とある魔術の熱操作(ヒートオペレーション)   作:レオパル02

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一人称視点になっています、文面がおかしいかもしれません。


幻想御手Ⅲ

虚空爆破事件が解決し、ひと段落した俺は、今日も朝から支部へと向かっていた。

思えば不思議なものだ。最初は嫌々入隊させられたジャッジメントだが、今は完全に遅刻もせずにしっかりと出勤している。いやはや、慣れとは恐ろしいものだ。

 

なにか忘れている気がする……そうだ、俺はジャッジメントの補充要員だったんだ。

そう思い携帯から電話をする

運良く電話したい相手は電話にすぐに出てくれた。

 

「おう、玲かなんか用じゃん」

 

「何か用じゃんじゃないっすよ。虚空爆破事件は解決したんだから。俺は、ジャッジメントを辞めていいですよね?」

 

 

「んー確かに辞めてもいいけど、あと少しだけやっといてくれじゃん」

 

「何でなんすか?」

 

「まだ、正式な要員の治療が終わってないじゃん」

 

「だから、あと少しの間やってくれと」

 

「そういうことじゃん」

 

「分かりましたよやります」

 

「聞き覚えのいい生徒を持って良かったじゃん、じゃ頑張ってくれじゃーん」

 

電話は切られた、あの独身女めあとで覚えてろよいつか仕返しを……駄目だやり返される未来しか見えてこないからやめておこう。

と支部へと足を進めようとした矢先に、電話が鳴った。

電話してきた相手を見ると白井と書かれていた。

 

「はい、こちら山野玲現在ジャッジメント支部へと向かっていますが。どうしましたか?」

一応怒られないようにジャッジメント支部へと向かっているという事を言っておく白井は怒らすと長く説教をされ面倒だからな。

 

「玲さん、実は虚空爆破事件の犯人が倒れましたの!」

 

「なっ何だってー」

 

「そのわざとらしい驚きはいいですの」

 

「で、そいつは今どうなっているんだ?」

 

「近くの病院に搬送されましたの。おそらく倒れた原因は…」

 

「幻想御手《レベルアッパー》か?」

 

「なぜ分かったんですの?」

 

「一応有名な都市伝説だしな」

あんなに能力が向上するとなると副作用凄まじいものだろうと考えていたし想定内のことだった。

「そうでしたのね。私は、レベルアッパーを調べに脳を研究している学者に話を聞いてみる予定ですの」

 

「そうか、で俺はどうすんだよ?」

 

「支部には、誰もいませんし、パトロールでもしていてください」

俺の扱いすげー雑だな、何か涙出てきたなしかしこれは、チャンスだな。

 

「分かったぞ、パトロール(自宅を)だなしっかりとやっておく」

 

「言っておきますが、自宅をパトロールなんて思わないでくださいな」

白井がはっきりとした声でこっちに言い放った。どうやら俺の考えは見透かされているようだ。

数日間だが仕事してきた仲で俺という人間を知り尽くしているのかもしれん。そんな白井に恐怖を感じていると。

 

「じゃあ真面目に!パトロールしてくださいな」

一方的に言われ電話を切られた、どうして俺の周りの人たちは一方的に電話を切るんのだろう。

(俺、かなり傷ついたぞ。でもまぁ一応真面目にパトロールしますか)

立ち上がりジャッジメントの腕章をつけ街中でトラブルがないかパトロールをしていると。

 

「あー玲さん」

後ろから聞き慣れた声の女の子の声がし振り返ってみるとそこには、制服姿の初春と佐天が歩いてこちらに向かってきた。

 

「おー佐天さんか、初春も一緒なんだなどうしたんだこんな所で?」

 

「いえ、今日は非番なので佐天さんと遊ぼうと思って」

 

「そうなんです!この前は虚空爆破事件で潰れたんで。で、玲さんもどうですか?」

 

「えっ俺、俺は……」

(さぁどうする女子中学生からの誘いだぞ、この際すげー行きたい)

思考が欲に向かって一直線になっているが白井からの命令を思い出し首を振って自分を正気に戻した。

 

 

「玲さんも、来てくれると嬉しいかなぁって」

 

(前言撤回行こうぜひ行こう)

 

「じゃあ行くか!パトロールも終わってほぼ暇だったし」

 

「そうですか、じゃあ行きましょうか」

初春が誘導をしてくれた。

 

「私、昨日すごいもの見つけちゃって」

 

「どんな、物なんだ?」

 

「聞きたいですか?」

 

ふっふっふっと言った感じで、俺のことを見ている。

 

「それがこのレベ…」

 

「あれーあそこにいる人って御坂さん達じゃないんですか?」

 

「あっ本当だ御坂さん達だ。私ちょっと見てきます。」

 

「佐天さんダメですよー」

 

「あれ、佐天さんすごいものって何か教えてくれんじゃなかったけ」

 

「あとで教えまーす」

と言って御坂がいる場所まで、走って行った。

 

「私達も、行きましょう玲さん」

 

「ああ、じゃあ行こうか」

 

そして、俺たちも後を追うように御坂のところまで行った。

 

「………」

 

「………」

うかつだった。御坂がいるなら白井もいると考えていなかった。

 

「何であなたがここにいますの?」

にっこりとしたままの笑顔で言ってきた。これは、一番怒っている時の白井の顔が目に入った。

この表情をした時は、始末書を10枚も書かされた。

 

(これは、言い訳をしなければ)

 

「いや、ほら女子中学生を守るのもジャッジメントの仕事ーみたいなものだろ」

 

「言い訳は、後で支部についてから聞きますの」

多分俺の人生は、今日で終わっただろう。バイバイ小萌先生お世話になりました。今まで、そこそこの人生でしたけど、まぁ楽しかったです。

 

「話を戻していいかな?」

 

「あっすいません。えーとあなたは?」

 

「脳の研究をしている木山春生だ。よろしく」

 

「よろしくお願いします」

佐天・初春・俺同時に挨拶をしたまま話を聞く。

 

「えーと何の件で脳科学者さんといるんですか?」

佐天が疑問に思ったのか白井に言っていた

 

「幻想御手の件ですの」

 

「幻想御手の件なんだが一度私も見てみたいないち科学者として」

 

「あっそれなら私」

 

「幻想御手の件について何ですが、使用した人が意識を失っていてどこで拾ったか分かりませんの、だから、幻想御手を使用した人または持っている人保護しなければなりませんの」

 

「っ!!」

 

「どうしたんだ佐天?」

佐天の奴どうしたんだ?急にビクついて。

そう思い佐天の顔を覗くと明らかにビクついている。

 

「いや、大丈夫ですよ。あはは」

 

「で、佐天さんさっきすごい物見つけたって何ですか?」

 

「いや、何でもないよ」

そう言って佐天はそっと手に持っていた物を引いたそれがコップに当たって木山先生にジュースが溢れてしまった。

 

「あっすいません」

 

「いや問題ないよ」

木山先生はそう言いながら服を脱ぎだした。

 

(まぁ濡れたら脱ぐよな……いやちょっと待て!)

 

「ちょ玲さんいい加減目を閉じてくださいまし」

 

「すいません!!」

慌ててメニュー表をとって目を遮る。

俺だって思春期男子なんだから見ちゃうよ仕方がないんだよ。……男子なら絶対誰でも見るよ

 

木山先生の話が終わり。

白井が支部に戻ると言う前に帰ろうと準備をしていると。

 

「どこへ、行きますの?」

 

「いや、ちょっと買い物へ」

 

「木山先生の為にデータを集めるので支部に行きますわよ」

 

「いや、俺にも用事が」

 

「行きますわよ!!」

 

「はい」

 

俺は、白井達について行く事になった。

結局佐天のすごいものとは何だったのだろう。

 


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