『BGM:安穏』
夜。3つ目の砦跡へ向かう途中での野営。
今日はヒカル、タスク、ドロシー、ローズ、メイリンが夜番をする事に。他の皆はタスクが張った安眠結界と無音結界でぐっすり眠っている。
ヒカル「メイリン、そっち抑えといてくれ。」
メイリン「はい。」
馬車の修理をしている。ヒカルが金槌で荷車の車輪に釘を打ち込む。
ヒカル「ふぅ・・・おいローズ、ちょいと動かしてみてくれ。」
ローズ「分かったわ。進んで。」
馬車馬を前へ移動させる。荷車が正常に動いた。
ヒカル「OK、快調快調。タスクの荷車の車輪が少々ボロになったから、ゴーラン街で付け替えの車輪を買っておいて正解だったぜ。」
”ガラガラガラ!”
ヒカル「あら!?」
取り付けた車輪が壊れてしまい、荷車が少し傾いた。そこにタスクが様子を見に来た。
タスク「ヒカル、少々念入り過ぎだ。」
ヒカル「チクショー!」
壊れた車輪を蹴る。
ヒカル「あの中古屋のジジイ、強度がかなりあるって騙しやがって。」
ドロシー「あんまり怒らないの。そこがあなたの短所よ?」
ヒカル「分あってるよ。ふぅ、また新しい車輪を買わねえとな。」
タスク「気持ちだけで十分だ。クラフト。」
壊れた車輪を修復して取り付けた。
ヒカル「お前に色々世話になってるから、恩返ししようと思ってな。」
タスク「そうか。」
『きゃあああああああ!!!!』
『BGM:懊悩』
ヒカル「っ!?」
タスク「ん!?」
ドロシー「え!?」
ローズ「何!?」
メイリン「悲鳴!?」
タスク「あの森林からだ!」
森林の中から聞こえた。
ヒカル「何かあったのか?探しに行くぞ!」
5人は森林へ入って行く。
森林。
ヒカル「何処だ?」
タスク「サーチ!・・・・こっちだ!」
更に奥へ進むと。
ドロシー「誰か居るわ。」
倒れて泣いている赤と白のドレス姿の少女を発見した。
少女「っ・・・っ・・・」
ヒカル「おいどうしたんだ?」
少女「・・・・助けて下さい・・・追われているんです・・・・!」
ヒカル「追われてる?誰に?」
少女「お願い・・・助けて下さい・・・!」
ローズ「ヒカル、一旦戻って落ち着かせよう?」
ヒカル「ああ、そうだな。」
すると周囲に、猿の魔物が現れた。
メイリン「猿!?」
ドロシー「魔物!?」
少女「・・・!!」
猿の魔物を見た少女が怯え、ドロシーの後ろに隠れた。
ヒカル「タスク、行くぞ!」
タスク「おう!」
ヒカル「おらおらおら!」
マジックリボルバーで猿の魔物の頭部を打ち抜いた。
タスク「ブレイズ!」
炎で猿の魔物を燃やし尽くした。
ヒカル「これでフィニッシュ!」
マジックリボルバーのシリンダーを回して最後の1体の猿の魔物の頭部を貫いた。
ヒカル「よし、戻ろう。」
野営場所に戻って、少女にホットミルクを差し出す。
メイリン「これを飲んで気持ちを落ち着きましょ?」
少女「ありがとうございます・・・」
ドロシー「あなた、名前は?」
少女「・・・マヤ・・・」
ドロシー「マヤ、そろそろ良いんじゃない?何者かに追われてるのを話してくれても。ここは私達の野営場所よ。私達に何か出来る事があれば力になるわ。」
マヤ「・・・・・」
ヒカル「ん〜・・・・バーーン!!」
マヤ「ひぃっ!?」
威嚇射撃で驚いてホットミルクを落としたが、ヒカルが左手でキャッチした。
ローズ「急に何してるのよ。」
ヒカル「君は狙われたが、俺達が助けてあげた。猿の姿をした魔物の目的は知らねえが、命の恩人に追われてる理由を教えてあげる事を、神さんが赦してくれる。な?さぁ言ってみろ。誰に追われてるんだ?」
マヤ「・・・アルゴルが・・・」
ヒカル「アルゴル?」
マヤ「アルゴルが・・・あの恐ろしいお方が私を・・・っ・・・」
泣き出して、ミルクを溢した。
ドロシー「落ち着かせるまで休ませてあげましょ?」
タスク「そうだな。ローズ、メイリン、マヤを寝かせてくれ。」
ローズ「分かったわ。」
メイリン「分かりました。」
ヒカル「俺はちょいと特訓して来るわ。」
近くにある大樹。
ヒカル「はっ!よっ!おるあ!」
大樹から落ちる木の実を目隠しで蹴り続ける。
ヒカル「ふぅ・・・」
ドロシー「あの子、一体何に追われてるのかしら?」
後ろからドロシーが来た。
ヒカル「アルゴルって言ってたな。ドロシー、何か知ってるか?」
ドロシー「いえ、初耳だわ。」
ヒカル「んじゃあ1から調査しねえとな。」
同じ頃、眠っていたマヤが起きて、タスクとローズとメイリンに気付かれずに何処かへ行った。
ヒカル「おるあああ!!」
目隠しで大樹を蹴り、無数に落ちる木の実を連続で蹴る。目隠しを取った。
ヒカル「ふぅ・・・どうだ?」
ドロシー「全部命中よ。やっぱり流石ね。・・・ん?誰!?」
人影を発見した。その人影は逃げた。
ドロシー「待ちなさい!」
人影を追うドロシー。ジャンプして人影を捕まえた。するとその人影が何かを落とした。
ヒカル「・・・水晶玉?」
ドロシー「っ!?あなた!?」
眠っていたあのマヤが先程の人影の正体だった。
マヤ「・・・・・・」
『BGM:焦眉』
野営場所。タスクがマヤの落とした水晶玉を見る。
タスク「此奴は観察水晶だな。目的の相手を調べる事が出来る水晶玉だ。」
ヒカル「かぁ〜!参った参った!君みたいな美女が俺を追ってるなんてな。追われてるって言うフリをして俺に近付く。こりゃまんまと一杯食われたな。」
マヤ「・・・・・」
ローズ「教えて貰えるかしら?この水晶を使ってヒカルさんの何を調べようとしてるの?」
メイリン「まさかヒカルさんとお付き合いでもしたいんですか?」
マヤ「・・・妹が、殺されるんです・・・」
ヒカル「ん?」
ドロシー「妹さんが殺される?」
マヤ「奴隷商人のアルゴルに・・・」
タスク「アルゴル・・・・そうか!思い出したぞ!あのアルゴルか!」
ローズ「何か知っているの?」
タスク「ああ。噂じゃ奴は世界中の女性をあらゆる世界で売り飛ばして、巨万の富を手中に収めたって言う外道な商人だ。」
マヤ「私と妹も、遠い国からアルゴルに無理矢理奴隷にされたんです・・・しかしアルゴルから・・・」
アルゴル『ヒカルの行動と力を観察して来い。上手く行けばお前と妹を故郷へ返してやる。』
ヒカル「成る程なぁ。つまりクウガの力を欲しがってるって訳か。」
マヤ「クウガ?」
ヒカル「俺の持ってる古代の戦士の名前さ。にしてもそのアルゴルって野郎、何故俺の名前を知ってるんだ?だがそう上手くやれると思ったら大間違いだ。」
観察水晶を握り潰した。
マヤ「もう遅いんです!」
ヒカル「ほえ?」
マヤ「その観察水晶には、通信水晶と同じ働きがあるんです。今頃あなたの行動はアルゴルに・・・」
ヒカル「何だと!?」
森林の中に、謎の男が居た。
アルゴル「確かに素晴らしい動きだ。目隠ししても木の実を全て落とし、驚異の身体能力を持ち、更に古代の戦士と言う力も秘めている。ようやく見付けたぞ。私の下僕に相応しい力を持つ者を。あの男を捕らえれば、私は無敵になれる!ふはははははははは!!」
野営場所。
ヒカル「あの野郎・・・奴が俺の力を見たのなら、確実に俺を捕まえに来るだろうな。」
ドロシー「どうしてそう思えるの?」
ヒカル「俺は以前に、アストンって魔人に家来されそうになったんだ。けどそいつは再び3000年リラックス羽目になってる。妹さんと一緒に故郷を送り返してやるよ。」
タスク「そう言う約束はアルゴルを倒してからにしたらどうだ?」
ヒカル「ごもっともだ。」
メイリン「マヤさん、あなたがアルゴルについて知ってる事を話してくれませんか?」
マヤ「アルゴルは、血も涙も無い悪魔のようなお方です・・・そしてアルゴルは、凡ゆるものをすり抜け出来る力があります・・・」
ドロシー「どう言う事?」
ローズ「それってつまり、壁とか地面とか通り抜けるって事?」
マヤ「はい・・・」
ドロシー「ヒカル、アルゴルに勝てる自信は?」
ヒカル「無えよ全然。今は日向ぼっこした気分だ。って今は夜か。」
そんな彼らの近くに、1匹の虫が見ていた。しかしその虫には、透視水晶が埋め込まれていた。
その透視は、アルゴルに渡った。
アルゴル「見付けたぞ。とうとうヒカルを我が手にする時が来たようだ。そして彼奴の仇を討つ事も出来るとは一石二鳥。古代の戦士に変身すれば体力の消耗がすると言う噂だと聞いた。さぁて行動を開始するか。」
透明になって、森林の中へ進んだ。
『BGM:転身』
野営場所。
ヒカル「ん?」
何かが飛んで来た。
ヒカル「おるあ!」
ハイキックで飛んで来た何かを砕いた。
ヒカル「石?」
タスク「この石、アルゴルが所有してる黒曜石だ。」
マヤ「っ!」
怯えてドロシーとローズとメイリンの後ろに隠れた。
ヒカル「アルゴル何処だ!出て来い!」
アルゴル「フッフッフッフッフ・・・ハッハッハッハッハ!!」
ヒカル「野郎何処だ?」
両手を腰に翳してアークルを出した。
ヒカル「変身!」
左のボタンを押して、仮面ライダークウガ・マイティフォームに変身した。
マヤ「あれがクウガですか?」
ドロシー「そうよ。」
アルゴル「ここだよ。」
地面からアルゴルが顔を出した。
ヒカル「っ!おるああああ!!!」
ジャンプからのかかと落とししたが、避けられた。
ヒカル「くそっ!」
アルゴル「違う、こっちだ!」
木から顔を出した。
ヒカル「どるああ!!」
飛び膝蹴りしたが、これも避けられた。
ヒカル「チクショー!超変身!」
ドラゴンフォームに超変身し、落ちてる木の棒を拾ってドラゴンロッドに変貌させた。
ヒカル「おるあ!!でりゃ!!」
ドラゴンロッドで、アルゴルが出て来た箇所を何度もぶつけた。
ヒカル「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」
アルゴル『どうした?それで終わりか?』
ヒカル「アルゴル、何故俺の名前を知ってるんだ?」
アルゴル『お前は以前に、ある人物を殺したよな?』
ヒカル「ある人物?誰だ?」
アルゴル『魔族商人だ。』
ヒカル「魔族商人!?ダリーを奴隷にした奴か!?」
アルゴル『そうだ。魔族商人は私の友だった。彼奴が殺された後、私の夢の中に現れて、「ヒカルと言う男に殺された。」と私に告げた。』
ヒカル「成る程なぁ。通りで。」
アルゴル『そしてお前を私の下僕にすれば、私は無敵の商人になれる。』
ヒカル「へっ、ご冗談を。俺はあんたの下僕になる気は無い。」
アルゴル『そうか。ならこれならどうだ!』
メイリン「きゃああああ!!」
ローズ「メイリン!!」
アルゴルがメイリンの後ろに現れて、人質にした。
ヒカル「メイリン!!」
タスク「おい!メイリンを離せ!!」
アルゴル「ハッハッハッハ!!どうだ、この私を殺せるか?」
人質のメイリンに憑依した。
マヤ「っ!!」
アルゴル『お前の仲間の姿になったこの私を殺せるか?』
ヒカル「くっ!」
取り憑かれたメイリンがクウガに近寄って、首を絞める。
ヒカル「がああああ!!」
アルゴル『さぁどうする?下僕になるなら解放してやる。それとも?』
ヒカル「だ、誰がてめぇの下僕になんかなるか!!」
アルゴル『そうか。ならここで死ね!!』
ローズ「アルゴル!!メイリンを離して!!」
メイリン『アルゴル、もうお止めなさい。私には自決の魔法があります。心で唱えるだけでも発動出来ます。手を離さなければすぐにあなたと共に自決します!』
アルゴル『くっ、ならば仕方無い。』
すぐにメイリンから離れて、地面に隠れた。
ヒカル「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」
メイリン「ヒカルさん、大丈夫ですか?」
ヒカル「ああ、助かったぜメイリン・・・自決の魔法の脅しが効いたな。」
メイリン「あれ嘘なんですけどね。」
アルゴル『流石ヒカルの仲間のメイリンだ。一筋縄では行かないようだ。だがヒカルには精神力と体力が少なくなっている。』
ヒカル「それはどうかな?俺にはまだ打つ手がある。超変身!」
ペガサスフォームに超変身して、小型ボウガンを持ってペガサスボウガンに変貌させた。
ヒカル「・・・・・・」
意識を集中する。
ドロシー「ヒカル。」
アルゴル『まだ立ち上がるのか。良い根性だな。だが私に勝てる術は無くなった。もう私を殺す事は不可能だ!ふはははははははは!!!』
『BGM:壊乱』
ヒカル「そこだああああああああ!!!」
後ろの木に向かってブラストペガサス。
アルゴル『ぐあああああああああああ!!!!!』
木に隠れていたアルゴルが爆発して消滅した。
ヒカル「アルゴル、体力が消耗するのは緑色のクウガなんだぜ。」
タスク「アルゴルは1つだけ計算ミスをしていたな。体力の消耗は緑のクウガ以外だと思い込んでいたようだ。」
すると爆発したアルゴルから、1つの真珠が飛んで来た。
ヒカル「真珠か。」
マヤ「あ、その中に奴隷にされた女性の方達が閉じ込められています。それを壊せば解放出来ます。」
ヒカル「おるあ!」
上に投げて、キックで真珠を破壊した。すると奴隷の女性達が解放された。
『BGM:平穏』
マヤ「シルフィー!」
シルフィー「お姉ちゃん!」
再会を果たしたマヤと妹のシルフィー。
ヒカル「あぁ・・・疲れた・・・ってか俺達一睡もしてねぇ・・・」
タスク「おまけにもうすぐ夜明け・・・」
シルフィー「皆さん、助けて頂きありがとうございます。何かお礼をしたいのですが。」
ローズ「お礼だなんて、何が良いかな?」
ヒカル「じゃあ俺達に目覚めの魔法をやってくれないか?俺達今日一睡もしてないんだ。」
シルフィー「お任せ下さい。ウェイクアップ!」
ウェイクアップで、5人が眠気から覚めた。
ヒカル「あ〜スッキリした〜!」
ローズ「お陰で目が覚めた〜!」
メイリン「おはようございます!」
ドロシー「急に元気になった。」
マヤ「それでは皆さん、私達は故郷へ帰ります。」
ヒカル「ああ。元気でな。」
シルフィー「ではお元気で。テレポート!」
2人は瞬間移動で故郷へ帰って行った。
ヒカル「まさかあの魔族商人と繋がっていたなんて驚きだったぜ。」
タスク「あんな商人、もう会いたくねえな。」
〜ツヅク〜
キャスト
ヒカル:山崎大輝
タスク:小林裕介
ドロシー:山村響
ローズ:藤田咲
メイリン:佐藤亜美菜
マヤ:高橋美佳子
シルフィー:小林ゆう
アルゴル:高梨謙吾
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