予備の服をカリナに着せようとしたが、爆乳のお陰でピチピチになった。
代わりにダボダボしたナナの寝巻きを着させた。
『BGM:安穏』
カリナとの訓練は続く。
タマ「ふ〜・・・」
サヤ「タオルをどうぞ。」
ポチ「ふきふき。」
貰ったタオルで汗を拭く。
サトゥー「どうぞ。」
カリナ「あ、ありがとう・・・サー・・・貴方は訓練に参加なさらないの?」
サトゥー(さっきから俺の名前を呼ぼうとしてるようだが・・・異性の名前を呼ぶのが恥ずかしいのか『貴方』と言い直している。)
カリナ「リザが一番強いのはサー・・・貴方と言っていたわ。手合わせ下さるかしら?」
サトゥー「えぇ、良いですよ。」
ライト「頑張れ〜。」
するとサトゥーが足元にある石ころを持って投げた。その石は、カリナの後ろの馬に直撃して退治した。
ライト「おぉ凄えなぁ。」
タスク「カリナ様を襲おうとした馬を見事に撃退。」
サトゥー「さぁ、始めましょうか?」
カリナ「え、えぇ・・・」
『BGM:危急』
サトゥーVSカリナ。
カリナ「行きますわよ!!」
ダッシュして攻撃を仕掛ける。
サトゥー(素人臭い動きなのに、一瞬でトップスピードに・・・)
間一髪カリナのキックを避けた。
サトゥー(大技ばかりだから避けるのは簡単だけど、ポチ並みの速さだ。)
カリナ「くっ、避けられた!まだまだぁああですわ!!」
再度キックするが、また避けられた。
カリナ「もう、ちょこまかと!!」
サトゥー(あんなに動いているのに痛そうにしていない。ラカの『苦痛体制』や『超強化』が働いているのだろう。実に素晴らしい装備だ。)
そんな事を思いながら避け続ける。
サトゥー(避けてばかりいるものなんだし、突撃を受けてみるか。)
カリナの肘打ちをわざと受けてみた。
サトゥー(中々重い肘打ちだ。とても2レベルとは思えない威力・・・ラカの『超強化』はプラス15レベルくらいの補正をしてくれるらしい。アーティファクトだけあって、ラカのブースト性能は中々凄いようだ。)
体を捻ってカリナを後ろに転ばす。
カリナ「きゃっ!!」
ライト「ラカのバリアで守られたか。」
タスク「彼奴頼りになるな。」
『BGM:安穏』
サトゥー「カリナ様、大丈夫ですか?」
カリナ「だ、大丈夫ですわ!!」
後退りした。
サトゥー(異性を過剰に意識してしまうようだ。嫌われていないと思うが・・・箱入りお嬢様みたいだから潔癖なのかも知れない。)
その後もカリナは懲りずに直接的な突撃や特攻を繰り返すが、サトゥーの回避&投げ飛ばしにやられてばかり。
サトゥー「カリナ様、大技ばかりでは回避が得意な相手には通じませんよ?」
ポチ「そうなのです!小技で崩してから大技で止めを刺すのです!」
カリナ「小技ですの・・・?」
だがカリナは不器用らしく、見え見えの牽制パンチや足払いをして来るので、大技だけの頃よりも隙だらけになってしまった。
サトゥー(スキル頼りの俺にはトレーナーとしての才能はないようだ。)
一旦休戦。
サトゥー「リザ、悪いけど俺と代わって教えてあげてくれないか?」
リザ「ご主人様、お任せ下さい。」
今度はリザとポチが相手になる。
リザ「カリナ様、私とポチが戦います。最初は小技なし、後から小技ありで戦うので、ポチの動きを良くご覧になって下さい。ポチ、カリナ様に見えるように、何時もよりゆっくりとした動きで戦いますよ。」
ポチ「はいぃなぁのぉですぅ〜!」
サトゥー「ゆっくり喋る必要はないんだよ?」
ライト「単純過ぎるなポチは。」
2人の演舞のような訓練を見て、カリナは小技の重要性を学んだ。
カリナと前衛陣は1時間程実践形式の訓練を続け、誰も立ち上がれなくなった所で終了となった。
ローズ「お疲れ様。」
メイリン「皆さんお水をどうぞ。」
サトゥー「汗を拭いて下さい。」
カリナ「お湯を沸かすマジック・アイテムですの?」
やかんを見てる。
サトゥー「えぇ、城では使いませんか?」
カリナ「薪が高いので、お湯は朝だけと侍女に言われてましたから、使っていなかったのではないかしら。」
サトゥー(と言う事は・・・やはり税収のほとんどは魔族か、官僚達が横領しているのだろう。)
前衛陣とカリナはお湯で体を拭く。
その間にサトゥーは、馬車の床暖房に魔力をチャージさせる。
その後さっぱりして皆を寝かし付け、ライトとサトゥーはコタツを並べて寝床を作った。
カリナ「床板が暖かいですわ!」
ライト「めっちゃはしゃいでるな・・・」
サトゥー(1人だけ蚊帳の外なのが寂しいが、流石に男爵令嬢と同衾する訳にはいかない。)
『BGM:懊悩』
この日の夜番はライト、サトゥー、タマ、ミーア、エレナ。
タマ「夜番〜。」
ミーア「ん。」
エレナ「何か見付けたら言ってね?」
サトゥー(それにしても強化装備か・・・トラザユーヤ氏の資料を見てみよう。)
揺り籠で見付けたトラザユーヤ・ボルエナンの資料を見る。
サトゥー(これらの装備も聖剣並みに大変な設備が必要そうだった。それはどれも鍛造や、鋳造の過程でサーキットの崩壊を防ぐ為の物のようだ。その前段階のサーキット自体は作れそうだ。)
早速木剣にサーキットを組み込んでみた。
サトゥー(普通の木剣より遥かに流し易い。複雑な回路は無理だが、頑強さアップ系や、威力アップ系の簡単な回路なら組み込めそうだ。)
2本の剣を完成させた。
ライト「木剣?何してんだ?」
サトゥー「ちょっとね。」
実体のないゴースト系の魔物の魔物で使用。
サトゥー(効いてる。)
だが普通の魔物に使ってみたら。
魔物『ギャンッ!』
サトゥー「あ。」
木剣が折れてしまった。
サトゥー(実体のない相手か、普通の武器が効かない相手にしか使えなさそうだ。ただ魔刃スキルの伝導体としてはそれなりに使えるな。)
戻って再度作る。
サトゥー(前衛陣の魔力スキルの練習用に良さそうだ。)
夜明けまでの間にスキル練習向きのサーキットを組み込んだ木魔剣を3本完成出来た。
『BGM:懊悩』
ムーノ男爵領に来て15日目の朝。朝食の後、彼らは冷たい朝靄の立ち込める大森林の奥に出発した。因みに馬車はこっそりストレージに収納。
アリサ「思ったより勾配や障害物が多いわね。」
ミーア「普通。」
ロゼッタ「朝靄が多いね・・・」
ドリュー「油断しないで。」
ポチ「ご主人様!ライト様!彼処!獲物なのです!」
木の枝に山鳥を発見。
サトゥー(狩っておくか。)
ガレージ・バッグから短弓を出し、山鳥に向かって矢を射抜いた。
ダリー「よっと。」
落下する山鳥をキャッチした。
ダリー「見事だぜ!」
ポチ「やった!なのです!」
カリナ「貴方は体術だけではなく、弓術も一流なのですわね!」
サトゥー「先生が良いですからね。」
こっそり頬を赤くしたミーア。
『BGM:休息』
初日は魔物に出会う事なく終わり、小さな川の上で野営となった。
カリナ「あら?マジック・バッグですのね。我が家にも昔幾つかありましたわ。」
因みにガレージ・バッグは砦跡の宝物庫で見付けた方を普段使いしている。だが大商人や裕福な貴族には然程珍しくない事のようだ。
タマ「カリナ〜!」
ポチ「カリナもお手伝いするのです!」
ドロシー「こら2人共、カリナ様に責めないの。」
カリナ「わ、私にも下働きのような事をしろと言うのですか?」
タマ「イエス〜!」
ポチ「働かない人にはご飯がないのです!」
カリナ「が〜ん!」
ドロシー「・・・・・」
今日の夕食のメインを飾る山鳥の蒸し焼きは、ルルを助手にサトゥーとタスクが担当。
ルル「ご主人様、タスク様、下拵えはこんな感じで良いですか?」
タスク「おぉ、良い感じだ。」
サトゥー「うん、完璧だ。ルルは仕事が丁寧だから安心して任せられるよ。」
タスク「じゃ、早速始めるか。」
内臓を抜いた空洞に、香草や下茹でした野菜を詰め、外側に醤油ベースのタレを塗る。そしてセダム市滞在中に製作したスチームオーブン型のマジック・アイテムの中に入れる。
サトゥー「このマジック・アイテムは中が見えないから、外側の温度と中の食材の音を頼りに調理するんだ。」
ルル「は、はい。」
暫く時間が経つと。
ルル「ちょっと温かくなってきました。音はまだしません。」
タスク「ルル、顔を近付けたら火傷するぞ。」
ルル「は、はい!す、すみません!」
暫くすると、スチームオーブンから良い匂いが溢れ出た。
ライト「おぉ、めっちゃ良い匂いがするぜ〜。」
ティア「お腹空いた〜・・・」
アイーダ「もうちょっと我慢よ・・・」
アリサ「ただいま〜!」
ロゼッタ「いっぱい採れたよ〜!」
薬草採取に行っていたミーアとアリサとロゼッタが帰って来た所で夕飯となった。
サトゥー(ポチとタマの涎が決壊前で良かった。カリナ嬢のは見なかった事にして・・・)
料理が完成。
アリサ「いっただきま〜す!」
全員「いただきます!」
カリナ「いただきます?」
アリサ「いただきますって言うのはね。」
いただきますの意味を教える。
ロゼッタ「ん〜!美味しい!」
エレナ「本当、凄く美味しい!」
サトゥー(まずは鳥肉。・・・極上の照り焼きっぽい味で脂が抜けた分軽い美味しさだ。野菜の方は・・・)
次は野菜を試食。
サトゥー(美味い!山鳥の脂と野菜の旨味・・・隠し味に塗った味噌ベースのタレが絶品だ!鳥肉と一緒に食べると更に旨味が増す!少し刺激が足りないので故障を一振りすると、天上の味へと進化した。)
黙々と食べる。
サトゥー(山鳥を見付けたら最優先に狩ろう。)
他の皆にもサトゥーの食べ方を勧めて、一緒に極楽を堪能した。
ライト「此奴は癖になるなぁ〜。美味い。」
食後の片付けで、カリナが皿洗いに挑戦していたが・・・
アリサ「わっ!」
手を滑らせて皿を落とした。
カリナ「あっ!」
勢いの付け過ぎで皿が割れた。
ドロシー「だ、大丈夫?」
5枚目を割った所でリザから戦力外通告を出され、アリサと一緒に無難な仕事に移された。2人はテーブル拭き。
心意気は買うのだけど・・・空回り。
〜ツヅク〜
キャスト
ライト:山崎大輝
タスク:小林裕介
ドロシー:山村響
ローズ:藤田咲
メイリン:佐藤亜美菜
サトゥー:堀江瞬
ポチ:河野ひより
タマ:奥野香耶
リザ:津田美波
アリサ:悠木碧
ルル:早瀬莉花
ミーア:永野愛理
ロゼッタ:上田麗奈
エレナ:山本希望
ドリュー・ラミアス:長縄まりあ
ダリー:村瀬歩
ジーク:相葉裕樹
サヤ:大野柚布子
アイーダ:日高里菜
ティア:小倉唯
カリナ・ムーノ:川澄綾子
次回「山樹」