モンハン小説で転生ってありだと思います!
それではどうぞ!
俺は大老長との話を終え、自宅への帰路についていた。当たりはすっかり暗くなり、酒場がやけに騒がしい。流石人間の街と言ったところか。
「それにしても賑やかだな」
「クエスト終わりのハンターが多いですしね」
「お姉ちゃん…お腹減りました…//」
リザがお腹を抑えながら訴えてくる。
「そうだな、というかあのおっさん話長すぎなんだよ!」
余談だが大老長との話は5時間に及んだ。天廻龍の経緯、そして俺達に成し遂げてほしい事、その二つだけだなのだがかなり時間がかかった。そのためリザがお腹が減ったと言ってもおかしくはないのだが…。
「それにしても酒場が多すぎだろ…」
「リザちゃんが入れそうにもないお店ばかり…」
エマが顎に手を当てて思案する。すると何か打開策をおもいついたといわんはエマがパァっと顔を明るくして俺達二人に振り向いた。
「あっ、私の家に来ますか?」
「えっ?いいのか?」
「全然いいですよ!ぜひ来てください!」
そして俺達はエマの好意に甘え、夕食をエマの家でとることになった。
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「お母さん、ただいまー」
「おかえり。あら、今日はお客様もいるのね?」
「どうも初めまして、リルと言います」
「妹のリザです」
俺とリザはエマのお母さんに頭を下げる。お母さんの容姿はとても美人で大人の妖艶さを身に纏っていた。
「私はエマの母、レーナよ。宜しくね」
「お母さん、レンさ─リルちゃんとご飯を食べてもいいですか?」
「もちろんよ!リルちゃん、リザちゃん、早く入って!」
そして言われるがままに部屋へと連れていかれる。
部屋に入ると目の前にあ大きな机と椅子が置かれており、その奥にキッチンが広がっていた。
「リンちゃん、先お風呂入ってきたら?」
「えっ?お風呂までは流石に…」
「いいのいいの、入ってきて!」
「なら私達は後ではい──」
エマが何かを言おうとしたがお母さんの声に遮られた。
「何言ってるの?もちろん三人でよ!」
「「………え?」」
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俺は今、お母さんに言われて風呂にいる。体は既に洗っておいてある。
風呂は和風の物になっており、湯気が立ち込めていた。柵はこの世界の植物、言わば竹のようなものを使っている。そのさくの隙間から月が湯水を照らしていた。
「気持ちぃ〜…」
素直に寛げない。なんでかって?それは…リザとエマがいるからだ。
「お姉ちゃん、やっぱり綺麗ですね!」
リザは相変わらずだ。
「レッ、レンさん…こっち見ないで下さいね…//」
逃げ出したい…。俺の視界には可愛い少女がタオル一枚でいるんだぞ!もう恥ずかしくて死にそうだ…。女になったせいで少し恥ずかしさは緩和されているが…。
「そっ、そういやさ。なんでエマの家ってこんなに大きいんだ?」
「えっ!?あっ…その事ですね。私の家は酒場なんですよ」
「そうだったのか?」
確かにこの大きさだったら酒場と言われても納得出来る。
「今日は休みなんですけどね」
「それはお母さんに悪いことしたな…」
「大丈夫ですよ、お母さんは働く事が好きな人なので」
笑いながら言ってくれるエマ。その笑顔がとても綺麗で、性格と相まって思わず惚れてしまいそうだ。
「リザちゃーん、手伝ってくれるー?」
するとお母さんがリザを呼ぶ声が響く。
「分かりましたー!それじゃあお姉ちゃん、私は先に出ますね」
そしてリザは小走りで風呂を後にした。
俺はエマと二人になった。二人とも顔を俯け、頬を赤く染める。
俺は唐突に来た恥ずかしさを紛らわすためにお父さんの事も気になりエマに質問をした。
それが禁句だとも知らずに…。
「エマ、お父さんはどうしてんだ?」
「えっ……」
エマの顔が曇る。
「あっ…聞いちゃダメだったか…?」
「いえ、別に大丈夫ですよ…。それよりお父さんの事ですよね…」
そう呟いたエマは一拍置いて口を開く。
「死にました…」
「えっ…」
驚愕の事実。
エマは驚きを隠せない俺を置いて話を続ける。
「クエスト中に私のお父さんは死にました…。そのクエストは【廻り集いて回帰せん】、シャガルマガラのクエストです…」
「…っ!?」
シャガルマガラ、それは大老長との会話でも出てきたモンスターだ。
『純白の鱗に狂気を纏い、双角にてヒトを屠る』
大老長の言っていた言葉を思いだす。その言葉は何かを含んだように聞こえた。その事がお父さんの事だったら。
確かシャガルマガラは一人の男ハンターによって討伐されたとか…。もしそれがエマの父親だったら…。
「お父さんは最後まで戦っていたそうです。そして相打ちで戦いに終止符が打たれたらしいです」
「……」
「そんな顔しないで下さい、お父さんは私の心の中で生きていますから!」
作り笑顔、顔が笑っていない。
「お父さんは立派に…戦って…それで…うぅ…っ!?」
無意識に体が動く。
「レっ、レンさんっ!?」
強く抱きしめる。
「レンさん…私っ…うぅ…あぁ…」
ただ泣き崩れる彼女を抱きしめる。そっと…優しく…。
「大丈夫だ…エマ…」
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私は今、レンさんに抱きしめられている。泣いてしまった私を…。
レンさんの手はとても暖かくてお父さんの手みたい。
いつもお父さんはこんな風に…。
そう思う度、涙が零れる。止めようとしても言うことを聞かない。
「なぁ、エマ…」
そっと優しい声音でレンさんが喋りかけてくる。
「俺はさ、別にお前の家族とかじゃないからなんにも言えない」
「でも俺はお前の泣いてる姿を見るのは嫌なんだ」
「俺は笑顔のお前の方が好きだ」
「だから俺は…お前を…」
「笑顔にしたいんだ」