デスマーチからはじまる異世界空我   作:naogran

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前回のあらすじ。


西キルヴィス王国出身の強い魔力を持つ少女。ドリュー・ラミアスを救出したヒカルとロゼッタは、駆け付けたサトゥーと共に逃げ出したが、何故か逃走経路を先読みする騎士達に戸惑いながらもどうにか逃げ出した。


そしてターゲットの墓を事前に用意すると言う殺し屋、アグニス・ベルーシに狙撃された。


腹の虫が収まらなかった彼らは、アグニスの隠れ家に忍び込み、サトゥーがアグニスに挑むが、アグニスには敵わなかった。



そして一方、倶楽部に囚われたアリサ達とロゼッタの姉のエレナは見世物にされた。



ヒカルとサトゥーは必死の思いでアグニスから逃走を図ったが、遂にサトゥーはアグニスの狙撃によって死亡してしまった・・・


DEATH MARCH20「墓標」

倶楽部では、アリサ達が人形から逃げ惑っていた。

 

アリサ「こっちに来ないで!!」

 

ポチ「来ないでなのですー!」

 

タマ「来ないでー!」

 

必死に逃げようとしたが、ローションで滑るばかりだった。そして遂に追い詰められてしまった。

 

 

 

 

 

 

石切り場。サトゥーの遺体は何処にも無かった。

 

 

 

 

 

 

東キルヴィス王国の酒場では、アグニスがステーキを食べていた。

 

店主「お仕事の帰りですか?」

 

アグニス「ああ。」

 

店主「今日は肌寒い夜ですね。」

 

アグニス「そうだな。店主、体調には気を付けろよ。」

 

店主「ありがとうございます。ではごゆっくり。」

 

 

 

 

 

 

一方倶楽部では。

 

オーナー「流石アグニス・ベルーシ。殺しだけでなく彼が作る人形も実にエレガントだ。そろそろ良いだろう。フィナーレだ。」

 

演奏者がピアノの演奏を変えた。

 

 

 

 

 

 

『BGM:緊迫』

 

ガラスでは、アリサ達が逃げる事が出来なかった。

 

ロゼッタ「怖いよ・・・お姉ちゃん・・・!」

 

エレナ「ロゼッタ・・・!」

 

ポチ「助けてなのです・・・!」

 

タマ「助けて・・・!」

 

ルル「・・・!」

 

リザ「っ・・・!」

 

ミーア「・・・!」

 

ナナ「・・・!」

 

アリサ「助けてよ・・・!!ご主人様・・・!!ヒカル様・・・!!」

 

誰もが諦め掛けたその時。

 

 

 

 

 

 

人形が強制停止した。

 

 

 

 

 

 

資産家A「何だ?」

 

資産家B「どうなってる?」

 

オーナー「何だ?どうしたんだ?」

 

 

 

 

 

 

???「お楽しみ中の所失礼〜!」

 

 

 

 

 

 

オーナー「っ!?」

 

 

 

アリサ「あの声・・・まさか!」

 

ステージの上に1人の人物が現れた。

 

 

 

 

 

 

ヒカル「麗しの天使達は、このヒカル様が頂戴いたします。変態資産家の皆様には速やかに退席お願い申し上げます。」

 

資産家達が次々と退席した。

 

 

 

 

オーナー「会員ではないお客様の入場だ。お引き取り願おう。」

 

 

 

 

 

 

『BGM:激闘』

 

倶楽部会場では。

 

アリサ「ヒカル様・・・!」

 

ロゼッタ「ヒカル!!」

 

ヒカル「よう皆。ローションまみれになっちまって。」

 

ミーア「むう、破廉恥。」

 

ヒカル「約束通り助けに来たぜ!」

 

 

 

 

 

 

酒場。

 

アグニス「物好きな男だ。」

 

 

 

 

 

 

倶楽部では、オーナーと演奏者と部下達が来た。

 

ヒカル「来たか。」

 

オーナー「やれ!」

 

部下達が走り出した。

 

ヒカル「変身!!」

 

仮面ライダークウガ・ドラゴンフォームに変身した。部下達がボウガンを放つ。

 

ヒカル「ふっ!!」

 

放たれたボウガンの矢をキャッチすると、ドラゴンロッドに変貌した。

 

ヒカル「おりゃあああ!!」

 

ドラゴンロッドで部下を薙ぎ払った。

 

ヒカル「流石に殺すのはアカンな。おっと!」

 

ボウガンの気配を感じたクウガが宙返りした。

 

ヒカル「おりゃあああ!!」

 

ドラゴンロッドで薙ぎ払った。部下が倒れる最中にボウガンをガラスに向けて放った。

 

アリサ「きゃああ!!ちょっと!!私達に当たったらどうするのよ!!」

 

ヒカル「悪い悪い!」

 

するとガラスに罅が入った。

 

ヒカル「え?・・・あれ?」

 

ロゼッタ「ちょっと!落ちる!」

 

リザ「皆さん!こっちです!」

 

停止中の人形の上に登った。次の瞬間、ガラスが壊れた。

 

ヒカル「危ね!!」

 

ドラゴンロッドを回して破片を防いだ。

 

オーナー「ん?女共の姿が消えただと!?」

 

アリサ達の姿が何処にも無かった。

 

ヒカル「あれま、本当だ。」

 

オーナー「まさか!!」

 

何処かへ向かったオーナー。

 

ヒカル「何だ?おわっ!?」

 

真上から演奏者が剣を振り下ろしたが、クウガが間一髪避けた。

 

演奏者「私の演奏を止めたな!?」

 

ヒカル「お前が相手か。良いだろう。超変身!」

 

仮面ライダークウガ・タイタンフォームに超変身し、柱に飾られてる短剣を握ると、タイタンソードに変貌した。

 

 

 

 

オーナー「くそ、やられた!」

 

部屋の金庫が破られていた。そしてそこに、騎士達が入って来た。

 

オーナー「なっ!?」

 

騎士隊長「確保しろ!!」

 

一斉にオーナーを取り囲んだ。

 

 

 

 

 

 

外では、アリサ達がエレナの馬車に乗った。

 

ロゼッタ「お姉ちゃん!ヒカルを助けないと!」

 

エレナ「分かってるわロゼッタ。皆、掴まってて!」

 

 

 

 

 

 

一方クウガは。

 

ヒカル「はぁっ!!」

 

窓を突き破って外へ出て演奏者と鍔競り合う。

 

演奏者「よくも私の演奏を!!」

 

ヒカル「てめえのエロい演奏なんか知るか!!」

 

 

 

エレナ「ヒカル!!避けて!!」

 

 

 

ヒカル「え!?」

 

演奏者「なっ!?」

 

馬車の馬が演奏者を蹴り飛ばした。

 

演奏者「ぐあああああああ!!!」

 

ロゼッタ「掴まって!!」

 

ヒカル「ああ!!」

 

変身を解いてロゼッタの腕を掴んだ。ロゼッタはヒカルを馬車に乗せた。

 

ヒカル「ナイスタイミングだぜエレナ!」

 

エレナ「怪我は無い?」

 

ヒカル「ああ無傷だ無傷。」

 

アリサ「ちょっと!助けに来るのが遅過ぎるのよ!」

 

ヒカル「んな事言うなよアリサ。こっちだって色々あったんだよ。エレナ、墓地へ向かってくれ。」

 

エレナ「墓地へ?分かったわ。」

 

馬車は墓地へ向かった。オーナー達は騎士達によって逮捕された。

 

 

 

 

 

 

墓地前。

 

エレナ「ここで良いのよね?」

 

ヒカル「ああ。」

 

馬車から降りた。

 

ヒカル「なあアリサ、何でお前達が彼奴らに捕まったんだ?」

 

アリサ「だから言ったじゃない。黒い影が私達を取り囲んだって。」

 

ヒカル「ああ、言ってたな。じゃあエレナ、この黒い本は何だ?」

 

内ポケットから黒い本を出した。

 

エレナ「っ!?何時の間に。」

 

ロゼッタ「あれがお姉ちゃんが言ってた禍々しい物?」

 

ヒカル「にしても全くよく言うよなアリサは。殺される殺されないかって言われれば言われる程行きたくなる俺の思考を利用しやがってよ。」

 

アリサ「あれ?それもお見通し?」

 

ヒカル「聞かせてもらうぞエレナ。この黒い本に何が書かれてるのかを。」

 

エレナ「ええ、話すわ。それはアサシンブックよ。」

 

ヒカル「アサシンブック?何だそれ?」

 

アサシンブックを開く。

 

エレナ「その正体は、東キルヴィス王国政府が機密に遂行してる暗殺指令書よ。」

 

アリサ「暗殺指令書?」

 

エレナ「そうよ。そのリストには東キルヴィス王国に不利益になる潜入者や各国の政府が名を連ねてるの。でもそれはほんの一部よ。この本が公に出回れば国が滅び、地図から消えると言われてるの。私はそのアサシンブックを処分する為にあの屋敷に潜入したの。」

 

ヒカル「まさに厄災を齎す本って訳か。っで、それを処分する為に探ってたら変態オーナー共に見付かってアリサ達と共に見世物にされちまったって訳か。」

 

エレナ「うっ・・・」

 

ヒカル「・・・成る程。もう1つ分かったぜ。」

 

エレナ「え?」

 

ヒカル「何故サトゥーが狙われたその理由がな。」

 

アリサ「え?それってどう言う意味・・・?」

 

ヒカル「付いて来い。」

 

 

 

 

『BGM:焦眉』

 

墓地に入って、サトゥーの墓に水を掛けた。

 

アリサ「嘘でしょ・・・?ご主人様が殺された・・・?」

 

ポチ「ご主人様・・・」

 

タマ「ぐすっ・・・」

 

ルル「ご主人様・・・」

 

リザ「ご主人様・・・!」

 

ミーア「サトゥー・・・」

 

ナナ「マスター・・・」

 

ロゼッタ「そんな・・・!」

 

ヒカルとエレナを除いた全員が泣いてる。

 

エレナ「サトゥーが殺されたって本当なの・・・?」

 

ヒカル「ああ。殺ったのはあのアグニス・ベルーシ。そしてエレナ、お前が潜入した倶楽部のオーナーともアグニスと繋がっていた。けどオーナーは先程俺が通報した騎士達によって逮捕された。そしてアグニスの過去が明らかになった。これを見ろ。」

 

内ポケットから白い本を出して、エレナに見せた。

 

エレナ「これは・・・アグニス・ベルーシの日記?」

 

ヒカル「彼奴が隠れ家にしてる廃墟で見付けた奴だ。」

 

 

 

 

あの時こっそり隠していたのは、アグニスが書いた日記だった。

 

 

 

 

ヒカル「アグニスは、この東キルヴィス王国出身の人気舞台女優のマリーナ・エルヴィのボディガードの仕事をしていた。」

 

エレナ「マリーナ・エルヴィ?先日暗殺された舞台女優じゃない。アグニスが彼女のボディガードを?」

 

ヒカル「ああ。母国東キルヴィス国と敵対関係の西キルヴィス王国で東西平和の為の舞台に出演したんだ。」

 

 

 

 

2週間前。

 

アグニス『何故危険を冒してまでそこまでやる?』

 

マリーナ『そう言うあなたは?何故この仕事を?』

 

アグニス『・・・』

 

マリーナ『ごめんなさい・・・私は信じたいの。東西で争う人々を舞台でなら救えるって。』

 

アグニス『良い度胸をしてるな。敵の懐まで飛び込んで舞台に出演するなんて。』

 

マリーナ『敵はこの国だけとは限らないわ。』

 

 

 

 

ヒカル「そして舞台当日。」

 

 

 

 

アグニス『なっ!?』

 

 

 

 

ヒカル「アグニスはマリーナの部屋に置かれてあった手紙を見て怒りを燃やした。書かれてあった内容は・・・」

 

 

 

 

『あなたが密かに暗殺を繰り返してる事はお見通しよ。舞台が終わった後、あなたを解雇する予定があるわ。今までありがとう。』

 

 

 

 

ヒカル「彼女はアグニスが暗殺者だって事を既に気付いてたんだ。そして舞台公演中、アグニスがマリーナを暗殺したんだ。」

 

アリサ「で、でも、何でご主人様も暗殺されなきゃならなかったのよ・・・?」

 

ヒカル「お前達覚えてるか?セダム市の補佐官達を。」

 

エレナ「バーキンツとドサンの事?」

 

ヒカル「ああ。アグニスはあの2人とも繋がっていたんだ。隠れ家にあの2人との文通があったんだ。彼奴らが奴隷にされた事を知ったアグニスは、特殊な力を持つサトゥーを暗殺しようと決めてたんだ。そしてアグニスに殺しの指令を出してたのは、あの倶楽部のオーナーだったって事だ。つまり全てはこのアサシンブックで1つに繋がってたって訳だ。」

 

アリサ「そんな・・・あの2人とも繋がってたなんて・・・」

 

ポチ・タマ「うぅっ・・・・・」

 

エレナ「これからどうする気なの?」

 

ヒカル「決まってるだろ。奴を誘き出してサトゥーの仇を取る気さ。」

 

エレナ「まさか、その本を囮に使う気なの?」

 

アリサ「あなたまだ死んだらどうしようもないわよ!!」

 

ヒカル「何だアリサちゃん?俺の事心配してくれちゃってるの?」

 

アリサ「当たり前でしょ!!考え無しでやったら命が無いわよ!!」

 

ヒカル「な〜に心配すんなって。こちとら良い作戦が練ってあるんだよ。必ず勝ってみせるさ。この俺が勝つか、彼奴が勝つか、勝利の女神がどっちに舞い降りて来るか、勝負だ!」

 

 

 

 

 

 

一方その頃誰も居ない倶楽部では。

 

アグニス「ターゲットは此奴らか。」

 

暗殺指令書の書類が置かれてあり、中にはヒカルやアリサ達の写真が入っていた。

 

 

 

 

墓地では、ヒカルとアリサ達の墓が建てられていた。全てにスノードロップが供えられてあった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『BGM:懊悩』

 

翌朝。ヒカルがウッドデッキがあるカフェに訪れた。

 

女給「いらっしゃいませ。」

 

ヒカル「ホット頂戴。」

 

 

 

 

 

 

遠くにある展望台。アグニスがトランクから組み立て式ボウガンを取り出して組み立てる。この展望台にはアリサ達が隠れていた。

 

ポチ(見付けたのです。)

 

タマ(見付けた〜。)

 

アリサ(彼奴・・・!)

 

 

 

 

 

 

カフェ。ヒカルが赤い水晶玉を見ていた。

 

女給「お待たせしました。」

 

ヒカル「お、来た来た。」

 

女給「ではごゆっくり。」

 

ヒカル「どうも。」

 

アサシンブックを見ながらホットコーヒーを飲む。

 

 

 

 

 

 

展望台では、アグニスが小さい旗を立ててサイコロを振った。出た数の目は1。

 

アグニス「運の無い男だ。」

 

 

 

アリサ(1!?1発で仕留める気だわ・・・!)

 

 

 

ボウガンに猛毒の針金付きの矢を取り付け、ヒカルに照準を合わせた。立ててる旗を確認する。

 

アグニス「西の風、2度修正。」

 

照準を左上に少しずらす。

 

アグニス「捉えたぞ。貴様の最後だ、ヒカル。1。」

 

ボウガンを放った。

 

ルル(ヒカル様・・・!!)

 

 

 

 

 

 

しかし矢は、ヒカルに当たらなかった。

 

アグニス「っ!?」

 

 

 

 

 

 

ヒカルは何事も無いようにホットコーヒーを飲んで、金を払ってカフェから出た。

 

 

 

 

 

 

アグニス「っ!?」

 

右肩を見ると、血が滲んでいた。

 

アリサ(彼奴、何があったの!?)

 

リザ(皆さん!あれを!)

 

全員(っ!?)

 

アグニス「っ?」

 

後ろに振り向くアグニス。リザが指差した方へ向くアリサ達。その先には時計塔があった。その時計塔には・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

殺されたはずのサトゥーがボウガンを構えていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『BGM:壊乱』

 

アリサ・ポチ・タマ・リザ・ルル「ご主人様!!!」

 

ミーア「サトゥー!」

 

ナナ「マスター!」

 

ロゼッタ・エレナ「サトゥー!!」

 

アグニス「ば、馬鹿な!!」

 

急いで矢を取り付けようとしたが、右肩が負傷してる為上手く取り付けられない。サトゥーが再びボウガンを放つと、アグニスの左足を掠った。

 

アグニス「ぐあっ!!」

 

左足を負ったアグニスが手摺に掴まった。

 

アグニス「何故だ・・・!!サトゥーは確かに殺したはずだ!!」

 

 

 

 

サトゥー「生きてますよ。実際、あなたの無様な姿を見たかっただけですよ。」

 

 

 

 

彼は大ジャンプして展望台に着地した。

 

アリサ・ポチ・タマ・リザ・ルル「ご主人様!!!!!!」

 

ミーア「サトゥー!!!」

 

ナナ「マスター!!!」

 

彼女達は生きてるサトゥーに抱き付いた。サトゥーは重みに耐え切れず後ろに倒れた。

 

アリサ「もお!!死んじゃったのかと思ったじゃない!!!」

 

ポチ「無事で良かったのです!!!」

 

タマ「無事ー!」

 

リザ「ご主人様・・・!!!」

 

サトゥー「皆ごめんね。」

 

 

 

 

???「てめえ程の人間の隙を作るのに一苦労だったぜ。」

 

 

 

 

展望台にヒカルがゴウラムに掴まって来た。

 

アグニス「貴様・・・!」

 

ヒカル「脳細胞がトップギアだぜ!」

 

手を離して着地した。

 

ヒカル「その謎を解く鍵はアグニス・ベルーシ、あんた自身にあった。あんたが初めて俺達を狙撃した時にある違和感を感じたんだ。何故建物と建物の影から飛び出すサトゥーを絶妙なタイミングで狙撃出来たかってな。そしてもう1つ違和感を感じたんだ。何故か逃走経路を先読みするこの東キルヴィス王国の騎士達。そして世界屈指の犯罪率の低さを誇るこの国。そこで全てが繋がった。この国の監視システムにな。妙にこの国の建物には銅像が多かったんだ。この国に入る時も、ドリュー・ラミアスと助けた時も、あんたから逃げる時も。あんたは右目が見えないんじゃない。寧ろ見え過ぎるくらい見えるんだろ?」

 

アグニス「っ!?」

 

アリサ「それってどう言う事?」

 

ヒカル「こう言う事さ!」

 

急接近してアグニスの眼帯を取った。

 

アグニス「なっ!?」

 

 

 

 

 

 

右目が水晶玉になっていた。

 

 

 

 

 

 

『BGM:危急』

 

アリサ「あれって水晶玉!?」

 

ロゼッタ「あれは、監視に使う透視水晶!」

 

ヒカル「そう。あんたは医者に右目の手術を依頼し、右の眼球を完全に取り除いて監視に使う透視水晶を埋め込ませてもらった。だから死角から入って来る俺達の動きを、建物の銅像に取り付けられた他の透視水晶で確認する事で狙撃する事が出来たんだ。そしてあんたは昔から器用な腕をしており、オリジナルの人形やボウガンを作れたって訳だ。」

 

リザ「ですがヒカル様、ご主人様はどうやって生き返ったのですか?」

 

ヒカル「そのカラクリさえ分かっちまえば騙すのは簡単だ。」

 

アグニス「まさか・・・!!」

 

ヒカル「最後にサトゥーを仕留めようとしたあの時、お前の仕掛けを利用させて貰った。透視水晶にちょいと細工をしてな。」

 

 

 

 

石切り場にある銅像の透視水晶を赤い水晶と摩り替えた。

 

ヒカル「あんたが見ていた透視水晶を、以前にロゼッタから貰った速度水晶と摩り替えたのさ。その水晶は、相手を遅くさせる事が出来るんだ。」

 

 

 

 

石切り場。

 

ヒカル『1、2、3で向こうへ猛ダッシュするぞ。』

 

サトゥー『命懸けかよ・・・』

 

密かに指を鳴らすと、速度水晶が光った。

 

ヒカル『行くぞ。』

 

サトゥー『ああ。』

 

ヒカル『1、2、3!!』

 

合図と共に同時に走り出した。

 

アグニス『4!』

 

ボウガンを放った。

 

 

 

 

しかしサトゥーの後ろを通り過ぎた。タイミングを見計らったサトゥーが、ヒカルから貰ったペイントボールを潰した。

 

 

 

 

サトゥー『ぐああああ!!!』

 

ヒカル『なっ!?』

 

サトゥーの頭部に矢が貫いた。サトゥーはそのまま死んでしまったと言う演技を見せた。

 

ヒカル『サトゥー!!おい!!』

 

 

 

 

 

 

サトゥー「少し火傷しちゃった。慣れない芝居には苦労したな。」

 

ヒカル「いやぁ迫真の演技だったぜ。舞台俳優デビューしてみたいか?死体役で。」

 

サトゥー「いや、それは勘弁。」

 

ヒカル「つまりあんたは、俺達の作戦に嵌ってサトゥーを殺したと思ってたって訳だ。殺し屋としての自身が唯一の隙だったって訳だ。」

 

アグニス「何故狙撃ポイントがそこだと分かったんだ・・・!」

 

ヒカル「あんたが留守の間に隠れ家にお邪魔したんだ。そしたらそこで狙撃ポイントの資料が入ってる金庫を発見したんだ。」

 

アグニス「貴様・・・!」

 

サトゥー「ヒカル、推理ごっこはその辺にして本題に入ってくれる?」

 

ヒカル「ああ。このアサシンブックは他人が仕入れるはずのないスパイの動向が記されてる。この情報をどうやって集めたか、その答えは街中に設置された無数の透視水晶のお陰。そうだろ?」

 

アグニス「勝手に想像するがいい!!」

 

ヒカル「1つだけ合点がいかない事がある。あんたは何故あのセダム市の補佐官達と繋がってたんだ?そこが気になるんだ。」

 

アグニス「貴様に教えるつもりは無い!」

 

ヒカル「あんた、セダム市出身だろ?」

 

アグニス「っ!?」

 

アリサ達「え!?」

 

ヒカル「セダム市で凄腕の狙撃手として、補佐官達に買われたあんたは仕方無くあの2人と共に行動した過去を持ってる。その時にあんたは既に暗殺者になってただろ?補佐官達にその身分を隠しながら暗殺を繰り返していた。そうだろ?」

 

アグニス「・・・・お喋りはいい。さっさと撃て!」

 

持ってるボウガンを手放した。

 

サトゥー「悪いですけど、私は行商人ですので、殺すつもりはありません。」

 

アリサ「あんたさっき彼奴に負わせたでしょ?」

 

アグニス「懲りない男だ!何度やっても同じ事だ!」

 

サトゥー「悪いですね。」

 

アグニス「・・・悪いが、着替える時間をくれ。」

 

血が滲んだコートを脱いで、トランクに入ってる新しい黒いコートに着替えた。

 

アリサ「また同じコート?可笑しな拘りね。」

 

ヒカル「相変わらず趣味が宜しい事で。さてと、2人の決着の見物でもするか。」

 

 

 

 

『BGM:英雄』

 

展望台の端に座る。アリサ達も後ろに下がった。サトゥーが魔法銃を装備し、アグニスがボウガンに矢を取り付ける。

 

ヒカル「次の風が止んだ時が合図だ。」

 

ポチ「ご主人様頑張ってなのです!」

 

タマ「頑張れー!」

 

リザ「ご主人様、必ず勝って下さい!」

 

アリサ「負けたら容赦しないわよ!」

 

ルル「頑張って下さい!」

 

ミーア「サトゥー!」

 

ナナ「マスター!頑張れと激励を送ります!」

 

ロゼッタ「頑張れサトゥー!」

 

エレナ「必ず勝て!」

 

強い風が吹く中、サトゥーとアグニスはお互いを睨む。徐々に風が止む。そして風が止んだ。

 

アグニス「っ!!」

 

ボウガンを放った。

 

サトゥー「っ!!」

 

魔法銃を放った。

 

サトゥー「ぐあっ!!」

 

ボウガンの矢が顔を掠った。

 

アリサ達「ご主人様!!!」

 

アグニス「ふっ!・・・っ!?」

 

自分の体を見ると、急に前へ倒れた。両足が痺れていた。

 

アグニス「貴様・・・!!」

 

サトゥー「あなたを殺す事は出来ません。ですので、あなたの両足を痺れさせたのです。あなたがどんな手を使おうとは私は知りません。これで、私の勝ちですね。」

 

アグニス「くっ・・・!!完敗だ・・・!!」

 

負けを認めたアグニス。

 

ポチ「ご主人様が勝ったのです!!」

 

タマ「ご主人様凄いー!」

 

ミーア「サトゥー!」

 

アリサ「やったわ!!」

 

彼女達はサトゥーに抱き付いた。

 

ヒカル「良いのか?」

 

サトゥー「ああ。暗殺者としての彼奴は死んだ。」

 

エレナ「皆、そろそろ騎士達が来るわ。」

 

サトゥー「じゃあ行こうか。」

 

アリサ達「はい!(なのです!)」

 

ヒカル「ああ。」

 

彼らは展望台から去って行った。その後アグニス・ベルーシは騎士達によって逮捕された。

 

 

 

 

 

 

夕方。彼らはキルヴィス王国から出て旅立った。

 

アリサ「世界屈指の犯罪率の低さが聞いて呆れるわ。」

 

ヒカル「まさか暗殺計画の本性だったとはな。」

 

そこに馬に乗ったエレナが来た。

 

ロゼッタ「あ!お姉ちゃん!」

 

エレナ「そう言えば、あなた達が助けたあの子すっかり元気になったみたいよ。」

 

ヒカル「そうなのか?」

 

エレナ「でも、元気になったのは良いけど・・・」

 

 

 

 

ドリュー「・・・」

 

 

 

 

ロゼッタ「え!?付いて来ちゃってる!?」

 

エレナの後ろにドリュー・ラミアスが乗っていた。

 

ヒカル「おいエレナ、その子どうしたんだ?」

 

エレナ「何か、懐かれちゃって。」

 

ドリュー「お姉ちゃん・・・」

 

ロゼッタ「ちょっと!その人は私のお姉ちゃんなのよ!」

 

ヒカル「そこで言い争うなよ。」

 

エレナ「良いじゃないロゼッタ。可愛い妹が出来て。」

 

ロゼッタ「あ、そう言えばそうだね!」

 

ヒカル・サトゥー・アリサ「切り替え早!」

 

 

 

 

 

 

途中で晩飯準備に入る。

 

エレナ「じゃあ処分するよ。」

 

ヒカル「ああ。やってくれ。」

 

上に向けてアサシンブックを投げたヒカル。

 

エレナ「フレイム・アロー!」

 

炎のボウガンを放ち、アサシンブックを焼却処分した。

 

エレナ「これで世に出回る事は無くなったわ。」

 

ヒカル「OKOK。にしてもエレナ災難だったな。」

 

エレナ「ええ。もうあんな経験2度と味わいたくないわ。」

 

こうして暗殺者アグニス・ベルーシを退治、次の旅へ向かったヒカル達であった。

 

 

 

〜ツヅク〜




         キャスト

       ヒカル:山崎大輝

      サトゥー:堀江瞬
        ポチ:河野ひより
        タマ:奥野香耶
        リザ:津田美波
       アリサ:悠木碧
        ルル:早瀬莉花
       ミーア:永野愛理
        ナナ:安野希世乃
      ロゼッタ:上田麗奈
       エレナ:山本希望

 アグニス・ベルーシ:杉田智和
 マリーナ・エルヴィ:大橋歩夕
 ドリュー・ラミアス:長縄まりあ
      オーナー:三宅健太
       演奏者:浜田洋平
        店主:高橋伸也
        女給:長野佑紀
      市町村長:浜添伸也
    パーシー男爵:小林康介
        職員:関幸司
       資産家:田中進太郎
           狩野翔

『BGM:緊迫』

次回予告

アリサ「どうしたのよ?難しい顔をして。」

サトゥー「ああ、ちょっとヤマト石の賞罰欄の事を考えてたんだ。」

ヒカル「信者を優先って、洗礼を受けてない奴らには興味無えのかよ。」

リザ「ご主人様、ヒカル様。体が鈍らないようにポチやタマと訓練を行いたいのですが、宜しいでしょうか?」

ヒカル「おりゃあああああ!!!」

ロゼッタ「これきつそう・・・」

アリサ「うっは〜!2丁銃とか萌える!!ああ、どうしてこの世界にはデジカメが無いのよ!」

ヒカル・サトゥー「ヒュドラ!?」

DEATH MARCH21「襲来」
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