光「よし、何時もの時間に到着するな。」
彼は哀羅光。年齢23歳。
都内にある美術館。
館長「おはよう哀羅君。」
光「おはようございます。」
美術館の館長が光に挨拶した。
館長「今日も早いね。」
光「いえ、この時間に来るのが普通ですから。」
館長「すまないね。うちの美術館の清掃員の雇用が1人だけで。」
光「気にする事はありませんよ。俺汚れが綺麗になっていくのを見るとスッキリするので。それに、この美術館のあらゆる作品や部屋が見れて結構好きなんです。」
館長「君らしいな。」
彼はこの美術館のたった1人の清掃員。
更衣室。白い帽子、水色の半袖、水色の作業ズボン、白の安全靴を纏った。
光「さてと、今日もクリーナー開始だ!」
『BGM:安穏』
美術館・エスプラナードで掃き掃除。
光(結構砂があるな。だが、俺にとっては掃くだけでスッキリするから何の問題も無いがな。)
周囲を見ると、家族連れやカップル達が居た。
光(平日だってのにお客さんが多いのはありがたいな。)
彼の仕事内容。
美術館の外と中の清掃。
時給:1050円
昇給:あり
有給:あり
休日:土日祝、長期休暇あり
勤務時間:午前9時〜午後5時
休憩時間:午後12時〜午後1時
土日祝、GW、お盆休み、正月休みには、アイドルのライブや観光巡りなど自由な生活をしている。
東京都美術館・中庭で掃き掃除
光(階段にも砂があるな。)
???「あの、すみません。」
光「はい?」
2人のカップルが光に尋ねた。
彼氏「スタジオって何処ですか?」
光「スタジオですか?それなら2階にありますよ。彼処の階段で行けます。」
彼女「2階ですか。どうもありがとうございます。」
光「いえ。」
カップルはスタジオへ向かった。
光(そう言えば今日、講演会があったな。)
昼休憩。更衣室にある机の上でコンビニのおにぎりとサンドイッチ等を食べる。
光「えっと、次は1階と2階の全公募展示室のモップだな。地下1階の全公募展示室は昨日終えたからな。」
午後の清掃。1階の第4公募展示室でモップ清掃。
光(どれも良い作品だな。よし、ここもスッキリ。)
その後も全公募展示室のモップを続けた。
時間が過ぎて定時時間。
光「ふぅ、もう定時か。早いなぁ。よし、今日もお仕事完了。」
館長「哀羅君、お疲れ様。」
光「あ、館長。お疲れ様です。」
館長「明日から三連休だから、ゆっくり休みなさい。」
光「はい。ではお先に失礼します。」
仕事を終えて更衣室で着替える。
仕事を終えて、行きつけのラーメン店で晩飯を食べる。
店主「光ちゃん、今日の仕事はどうだった?」
光「何時も通りさ。仕事の内容は俺にとってぴったりだし、待遇が良いからな。」
???「相変わらずだな光は。」
光「よう正光。今日もバイトか?」
学生時代の同級生の正光。
正光「バイトじゃねえよ。その下り何回やってんだ?俺はもうここの店員だぞ?ほれ、追加のチャーハンだ。」
光「サンキュー。」
都内にあるマンション。光が帰って来た。
光「あ〜今日も疲れた〜。」
風呂に入る。
光「ふぃ〜。」
テレビでバラエティ番組を視聴。
光「チーズ美味そう・・・」
夜になった。
光「さてと、明日から三連休だからめっちゃ寝て休むか・・・」
ベッドに潜って眠りに入った。
真っ白な空間。
光「ん?何だここ?夢の、中か?」
???「戸惑ってるようだな。」
光「ん?」
後ろに振り向くと、1人の中年男性が居た。
光「誰だあんた?」
神様「私は神様だ。」
光「神様?その神様が俺に何の用だ?」
神様「いきなりで申し訳無いが、お主には異世界へ赴いてもらう。」
光「え?何だって?いきなりどうした?」
神様「理由は教える事は出来ない。」
光「教えてくれたって良いだろ・・・」
神様「だがそんな詫びとして、異世界へ行くお主に1つアドバンテージを与えてやろう。」
光「アドバンテージ?何か貰えるのか?」
神様「そうだ。欲しい物を強く念じてみろ。」
光「欲しい物を念じる?やってみるか。」
欲しい物を念じてみる。すると。
光「お?」
下を見ると、腰に1つのベルトが装着されてあった。
光「これは・・・クウガのアークルか?これおもちゃか?」
神様「それはおもちゃではない。正真正銘の本物だ。」
光「本物?じゃあ変身可能なのか?」
神様「勿論だ。」
光「へぇ〜。」
神様「他に欲しい物はあるか?」
光「出来るなら所持金とか欲しいな。向こうへ行っても金が無いのが困るしな。後身体能力が欲しい。」
神様「良かろう。では向こうへ到着したと同時に与えてやろう。」
光「それと質問。これって夢なのか現実なのかどっちなんだ?」
神様「それはお前が答えを探すのだ。」
光「分かった。神様、早くその異世界へ連れてってくれ。」
神様「良かろう。行くぞ!」
両手を前に出して、光を異世界へ転送した。
『BGM:世界』
その頃草原の真ん中に、光が目を開けた。
光「ここが異世界かぁ〜。初めて見るな〜。えっと、持ち物は・・・」
持ち物を確認する。
光「身分証に財布か。そうだ。アークルは。」
腰に両手を当てると、アークルが出て来た。
光「あった。問題無しだな。ってか、初めて装着した時の苦痛ってどんな感じなんだろうな。」
アークルを仕舞う。
光「身分証の名前は・・・ヒカルかぁ。俺の名前をカタカナにしただけだな。けどこれはこれで良いかもな。職業は旅人かぁ。俺に最適な職業だな。ん?身分証がもう2枚あるな。・・・ライト。俺のあだ名じゃねえか。そしてこっちは・・・リク。先代クウガか。まぁ後々使えるかも知れないから取っておいて、ヒカルの名前で行くか。それと所持金は・・・」
財布を見ると。
ヒカル「うわ凄え・・・こんなに大量・・・まあでもこれだけあれば問題無いな。後は・・・」
謎の赤い球と黒い球があった。
ヒカル「赤い球2つと黒い球?何があるんだ?・・・試すか。」
赤い球と黒い球を出した。
ヒカル「投げれば何か出て来るのか?まずは赤だ。よっと。」
赤い球を投げると、赤く光った。
ヒカル「うわっ!・・・え!?」
目を開けるとそこには・・・
1台のバイクがあった。
ヒカル「あれは、トライチェイサー2000!」
トライチェイサー2000に跨ってエンジンを掛ける。
ヒカル「凄えぞエンジンが掛かった!本物だ!えっと起動は、ダイヤルか。」
4桁のダイヤルにナンバーを入力すると、黒から金色に変色した。
ヒカル「おお変色した!ナンバーが俺の誕生日とは、仕組みが拘ってるな。」
アクセルグリップを捻ると、トライチェイサー2000が走り出した。
ヒカル「おお良いね走れる!これなら移動手段も問題無しだな!あ、トライアクセラーは取れるのか?」
トライチェイサー2000から降りて右のグリップを握って引っ張ると取れた。
ヒカル「おぉ取れる取れる!これならタイタンフォームになっても大丈夫だな。えっと戻す時はどうするんだ?」
手を伸ばすと、トライチェイサー2000が赤色に輝いて、赤い球に戻った。
ヒカル「成る程。そう言う事か。もう1個はもしかすると・・・」
もう1つの赤い球を投げると。
ビートチェイサー2000があった。
ヒカル「やはりビートチェイサー2000か!」
跨り、暗証番号を入力するとカラーチェンジした。
ヒカル「おぉ!変わった変わった!ビートチェイサーは取って置こう。しばらくはトライチェイサーで行くか。」
降りて手を伸ばすと、赤い球に戻った。
ヒカル「じゃあこっちの黒いのは。」
黒い球を投げると、白く光った。
ヒカル「・・・おぉ!」
装甲機ゴウラムが出現した。
ヒカル「ゴウラムとは。これはテンション上がるな〜!宜しくなゴウラム!」
ゴウラムは頷いた。
ヒカル「よし。」
手を伸ばすと、ゴウラムが光って、黒い球に戻った。
ヒカル「面白くなってきやがった!じゃあこの異世界の旅を始めるか!」
トライチェイサー2000に乗って旅を開始した。
それから1年後。
『BGM:平穏』
ここはシガ王国にある街・セーリュー市。この街の宿前に、2人の男女が居た。
ゼナ「おはようございます!サトゥーさん!」
彼女の名前はゼナ・マリエンテール。
サトゥー「おはようございますゼナさん。今日は可憐な衣装ですね。」
そして彼の名前はサトゥー。元々は光と同じ現代人だが、ある事でこの異世界に来てしまったのだった。
サトゥー「足の具合は如何ですか?」
ゼナ「はい、大丈夫です!昨日ガルレオン神殿の神官様に治療して頂きましたので!」
サトゥー(ファンタジー!やっぱり神聖魔法とかなんだろうか。)
ゼナ「それで、あの、今日は非番なので・・・サトゥーさんに、し、市内を案内しようと思って・・・!」
サトゥー「(そんなに力まなくて良いのに・・・)ありがとうございます。是非お願いします。」
一方ヒカルは、旅を続けていた。
ヒカル「色々あったけど、楽しかったな〜。お?」
目の前に街があった。
ヒカル「次の街か。行ってみるか。」
トライチェイサー2000を召喚して、街へ向かう。
『BGM:平穏』
その頃サトゥーとゼナは市内を回っていた。
ゼナ「おじさん、セーリュー揚げを2つ下さい。」
店主「はいよ。今日はリリオちゃんは一緒じゃないのかい?」
ゼナ「彼女は昨日遠征から帰ったばかりなので、まだ部屋で寝ています。」
店主「お待たせ。」
セーリュー揚げが来た。
ゼナ「ありがとう。」
サトゥーが代金を払った。
店主「まいど。」
ゼナ「あ、もう・・・昨日のお礼にご馳走しようと思ったのに・・・」
サトゥー「いえいえ、セーリュー市まで送って頂いた上に市内に入る時のお力添えで十分ですよ。」
近くの広場。サトゥーが布を石段に置いた。
ゼナ「ありがとうございます。えへへ、何だかお姫様みたいですね。」
座ってセーリュー揚げを食べる。
サトゥー(うん、中々美味い。肉無しのコロッケって感じだ。けど油のせいか、少し諄いかな?)
ゼナ「このセーリュー揚げは、リリオの彼氏さんが広めた料理なんですよ。」
サトゥー「料理人なんですか?」
ゼナ「いえそれが、料理自体は出来ないけど、色々な物の作り方を知ってる変わった方だったんです。」
サトゥー(それって・・・日本人?よく分からないけど、王祖のヤマトさんと言い、俺以外にもこっちの世界に来た日本人が居るって事だろうか?案外簡単に行き来出来る・・・とか?)
???「あの、旦那様。」
サトゥー「ん?」
そこに、花売りの少女が。
少女「お花を買って下さい・・・」
サトゥー「(さっきからタイミングを見計らっていたよな。)良いよ。幾らだい?」
花1つ買った。
少女「ありがとうございました!」
サトゥー「はい。」
買った花をゼナにあげた。
ゼナ「え?・・・あの、貰っても良いんですか?」
サトゥー「はい。そうでないと困ります。」
花を貰ったゼナは笑顔になって、によによした。
サトゥー(思ったより気に入ってくれたようで良かった。)
『BGM:安穏』
一方その頃セーリュー市の西街にヒカルが歩いてる。
ヒカル「セーリュー市。長閑な街だな。」
”グゥ〜”
ヒカル「あ〜、腹減ってるから何か食うか。ん?」
1つの屋台を発見した。竜翼揚げの屋台だった。
ヒカル「何だありゃ?コウモリか?・・・ちょっと試してみるか。」
竜翼揚げを買った。そして食べる。
ヒカル「・・・・ん?美味え。美味えぞこれ。」
食いながら歩く。
数分後にサトゥーとゼナがこの店に来た。
ゼナ「これは竜翼揚げ。コウモリの翼を揚げて黒味噌を塗ったものです。ドラゴンの翼に見立てた縁起物で、昔からあるセーリュー市の名物なんですよ。」
サトゥー「じゃあそれを2本を下さい。」
店主「ほい来た!ほいよ。」
竜翼揚げを貰った直後、1人の少年がゼナにぶつかった。
少年「ごめんよお姉ちゃん!」
そのまま何処かへ走り去った。
ゼナ「あ、お母様から借りたブラウスが・・・」
さっきぶつかったせいで、純白のブラウスに黒味噌が付着してしまった。
サトゥー「大丈夫ですか?昨日行ったテプタ通りの店で染み抜きとかしてくれないかな・・・?」
???「あのぉ〜お困りのようですね。呪い師のご用はないでしょうか?」
ローブを被った少女が声掛けした。
サトゥー「マジナイ?悪いけど必要なのは染み抜きをしてくれる洗濯屋さんなんだよ。」
ジマーナ「いえ。私は生活魔法が使えるのでその汚れを綺麗に出来ます。」
サトゥー「(何だ?そう言う職業なのか?タイミング良過ぎの登場だけど・・・今はそんな事より。)なら、頼めるかな?」
その頃ヒカルは街中を歩いてる。するとその時。
ヒカル「うおっ!?」
先程ゼナにぶつかった少年がヒカルの背中に当たった。
少年「ごめんよ兄ちゃん!」
そのまま走り去ろうとしたが。
ヒカル「おい。」
笑顔で少年の頭を鷲掴みした。
ヒカル「坊ちゃん、タダで見逃してくれると思ってるのかい?」
少年「え、えっと・・・」
ヒカル「俺の背中にぶつかった罰として、これは没収な!」
彼は少年のポケットから財布を取り上げた。
少年「あ、おい!それ俺の財布!」
ヒカル「これがお前の財布?・・・この財布、微かに女の子の匂いがするんだよな〜。」
少年「え・・・?」
ヒカル「女の子の財布を少年のお前が持ってるのは不自然なんだよな〜。」
少年「いや、その・・・ごめんなさーーい!!」
全力疾走で逃げた。
ヒカル「案外面白かったなあの少年。この財布の持ち主を探さなきゃな。」
同じ頃サトゥーとゼナとジマーナは裏路地に居た。
ジマーナ「ではまず汚れを落としますです。ーーーーーー。」
詠唱を唱えて。
ジマーナ「
するとゼナのブラウスの染みの箇所から水が出現し、ブラウスが濡れた。サトゥーが外方向き、ゼナが恥ずかしがる。
サトゥー(こんな事になるとは・・・)
ジマーナ「続いて乾かしますです。ーーーーーー。」
再び詠唱を唱えてから。
ジマーナ「
するとブラウスが一気に乾燥した。
ゼナ「乾きました!」
サトゥー「良かったですねゼナさん。」
すると魔法がサトゥーの手の中に入った。
サトゥー(これだけで手に入るのか。チョロいな。その分詠唱が無理ゲーっぽいからバランスは取れているのかもだけど。)
同じ頃ヒカルは。
ヒカル「ほいほいほい。」
子供達「わああああ!」
ボールでジャグリングして子供達を楽しませていた。
ヒカル「じゃじゃーん!」
子供達「凄い凄ーーい!!」
別の場所では、サトゥーとゼナが馬車に乗っていた。
ゼナ「ここを抜けると荘園まですぐですよ。」
サトゥー「両側に壁が迫って来てて・・・見上げると中々迫力がありますね。」
ゼナ「はい!頼もしいですよね!」
”ガガッ”
ゼナ「きゃっ!」
サトゥー「おっと。」
突然馬車が揺れて、ゼナがバランスを崩したが、サトゥーが受け止めた。
サトゥー「大丈夫ですか?」
ゼナ「す、すみません!」
御者は、サトゥーを見てひっそりとニヤニヤした。
サトゥー(もしかして、わざとか?)
その頃ヒカルは街中を観光していた。
ヒカル「にしても、この街は平和だな〜。こんな平和な街に戦いが起こったりはしないだろ流石に。」
???「あの旦那様・・・」
ヒカル「ん?」
先程サトゥーに花を買ってくれた花売りの少女が、花を持ってこっちに来た。
少女「お花買って下さい・・・」
ヒカル「綺麗な花だな。幾らだ?2つ買おう。」
金を払って、花2つを買った。
少女「ありがとうございましたー!」
ヒカル「気を付けてねー!」
同じ頃サトゥーとゼナは、畑に実ってるガボの実を見た。
サトゥー「あのガボの実って美味しいんですか?」
ゼナ「軍の食事でもたまに出ますけど、とっても不評です・・・匂いがキツくて苦みが強い。」
サトゥー「え?不味いんですか?じゃあ沢山育てているのは何故?」
ゼナ「それは文官の方から聞いた話ですけど、幾つか理由があって・・・」
ガボの実のメモ。
『長所』
・1ヶ月程で収穫出来る。
・滅多に不作にならない。
・休耕地を肥やす性質がある。
・飢える人が激減。
『短所?』
・ゴブリンの大好物。
・ゴブリンに食い荒らされる為、塀に囲まれた場所の中でないと育てられない。
サトゥー(なんて便利なファンタジー野菜・・・ゴブリンは見てみたい。)
その頃ヒカルは。
ヒカル「よっと。」
ジャンプして、木の上から降りられなくなった猫を救出した。
ヒカル「これで安心だ。」
猫「ニャー。」
尻尾を振って去って行った。
ヒカル「元気でな〜。」
同じ頃サトゥーとゼナは。
ゼナ「あれが抗龍塔です。」
サトゥー「重量感がありますね。」
ゼナ「此方は飛竜やドラゴンの襲来があった時に撃退する為の大型の魔力砲が設置されていますから。」
サトゥー「ここは畑もあるし、都市の外で戦わないんですか?」
ゼナ「元々ここがワイバーンを殲滅させる為に用意した平地なんですよ。」
サトゥー「あー。順番が逆だったんですね。」
途中で壊れた塔を発見。
サトゥー「あれは・・・ワイバーンが壊したんですか?」
ゼナ「あれは2年程前に下級竜が襲って来た時に壊された塔です。その時は半分くらいの塔が倒されて城にも被害が出たそうです。それでも何とか撃退出来ました。」
サトゥー「撃退ですか?」
ゼナ「流石に下級でも本物の竜ですから。ワイバーンなら兎も角、竜を倒すなんて無理ですよ。それこそ王祖ヤマト様のような大魔術師とかサガ帝国の勇者様でもないと。」
サトゥー(竜は倒せない・・・?)
同じ頃ヒカルは、広場の近くにある石のベンチに座って、もう1個買った竜翼揚げを食べる。
ヒカル「もうこれ癖になっちまった。美味過ぎてしょうがねえな。」
その頃サトゥーとゼナは。
ゼナ「下級竜の時はそれで済みましたけど、40年前に黒い成竜が襲って来た時は全く歯が立たなかったそうです。信じられませんけど、外壁まで破壊されたそうですよ。」
サトゥー「それで、どうやって撃退を?やはり勇者が退治したんですか?」
ゼナ「いえ、牧場に居た山羊を食べ終わったら、それで満足したのか悠々と飛び去ったそうです。竜から見た人間なんて、私達から見たアリと同じような存在なのかも知れませんね。」
サトゥー「(そんなに実力差があるのか。それなら竜を倒した俺は・・・?)そもそも勇者ってどう言う存在なんですか?」
ゼナ「世界を救う為に呼ばれた方ですよ。サガ帝国には”勇者召還”と言う大魔術があるそうですが・・・でも召還に必要な代償が莫大らしくて、66年周期の魔王襲来以外では、まず行われない秘術らしいです。ヤマト様やサガ帝国初代皇帝も、勇者召還で呼ばれた方々だそうですよ?凄いですよね。」
サトゥー「へぇ・・・(やっぱり日本人なのかな?)」
ゼナ「魔王は何時襲来しても可笑しくない頃合いなのですけど・・・」
サトゥー「復活の情報が届いていないとか?」
ゼナ「シガ王国やサガ帝国の都市なら緊急用の報知魔法道具がありますし、何より魔王出現の前には各神殿の巫女様に”神託”が降りるので分かるんですよ。」
サトゥー(へーそりゃ凄い。やるな神様!)
ゼナ「魔王に限らず、大きな災害がある時は”神託”があるんですけど、一昨日の”星降り”はどの巫女にも伝わらなかったらしく・・・”竜の谷の結界壁”の向こうの事象だったから、”神託”が降りなかったのかも知れませんね。」
サトゥー「魔王はやはり、魔物を率いているんですか?」
ゼナ「それが魔王によって違うみたいです。でも魔王の配下で怖いのは、”魔族”ですね。魔族は魔法か魔法の武器でしか傷付けられないので厄介なんです。中級にもなると耐性が上がって、弱い魔法では効かなくなる上に、都市1つを簡単に滅ぼすと言われています。」
サトゥー(そんなのと戦う勇者は大変だ・・・)
心の中で心配するサトゥーであった。
サトゥー「なら上級は?」
ゼナ「人間では勝てません。”どうやって倒すか”ではなく、”被害を最小限に抑えるには””どうやって逃げ延びるか”を考える存在ですよ。」
サトゥー「さっき聞いた成竜並みですね・・・」
同じ頃ヒカルは、セーリュー揚げを食べていた。
ヒカル「味はコロッケと同じだな。ってかもう腹一杯・・・竜翼揚げの食い過ぎか。」
同じ頃サトゥーとゼナは。
サトゥー「魔王と竜ってどっちが強いんですか?」
ゼナ「竜です。」
サトゥー(おお即答。)
ゼナ「過去の魔王の中でも勇者様に勝ってしまった強い者が居ましたが、その魔王を倒したのが竜なんです。」
サトゥー「それなら勇者を召還ではなく、竜を倒して貰った方が良いんじゃ・・・?」
ゼナ「人間が竜を御するなんて無理ですよ。それに、魔王と竜が戦った時の方が被害が大きいんですから。」
サトゥー「そうなんですか・・・(流星雨の威力からして、俺の今のポジションって竜な気がする。勇者が魔王に負けたら遠くから流星雨で倒そう。)」
2人は荘園を出た後、西街の方へ回ってみる。この西街は裕福ではなき市民用の店の他、食肉加工店や錬金術などの店がある。
そしてこの西街に居るヒカルは今。
ヒカル「もう平和だなぁ〜。何処か事件とか無えのかな〜。ん?」
途中で群衆が集まる光景を発見した。
ヒカル「何だあの群衆は?音楽会でもやるのか?」
そして群衆が集まる広場を見たサトゥーとゼナは、市民達が3人の亜人に石を投げる光景を目にした。
サトゥー(げっ!遠慮無しマジか?)
一方ヒカルは、ジャンプして木に登って石を投げられてる3人の亜人の光景を見て腹を立っていた。
ヒカル「おいおい、遠慮無しで投げるとか気狂い過ぎるな。よっと。」
ジャンプして木から降りた。
ヒカル「何とかしてあの3人を助けねえとな。」
ゼナ「ザイクーオン神殿は王国の法を犯すのですか!」
亜人達を庇うゼナ。
ヒカル「お?あの人勇気あるな。」
ボイド神官「聖なる石にて魔族に鉄槌を与えて何処が悪いのだ!魔族の味方をする奴も魔族だ!この小娘にも石を投げてやれ!」
ヒカル(寧ろ魔族に石を投げてるてめぇらの方が魔族だろ?)
ゼナ「ウィンド・プロテクション!」
するとゼナが風の魔法を発動して石を防いだ。
ヒカル「ん?」
群衆の中から気配を感じ取った。
ヒカル(群衆の中に虫が居るな。ちょっと退治しておこうか。)
『BGM:捜査』
ドブネズミギルド員「あの女も魔族だ!!」
サトゥー(1匹目。)
後ろからサトゥーがドブネズミギルド員を気絶させた。
サトゥー「おっと、貧血か?向こうで休もう。」
ドブネズミギルド員を寝かせた。
サトゥー(拉致スキルは使えそうだから最大まで取得するか。)
ヒカル「よっと。」
サトゥー「ん?」
横を見ると、ヒカルが別のドブネズミギルド員を気絶させて寝かせていた。
ヒカル「ここでお寝んねしな。気持ち良くなるぞ。」
サトゥー「君は?」
ヒカル「ん?俺は旅人のヒカル。あんたは?」
サトゥー「俺は行商人のサトゥーだ。それでその男は?」
ヒカル「ああ、群衆の中に紛れ込んだ虫だ。気配で感じ取って退治中だ。」
サトゥー「だったら丁度良いね。俺もその虫を退治中なんだ。ここは1つ、一緒に退治しない?」
ヒカル「面白そうだな。その話乗ったぜ。」
広場の真ん中では。
青年神官「止めろ!亜人が魔族などと貴殿が言ってるだけではないか!」
そこに青年神官が仲裁に入った。
ボイド神官「フン!博愛主義のガレリオン神殿の神官殿か!」
ゼナ「分かってるんですか?このまま民衆の不安を煽って暴動にでもなったら、ザイクーオン神殿が反逆の首謀者になりますよ!」
広場の片隅では。
???「あの奴隷達のお陰で今日も儲かりそうだな。」
奴隷の主人のウースが悪巧みをしていた。すると後ろから。
サトゥー「あんたの出番だよ?」
ヒカル「名乗り出れば有名になれるぞ?」
ウース「な、何だ貴様らは。おいバンゼ!此奴らを叩き潰せ!・・・バンゼ?何処行ったあのノロウス!」
サトゥー「あの大男なら女とどっか行ったみたいだよ?」
ヒカル「今頃その女とピクニック行ってるかもな。」
ウース「何だと!?貴様らの仕業か!」
懐からナイフを出した。
ヒカル「だとしたら?」
ウース「ここで死ね!!」
ヒカル「うっさい。」
ウース「うっ!?」
強烈キックでウースを気絶させた。
ヒカル「これでOK。後は。」
サトゥー「うん。」
広場では、少女が風の魔法で奴隷と青年神官を守っていた。すると。
ヒカル「はいはいそこまで〜。」
横からヒカルが入って、投石をキックで全て粉砕した。
ゼナ「あ、あなたは?」
ボイド神官「何だ貴様は?」
ヒカル「あんた、いい加減この詐欺行為は止めとけ。後の人生に後悔が湧くぞ?」
ボイド神官「詐欺だと?平民如きが何を言う!お前も魔族か!」
ヒカル「躊躇無くこの3人に傷を付けるなんて、寧ろあんたらの方が魔族だろ。」
ボイド神官「貴様、我々に逆らうとどうなるか分かってるのか!」
ヒカル「分かってるよ。あんたの主人を倒したからな。」
ボイド神官「何?」
ヒカル「サットゥー。」(狩野英孝風)
するとサトゥーが気絶してるウースを出した。
ボイド神官「ウース殿!?」
ゼナ「サトゥーさん!」
ボイド神官「な、何なんだ貴様は!?亜人奴隷を提供してくれた信心深き者に何と言う事を!!」
サトゥー「ゼナさんお待たせ。そちらの神官様もお疲れ様でした。この男が首謀者です。」
ゼナ「流石サトゥーさん!身軽なだけあります!」
ヒカル(身軽?)
青年神官「首謀者だと?」
ウース「くっ・・・!」
ヒカル「ほら大人しくしねえと髪の毛剃ってツルツルなハゲにしてやるぞ?サトゥー。演説頼む。」
サトゥー「うん。皆さん見えますか?この男が黒幕です!この男は、ザイクーオンの神官に奴隷を貸し与え、ただの石ころを聖なる石と偽って、皆さんの金を騙し取ったんです!」
市民A「な、何だって!?」
市民B「金返せ!」
市民C「え?騙した・・・!?」
市民D「そうだ!金返せ!」
ボイド神官「くっ!・・・貴様ら!!」
ヒカル「黙れ。」
ボイド神官「がっ!?」
ハイキックでボイド神官の腕を蹴り上げたヒカル。
ボイド神官「貴様・・・!」
ヒカル「サトゥー、続けろ。」
サトゥー「更に彼の目的は別にあります。ザイクーオンの神官を利用し皆さんを利用して、伯爵に反逆させる事だったのです!彼こそ悪魔崇拝者の一味だったのです!」
ボイド神官「貴様ら・・・こんな事をしてただで済むと思ってるのか!!」
ヒカル「てめぇの詐欺行為なんか知るか。自分の罪を認めるんだな。」
市民「じゃあ最初から彼奴が魔族を陰で操ってたのか!?」
ヒカル「魔族だと?」
サトゥー(魔族・・・そうだ!この都市に来た時魔族が1人だけ居た!)
『BGM:追撃』
???『ヒハハハハハハハ!』
ヒカル「な、何だ!?」
するとウースの体から謎の物体が出現した。そしてボイド神官を斬り殺した。
青年神官「皆ー!広場から退避しろー!」
市民達が退避した。
ゼナ「サトゥーさん!あの子達を連れて広場の外へ。私は応援を!」
サトゥー「分かりました!」
ヒカル「あんた名前は?」
ゼナ「私はゼナ。ゼナ・マリエンテール。セーリュー伯爵領軍の兵士です。あなたは?」
ヒカル「俺はヒカル。職業旅人。宜しくな。」
ゼナ「はい。宜しくお願いします。ヒカルさん、応援を呼んで来ます。」
ヒカル「分かった。」
ゼナは応援軍を呼びに行った。
ヒカルとサトゥーは、奴隷の3人を解放しようとした。
サトゥー「危ないから早く避難しよう!」
ヒカル「今鉄杭壊して自由にしてやる!」
鎖で繋いでる鉄杭を蹴ろうとしたが。
猫「命令だから無理ー。」
ヒカル「何で?」
犬「動いたら駄目なのです。」
蜥蜴「主人のウース様からこの場から動くなと厳命されているのです。動くと隷属の首輪が締まります。どうか私達の事はお捨て置き下さい。」
サトゥー「っ!?」
ヒカル「くそ!あの屑主人野郎が!」
魔族『これで喋りやすくなった!ワテクシ完璧!』
ウースから魔族の玉が這い出て来た。
ヒカル「うわ!何かテンション高え奴が出て来た!?」
サトゥー「(主人無し?ウースが死んだからか。)ヒカル、今なら解放出来るよ!」
ヒカル「本当か!よっしゃ!」
キックで隷属を繋いでる鎖を壊した。
魔族『先程までの騒ぎ、恐怖、偏見、傲慢。実に好ましい!ワテクシ満足!』
ヒカル「何だよあのテンション高え奴は!」
魔族『故に、我が主の為に巣穴を作るー!嬉しかろう!ワテクシ勤労ー!』
すると魔族が、地面に魔法陣を発動した。そこにゼナと応援軍が駆け付けた。
ゼナ「サトゥーさん!」
サトゥー「ゼナさん!ダメだ!」
魔族『シャーーーー!!!!』
天空に向かってビームを放った。するとその場に居た者達が地面に吸い寄せられた。
サトゥー「う・・・ん?」
ヒカル「いててて・・・」
2人が目を開けると、暗い洞窟が目に映った。
ヒカル「何だここは?洞窟か?」
魔族『ワタクシの迷宮の中にようこそ!まだ名前は無いが、魔物は今から造ってあげる!感謝するが良い!ワテクシ勤勉!』
サトゥー「さっきの目玉魔族か!?」
目玉魔族『ワテクシの愉悦の為に、存分に恐怖する!殺し合え!奪い合うが良い!ワテクシ奨励!全ての部屋は出口と繋がるようにした!ワテクシ公平!希望の後の絶望を期待する!励め餌ども!ワテクシ激励!』
ヒカル「もう滑舌悪過ぎだろ彼奴!発声練習してから出直して来い!(丸でオンドゥル語だな。)」
サトゥー(迷宮からの脱出ミッション発生って感じか。それにしてもシティーアドベンチャーものからダンジョンアタックものに急変なんて。テーブルトークRPGだったらゲームマスターの頭を心配するレベルだよ。)
ヒカル「ん?」
先程の奴隷女3人がこっちを見てる。
蜥蜴「あ・・・あの・・・」
サトゥー「(おっと。まずはこっちのフォローが先だな。)俺はサトゥー。行商人だ。」
ヒカル「俺はヒカル。旅人だ。」
猫「ねこー。」
犬「犬なのです。」
蜥蜴「蜥蜴です。」
サトゥー「それは名前なのか?」
蜥蜴「今までの御主人様からはそう呼ばれておりました。」
サトゥー「うーん・・・それだと呼び辛いなぁ。」
蜥蜴「では呼びやすい名前を付けていただけませんでしょうか?」
ヒカル「OK。」
『BGM:安穏』
サトゥー(ゲームとかでも名前付けるの得意じゃないんだよね・・・)
名前が決まった。猫はタマ。犬はポチ。蜥蜴はリザ。
タマ「ポチー!」
ポチ「タマー!」
タマ・ポチ「リザー!」
リザ「斯様な名前を付けていただき、誠にありがとうございます。」
サトゥー(そんな喜ばれても・・・)
ヒカル(ってかリザはまだ良いとして、タマとポチの他に良い名前は無かったのか?)
サトゥー(俺、名前付けるの得意じゃないんだよね・・・)
ヒカル(まぁ良いや。普通の名前だと呼び間違えそうだ。)
するとサトゥーが、持ち物カバンから布と水袋を出した。
サトゥー「この布と水袋の水で傷口を洗って消毒して。その後で傷薬を塗って布を巻いておいて。消毒した時の布を使っちゃダメだよ。」
タマ・ポチ・リザ「・・・・・」
サトゥー「どうしたの?治療してる間は後ろに向いてるから安心して?」
ヒカル「何か不安でもあるのか?」
リザ「薬や水は我々の為ではなく取って置いた方が・・・それに私共に丁寧な言葉は・・・」
サトゥー「(羞恥ではなく、上等な布や傷薬を奴隷に与える事自体が珍しいのか。)・・・分かった。だったらこれは命令だ。気にせず使いなさい。」
ヒカル「俺からも命令を出す。遠慮せずに使ってくれ。」
リザ「あ・・・はい。ありがとうございます若旦那様。ヒカル様。」
サトゥー(若旦那?)
ヒカル(ヒカル様?)
タマ「綺麗な布ー!嬉しいー!」
ポチ「ありがとなのです!」
ヒカル「気に入ったみたいだ。」
サトゥー(良かった。何だか、親戚のチビ達を思い出すよ。)
消毒し終えた3人に焼き菓子をあげた。3人は目を輝かせてる。
サトゥー「遠慮しなくて良いから食べなさい。」
ヒカル「腹減ってるなら食えよ。」
タマ「・・・ん〜美味しー!」
ポチ「甘くて美味し・・・ケホッ!ケホッ!」
ヒカル「どうした?噎せたか?」
サトゥー「取らないからゆっくり食べなさい。」
水を飲ませる。
リザ「蜂蜜を使った焼き菓子なんて・・・」
ヒカル「食通かな?サトゥー、水くれるか?俺喉カラカラで。」
サトゥー「うん。」
水袋をヒカルに渡す。ヒカルが水を飲む。
ヒカル「ぷはー。あ〜潤った〜。」
サトゥー(さてと、流石にそう都合良くいかないか。それじゃ・・・)
マップを表示して探査をする。
サトゥー(これじゃイージーモード過ぎるだろ・・・ん?俺達の他にも人が居る。ゼナさんも兵隊仲間も一緒にいるみたいだ。プレイヤーチャットみたいな機能は流石に無いか・・・それにしてもあの目玉魔族が検索に引っ掛からない・・・ここは行き止まりのようだし、移動中に挟まれたらまずいな。)
ヒカル「この洞窟どうなってんだ?」
サトゥー「進めば何かある。」
2人が歩いた瞬間。
ポチ「捨てないで!何でもするのです!」
タマ「置いてかないで!」
リザ「若旦那様!ヒカル様!捨て石にされても構いません!連れて行って下さい!お願いします!」
ヒカル「おっと、ごめんな。」
サトゥー「不安にさせたね。通路の様子を見ようとしただけだよ。」
ヒカル「お前達を置いて行かないから安心しろ。」
3人はホッと胸を撫で下ろした。サトゥーは持ち物カバンから魔法銃を出して、リザ達3人のステータスを見る。
サトゥー(戦闘系のスキルを持ってるのはリザだけか・・・鞄から槍を出すと大騒ぎになるからなぁ・・・)
魔法銃を仕舞って、短剣を出してリザに渡す。
サトゥー「リザはこれを。」
リザ「奴隷に武器など・・・」
サトゥー「頼むぞ。」
リザ「・・・はい。」
短剣を受け取った。
サトゥー「ヒカル、君は武器は無いのか?」
ヒカル「俺はある。ちょっと特殊な武器だけどな。」
サトゥー「そうか。分かった。良いか?俺が命令するまで戦闘に参加しないように。これは絶対厳守だ。」
タマ「あい!」
ポチ「はいなのです!」
リザ「畏まりました。」
迷宮を探索する。
サトゥー「タマ、何か通路の先に見えたら小声で教えて。ポチ、何か変な匂いや物音がしたら教えて。リザ、後ろの警戒は任せた。でも気にし過ぎて遅れないように。」
タマ「あい!」
ポチ「はいなのです!」
リザ「はい。」
ヒカル「ん?気配がする。」
ポチ「通路の方から血の臭いなのです。」
サトゥー「ありがとうポチ。」
ヒカル「ポチの嗅覚は流石だな。」
物陰に隠れる。
ヒカル「ここは、俺とサトゥーで行くか?」
サトゥー「そうだね。3人はここで待機だ。」
物陰から覗くと。
サトゥー(ん?敵か。)
蜘蛛らしき敵が、人を食っていた。
ヒカル(うげぇ・・・人食ってるよあの子・・・)
サトゥー(ゲームの主人公達はどうしてああも勇敢に戦えるのだろうか?このまま救助が来るまでさっきの部屋で籠城してても良いんじゃないか・・・?)
リザ「若旦那様。ヒカル様。僭越ですが、魔物が犠牲者を食べてる間に、後ろを通り抜けるか、背後から不意打ちを仕掛けるのが良いと思うのですが・・・」
サトゥー(レベル一桁の女の子達でさえ、何をしたら良いか考えられるのに!)
ヒカル「良い作戦だ。ありがとう。」
背後から魔法銃を放った。
サトゥー「よし!」
蜘蛛がサトゥーの方を向いた。
ヒカル「おいこっちだ!」
後ろには丸腰のヒカルが立っていた。蜘蛛がヒカルを襲う。
サトゥー「ヒカル!危ない!」
間一髪避けた。
ヒカル「心配ご無用!サトゥー!ここは俺にやらせてくれ!」
両手を腰に翳す。
ヒカル「邪悪なる者あらば、希望の霊石を身に付け、炎の如く邪悪を打ち倒す戦士あり。」
アイデンティティーワードを言った瞬間、腰にアークルが出現した。
『BGM:壊乱』
アークルの左にあるスイッチを押すと、霊石アマダムが光り、蜘蛛がヒカルを襲い始める。
サトゥー「ヒカル!!」
しかしヒカルは、右パンチで蜘蛛の腕を粉砕した。
サトゥー「っ!」
彼は、ヒカルの右腕が変わってる事に驚いてる。そして。
ヒカル「変身!!」
叫ぶと同時に、ヒカルが仮面ライダークウガ・マイティフォームに変身した。
リザ「あれは・・・?」
サトゥー(あれって、クウガ?)
クウガは右足に封印エネルギーを集中させた。
ヒカル「フッ!」
ジャンプして空中回転して。
ヒカル「おりゃああああああ!!」
飛び蹴りの「マイティキック」で蜘蛛に攻撃した。蜘蛛の体に封印エネルギーが流し込まれ、蜘蛛が爆発した。
ヒカル「ふぅ・・・」
変身を解除した。
サトゥー「ヒカル、さっきの姿ってクウガか?」
ヒカル「知ってるのか?って事はお前も?」
ポチ「凄く凄いのです!」
タマ「強いー!」
リザ「お見事です!でも変わった形の杖ですね。」
サトゥー「これは魔法の武器なんだよ。誰にも言わないようにね?」
リザ「はい。ヒカル様、先程の姿は一体?」
ヒカル「旅の途中で手に入れた古代の戦士の力さ。良いな?」
リザ「はい。」
ポチとタマはサトゥーとヒカルを見て目をキラキラさせてた。
タマ「あい!」
ポチ「はいなのです!」
サトゥー(迷宮を出る時にも釘を刺しておこう・・・)
ヒカル(サトゥーって、この世界の人間なのか?)
サトゥー(え?もしかしてヒカルも?)
ヒカル(やっぱり、この世界に来てる現代の人間ってのはお前だったんだな。)
サトゥー(でも何でそれを?)
ヒカル(後で話す。今は迷宮を出る事を考えよう。)
サトゥー(そうだね。)
バラバラにされた蜘蛛のでかい破片を見る。
ポチ「かったかたなのです!」
タマ「大きい~!」
ヒカル「かなり固えな〜。素材に使えそうだな。」
一方サトゥーは蜘蛛の足で槍を作っていた。
サトゥー「出来た!リザ!ん?」
リザが何かを探してた。
サトゥー「そんなの食べたら腹を壊すぞ?」
リザ「違います。魔物ならコアを持ってるはずなので回収しようと思って・・・」
サトゥー「コアって何なんだ?」
リザ「コアはお金になります。魔物の中に必ずあるもので、行商人に渡したら色々な物に交換してくれるのです。」
ヒカル「へぇー。」
サトゥー「(聞きたい内容と微妙に違ったけど・・・)この袋に入れておけ。」
リザ「分かりました。」
コアを袋に入れた。
サトゥー「それとこの槍を使え。」
リザ「それでは私のを。」
短剣をタマにあげるが、タマは鎖を持ってる為、短剣を持てなかった。
ヒカル「鎖か?よし。ちょっとジッとしてろ?」
リザとタマとポチの鎖を引き千切った。
ヒカル「これで自由になれた。」
サトゥー「よし。リザ。次のコアを回収する時はポチとタマに交互にやらせるから、場所とやり方を教えてやってくれ。」
リザ「分かりました。」
サトゥー「よし行くぞ!」
ヒカル「主人達に付いて来い!」
タマ「あい!」
ポチ「はいなのです!」
リザ「はい!」
サトゥー(南無・・・!名前はメモしておいて・・・)
ヒカル(天国で幸せに暮らせよ・・・!)
蜘蛛に食われた市民を供養して5人は迷宮探索を再開した。果たして、迷宮を脱出する事が出来るのか。
〜ツヅク〜
キャスト
ヒカル:山崎大輝
サトゥー:堀江瞬
ゼナ・マリエンテール:高橋李依
ポチ:河野ひより
タマ:奥野香耶
リザ:津田美波
ボイド:関幸司
青年神官:狩野翔
ウース:浜田洋平
目玉魔族:浜添伸也
館長:高橋伸也
彼氏:興津和幸
彼女:衣川里佳
店主:後藤ヒロキ
正光:畠中祐
神様:田中進太郎
『BGM:緊迫』
次回予告
リザ「・・・申し訳ございません・・・先程から体が重く・・・思うように動けません・・・」
タマ「干し肉!美味美味ー!」
ポチ「美味しいのです!肉は最強なのです!」
ソマル「獣人のガキより俺の方が何倍も強いぜ・・・武器さえあればあんな魔物なんて・・・」
ヒカル「テンション高えなほんまに彼奴は。サトゥー行くぞ。」
ジン「信じられん・・・上級魔族なのか!?」
ゼナ『魔族は、魔法か魔法の武器でしか傷付けられないので厄介なんです。』
サトゥー(え・・・何これ?)
DEATH MARCH2「迷宮」
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オリ主紹介
「ヒカル」
Lv310
称号・クウガ、旅人、戦士
ユニークスキル・変身、ライセンス、気配察知
年齢・22歳
モデル・佐藤流司
髪型・金髪メンズウルフカット
服・黒い服、赤の半袖ジャケット、青いジーンズ、青いスニーカー
装飾・ルビーのリング
本名・
あだ名・ライト
性格・軽口、仲間思い
好きなモノ・仲間、ルル、バイク、酒、ワイン
苦手なモノ・差別主義者、仲間を貶す者
アイテム・アークル、トライチェイサー2000、ビートチェイサー2000、装甲機ゴウラム
アイテムボックス・ジャケットの内ポケット
サトゥーこと鈴木一郎と同じ現代の日本人。
マンションで一人暮らししていた。
あだ名はライト。
現代の職業は都内にある美術館の清掃員。
仕事は待遇が良く、自由な毎日を過ごしていた。
仕事が終わって、夜に寝ていると突然神様から異世界へ赴かれた。
サトゥーと同じ日本からこの異世界に訪れた。
アドバンテージとしてアークルを貰い、仮面ライダークウガに変身出来る。更に数え切れない程の大金や脅威の身体能力や、トライチェイサー2000、ビートチェイサー2000、装甲機ゴウラムを召喚出来る赤い球と黒い球を貰った。
身分証がもう2枚あり、後に使う予定。
過去にテコンドーを習った事がある。
異世界では旅人として活動しており、数ヶ月間多くの旅をして来た。
その期間で出逢った仲間達はそれぞれの道へ進み、何時か出会う事を誓った。
後にサトゥーと出会い、奴隷達の副主人となり、ポチとタマとリザからは「ヒカル様」と呼ばれてる。
竜翼揚げを気に入っており、竜翼揚げ中毒になった。
イメージキャスト・山崎大輝
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ヒカルのアイテム紹介。
「アークル」
仮面ライダークウガに変身する為のベルト。
普段は体内に隠してあるが、腰に両手を当てる事で出現させる事が出来る。
ライジングフォームに強化すると、金の装飾が装着される。
現代世界ではヒカルが持ってるCSM版のアークルだった。
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「トライチェイサー2000」
仮面ライダークウガ専用のバイク。
4桁のダイヤルにヒカルの誕生日を入力すると、黒から金色に変色する。
右のトライアクセラーは着脱可能。
普段は赤い球に収納されている。
燃料は魔力であり、無限に走れる。
現代世界ではヒカルが持ってるフィギュアーツのトライチェイサー2000だった。
この異世界では馬と認知されている。
最高速度・300km/h
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「ビートチェイサー2000」
仮面ライダークウガ専用のバイク。
4桁の暗証番号をヒカルの誕生日にすると、黒に変色する。
右のトライアクセラーは着脱可能。
普段は赤い球に収納されている。
燃料は魔力であり、無限に走れる。
現代世界ではヒカルが持ってるフィギュアーツのビートチェイサー2000だった。
この異世界ではトライチェイサー2000と同様に馬と認知されている。
現在は取って置り、トライチェイサー2000が破壊されたら使う予定。
最高速度・420km/h
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「装甲機ゴウラム」
意思を持った馬の鎧。
普段は黒い球に収納されている。
トライチェイサー2000と合体する事でトライゴウラムになれる。
ビートチェイサー2000と合体する事でビートゴウラムになれる。
現代世界ではヒカルが持ってるS.I.C.極魂 装甲機ゴウラムだった。
最高飛行速度:500km/h
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「マジックリボルバー」
モデル・スミス&ウェッソンM500
ヒカルが所持するマジックアイテムの材料で製作した回転式拳銃型の武器。
魔法石がシリンダーの中に組み込まれており、無限に魔法弾が撃てる。
前の仲間達と旅する時に作成した。
シリンダーを回す事で威力が増す仕組みを持ってる。
最大威力だと、ウルツァイトを1発で爆散させる程である。
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「仮面ライダークウガ」
2000年に放送された特撮番組仮面ライダークウガの主人公。
ヒカルが変身する古代の戦士。
未確認生命体第4号。
元々は神様にお願いして変身出来るようにして貰った。
異世界では旅の途中で手に入れた古代の戦士の力と誤魔化してる。
全12種類のフォームに超変身出来る。
触れた物を瞬時に自分の武器に変貌させる。
基本フォームはマイティフォーム。
全フォーム。
マイティフォーム
ドラゴンフォーム
ペガサスフォーム
タイタンフォーム
グローイングフォーム
ライジングマイティフォーム
ライジングドラゴンフォーム
ライジングペガサスフォーム
ライジングタイタンフォーム
アメイジングマイティ
アルティメットフォーム(ブラックアイ)
アルティメットフォーム(レッドアイ)