命刻龍は異世界で何を守る?   作:遠弥 秋菜

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[今日の一言]
家の後ろに神社があるんです。その神社を深夜の夜景と見るととても綺麗でした。それだけです。
(息抜きに皆様も夜景を眺めてみてはどうでしょう?)

それではどうぞっ!


第十七話[独占欲の強い旧友]

「この口調…もしかして…でもあいつはっ!」

「伊織だよ…誠治くん…」

俺はベットの上で驚愕の事実に動揺してしまう。

「久しぶりだねっ!」

「うおぉっ!?」

いきなり抱きついてきた彼女は恐らく『橘伊織』、前の世界で唯一の親友だった奴だ。昔の事なんて忘れたいがこいつとの思い出は忘れられない。

「ちゃんと会えた!誠治くん!うゎぁぁぁぁんっ!」

「よしよし、すぐ泣く癖は相変わらずだな」

俺は優しく伊織の頭を撫でる。昔撫でた時と同じだ、絹のような優しい触り心地。

「サラサラだな」

「えへへ…//」

「……あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

「どうしたの?」

「お前…女神だろ…」

何となくだが今気づいた…。こいつ…女神とやらを名乗ってたやつだ。

「えっ、えー?なんの事か分からないよ…HAHAHA…」

「おい…」

「…嘘だと思───」

「おい…」

完璧に誤魔化してやがる。誤魔化し方を見る限り本当に変わっていない、そう肌で改めて感じた。

「伊織…?」

威圧を掛けながら言う。すると伊織はモジモジしながら答えた。

「私です…隠してすいませんでした…」

「まぁ、特に怒ってないんだけどな」

「誠治くん酷いぞ!」

「すまんすまん許してくれ」

───ドタドタドタ

「お姉ちゃん!」

「リッ、リザッ!?」

「わぁぁぁあっ!リザちゃんだぁー!」

「うっ、うわっ!?」

俺の膝の上に座っていた伊織は居なくなっていた。何処かと思い辺りを見渡すと…。

「助けてくださいっ!お姉ちゃんっ!」

「小さいね、やっぱりリザちゃんは可愛いよぉー!」

こうなったらもう止められない…。頑張れ、我が妹よ!

「意地悪ですー!」

 

そこからはしばらくリザが伊織に遊ばれていたのは別の話…。

 

──────────────────────

 

(ハァハァ…誠治くんがいる…目の前にいる!)

私の誠治くん…、私だけの誠治くん…。今すぐ抱きつきたい。昔の世界とは姿が変わってしまったけど今の可愛らしい幼女姿も堪らない!幼女になった誠治くんの唇は甘そうだな…。取り敢えず今すぐ私の物になって!

そう思いを馳せていると愛しの誠治くんから声を掛けられた。

「なぁ伊織、お前はあの『事件』の後はどうしてたんだ?」

(っ!?)

この質問は来ると分かっていたけど誠治くんに会えることだけ考えてたから…。一応『バルカン』が言ってた口実を使うとしよう。

「えーとね、まず転生したの。もちろん『人間』だよ。そして家族は両親だけがクエスト中に亡くなったんだ」

「そうだったんですね…」

「でもね、私には妹がいるんだよ!」

 

「「それは私達のことかな?」」

 

「「うわっ!?」」

私は驚いた二人の視線の先を見る。

「なんで居るの…」

小声で尋ねる。すると赤髪の少女【バルカン】が答えた。

「姉さんが惚れた相手が気になっただけだ」

「僕も同じだよ〜」

バルカンに続けて答えたのは【ボレアス】、黒髪の少女である。

一応言っておくがこの2人は私よりも身長が高い。私が小さいだけなのだろうか…。

「レン君かな、私の姉が世話を掛けた。済まない…」

「僕からも謝るよ、ごめんね」

「って二人とも何してるのっ!?」

「少し事件が起きたから妹を連れていく。事件が片付き次第、また来る」

えっ、事件?なにそれシラナイ…。

「それではまた会おう」

「嫌だっ!私行かないもんっ!」

結局私は駄々を捏ねたがボレアス達には効果はなく、そのまま連れていかれた。

 

──────────────────────

 

「伊織か…」

彼女は俺の親友だ。多分男が女と親友だなんて名乗るのはおかしいと思う。事実伊織本人も言っていたことだ。だが俺は少なくとも伊織と親友だと思っている。今まで生きてきた中で『親友』という者に出くわしたことがない、それ以前に友達すら居ないのだ。

だが俺と伊織は友達の過程を吹っ飛ばして『親友』となった。

俺は伊織と学校では常に一緒に居ることが普通だ。何故かって?その理由は単純明快、『一人が怖いから』だ。俺は決して孤独の中に浸かりたいわけでない。だから俺は伊織と行動を共にしていたわけだ。

 

そのお陰で俺もすっかり孤独の沼から脱却しているつもりになっていた。

 

とある日の下校途中、横断歩道で伊織は誰かに押され死んだ。認めたくない真実。仲の良かった者が死ぬのは精神への多大なる悪影響を及ぼす。そして今もその後遺症が残っているわけで…。

 

「リザ…しばらくこのままで良いか…?」

「好きなだけこうしていて良いですよ…お姉ちゃん…」

思わずリザに抱きついてしまう。

 

一人が怖い。

 

孤独はもう味わいたくない。

 

「うぅぅ…あぁぁっ…」

嗚咽混じりの声が静寂の中へと溶け込んでいく。

「………//」

(お姉ちゃん…余程嫌だったんですね…」

「リザ…お前はずっと側に居てくれるか?」

(えっ!?『側に居てくれるか?』って!?)

「もっ、勿論ですよ!お姉ちゃんの妹ですからね!」

その言葉で落ち着く自分がいる。自分でも制御出来ない心境を制御できるリザ、

(リザまでいなくなったら俺はどうなっちまうんだよ)

 

 




どうでした?
また暗くなっちゃいました…。許してくださいまし…。
次回は戦闘描写を入れるかもしれないので明るい系は暫くお預けですね…。もしかしたら入れるかも!

それでは次回もお楽しみにっ!
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