命刻龍は異世界で何を守る?   作:遠弥 秋菜

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[今日の一言]
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すいません…それではどうぞっ!


第十三話[戦闘終わりのお風呂]

「グァアアアアアアアアアッッッ!!!」

迫ってくるセルレギオスを次々に殺していく。たまに攻撃を食らってしまうが俺は気にせずに攻撃を続ける。爪に魂蝕属性を纏わせ、空間を引き裂いた。それと同時に空気中に魂蝕属性の鱗粉が現れる。俺はその鱗粉をセルレギオスの皮膚に付着させて、肉を蝕んだ。そして悶え苦しむセルレギオスは地面へ無造作に落ちていく。

(多すぎやしないか?ざっと数えても二百はいるぞっ)

(レン様、しんどいなら変わりますよ?)

(大丈夫だ、まだやれるっ!)

俺は口内に魂蝕属性を溜める。そしてそれを球体ににして空へ放つ。

(ディブロ、地中に潜れっ!)

ディブロに警告を出す。なぜならこの技はかなり広範囲に届く技だからだ。技の内容は至って簡単。まず魂蝕ブレスを空へ打ち込む。あとはそのブレスを拡散させ、破片を地面へと降らせる。そして殺傷能力を上げるために拡散されるブレスの破片は先端を尖らせ、細長くした。

「グァアアアアアアアアアッッッ!!!」

俺の咆哮ともとにブレスの破片は降り注いでいく。破片

はセルレギオスの体を貫き、バタバタとセルレギオスを殺していく。そして全て降り終わると地中からディブロが出てきた。

(凄いですね、やはり【魂喰龍】様の息子なだけはあります!)

(そんなことないさ、もっと強くならなきゃな…)

ディブロにそう言われるが素直に喜べない。だって俺はリザを守れなかったから…。

 

           ✳✳✳

 

「「「「終わったーーー」」」」

俺達は約三時間、セルレギオスを狩り続けた。そして全て狩り終わり、今に至る。辺りにはセルレギオスの死体が散乱しており、とてもグロテスクな光景だ。人間の頃は見ただけで吐きそうな光景だが、今となっては何も感じない。これも龍になったせいか…。

 

「そういえばリンさん、私達行きぴったりでしたね!」

「そうですねっ!」

そういえば途中からリンがいなかったことに気づく。

「リン、お前エマと一緒に戦ってたのか?」

「あっ、申し訳ありません。エマさんが一人だったので…」

「いや別にいいんだけどね?」

俺は怒っていないがは一言くらい言っていってほしいものだと内心思っていた。だって仲間だもんな。そう思っていると後ろから足音がする。

「お姉ちゃんっ!」

いきなり後ろから柔らかい感触がする。後ろを振り向くとリザが抱きついていた。リザは力強く俺を抱きしめ、顔をうずくませる。

「ただいま、リザ」

「心配しました…。また暴走しちゃうんじゃないかって…」

顔をうずくめながら泣いてしまったリザの頭を撫でる。

「心配かけてごめんな…」

「お姉ちゃん、もう離さない…」

俺は今回の戦いで、新たな技や相手の攻撃方法を学んだ。これならリザを守れる。そう思ってしまう自分が居た。でもそれは『慢心』に過ぎず、自分が『守れる』と錯覚しているだけだった。

 

           ✳✳✳

 

「ふぅ〜、力が抜ける〜」

「そうですね〜」

「だな〜」

「…」

アイルーの村にて男四人は風呂に浸かっていた。四人とも表情は綻び、完全に力が抜けていた。

「バン。酒はやめろ…」

「いいだろ別に、仕事終わりの一杯だ〜!」

バンはノアに止められるもグイグイっと酒を飲み干す。

「俺も飲もうかな…(ジュルリ)」

「レン様は駄目です、まだ未成年ですから。」

「そうだけどさー」

流石に隣で旨そうに酒を飲まれたら自分も飲みたくなるものである。だが俺は未成年、飲むわけには行かなかった。

「いいだろー、レン」

「くそっ、ずるいぞ!」

「そういやディブロは酒、飲まないのか?」

「飲めるがレン様が居るからな」

ディブロは苦笑しながらバンに言っている。流石に俺のために無理をするのは良くない。

「ディブロ、飲んでもいいんじゃないか?」

「よろしいのですか?」

「今回は急だったし、しかも数が多かったからな。好きなだけ飲んでしまえっ!」

「ありがとうございます!」

そしてディブロはバンに進められるままに酒を飲んでいった。このあとは案の定、酔に酔いまくっていた。

「俺達は先に出ておく…。余り長く入っていると体に悪いぞ…」

「ありがとな、ノア」

ノアは酔ったバンとディブロを抱えて、風呂をあとにした。一人残された俺は取り敢えず風呂に浸かって疲れを取る。案外『魂蝕纏い』を使うと疲れたのだ。

ペタペタ…

足音がした。俺は即座に立ち上がり、辺りを警戒する。その拍子に体に巻いていたタオルが落下する。

「誰だ…」

気配を探ると前方から三人分の気配がする。その方向へ視線を向けると…

「レン…さん…⁉」

「レン様?

「お姉ちゃん?」

「えっ…?」

そこに居たのは酔っ払ったリザ、エマ、リンの三人だった。だがそれがわかると同時に唐突に俺の体の芯が熱くなるのがわかった。なぜかって?俺は今、全裸だからだ!

「お姉ちゃん、胸あるんですね…」

「レンさんの体…」

「レン様が…おっと鼻血が…」

どんどんと熱くなっていく。するとリザ達は俺の元へジリジリとよってくる。

「おっ、おい。なんだその目は…」

「なんでもないですよ…お姉ちゃん」

「来るな…、やめろっ!」

俺もリザたちの詰め寄ってくるのに合わせて後ずさっていく。だが背後にずっと地面があるわけではない。俺は風呂の中へ後ろから落ちてしまった。その隙きをリザ達は逃さない。

「大丈夫ですか?レンさん…」

「ゲホッゲホッ…、大丈夫だけど…」

俺は今、リザ達に全裸を見られている。辺りには身を隠せるようなものはない。昔の俺なら別に今ほど羞恥心を感じなかった。だが今は何故だろう。とても恥ずかしい。

「お姉ちゃん、なんでそんなに育ってるの?」

「しっ、知らねぇよそんなこと!」

「可愛い顔に似合った体つきですね…」

リンまでもが俺を舐め回すように見つめてくる。

「辞めてくれ…//」

「「「無理ですね♪」」」

その後は散々だった。リンに拘束されてリザやエマにあんなことやそんなことを…もう思い出したくない…。 

 

           ✳✳✳

 

「ガルルル…」

とある山の頂上で一匹の龍は火竜を前にして唸りを上げていた。

(何故儂が送ったセルレギオス達が全滅したっ…)

龍は怒りに身を任せ、漆黒の鱗粉を辺りに振りまく。その鱗粉は眼の前に居た火竜を狂わせ、我が物にした。

「ガァアアアアアアアッ!!!」

(なかなか使えるようだな、貴様は…)

 

この龍は思案する。自分の目的のために…。

 

 

 

 

 

 

 

 

あの忌々しい【魂刻龍】を殺すために。

 

 

 

 

 

 

 




どうでしたか?
今回は戦闘が終わってからの話ですね。私的には少しハプニングシーンを入れたつもりなのですが…。わからなかったらすいません…。

それでは次回、お会いしましょう!
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