それではどうぞ!
俺は【時空龍】の能力の検証を行っていたはずだった。
「ガァアアアアアアアアッッッ!!!」
突如目の前から一匹の龍が現れる。
(っ!何だこいつっ?!)
目の前にいる龍は緑の甲殻に身を包んでいて、口から火をほのかに出している。妙に怒っているように感じるのは多分ここを縄張りとしていて、俺はその縄張りを犯してしまったからなのだろ。
(やるしかないかっ!)
「グォオオオオオオオオッッッ!!!」
「ガァアアアアアアアアッッッ!!!」
お互いに戦闘開始の咆哮を鳴り響かせた。
俺は取り敢えず相手の時間感覚を狂わせる攻撃を検証代わりに使ってみた。
(こんな感じか?)
上手くできているのか不安になるが次の手に移る。
「グォオオオオオオオオッッッ!!!」
次の手というのは【魂喰龍】の能力の一部、ブレスだ。取り敢えずブレスを相手に当てる。すると龍は悶え苦しみながら呆気なく絶命した。
「グォオオオオオオオオッッッ!!!」
勝利の雄叫びをあげて俺は緑の龍の肉を喰らいその場から移動した。
***
「リオレイアの無残な死体…」
男がリオレイアの死体を前にして言う。
「G級個体ですよね?」
「多分そうだろ」
この者たちはG級ハンターの『エマ』、『バン』、『ノア』。三人はドンドルマにいる大長老に命令され『未知の樹海』にやってきたのだ。
「エマ、このあとどうする?」
「取り敢えずこのまま調査を続けましょう。」
「了解した」
エマたちは樹海の奥へと足を早める。
***
俺はしばらく飛んだあと地面に降り立った。そこは周りを木々に囲まれ、葉の合間から木漏れ日が差し込む場所。
(すごいなぁ、こんな場所があるなんて…)
感動に浸っていると後ろから不意に声を掛けられる。
「兄…さん…?」
その声はまるで心に響き渡る透き通った声。昔聴いたことのある懐かしい声の持ち主は…
(リザッ…)
その少女は前の世界で俺が守れなかった、殺してしまった、
「兄さんなんですね…」
(やっと…会えた…)
リザは俺のもとへ歩み寄り、罪悪感に塗れた俺を優しく包み込んでくれる。
「グルルル…」
「兄さんは龍になったのですね」
(女神っやつに頼んでな)
「私も会いましたよ。女神さんに」
(そっ、そうなのか?)
リザがあってるなんて聞いてなかったがまぁいいか。
「あっ、そういえば伝言を思い出しました」
(なんだ?)
「擬人化出来るそうですよ?」
(えっ、そうなのかっ?いやっ、でも俺龍だしっ)
「驚きすぎですよ」
微笑むリザを見て俺の心が締め付けられるがこのときの俺はわかっていなかった。
「自分の体を変形させる感じで」
(こんな感じか?)
そして俺の体はどんどんと変形してゆく。
「兄さん…?」
「どうした?おかしい所でもあるか?」
「いや…その…見た目が…」
頬を赤く染めながら小声で言うリザ。気になった俺は自分の体を見てみる。
「えぇええっ?なんで俺が…女に?」
見た目が女になっていた。身長はリザより少し高く、髪の色は俺の体色に近い色になっていた。
「兄さん…はぁ…はぁ…」
(忘れてた…)
リザは俺に関係する事になると人が変わったようになる。
「リザ…大丈夫か?」
「はぁ…あっ、すいません。取り乱しました」
「あのさ、服…どうしたら良い…?」
「女神さんによると鱗を変形させたらいいと言ってました」
頬を赤らめてリザは言う。言われたとおりやってみると鱗が変形していった。
「お、おぉー!」
俺の鱗は服に変わっていき、鱗は黒色の服に変わってゆく。
「可愛い…はぁ…はぁ…」
「リ、リザ?」
「兄さん…ハァハァ…」
まるで何かに酔った表情で俺のもとに近寄ってくる。
「リザ…やめろ…来るなぁあああっ!」
そこからというものリザに体中を触られ…思い出すのはやめよう。俺は直に龍の姿に戻りリザを落ち着かせる。
(リザー、落ち着こうなぁー)
「…はぁ…すいません、兄さん」
(戻ったならいいよ…)
「兄さん、くっついていいですか…?」
(別にいいけど)
そう言うとリザは俺の頭に抱きつく。
ガサガサ
何処からか草木を掻き分ける音がする。
(リザッ…)
「はい、兄さん」
リザを背中に乗せ、警戒しながら空へとはばたく。
「うおっ、なんだこの風っ!」
「危ないっ」
周りの木々がなぎ倒され、ハンターたちは吹き飛ばされそうになる。
「取り敢えず戦闘準備をしてくださいっ!」
一人の女性が周りの男性に向かって言う。
「おうっ!」
「わかった」
俺は武器を構えた人間たち。
「グォオオオオオオオオッッッ!!!」
俺はリザに何かしようとするものには容赦はしない。
「兄さん、取り敢えず逃げましょうっ」
(…っ、わかった)
***
「木が本当に多いですね」
私達の歩いてきた場所には沢山の木がそびえ立っていた。だがパーティーのバンとノアは気にせず進んでいる。
「確かに多いけど気にするほどじゃないな」
「そうだな」
やっぱりで男性ってすごいな私はこのときのとつくづく体感した。そして私達は枝を分けて進んでいった。すると、とても神秘的な場所に出た。そこに出ようとするがその場所には先客がいた。
「二人共、止まってくださいっ…」
その先客とは一匹の龍と少女だった。その光景を見た二人も呆気に取られている。
「なんだよ…あれ…」
そんな光景を私はもっと近くで見たいとそう無意識に思っていた。私が動こうとする拍子に草むらが音を出す。
その音でこちらに来たのか警戒したかのように少女を自分の上に乗せて、大空へ羽ばたいた。羽ばたくと同時に強烈な風が私達を襲う。
「うおっ、なんだこの風っ!」
「危ないっ!」
風邪になぎ倒された木が飛んでくる。
(今は目の前のことに集中しなきゃっ!)
「取り敢えず戦闘準備をしてくださいっ!」
そう言って私は武器を構え、それに続きバンたちも武器を構える。すると龍は威嚇するように
「グォオオオオオオオオッッッ!!!」
と咆哮をした。だがすぐに何処かへ飛び去ってしまった。
「何だよ、今の龍」
「わかりません、ですが大長老が言っていた龍に間違いないと思います。」
バンの質問に返答する。
「エマさん。このあとどうしますか?」
「取り敢えずドンドルマに戻って報告しましょう。」
そして私達は急ぎ足でドンドルマへと向かった。
どうだったでしょうか?
今回は妹との再開、ハンター登場の2つが大きかったのでは無いでしょうか。あまり上手くかけてませんが次はハンター目線で書こうと思います!
それでは!
[リオレイア]
種族
飛竜種(竜盤目 竜脚亜目 甲殻竜下目 飛竜上科 リオス科)
別名
雌火竜(めすかりゅう)
緑の甲殻に身を包む、「火竜」とも呼ばれる飛竜リオスの雌。
雄個体であるリオレウスとは身体的特徴、および得意とする戦法に大きな違いが認められることから、
ハンターズギルドではリオレウスと区別を明確にするため「雌火竜」と呼ばれる事が多い。
世界的に見ても広範囲に分布しており、リオレウスと共に最も名を知られた飛竜である。
主にドンドルマより東の地方に生息しており、繁殖期が近くなるとリオレウスの生息域に飛来する事もある。
主に単独で行動しているようだが、一部ではつがいで狩りをする姿も目撃されており、
その際はまるでお互いに連繋を取るかのような行動も見せると言われている。