デスマーチからはじまる異世界空我   作:naogran

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##樹海##
DEATH MARCH29「樹海」


『BGM:予兆』

 

フローレス王国から出たヒカルとサトゥー達は、ムーノ男爵領へ向かっている。

 

サトゥー「霧が凄いなぁ。」

 

周辺に濃霧が蔓延している。

 

アリサ「何も見えないわね。」

 

サトゥー(・・・マップは大丈夫だけど、何が来るか分からないな。)

 

ヒカル「何だこの霧は?」

 

リザ「ご主人様、何が来るかは不明ですが気を付けて下さい。」

 

サトゥー「ありがとうリザ。」

 

サヤ「何も見えないです。」

 

エレナ「本当ね。」

 

仲間になったジークとサヤは、エレナの馬車に乗ってる。

 

ジーク「ウインド・ライト!」

 

光を出して、その光から風を起こして濃霧を払おうとしたが。

 

ジーク「ダメだ。払い切れない。」

 

ロゼッタ「嘘!どうしよう!何も見えないのは怖いよ!」

 

ドリュー「ロゼッタ落ち着いて。」

 

ヒカル「しかし何も見えねえ。」

 

彼らは濃霧の奥へ進む。

 

 

 

 

しばらく進むんだ。

 

サトゥー「もうすぐで霧を抜けるよ。」

 

そして濃霧から脱出出来た。

 

ルル「抜けれましたね。」

 

アリサ「やっと抜けれた〜!」

 

ポチ「凄く怖かったのです。」

 

タマ「ゾワゾワ〜。」

 

エレナ「サトゥー達も抜け出せたようね。」

 

サトゥー「エレナ達も大丈夫だった?」

 

エレナ「ええ。皆無傷よ。」

 

ミーア「サトゥー。」

 

サトゥー「ミーア、どうしたんだい?」

 

ミーア「ヒカルが居ない。」

 

ナナ「姿が見えないと報告します。」

 

サトゥー「え?」

 

何故かヒカルの姿が無かった。

 

ダリー「え!?ヒカル!?」

 

エレナ「まさか、あの霧の中に!?」

 

ロゼッタ「そんな・・・ヒカルーーーー!!!!」

 

濃霧に向かって叫んでも、返事が返って来ない。

 

ジーク「返事が来ない・・・」

 

サトゥー(・・・マップを見ても、ヒカルの姿が何処にも無い・・・一体何があったんだ?)

 

 

 

 

 

 

その頃ヒカルは、濃霧の中を進んでいた。

 

ヒカル「何故だ?彼奴らと逸れちまった。確かに俺は彼奴らの前を進んでる。霧の仕業か?」

 

”ガコッ”

 

ヒカル「っと!?凸凹道か?・・・ん?」

 

濃霧が急激に晴れた。

 

ヒカル「霧が晴れた・・・か?」

 

周りを見て唖然とした。

 

 

 

 

 

 

『BGM:不安』

 

不気味な樹海が広がっていたからだった。

 

 

 

 

 

 

ヒカル「じ、樹海?何でだ?確かに俺はムーノ男爵領へ通ずる道を進んでたはずなんだが・・・皆は!?」

 

後ろを見ても、サトゥー達の姿と馬車が無い。

 

ヒカル「明らかにここは凸凹道で無数の木が生い茂っている・・・こんな場所に馬車が通るのは不自然だ。これは俺が間違って進んだのか、もしくは誰かの悪戯か、更には自然が起こした不可解な現象のどれかだな。しばらく進んでみるか。そうすれば、樹海から脱出出来そうだ。」

 

ビートチェイサー2000のアクセルを捻って樹海の奥へ進む。

 

 

 

 

しばらく進んだが。

 

ヒカル「出口の無い樹海かぁ。これまた厄介だな。そうだ、通信水晶があった。」

 

通信水晶を取り出した。

 

ヒカル「エレナ!聞こえるか?エレナ!」

 

しかし反応は無い。

 

ヒカル「ロゼッタ!返事しろロゼッタ!」

 

だが、ロゼッタの反応も無い。

 

ヒカル「くそ、使えねえか。しゃあねぇ、ゴウラムを呼び出すか。」

 

黒い球を上に投げた。しかし、何も起こらずに落ちた。

 

ヒカル「あ、ありゃ?どうなってんだ?おいゴウラム、どうしたんだ?」

 

黒い球をペチペチと軽く叩く。

 

ヒカル「もう1度!」

 

また黒い球を上に投げたが、何も起こらなかった。

 

ヒカル「マジでどうなってんだ!?っ!この樹海自体が原因か?」

 

するとビートチェイサー2000が強制的に赤い球に戻った。

 

ヒカル「ビートチェイサーも使えなくなっちまったか。しゃあねぇ、歩いて進むか。」

 

樹海の中を歩いて進む事にした。そして彼の後ろには、謎の影が。

 

 

 

 

 

 

その頃サトゥー達は、濃霧が晴れた後、ヒカルを探しに向かっている。

 

エレナ「・・・ダメ、通信水晶で読んでも反応は無いわ。」

 

アリサ「ヒカル様は何処へ行ったのかしら?」

 

サトゥー「さっきの霧はそんなに距離が無いから、多分近くに居る可能性があるよ。(ヒカルの姿は、マップで表示出来ない状態になってる。)」

 

ロゼッタ「ヒカルーーー!!」

 

ダリー「返事してくれー!!」

 

エレナ「・・・・・ダメだわ。探知魔法でも見付からないわ。」

 

ジーク「こっちもだ。」

 

サヤ「あの皆さん、あれは何でしょうか?」

 

不気味な樹海を発見した。

 

サトゥー「森林かな?」

 

エレナ「いえ、樹海のようね。」

 

サヤ「っ!」

 

ジーク「サヤ?」

 

サヤ「ヒカルさんの気配を感じます。」

 

サトゥー「本当か?」

 

サヤ「はい。」

 

気配を頼りに歩く。

 

サヤ「ですが、この樹海目前で気配が遮断されています。」

 

ジーク「と言う事は、ヒカルはこの樹海の奥へ入ってしまったと言う訳か。」

 

サトゥー「じゃあ樹海へ行ってみよう。ヒカルもそこに居るかも知れない。」

 

アリサ「だ、大丈夫なの?途中で逸れたら危険よ?」

 

ロゼッタ「大丈夫。このロープで全員の腰に結べば逸れずに済むよ。」

 

エレナ「インビジブル!」

 

透明の魔法で馬車を透明化させた。

 

エレナ「これでOKよ。」

 

サトゥー「それじゃあ行こうか。」

 

樹海に入ると。

 

サトゥー「ん?何か結界みたいなのが張ってあるね。」

 

ポチ・タマ「結界?」

 

右手を伸ばすと。

 

エレナ「干渉結界ね。」

 

サトゥー「干渉結界?」

 

ロゼッタ「中に入った人の持ってる魔力やスキルを無効化する厄介な結界なの。」

 

 

 

 

 

 

『BGM:懊悩』

 

その頃ヒカルは、樹海の中を進んでいる。

 

ヒカル「かなり歩いたが、特に異変も変哲もないな。一体この樹海は何なんだ?」

 

すると足に何かが当たった。

 

ヒカル「ん?」

 

足元を見ると、遺体が転がっていた。

 

ヒカル「遺体・・・この樹海から脱出出来なかった人みたいだ。よく見ると周辺の彼方此方に遺体や遺骨が転がってる。」

 

周辺には、夥しい数の遺体や遺骨が転がっていた。

 

ヒカル「惨めだなぁ。」

 

両手を合わせて拝んだ。

 

 

 

 

???「うふふふふふふ。」

 

 

 

 

ヒカル「っ!?」

 

何処からか笑い声が響き渡った。

 

???「ここを抜け出そうたってそうは行かないよ。」

 

ヒカル「誰だ!?」

 

すると倒れた木の上に1人の男の子が姿を現した。

 

???「僕はハーク。この樹海の精霊だよ。」

 

ヒカル「精霊だと?」

 

ハーク「どうしてもここから抜け出したい?」

 

ヒカル「そうだな。ここから出て仲間達と合流して、ムーノ男爵領へ行きたいんだ。」

 

ハーク「だったら、1番奥に居る番人の所へ行けば何とかなるよ。」

 

ヒカル「そうか、アドバイスサンキューなハーク。」

 

ハーク「でも気を付けた方が良いよ?番人はかなり強いよ。」

 

ヒカル「ああ、肝に銘じとくよ。」

 

樹海の奥へ歩く。

 

ハーク「信用してみようかな?」

 

 

 

 

 

 

その頃サトゥー達は、転がっている遺体達を見ていた。

 

サトゥー「この樹海で息絶えた人達のようだ。」

 

エレナ「可哀想ね・・・」

 

ロゼッタ「遺体怖いよ・・・」

 

ドリュー「怖い・・・」

 

アリサ「あんた達ちょっと空気読みなさいよ。」

 

???「本当そうだよね〜。」

 

全員「っ!?」

 

後ろにハークが立っていた。

 

ジーク「誰だ!?」

 

ハーク「樹海の精霊ハーク。宜しくね。」

 

ダリー「おい、ヒカルを見なかったか?」

 

ハーク「ヒカル?もしかして茶髪のお兄さんの事?」

 

サトゥー「知ってるのか!?」

 

ルル「ヒカル様は何処なんですか!?」

 

ハーク「この先に居る番人の元へ向かってるよ。何ならこれ渡すよ。」

 

懐から樹海の地図を渡した。

 

サトゥー「結構広いんだな。」

 

アリサ「ねぇ、こんな地図でヒカル様は見付けれるの・・・あれ?」

 

既にハークの姿がなかった。

 

サヤ「何処へ行ったんですか?」

 

リザ「一瞬で姿を消したようですね。」

 

サトゥー「一応信じてみようか。」

 

ロゼッタ「え!?もし嘘だったら・・・」

 

エレナ「サトゥーを信じなさい。じゃあ行きましょうか。」

 

 

 

 

 

 

同じ頃ヒカルは、番人が居る洞窟前まで到着してた。

 

ヒカル「番人が居る洞窟かぁ。入るか。」

 

 

 

 

『BGM:不安』

 

ヒカル「不気味だなぁ。幽霊とか出そうな感じ。ん?おっと!」

 

何かに気付いてバク宙して避けた。壁に矢が刺さっていた。

 

ヒカル「罠か。派手なおまけ付きだな。」

 

 

 

 

その後も罠がヒカルに迫る。

 

ヒカル「おっと!ひょい!わっほい!!」

 

軽々避けながら奥へ進む。

 

 

 

ヒカル「やっと抜けれた。矢に槍に毒の沼とか程あり過ぎだろおい。ん?」

 

後ろ向きに座ってる黒マントの男を見付けた。

 

ヒカル「おい、あんたがこの樹海の番人か?顔を見せてくれよ。」

 

???「命知らずの者がまた現れたか。」

 

その男は立ち上がってヒカルの方に振り向く。

 

???「俺はトム。この樹海の番人だ。」

 

ヒカル(結構クールだな。外見は理央様みたいだな。)

 

トム「俺に何の用だ?」

 

ヒカル「俺をこの樹海から出してくれよ。仲間達と合流してムーノ男爵領へ行かなきゃならねえんだ。」

 

トム「樹海から出たいのか?なら、俺を倒せばすぐに出してやろう。」

 

ヒカル「へぇ〜、随分簡単そうな条件だな。」

 

トム「そう思うのも今の内だ。」”パチン”

 

指を鳴らすと、天井から鎖に縛られた無数の亡骸が下りた。

 

ヒカル「っ!?」

 

トム「嘗て俺を倒そうとした無垢な人間達の成れの果てだ。お前もここで俺の生贄にしてやろう。」

 

ヒカル「生憎お前の生贄なんて興味無えよ。逆にお前が俺の生贄になれよな!」

 

腰に両手を翳すが。

 

ヒカル(しまった、樹海のお陰で出せないんだったな。)

 

トム「どうした?攻撃しないならこっちから行くぞ!」

 

 

 

 

『BGM:転身』

 

急接近して殴ろうとしたが。

 

ヒカル「おっと!!」

 

間一髪避けた。

 

ヒカル「変身出来ないけど、生身で行くぜ!!」

 

ジャンプしてトムと格闘で戦う。

 

トム「中々の腕だな。お前名は何と言う?」

 

ヒカル「ヒカル。ただの旅人だ。」

 

トム「旅人、これ程強いと言う事は、旅の途中で鍛えていると言う事だな?」

 

ヒカル「よく分かったな。その通りだ。お前も中々の腕だな。」

 

トム「だが、お前より上以上の実力を持ってる俺に勝てる訳が無い!」

 

ヒカル「ぐはっ!!」

 

強烈な腹パンでヒカルを後ろに飛ばした。

 

ヒカル「なんの!!」

 

バク宙して壁に着地してジャンプした。

 

ヒカル「おりゃああああ!!!」

 

トム「ぐっ!!」

 

飛び蹴りがトムに命中した。

 

ヒカル「ふぅ。」

 

トム「見事な飛び蹴りだな。だが、これはどうだ!チャージ!!」

 

すると周囲に黒い光が出現し、トムに集まった。

 

ヒカル「っ!?何だ!?」

 

 

 

 

『BGM:追撃』

 

トム「さぁ、行くぞ。」

 

ヒカル「同じ手か・・・がはっ!!」

 

ありえない超高速で接近して、ヒカルをタックルで飛ばした。

 

ヒカル「ぐあっ!!」

 

飛ばされたヒカルの背中が壁に激突した。

 

ヒカル「な、何だこの強さ・・・!?」

 

トム「どうした?その程度か?」

 

ヒカル「だが・・・俺は負けねえ・・・!」

 

するとトムが剣を鞘から抜いた。

 

トム「何度挑もうが無駄だ。ここで俺に殺されろ!!」

 

ヒカル「っ!!」

 

剣先がヒカルの頭部に急接近する。ヒカルの運命は?

 

 

 

〜ツヅク〜




次回「正体」
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