不完全であるということ。本来のルーラーというクラスの力を十全には使えなくなってしまっていると。
「確認だけど、ジャンヌさんが兵士たちの言っていた魔女ではないんだよね?」
「はい。私がこの国の国民や共に戦った者達を手にかけることはありえません」
「だったらあのクズどもが言っていた魔女って誰なんだ?」
「それは、私にも分かりません。ですが、もしその魔女が私であるならなんとしても止めなくてはなりません」
そういうジャンヌさんの瞳は覚悟を決めていた。それからは、次の目的地を決めて早めに休むことになったんだけど、私は何故神崎さんが兵士たちにあんなに怒っていたのかを聞いてみた。
「なんで神崎さんあんなに怒ってたの?」
「ん?あーあれね・・・。まぁはっきり言えばムカついたんだよね。自分たちに都合のいい時には良くしてさ、都合が悪くなったり立場が変わるだけで手のひらを反す輩をたくさん見てきたからどうしても我慢できなくなってね。
ごめんね?ジャンヌさんも共に戦った人たちを悪く言って」
「いえ、私のためにあそこまで言ってくれたのはうれしかったです」
そう言ってジャンヌさんは笑っていた。
翌日、次なる目的地であるラ・シャリテに向かった私たちを待っていたのは、荒れ果てて見る影もなくなったかつてラ・シャリテと呼ばれたであろう廃墟だった。
そこで待ち構えていたサーヴァントを倒したと思ったら、ロマニからここに急速に向かってくるサーヴァント反応があるということを伝えられ、移動しようとした矢先、今までのワイバーンとは比べものにならないほどの巨体をもつドラゴンに乗った5人のサーヴァントを見た。そして、その5人のうち戦闘に立っているのは、他でもないジャンヌさんだった・・・
「―――なんて、こと。まさか、まさかこんな事が起こるなんて。
ねぇ。お願い、だれか私の頭に水をかけてちょうだい。まずいの。やばいの。
本気でおかしくなりそうなの。」
「だってそれぐらいしないと、あんまりにも滑稽で死んでしまいそう!
ほら、見てよジル!あの哀れな小娘を!なに、あれ羽虫?ネズミ?ミミズ?」
「どうあれ同じことね!ちっぽけすぎて同情すら浮かばない!
ああ、本当―――こんな小娘にすがるしかなかった国とか、ネズミの国にも劣っていたのね!」
「ねえジル、貴方もそう―――って、そっか。ジルは連れてきていなかったわ。」
「おい!馬鹿野郎!そんなこというとこの世で最も強いネズミに消されるぞ!?」
「ん?うるさいわよ!そこの如何にも普通そうな男」
シリアスな場面なのに思わずといったように突っ込んだ神崎さんと律儀にも答えた黒いジャンヌさんのせいでさっきまでの緊張感が少し緩んでしまった。
そのあとも2人のジャンヌさんの問答は続いたが、いよいよ戦うしかないという場面でやはりあの人は動いた。
「話ぶった切って悪いんだけどさ、要は君は君の成すべきこととしてこの国を滅ぼそうとしてるんだろ?」
「ええそうよ?なに?正義の味方を気取って私たちの邪魔をする気?ただの無駄死によ?」
「いやまぁ、君らと戦うことに変わりはないんだけどさ、俺は別に自分のしてることが正義だとは思わないんだよ。それに俺としては、君の復讐ってのはある意味当然のことだと思うわけさ。だってそうだろ?国の為に自らも戦ったのに戦争が終わったら魔女認定。少なくとも俺だったらそうした奴らみんな道連れにするね」
「あら?聖女様気取りの御一行のくせにやけに私の肩を持つわね?でもそれならこちら側にくる?少なくとも今ここで殺されるということにはならないかもしれないわよ?」
「魅力的な提案だけど、遠慮しておくよ。一応はこの一団の最年長っぽいし、妹分的な子もいるんだから裏切るのはカッコ悪いしね。
それに、俺達には、取り戻さなくちゃいけない未来があるからね。ここで死ぬ訳にはいかないんだ。」
「なによ、結局私の邪魔をすることに変わりはないじゃない!御大層なこと述べてないでここで死になさいな!」
「ごちゃごちゃした理由は必要ない。俺たちは、未来を取り戻すために君を倒す。君たちは、俺たちが邪魔だからここで潰す。簡単だろ?
ま、つまり何が言いたいかというとぶっ倒されても文句言うなってことさ!」
「はん!ならあんたたちもここで私たちに殺されても文句言うんじゃないわよ!」
「当然!でもこの戦いで俺たちが死ぬっていうなら。その運命は、俺が変える!」
―マイティアクションX!ガッシャーン!大変身!!ガッチャーン!レベルアップ!マイティジャンプ!マイティキック!マイティアクションX!-
「さぁ、ノーコンティニューでクリアしてやるぜ!」
「なにそのおかしな見た目。まあどっちでもいいか。
バーサークサーヴァント達よ!あいつらを始末なさい!」
そうして私たちの第一特異点での未来をかけた戦いは幕を明けた
ごめんなさい。
作者の腕では同時に何人ものキャラを表現するのは無理でした。
マシュと立華、頼光さんが空気になってしまっていますが、ご容赦ください。
次話では、大活躍する予定ですので!!