デスマーチからはじまる異世界空我   作:naogran

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カリナ・ムーノをパーティに加えて訓練を開始した。
予備の服をカリナに着せようとしたが、爆乳のお陰でピチピチになった。
代わりにダボダボしたナナの寝巻きを着させた。


DEATH MARCH55「特訓」

『BGM:安穏』

 

カリナとの訓練は続く。

 

タマ「ふ〜・・・」

 

サヤ「タオルをどうぞ。」

 

ポチ「ふきふき。」

 

貰ったタオルで汗を拭く。

 

サトゥー「どうぞ。」

 

カリナ「あ、ありがとう・・・サー・・・貴方は訓練に参加なさらないの?」

 

サトゥー(さっきから俺の名前を呼ぼうとしてるようだが・・・異性の名前を呼ぶのが恥ずかしいのか『貴方』と言い直している。)

 

カリナ「リザが一番強いのはサー・・・貴方と言っていたわ。手合わせ下さるかしら?」

 

サトゥー「えぇ、良いですよ。」

 

ライト「頑張れ〜。」

 

するとサトゥーが足元にある石ころを持って投げた。その石は、カリナの後ろの馬に直撃して退治した。

 

ライト「おぉ凄えなぁ。」

 

タスク「カリナ様を襲おうとした馬を見事に撃退。」

 

サトゥー「さぁ、始めましょうか?」

 

カリナ「え、えぇ・・・」

 

 

 

 

『BGM:危急』

 

サトゥーVSカリナ。

 

カリナ「行きますわよ!!」

 

ダッシュして攻撃を仕掛ける。

 

サトゥー(素人臭い動きなのに、一瞬でトップスピードに・・・)

 

間一髪カリナのキックを避けた。

 

サトゥー(大技ばかりだから避けるのは簡単だけど、ポチ並みの速さだ。)

 

カリナ「くっ、避けられた!まだまだぁああですわ!!」

 

再度キックするが、また避けられた。

 

カリナ「もう、ちょこまかと!!」

 

サトゥー(あんなに動いているのに痛そうにしていない。ラカの『苦痛体制』や『超強化』が働いているのだろう。実に素晴らしい装備だ。)

 

そんな事を思いながら避け続ける。

 

サトゥー(避けてばかりいるものなんだし、突撃を受けてみるか。)

 

カリナの肘打ちをわざと受けてみた。

 

サトゥー(中々重い肘打ちだ。とても2レベルとは思えない威力・・・ラカの『超強化』はプラス15レベルくらいの補正をしてくれるらしい。アーティファクトだけあって、ラカのブースト性能は中々凄いようだ。)

 

体を捻ってカリナを後ろに転ばす。

 

カリナ「きゃっ!!」

 

 

 

 

ライト「ラカのバリアで守られたか。」

 

タスク「彼奴頼りになるな。」

 

 

 

 

『BGM:安穏』

 

サトゥー「カリナ様、大丈夫ですか?」

 

カリナ「だ、大丈夫ですわ!!」

 

後退りした。

 

サトゥー(異性を過剰に意識してしまうようだ。嫌われていないと思うが・・・箱入りお嬢様みたいだから潔癖なのかも知れない。)

 

その後もカリナは懲りずに直接的な突撃や特攻を繰り返すが、サトゥーの回避&投げ飛ばしにやられてばかり。

 

サトゥー「カリナ様、大技ばかりでは回避が得意な相手には通じませんよ?」

 

ポチ「そうなのです!小技で崩してから大技で止めを刺すのです!」

 

カリナ「小技ですの・・・?」

 

だがカリナは不器用らしく、見え見えの牽制パンチや足払いをして来るので、大技だけの頃よりも隙だらけになってしまった。

 

サトゥー(スキル頼りの俺にはトレーナーとしての才能はないようだ。)

 

一旦休戦。

 

サトゥー「リザ、悪いけど俺と代わって教えてあげてくれないか?」

 

リザ「ご主人様、お任せ下さい。」

 

今度はリザとポチが相手になる。

 

リザ「カリナ様、私とポチが戦います。最初は小技なし、後から小技ありで戦うので、ポチの動きを良くご覧になって下さい。ポチ、カリナ様に見えるように、何時もよりゆっくりとした動きで戦いますよ。」

 

ポチ「はいぃなぁのぉですぅ〜!」

 

サトゥー「ゆっくり喋る必要はないんだよ?」

 

ライト「単純過ぎるなポチは。」

 

2人の演舞のような訓練を見て、カリナは小技の重要性を学んだ。

 

 

 

 

カリナと前衛陣は1時間程実践形式の訓練を続け、誰も立ち上がれなくなった所で終了となった。

 

ローズ「お疲れ様。」

 

メイリン「皆さんお水をどうぞ。」

 

サトゥー「汗を拭いて下さい。」

 

カリナ「お湯を沸かすマジック・アイテムですの?」

 

やかんを見てる。

 

サトゥー「えぇ、城では使いませんか?」

 

カリナ「薪が高いので、お湯は朝だけと侍女に言われてましたから、使っていなかったのではないかしら。」

 

サトゥー(と言う事は・・・やはり税収のほとんどは魔族か、官僚達が横領しているのだろう。)

 

前衛陣とカリナはお湯で体を拭く。

 

 

 

 

その間にサトゥーは、馬車の床暖房に魔力をチャージさせる。

 

 

 

 

その後さっぱりして皆を寝かし付け、ライトとサトゥーはコタツを並べて寝床を作った。

 

カリナ「床板が暖かいですわ!」

 

ライト「めっちゃはしゃいでるな・・・」

 

サトゥー(1人だけ蚊帳の外なのが寂しいが、流石に男爵令嬢と同衾する訳にはいかない。)

 

 

 

 

『BGM:懊悩』

 

この日の夜番はライト、サトゥー、タマ、ミーア、エレナ。

 

タマ「夜番〜。」

 

ミーア「ん。」

 

エレナ「何か見付けたら言ってね?」

 

サトゥー(それにしても強化装備か・・・トラザユーヤ氏の資料を見てみよう。)

 

揺り籠で見付けたトラザユーヤ・ボルエナンの資料を見る。

 

サトゥー(これらの装備も聖剣並みに大変な設備が必要そうだった。それはどれも鍛造や、鋳造の過程でサーキットの崩壊を防ぐ為の物のようだ。その前段階のサーキット自体は作れそうだ。)

 

早速木剣にサーキットを組み込んでみた。

 

サトゥー(普通の木剣より遥かに流し易い。複雑な回路は無理だが、頑強さアップ系や、威力アップ系の簡単な回路なら組み込めそうだ。)

 

2本の剣を完成させた。

 

ライト「木剣?何してんだ?」

 

サトゥー「ちょっとね。」

 

 

 

 

実体のないゴースト系の魔物の魔物で使用。

 

サトゥー(効いてる。)

 

だが普通の魔物に使ってみたら。

 

魔物『ギャンッ!』

 

サトゥー「あ。」

 

木剣が折れてしまった。

 

サトゥー(実体のない相手か、普通の武器が効かない相手にしか使えなさそうだ。ただ魔刃スキルの伝導体としてはそれなりに使えるな。)

 

戻って再度作る。

 

サトゥー(前衛陣の魔力スキルの練習用に良さそうだ。)

 

夜明けまでの間にスキル練習向きのサーキットを組み込んだ木魔剣を3本完成出来た。

 

 

 

 

 

 

『BGM:懊悩』

 

ムーノ男爵領に来て15日目の朝。朝食の後、彼らは冷たい朝靄の立ち込める大森林の奥に出発した。因みに馬車はこっそりストレージに収納。

 

アリサ「思ったより勾配や障害物が多いわね。」

 

ミーア「普通。」

 

ロゼッタ「朝靄が多いね・・・」

 

ドリュー「油断しないで。」

 

ポチ「ご主人様!ライト様!彼処!獲物なのです!」

 

木の枝に山鳥を発見。

 

サトゥー(狩っておくか。)

 

ガレージ・バッグから短弓を出し、山鳥に向かって矢を射抜いた。

 

ダリー「よっと。」

 

落下する山鳥をキャッチした。

 

ダリー「見事だぜ!」

 

ポチ「やった!なのです!」

 

カリナ「貴方は体術だけではなく、弓術も一流なのですわね!」

 

サトゥー「先生が良いですからね。」

 

こっそり頬を赤くしたミーア。

 

 

 

 

『BGM:休息』

 

初日は魔物に出会う事なく終わり、小さな川の上で野営となった。

 

カリナ「あら?マジック・バッグですのね。我が家にも昔幾つかありましたわ。」

 

因みにガレージ・バッグは砦跡の宝物庫で見付けた方を普段使いしている。だが大商人や裕福な貴族には然程珍しくない事のようだ。

 

タマ「カリナ〜!」

 

ポチ「カリナもお手伝いするのです!」

 

ドロシー「こら2人共、カリナ様に責めないの。」

 

カリナ「わ、私にも下働きのような事をしろと言うのですか?」

 

タマ「イエス〜!」

 

ポチ「働かない人にはご飯がないのです!」

 

カリナ「が〜ん!」

 

ドロシー「・・・・・」

 

今日の夕食のメインを飾る山鳥の蒸し焼きは、ルルを助手にサトゥーとタスクが担当。

 

ルル「ご主人様、タスク様、下拵えはこんな感じで良いですか?」

 

タスク「おぉ、良い感じだ。」

 

サトゥー「うん、完璧だ。ルルは仕事が丁寧だから安心して任せられるよ。」

 

タスク「じゃ、早速始めるか。」

 

内臓を抜いた空洞に、香草や下茹でした野菜を詰め、外側に醤油ベースのタレを塗る。そしてセダム市滞在中に製作したスチームオーブン型のマジック・アイテムの中に入れる。

 

サトゥー「このマジック・アイテムは中が見えないから、外側の温度と中の食材の音を頼りに調理するんだ。」

 

ルル「は、はい。」

 

暫く時間が経つと。

 

ルル「ちょっと温かくなってきました。音はまだしません。」

 

タスク「ルル、顔を近付けたら火傷するぞ。」

 

ルル「は、はい!す、すみません!」

 

暫くすると、スチームオーブンから良い匂いが溢れ出た。

 

ライト「おぉ、めっちゃ良い匂いがするぜ〜。」

 

ティア「お腹空いた〜・・・」

 

アイーダ「もうちょっと我慢よ・・・」

 

アリサ「ただいま〜!」

 

ロゼッタ「いっぱい採れたよ〜!」

 

薬草採取に行っていたミーアとアリサとロゼッタが帰って来た所で夕飯となった。

 

サトゥー(ポチとタマの涎が決壊前で良かった。カリナ嬢のは見なかった事にして・・・)

 

 

 

 

料理が完成。

 

アリサ「いっただきま〜す!」

 

全員「いただきます!」

 

カリナ「いただきます?」

 

アリサ「いただきますって言うのはね。」

 

いただきますの意味を教える。

 

ロゼッタ「ん〜!美味しい!」

 

エレナ「本当、凄く美味しい!」

 

サトゥー(まずは鳥肉。・・・極上の照り焼きっぽい味で脂が抜けた分軽い美味しさだ。野菜の方は・・・)

 

次は野菜を試食。

 

サトゥー(美味い!山鳥の脂と野菜の旨味・・・隠し味に塗った味噌ベースのタレが絶品だ!鳥肉と一緒に食べると更に旨味が増す!少し刺激が足りないので故障を一振りすると、天上の味へと進化した。)

 

黙々と食べる。

 

サトゥー(山鳥を見付けたら最優先に狩ろう。)

 

他の皆にもサトゥーの食べ方を勧めて、一緒に極楽を堪能した。

 

ライト「此奴は癖になるなぁ〜。美味い。」

 

 

 

 

食後の片付けで、カリナが皿洗いに挑戦していたが・・・

 

アリサ「わっ!」

 

手を滑らせて皿を落とした。

 

カリナ「あっ!」

 

勢いの付け過ぎで皿が割れた。

 

ドロシー「だ、大丈夫?」

 

5枚目を割った所でリザから戦力外通告を出され、アリサと一緒に無難な仕事に移された。2人はテーブル拭き。

 

心意気は買うのだけど・・・空回り。

 

 

 

〜ツヅク〜




         キャスト

       ライト:山崎大輝

       タスク:小林裕介
      ドロシー:山村響
       ローズ:藤田咲
      メイリン:佐藤亜美菜

      サトゥー:堀江瞬
        ポチ:河野ひより
        タマ:奥野香耶
        リザ:津田美波
       アリサ:悠木碧
        ルル:早瀬莉花
       ミーア:永野愛理
      ロゼッタ:上田麗奈
       エレナ:山本希望
 ドリュー・ラミアス:長縄まりあ
       ダリー:村瀬歩
       ジーク:相葉裕樹
        サヤ:大野柚布子
      アイーダ:日高里菜
       ティア:小倉唯

   カリナ・ムーノ:川澄綾子

次回「山樹」
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