デスマーチからはじまる異世界空我   作:naogran

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ムーノ男爵領に訪れたヒカル達。途中で出会った村人達から噂に聞く勇者に遭遇した。


DEATH MARCH39「聖碑」

『BGM:真摯』

 

サトゥー(勇者だと?でも領内には”勇者”の称号を付けている者は居ない。)

 

アリサ「ねえ村長さん、男爵の娘って何歳くらいなの?」

 

村長「19歳と24歳の娘が居たはずだ。」

 

アリサ「そっか、ありがとう。話の邪魔してごめんなさい。」

 

”すすす”と後ろに下がる。

 

村長「眉唾もいい所だが、徴税官がそう言っていたのは本当だ。」

 

ヒカル「良い情報サンキューな。」

 

村長「何なら、隣村の村長にも聞いてみな。」

 

サトゥー「そうかありがとう。謝礼を用意するからちょっと待ってくれ。」

 

 

 

 

荷車に入って、謝礼を用意する。

 

サトゥー(村人が60人程だから、60キロあれば充分だろ。)

 

ヒカル「これでOKだ。」

 

 

 

 

60キロ程ある謝礼を提供した。

 

村長「こ、こんなに沢山!?」

 

女性A「わ〜い!」

 

女性B「おおっ!」

 

ヒカル「遠慮せずに受けとってくれ。情報を与えてくれた感謝の気持ちだ。」

 

 

 

 

その後村長達と別れて、隣村へ向かった。ヒカルがビートチェイサー2000で先導し、エレナの馬車とサトゥーの荷車がそれに続いて進む。左右にはリザとナナが馬に乗って護衛する。

 

 

 

 

ポチとタマとミーアはぐっすり寝ている。同じくドリューとアイーダとティアとチャールズも寝ている。

 

サトゥー「さっきの令嬢の年齢を聞いていたのはどうしてなんだ?」

 

アリサ「あれは、勇者が本物か確認したかったのよ。」

 

ヒカル『あの質問でよく分かったもんだな。』

 

通信水晶からヒカルの声が聞こえた。

 

アリサ「前に私が勇者と会った事があるって言ったのを覚えている?」

 

ヒカル『ああ、あの時に言ってたな。』

 

 

 

 

以前セーリュー市に居た頃、アリサから聞いた話を思い出した。

 

アリサ『私が会った日本人はあなたで3人目。サガ帝国の勇者から直接聞いたし、間違い無いと思う。』

 

 

 

 

サトゥー「・・・ああ・・・」

 

アリサ「何よその顔。」

 

サトゥー「そんな事より、先を話せ。」

 

アリサ「その勇者なんだけど、幼女趣味(ロリコン)だったのよ。」

 

ヒカル・サトゥー「は?」

 

するとアリサが、サトゥーにキスしようとしたが、サトゥーがそれを止めた。

 

アリサ「もう、ちょっとくらい良いじゃない!」

 

ヒカル『んな事より話を進めろ。』

 

アリサ「はいはい。えっとね、祖国のお城で勇者ハヤト・マサキに会った時なんだけど、私を見るなり・・・」

 

 

 

 

勇者『YES!ロリータNO!タッチ!』

 

 

 

 

アリサ「とか奇声を上げて、横に居た従者の女性に殴られてたわ。」

 

ヒカル『随分アホな勇者様だ事。』

 

アリサ「はぁ〜・・・」

 

ヒカル(ってかアリサ、お前同類(ショタコン)だろ?)

 

サトゥー「成る程。それでさっきの勇者が偽物だと判断した訳か。」

 

アリサ「そう言う事!勇者についてもっと聞く?」

 

サトゥー「いや、また今度。」

 

 

 

 

その後道中にあった2つ程の村で、最初の村と同じように情報収集と食糧の提供を行った。

 

 

 

 

 

 

『BGM:閑寂』

 

そして夕方。

 

サトゥー(肉のストックはまだあるけど、夕食の前に、今朝ヒカルと共に対峙したヒュドラの肉を試食してみよう。)

 

ストレージからヒュドラの肉を出した。

 

ヒカル「相変わらずでけぇ肉だな。ん?」

 

ヒュドラの肉を見て、他の皆が驚いた。

 

エレナ「お、大きい肉・・・」

 

ロゼッタ「凄〜い!」

 

リザ「ご主人様、ヒカル様、もしかしてこれは・・・」

 

サトゥー「食べれるか分からないけど、1度試食してみようと思うんだ。」

 

ヒカル「どうだ?試食に参加するか?」

 

リザ「私が手頃な大きさにカットします。」

 

ヒカル「おう、頼んだぜ。」

 

ヒュドラの肉カットしようとしたが。

 

リザ「・・・くっ・・・!」

 

サトゥー「硬いのかい?」

 

リザ「はい、この外皮が中々切れません・・・」

 

ジーク「ちょっと俺にやらせてくれ。」

 

今度はジークが肉をカットしようとしたが。

 

ジーク「・・・駄目だ、異常に硬いぞ。」

 

サトゥー「へー。(それなら、この皮で防具とか作ったら良い物が出来そうだ。)」

 

彼は包丁を持つと、食道の空間を利用して、内側から肉を削ぎ落として試食分を確保した。序でに農奴娘が言っていたバッタ系の魔物の後脚も試食対象に選んだ。バッタの後脚は揺り籠で入手した物。

 

 

 

そしてジークとチャールズに手伝って貰って調理する。

 

サトゥー(味付けは最小限。)

 

ヒュドラの肉と虫の後脚がこんがり焼けた。ポチとタマがじぃーっと見ている。

 

サトゥー(・・・安全を確かめてからじゃないと与える訳にはいかない。)

 

ジーク「ちょっと試食してみよう。」

 

まずはジークが試食する。

 

ジーク「ん?美味いぞこれ。」

 

サトゥー「本当かい?」

 

続いてサトゥーも試食する。

 

サトゥー(意外に美味い!兎肉と鳥肉の中間のような味だ。淡白な味だが、獣っぽい感じの淡白さ・・・)

 

次は虫の後脚。

 

サトゥー(匂いが青臭い・・・焼いてどす黒くなってるし・・・これを口にするのは中々勇気がいる。)

 

チャールズ「サトゥーさん、虫の後脚美味しいよ?」

 

サトゥー「本当かい?」

 

食べてみると。

 

サトゥー(食感がゴムのようだ。味自体は悪くないが、美味いとも言い難い。緑色のスジの部分を食べると、変なエグミがあるので、そこは調理時に除去するようにした方が良いだろう。)

 

ログを確認したが、どの肉も異常は検知されなかった。

 

サトゥー「皆も食べてみるかい?」

 

アイーダ「わーい!」

 

ティア「お肉だー!」

 

ヒカル「お!出来たか!」

 

 

 

 

『BGM:平穏』

 

まずはヒュドラの肉。

 

ヒカル「美味い!流石だな!」

 

アリサ「うんまい!何の肉か聞くの怖いけど、美味しいから許す!」

 

タマ「ばりま〜!」

 

サトゥー「バリ美味?」

 

ポチ「肉はやっぱりサイキョーなのです!」

 

ロゼッタ「中までしっかり通ってるね!」

 

エレナ「ええ。」

 

ドリュー「美味し。」

 

サヤ「とっても美味しいです!兄さんもどうぞ。」

 

ジーク「ああ、ありがとうサヤ。」

 

ダリー「この肉超美味え〜!」

 

リザ「実に美味です!調理法は何が良いでしょう?」

 

アイーダ「美味しい〜!」

 

ティア「凄くジューシー!」

 

チャールズ「今まで食べた事の無い味〜!」

 

ルル「はぁ・・・美味しかった。兎っぽいからやっぱりシチューでしょうか?」

 

ナナ「串焼きも良いと提言します。」

 

リザ「野菜を詰めて蒸し焼きと言うのも・・・」

 

ルル「豪華過ぎてお祭りみたいです!」

 

 

 

 

一方ミーアは蚊帳の外でご機嫌斜めになっている。ヒカルとサトゥーが寄る。

 

ヒカル「ミーア、調子はどうだ?」

 

ミーア「むぅ・・・」

 

サトゥー「そんなに膨れたら、顔が元に戻らなくなるよ。」

 

ヒカル「肉嫌いなのは分かる。良い物をあげようか。」

 

セダム市で仕入れたドライフルーツを差し出した。

 

ミーア「美味し。」

 

サトゥー「これは何に使ったら美味しいと思う?」

 

ミーア「難しい。」

 

ヒカル「難しいんかい。」

 

 

 

 

試食会は続き、虫の後脚。

 

タマ「ぐにゅぐにゅ〜!」

 

ポチ「この肉の人はテゴワイ(・・・・)のです!」

 

リザ「歯応えが良いですね。このエグミを上手く処理出来れば、格段に美味しくなるでしょう。」

 

ダリー「結構イケるね〜此奴!」

 

ルル「この硬いのは、スジ切りするするか、もっと薄くスライスするしかないですね・・・」

 

アリサ「うげ!不味!ミンチにしたらマシだと思うけど、そこまで手間を掛けて食べたくない味だわ!」

 

エレナ「これは、ちょっときついかも・・・」

 

ドリュー「苦い・・・」

 

ロゼッタ「ふええ〜ん!美味しくないよ〜〜!」

 

獣達に歯応えが受けていた以外は微妙な評価だった。

 

ナナ「マスター・・・口直しを希望します・・・」

 

水をナナに差し出した。

 

サトゥー「もうすぐ夕飯だから、それまで待ちなさい。」

 

ナナ「はい。命令を受諾します。」

 

サトゥー(虫の脚は失敗だったが、勝率50%なら上等だろう。明日になっても腹痛を訴える者が居なければ、1日1食ずつくらい様々な魔物の肉を試食していこう。)

 

 

 

 

『BGM:安穏』

 

ヒカル「さてと、そろそろ晩飯の支度するか。ジーク、チャールズ、手伝ってくれ。」

 

ジーク「任せてくれ。」

 

チャールズ「お安い御用だよ!」

 

 

 

 

夕飯の主菜はシチュー。

 

全員「ごちそうさまでしたー!」

 

完食した。

 

 

 

 

レーダーに不死の魔物(アンデッド)出現(POP)したので、その詳細を確認した。

 

サトゥー(昼間には居なかったはずだから、夜中になると現れるのかも。)

 

マップを見ると、海道沿いを始め、幾つかの廃村らしき場所を徘徊している。確認出来たのは『骨の魔物(スケルトン)・レベル2』、『怨霊(レイス)・レベル23』、『幽霊(ゴースト)・レベル10』の3体だった。

 

サトゥー「就眠時間用の魔物避けの粉を使うか。」

 

魔物避けの粉を焚き火に振り撒く。

 

ヒカル「何かあったか?」

 

サトゥー「いや、マップを見たら魔物が幾つか確認出来たから。」

 

ヒカル「もうそろそろ夜だもんな。この時間帯に出るのは当たり前か。」

 

リザ「ご主人様、ヒカル様、何か御用はございますか?」

 

サトゥー「特に無いから、自由時間で良いよ。」

 

ヒカル「遊ぶなり寝るなり自由にしてくれ。」

 

リザ達が行った後。

 

サトゥー「ヒカル、アリサにリクエストされたコタツ作りを手伝ってくれるかい?」

 

ヒカル「遂にコタツが来たか。良いだろう。」

 

 

 

格納鞄(ガレージバッグ)に出し入れ出来るように、2人用のコタツを4つ作って連結出来るようにする。脚の部分と、コタツの加熱部分を取り外し可能になるように設計、コタツ用の加熱回路を作る。

 

サトゥー「後は上に乗せる天板か・・・」

 

ヒカル「だったら、あの岩が使えそうだ。」

 

直径1メートル半くらいの岩をスライスした。テーブルも収納しやすいように加工した。

 

サトゥー「ヒカル、アリサを呼んで来てくれ。」

 

ヒカル「OK。」

 

アリサを呼びに行った。

 

 

 

 

ヒカル「アリサ来てくれ。コタツの完成だ。」

 

アリサ「え?今作ってたの?」

 

ヒカル「こっちだ。」

 

 

 

 

最後にアリサが昨日作っていたコタツ布団を挟んで、完成した。仕上げに発熱回路に魔力を流した。

 

サトゥー「よし、入って良いぞ。」

 

コタツに入るアリサとミーア。

 

アリサ「うっは〜!やっぱ冬はコタツよね〜!」

 

ミーア「ん。蜜柑欲しい。」

 

エルフの里に蜜柑があったらしい。

 

ルル「これがコタツですか?」

 

ヒカル「ああ。ルル入ってみるか?暖けえぞ。」

 

リザ「これもご主人様とヒカル様がお作りになられた魔法道具(マジック・アイテム)ですか?夜番が楽しみです。」

 

タマ「コタツ〜?」

 

ポチ「中が暖かいのです!」

 

エレナ「へぇ〜、暖かそうね。」

 

ロゼッタ「あれ、欲しいかも!」

 

ナナ「マスター、全員入るには小さいのでは?と問います。」

 

ヒカル「心配するな。」

 

サトゥー「同じ物が他にも5つあるんだよ。」

 

ヒカル「エレナ達やジーク達の分まであるぞ。」

 

エレナ「本当に?」

 

ロゼッタ「わ〜い!」

 

ジーク「え、良いのか?」

 

ヒカル「これで思う存分暖まってくれ。」

 

サヤ「ありがとうございます!」

 

この後、2人の指導によるコタツの組み立て及び、解体の練習会となった。魔力の重点もやらせてみたが、上手く出来ない子達が居た。

 

サトゥー「大丈夫。その内出来るようになるよ。(夜番のシフトを再調整するか。魔力重点出来る子をバランス良く・・・)」

 

 

 

 

 

 

『BGM:閑寂』

 

その日の深夜はナナと夜番。念の為ナナに探知(ソナー)の李術で周辺警戒を頼んでおいた。

 

ヒカル「じゃあ頼んだぜ。ナナ。」

 

2人は何処かへ行った。

 

 

 

 

今回チャレンジするのは、セダム市で手に入れた聖剣のレシピ。アリサのヒントで解読出来た暗号に書かれていたのは・・・

 

『聖剣の製作に必須の特殊な回路液(サーキット・リキッド)。』

『資料では青液(ブルー)と書かれていた。』

 

の作り方と、青液(ブルー)を使った鋳造聖剣の作り方。

 

ヒカル「鋳造聖剣のレシピ、作れそうか?」

 

サトゥー「青液(ブルー)の方は何とか作れそうだが・・・」

 

鋳造聖剣の方は、鋳造設備や色々な種類の魔法の達人の協力が必須らしいので、当分作れない。だが、トラザユーヤの残した資料にある『鋳造魔剣』の作り方に酷似していたので、青液(ブルー)自体は他の魔法道具(マジック・アイテム)にも転用が出来るらしい。そこでサトゥーは、トラザユーヤの資料を漁って、聖碑の作り方と言うのをピックアップした。これは、村落を魔法から守る「結界柱」のエルフ版と言うべき物で、魔物を寄せ付けない効果があるらしい。そこで数種類あるレシピの中から、魔力を通した時だけ効果のある1番簡単な物を選んだ。

 

サトゥー「手持ちの素材で足りそうだし・・・よし、これで作ってみよう。」

 

ヒカル「じゃあ俺はここで見張っておく。」

 

サトゥー「頼むね。」

 

周辺を見張るヒカル。

 

サトゥー「まずは青液(ブルー)からだ。」

 

青液(ブルー)は安定剤として、宝石と黄金の粉末と魔核(コア)の代わりに竜鱗粉(ドラゴン・パウダー)を使った。竜鱗粉(ドラゴン・パウダー)は希少らしく、レシピが分かった時点でセダム市の店を確認してみたが、何処にも売ってなかった。しかし幸いヒカルと獣娘達と嘗てセーリュー市の迷宮を探索中に見付けた竜鱗粉(ドラゴン・パウダー)の小瓶があったので、竜の谷の戦利品の中にあった鱗を手を付けずに済む。そして調合と練成を始めるが・・・

 

サトゥー「思った以上に難易度高い・・・」

 

気を抜くと、竜鱗粉(ドラゴン・パウダー)が分離しようと変な振動を始める。

 

サトゥー「注意深く魔力の流れを調整しないといけない。」

 

彼は集中して、遂に。

 

サトゥー「完成した・・・」

 

青液(ブルー)が完成した。

 

サトゥー「青液(ブルー)はストレージに一時退避。」

 

ストレージに収納した。次に「聖碑」の魔法回路(サーキット)を刻む為の薄い石板を用意し、鋭い金属棒で回路図のような線を引く。

 

彼が使ってるのは精密刻印棒。これは細い溝の付いたペンで、細かい魔法回路(サーキット)を描く為の道具である。

 

ストレージの中で精密刻印棒に青液(ブルー)を充填し、回路を描く。

 

サトゥー「固まるのが早くて、ストレージ無しだと難しそう・・・」

 

そして完成したばかりの魔法回路(サーキット)に魔力を流した。

 

サトゥー「今回は回路が微細だから、塩粒を箸でつまむような繊細さで・・・」

 

すると魔法回路(サーキット)に青い光が輝いた。

 

サトゥー「青い光・・・」

 

 

 

 

その光は柱のように、天高く舞い上がった。

 

 

 

 

ヒカル「何だあの青い光は?」

 

見張り中のヒカルが気付いた。

 

 

 

 

夜番中のナナがサトゥーの元に来た。

 

ナナ「マスター、探知(ソナー)の魔法に映る魔物が急に消滅したと報告します。」

 

サトゥー「この光柱に、魔物避けの効果があるんだよ。」

 

ナナ「私の情報ライブラリには、青い魔法光を発するのは聖剣だけだと記述されています。」

 

サトゥー「あぁ、聖剣と同じ素材を使っているからね。」

 

ナナ「成る程・・・綺麗です。」

 

見張り中のヒカルが戻って来た。

 

ヒカル「ひょえ〜、随分派手な光だなぁ〜。」

 

500メートル以内の魔物がマップから居なくなっていた。ログを確認すると、非実体系の不死の魔物(アンデッド)には特攻がある。

 

サトゥー(聖碑の効果範囲が広いのは嬉しいが、これだけ光柱が高いと近隣の村から見えそうだ。一旦聖碑から魔力を抜いてみるか。)

 

自分自身の回路の一部になったように、魔力を循環させてすこしずつ抜いた。

 

サトゥー(・・・よし、抜けた・・・)

 

ナナ「・・・マスター、光が消えたと報告します・・・」

 

彼女はしゅんとしてしまった。

 

ヒカル「どうする?」

 

サトゥー「ナナが魔力を供給してみるか?」

 

ナナ「イエスマスター!」

 

魔力供給を試みるが。

 

ヒカル「汗大丈夫か?」

 

サトゥー(暖房の回路よりも繊細だから、魔力を流し難いのか・・・)

 

やがてコツが掴めたのか、淡い青い光が放たれ始めた。

 

ヒカル「おお凄え!」

 

2メートル程の高さで光柱の成長が止まった。

 

サトゥー「そのくらいで良いよ。」

 

ナナ「はい。」

 

ヒカル「ナナ、汗凄いな。」

 

その後の検証の結果、光を遮ったり防御壁で完全に覆っても効果をそこなう事は無く、朝まで保ち続けた。

 

サトゥー「(明日からは遮光カーテンで筒を作って、その中に聖碑を置いて魔物避けに使おう。)そろそろ交代だ。」

 

ナナ「イエスマスター。」

 

サトゥー「ん?」

 

ヒカル「どうした?」

 

サトゥー「魔族の動きに変化が・・・」

 

ヒカル「魔族?」

 

マップには、魔族の分体が3体から1体に減っていた。その代わりに魔族本体のレベルが上がっていた。どうやら分体を1体作るとレベルが1つ減り、分体を体に戻すとレベルが1つ戻るようだ。確認出来たのは『魔族・レベル37』と『魔族・レベル1』の2つ。

 

サトゥー(もし、騎士に憑依していたのが此奴の分体だとすると、魔族は最低でもレベル40あると考えた方が良さそうだ。)

 

 

 

 

 

 

『BGM:予兆』

 

翌日。数人の盗賊と対峙。

 

ポチ「とー!なのです!」

 

剣を振り下ろして盗賊に攻撃。

 

盗賊「チッ、舐めるな小娘!」

 

ミーア「むぅ。」

 

タマ「えい!」

 

短弓と石で盗賊の持ってる斧を弾いた。

 

盗賊「ぐっ!この程度で、この・・・!」

 

アリサ「精神衝撃波(マインド・ブロー)!」

 

精神魔法で盗賊を倒した。

 

 

 

 

他にも盗賊達が居たが、全員コテンパンにやられてしまっている。

 

エレナ「さぁ、観念しなさい。」

 

ジーク「エレナとロゼッタも盗賊だよな。」

 

ロゼッタ「だけど私達は善意よ?盗まれた物を取り返すのが仕事。」

 

ヒカル「にしてもこんなに多くの盗賊が来たとはな。」

 

アリサ「それで、此奴らはどーすんの?」

 

サトゥー「この辺だと盗賊はどうするのが普通なんだ?」

 

リザ「面倒な場合は首を落とすのが普通です。街や都市の衛兵に盗賊の首を渡すと盗賊対峙の報奨金が出ます。」

 

ヒカル「バイオレンスだな・・・」

 

サトゥー「もうちょっと穏便な手段が欲しい・・・」

 

サヤ「面倒じゃない場合はどうするんですか?」

 

リザ「生きたまま都市に連行します。その場合盗賊達は、犯罪奴隷として奴隷商人に売却され、捕縛した者に売却額の半分が上乗せして支払われます。」

 

サトゥー(成る程。後者の場合は治安が良くなる上に労働力も確保出来るのか。)

 

アリサ「じゃ、さっき通過した街まで戻る?」

 

サトゥー「いや、穴を掘って捨てていく。」

 

ヒカル「放置プレイ?」

 

サトゥー「落とし穴(ビット)!」

 

巨大な穴を作った。

 

サトゥー「ドリュー、頼めるかい?」

 

ドリュー「うん。スフィア。」

 

盗賊達を球体に包み込み、落とし穴の中に捨てた。

 

ドリュー「終わったよ。」

 

サトゥー「よし、これで安全。ルル大丈夫かい?」

 

ルル「は・・・はい・・・」

 

ヒカル「そんなに怯えるなよ。俺達が付いてる。」

 

 

 

 

ダリー「お前達はそこで見付かるまで一生過ごすんだな〜!」

 

ティア「ベーだ!」

 

盗賊達を煽った。

 

 

 

 

タマ「ガボの実〜!」

 

ヒカル「ガボの実・・・?くそ不味い奴が・・・」

 

サトゥー(確かガボの実はゴブリンの大好物だから、都市などの外壁に囲まれた場所でしか栽培出来なかったはずだ。先程通過した街を検索してみたら、大量に栽培されている事が分かった。気がの続く領地なら何の不思議も無いが、貴族が執政官に成り代わっているムーノ男爵領だと何か裏がありそうだ。)

 

領内をゴブリンで検索したら、ムーノ市近くの大森林にデミゴブリンの小集落を5つ程見付かった。

 

サトゥー(それにしても、ゴブリンじゃなくてデミゴブリンなのか。)

 

デミは亜種と言う意味。だがレベル1から3の雑魚で、多少強くても問題無し。

 

 

 

 

そして更に翌日。ムーノ男爵領に入って5日目の昼過ぎ。彼らは1つの街に訪れた。

 

 

この街の隅に、謎の人物が不敵な笑みを浮かべていた。

 

???「もうすぐ会えるぞ。」

 

 

 

 

更に別の場所では、数人程の人影もあった。果たして彼らは一体。

 

 

 

 

〜ツヅク〜




         キャスト

       ヒカル:山崎大輝

      サトゥー:堀江瞬
        ポチ:河野ひより
        タマ:奥野香耶
        リザ:津田美波
       アリサ:悠木碧
        ルル:早瀬莉花
       ミーア:永野愛理
        ナナ:安野希世乃
      ロゼッタ:上田麗奈
       エレナ:山本希望
 ドリュー・ラミアス:長縄まりあ
       ダリー:村瀬歩
       ジーク:相葉裕樹
        サヤ:大野柚布子
      アイーダ:日高里菜
       ティア:小倉唯
     チャールズ:関根明良

        盗賊:浜添伸也

       女性A:衣川里佳
       女性B:小若和郁那

        村長:田中進太郎

       謎の声:???

次回「兄妹」
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