とある魔術の熱操作(ヒートオペレーション)   作:レオパル02

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基本一人称視点にしました。


木山春生2

「お前、何してんだよ」

そう俺が、言うと木山はゆっくりと振り返った。姿を見るに服装は白衣のままだが、少し汚れていた。

顔は、傷の一つもなく綺麗な顔のままだった。どうやら戦闘では全くダメージを与えられなかったのが分かると思う

 

「ああ、ジャッジメントの君か」

 

「お前は、初春に何してんだよって聞いてんだよ!!」

 

「別に、何もしてないさ」

 

「じゃあ何で、気を失ってんだよ!!」

 

「多分能力を使った戦闘の余波だろう」

 

「そうかよ」

 

「そこを通してくれるとありがたいのだが?」

 

「嫌だね」

 

「そうか残念だよ」

 

そう木山が言った次の瞬間、木山の後ろにある壊れている警備用ロボットが俺に向けて飛んできた。

それは速度を上げて向かってくるが、俺は両手を前に出し、即席の氷の盾を作成してそれを相殺する。その際多少の衝撃はきたが痛みなどはなく自分の盾が上手くいったことに安心していると木山の顔が少し興味を持ったような顔が見えた。

 

「珍しい能力だな、なら、これならどうだ」

 

木山の左手から赤色の剣のようなものを俺に向けて振った。俺は先程と同じように盾を作成した。しかしそれは長さを変えて俺の盾に達した、盾が徐々に穴があいていき床に水たまりができた。木山が盾を溶かしたのだという事が自分でも分かった。

 

「死にはしないから安心してくれ」

そう言いながら木山は俺に向けて手を横に振った。その瞬間に空気が揺れ始め道路上のアスファルトが破壊しながらこっちに向かってきた。俺はそれを衝撃波だと認識し身体を曲げ前転のような形で転がり衝撃波を避ける。

 

「喰らいやがれ!」

避け終わった俺は、右手に意識を集中し氷の槍を作りそれを木山の足元を狙い投げつけた。

槍は全速力で向かって行ったが。木山の顔は余裕がある。

槍が木山に当たったその瞬間氷の槍は破壊された。木山の周りにバリアの様なものができたのだ。

 

(あいつは何の能力を持ってんだよ!)

 

「氷を生成し自分の好きな形に造形するそれが君の能力かとても、興味深いな」

 

「勝手に考えてろよ!」

木山はどうやら俺の能力に興味持っている事が分かる。

やはりそういう部分では研究者などだなと思ったが、すぐに俺は戦闘に頭を切り替え両手に集中させて氷の槍を二本作り投げつける。

 

「無駄だ、私には通じない……ん?」

 

木山はもう一度バリアを作り槍を防ぐが、防いだあとに異変に気づく、自分の周りが煙の様なものに囲まれている事に気付いた。

その煙は攻撃性がある毒ガスなどではないことを木山は冷静に判断し考察し結論へとたどり着き笑みを浮かべこう言った。

 

「煙……いや湯気を作ったのか、どうやって作ったか、聞きたいな」

 

そう俺は右手で大量の水を作りながら左手で高熱を発生させて水を蒸発させ水蒸気から湯気を作ったのだ。

我ながらよく調整できてうまくいったなと自分を褒めたくなる。

この隙に、回り込んだ攻撃をとしようと歩こうとしたその時だった。

 

「でも、無駄だよ」

木山がそう言って湯気の方に手をかざすと、強風が起こり湯気をかき消した。

俺は、それをみてすかさずトラックの後ろに隠れる。

 

(あいつ!なんでもありかよ!!)

 

「見えているよ玲くん」

途端に背もたれしていた部分から熱を感じた。その瞬間俺はそこから背中を離したするとその部分が丸く抜き出されその先には木山が俺の姿を覗いていた。

 

(なんでバレた!?)

そう考えていると一つの結論に至った。だが、正直言って有り得ないが仮説を俺は木山に向けて言い放った。

 

「多重能力《デュアルスキル》だと…!」

 

念動力に風力操作・そこに透視能力なんてこれしか考えられないだが有り得ないのだ。

だが、こいつは使っている。

 

 

 

「今の私は、多才能力《マルチスキル》というものを持っていてね今や、能力をたくさん使えるんだ」

 

「そのために、幻想御手を使ったって感じか?」

 

「詳しく言えば幻想御手の脳波を使って幻想御手使用者の能力を使えるようになったと言えばいいかな」

 

「へぇーそれは、興味深いなっ」

俺は、右手で作り出した水流を木山に放った水流は加速しながら木山に向かっていく。

 

「熱と氷を合わせて水を作り出したのか、そしてそれを高速で放出とは、すごいなでも、私には効かないよ」

そう言って、手をかざして水流を蒸発させた。おそらく発火能力《パイロキネシス》などの系統の能力を使って防いだのだろう。

 

「通じないのは、分かってんだよ!」

左手で作っておいた水流を自分の後ろに放つ。そうする事で、俺は高速で木山に近づいた。

木山は、目を開けて驚いている俺は、空中で足を回して木山の腹めがけて放った。

 

「うおおおおお!」

 

 

「残念だったね」

 

だが、俺の蹴りは空を切り木山の姿は消えた俺は着地すると同時に自分の後ろに何かがいるのが分かった。

この場合いるとしたら木山以外いないそう考え振り返ようとした瞬間に横腹に衝撃を受けた身体は吹っ飛びコンクリートの壁に投げ出された。木山が拳を横に軽くふり俺の横腹を襲ったのだ。

 

「空間移動《テレポート》に身体強化能力か…つくづくチートだな」

 

「正解だよ、でもあれを喰らって喋れるなんてすごいな」

 

「ゴリラみたいな女に男は強くなきゃいけないじゃんって言われてる鍛えられたからな」

 

「へぇそれはすごいなでもこれで終わりだ」

木山が白衣の中からアルミ缶を取り出した。

 

(まさかっ!)

 

「量子変速《シンクロトロン》か……!」

 

「正解だ」

そう言って木山は俺に向けてアルミ缶を投げた。それは膨らみながら俺の元に向かっていくこの距離では凍らせることもできない。

もはやここまでか、そう思った時だった。

俺と木山の間に電撃の槍が投げられアルミ缶が消失する。

 

「あんた、ここで何してんのよ!!」

そこには…あいつが立っていた。

 

 

 

「それは、こっちのセリフだよ御坂」

 

常盤台のエースでありレベル5第3位の電撃姫がそこに立っていた。

 

 

 


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