デスマーチからはじまる異世界空我   作:naogran

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カリナ・ムーノと訓練し、その後巨人の住む森へ向かった。



DEATH MARCH56「山樹」

『BGM:休息』

 

翌日の旅も平和だったが、決して平坦ではなかった。

 

アリサ「うはっ!絶景!不思議な光景ね!」

 

彼らの前には、絶景が広がっていた。

 

ライト「ヒョエー!めちゃ綺麗!」

 

サヤ「兄さん、とても美しい景色です!」

 

ジーク「そうだな。」

 

その絶景の中に、ピラミッドの形をした建造物があった。

 

サトゥー(ピラミッドの様な謎の建造物は、大昔の神殿跡の様だ。かなり遠い場所にあるが、天体観測の設備もあるようだし、森巨人の里から帰る時にでも寄ってみよう。)

 

 

 

因みにこの辺りからレーダーの圏内に強めの魔物が出没し始めた。夜中に暗躍して始末しに回る。

 

サトゥー(戦闘訓練になりそうな強さで単独の魔物は残しつつ。)

 

魔法銃で単独の魔物を始末。

 

 

 

 

そして3日目の昼。

 

タスク「ん?」

 

ドロシー「どうしたの?」

 

タスク「何か聞こえる。」

 

『ひとひとひ〜と たまにえるふぅ〜 ひとひとひ〜と たまになんだろ〜』

 

エレナ「唄う花なんて珍しいわね。」

 

ロゼッタ「でも何か面白い。」

 

森の深部だけあって珍しい植物、特にポーションやマジック・アイテムに使うような素材が豊富だった。魔素で変質した属性鉱石を幾つか入手した。

 

 

 

『BGM:懊悩』

 

そして途中で数回程魔物に出会ったが、雑魚ばっかだった。皆の連携訓練やカリナの実践を積ませるのに利用させて貰った。

 

タマ「カリナ〜!上〜!」

 

カリナ「え?」

 

上からクロール・アイビーと言う蔦の植物が現れ、カリナを束縛しようとした。

 

カリナ「洒落臭いですわ!!」

 

エレナ「フッ!」

 

リザ「ヤァッ!」

 

しかしエレナとリザがクロール・アイビーを斬り裂き、クロール・アイビーは”スルスル”と引き返した。

 

サトゥー「お怪我はありませんか?」

 

カリナ「だ、大丈夫ですわ。」

 

近付くサトゥーからジリジリ引く。

 

サトゥー(警戒心の強い猫みたいだ・・・)

 

ライト「しかしカリナを束縛しようとするなんて破廉恥な蔦だな。」

 

ドロシー「全くね。」

 

3日目の旅はそんな感じで終了。

 

 

 

 

深夜。この日の深夜は強い魔物は出没しなかった。人跡未踏の難所まで足を伸ばして、ライト、サトゥー、タスク、ジークの4人で属性鉱石を収集して回った。中々買えない品物なので、麻袋3つ分程回収。回収出来たのは、水石、土石、風石の3つ。

 

サトゥー「何か見付けたかい?」

 

ライト「水石があったぜ。」

 

タスク「土石だ。」

 

ジーク「こっちは風石。」

 

サトゥー(出来れば雷石や火石が欲しいのだが、ここにはないようだ。)

 

するとサトゥーが何かを感じた。

 

サトゥー(あれ?ムーノ男爵領の西側にある山脈に、知り合いを示す光点が・・・)

 

以前にセーリュー市の前で別れたナナの姉妹達の光点だった。

 

サトゥー(彼女達が目指すゼンの奥方の墓はあんな山奥にあるのか。久々に会ってみたかったが、距離が離れ過ぎている。その内会えるだろうし、最悪でも迷宮都市で再会出来るだろう。)

 

 

 

 

そして4日目の昼前に、ポチとタマが崖の上に動く何かを発見した。

 

タマ「熊〜?」

 

ポチ「猪さんかも知れないのです。」

 

崖の上に、グラリと蠢く茶色の物体を発見した。その物体は猪であり、横に倒れこんだ。

 

タマ「お昼寝〜?」

 

ポチ「違うのです!後ろに魔物が居たのです!!」

 

猪の後ろに魔物が居た。アーマー・ラットと言う鎧を纏った巨大な鼠。

 

 

 

 

『BGM:激闘』

 

リザ「総員!下馬して戦闘配置に着きなさい!馬はアリサとルルに任せます!!」

 

ライト「デケェ鼠野郎だな!」

 

ビートチェイサー2000から降りる。

 

タスク「3人はここで待ってろ。」

 

馬車から降りる。

 

エレナ「ロゼッタ、行くわよ!」

 

ロゼッタ「うん!お姉ちゃん!」

 

ジーク「サヤ、ここで待ってろ。」

 

サヤ「はい。」

 

戦闘態勢に入った。

 

 

 

 

するとアーマー・ラットが崖を転がってライト達に向かう。

 

ライト「来たか!」

 

マジックリボルバーを連射するが、弾かれた。

 

ライト「硬え!?」

 

今度はサトゥーが石を豪速球で投げるが、これも弾かれた。

 

サトゥー(やはり弾かれるか・・・!)

 

迫り来るアーマー・ラットが、何かに反応して軌道を変えた。

 

タスク「彼奴どうしたんだ?軌道を変えたぞ?」

 

アリサ「パランサー・ジャミング。」

 

それは、アリサの精神魔法のお陰だった。ライトとサトゥーがサムズアップした。

 

カリナ「今こそ好機ですわ!参りますわよラカさん!!」

 

ラカ『カリナ殿!待つのだ!』

 

リザ「いけません!カリナ様!」

 

地面に降りたアーマー・ラットに向かって走るカリナ。しかし、アーマー・ラットが体を強く起こしてカリナを弾き飛ばした。

 

カリナ「きゃっ!!」

 

飛ばされたカリナだったが、間一髪でラカがバリアを張り無傷で済んだが後ろに飛ばされ続ける。

 

ジーク「カリナ様!!」

 

サトゥー(うちの子達全員に装備させたいくらいの優れ物だ!!)

 

その後も全員で攻撃し続けるが、アーマー・ラットはビクともしない。そしてカリナは何度も飛ばされてる。

 

ライト「おいおいカリナ、大丈夫かよ?」

 

サトゥー(カリナ嬢があまり役に立っていない気がするが、まだレベル4だから仕方がない・・・)

 

ロゼッタ「どうするの!?このままじゃ倒せないよ!」

 

アリサ「皆下がって!ミーアの魔法が行くわよ!」

 

ミーア「バルーン!!」

 

アーマー・ラットの足元に煙が立ち、そこから爆発した。

 

カリナ「きゃあ!!」

 

近くに居たカリナも巻き込まれた。

 

ミーア「むぅ?」

 

アリサ「今よ!攻勢に出て!マインド・ブロー!!」

 

精神魔法でアーマー・ラットを狂わせる。全員でアーマー・ラットに一斉攻撃。

 

ライト「タスク!」

 

タスク「おう!」

 

ライト「おりゃああああああ!!!」

 

タスク「たああああああああ!!!」

 

最後は2人のダブルキックでアーマー・ラットを倒した。この戦いでレベルが1つ上がったカリナにスキルが増えた。

 

ルル「お怪我は?」

 

カリナ「だ、大丈夫ですわ。」

 

新スキル『立体機動』。

 

サトゥー(何か皮肉めいた物を感じるが、役に立つスキルだし野暮は言うまい。)

 

 

 

 

『BGM:安穏』

 

その日の夜。

 

ポチ「凄いのです!」

 

タマ「くるくる〜!」

 

ポチ「まきまきなのです!」

 

彼女達がカリナの縦ロールを凄く気に入っていたので、巻き毛用のコテをマジック・アイテムで作ってあげた。

 

カリナ「お揃いですわ!」

 

 

 

ドロシー「ど、どうかなこれ?」

 

ローズ「似合ってるわよドロシーさん!」

 

ドロシー「ありがとう。ローズとメイリンも似合ってるわよ。」

 

メイリン「えへへ、ありがとうございます。」

 

 

 

クレア「お兄ちゃん、どうかな?」

 

リカルド「ああ。綺麗だぞ。」

 

 

 

ロゼッタ「お姉ちゃんとお揃い〜!」

 

エレナ「皆お揃いでしょ?」

 

ドリュー「可愛い。」

 

 

 

ジーク「可愛いぞサヤ。」

 

サヤ「ありがとうございます。」

 

 

 

ティア「チャールズ、どう?私可愛い?」

 

チャールズ「うん!ティアさん可愛い!」

 

アイーダ「ダリー、どうかな?」

 

ダリー「おう!アイーダ似合ってるぞ!」

 

 

 

ライト「皆凄えテンション上がってんな。」

 

タスク「あれで他の髪のアレンジも試してみたいな。」

 

 

 

実は初日から作り始めていたが、髪が焼かないのと、微妙な熱加減にするのが難しく、漸く4日目にして完成したのだった。この努力はライト達男性陣以外には秘密にしている。

 

アリサ「似合うー?」

 

サトゥー「皆似合ってるよ。(だって、ご主人様はこっそり努力するモノだからね。)」

 

 

 

その日の深夜はコカトリスと言う鶏の魔物退治。翌朝に試食したコカトリスの肉は絶品だった。

 

 

 

 

『BGM:懊悩』

 

そして5日目。出発してすぐにマップで確認していた最大の難所に辿り着いた。

 

アリサ「すっごい亀裂ね・・・!」

 

ナナ「谷底の川はかなりの急流だと報告します。」

 

断崖絶壁の崖の上を歩く。

 

ダリー「ヒエ〜、底が無いぞこの崖の下・・・」

 

リザ「落ちたら助かりそうにありませんね。」

 

アリサ「迂回する?」

 

サトゥー「大丈夫だよ。この先に橋があるんだ。」

 

ライト「吊り橋か?」

 

サトゥー「ちょっと違うかな。」

 

 

 

 

しばらく進むと、木で出来た橋があった。これはサトゥーが昨晩、コカトリス狩りの後に作ったばかりだった。

 

アリサ「は・・・橋って・・・コレ?」

 

サトゥー「そうだよ。」

 

アリサ「ちょ!まさかこれを渡れって言うの!?」

 

ライト「タスク、ダリー、魔法で橋を強固してくれるか?」

 

タスク「分かった。」

 

ダリー「お安い御用!」

 

タスク・ダリー「クラフト!」

 

魔法で橋を強固させる。

 

サトゥー「ありがとう。」

 

ライト「じゃあ俺が先に渡るわ。」

 

サトゥー「気を付けて。」

 

先にライトが渡る。

 

 

 

ギシギシと鳴ってるが、難なく渡れた。

 

ライト「OK!お前ら早く来い!ギシギシ鳴るが、強固されてるからな!」

 

 

 

次はサトゥーとアリサが渡る。

 

アリサ「ぎゃあーーーーー!!!」

 

サトゥー「大丈夫だって。」

 

叫ぶアリサを宥めながら渡る。

 

アリサ「無理!無理ったら無理!ぜぇ〜ったい無理!!素直に3日かけて迂回しましょうよ!ね!?」

 

そんなこんなで橋を渡った。アリサはぐったりしてる。

 

ライト「アリサお前、今までで1番の絶叫だったな。」

 

アリサ「だって・・・って言うか、ライト様のゴウラム使えば良かったのに!」

 

ライト「楽に渡ろうとすんな。俺は目の前の道を進むのが好みだ。」

 

その後も半数が渡る。

 

ポチ「もう!タマは思い切りが良過ぎるのです!」

 

タマ「なんくるないさ〜!」

 

サトゥー「タマ、手綱を頼む。」

 

タマ「あい!」

 

サトゥー(皆の馬に俺が順番に同乗して渡るのが手っ取り早いだろう。)

 

戻って順番に同乗してあげる事に。

 

 

 

まずはリザと同乗。

 

リザ「ご・・・ご主人様・・・!」

 

サトゥー「怖かったら目を閉じて良いよ。」

 

リザ「は・・・はい・・・!」

 

サトゥー(意外と高所が怖いようだ。)

 

 

 

次はルル。

 

ルル「ご・・・ご主人様・・・目を閉じていても怖いです・・・!」

 

サトゥー「なら、横座りして。俺の胸に顔を埋めて心臓の音に集中していて。」

 

ルル「は・・・はい!」

 

 

 

渡り終えた。

 

アリサ「裏山。」

 

サトゥー「なら、もう一往復してみるかい?」

 

アリサ「ぷるぷるぷる。」

 

 

 

次はミーア。

 

ミーア「危ないの!人は飛べないのよ?だって羽がないのだもの!だからエルフだって飛べないの!本当よ?」

 

怖がってサトゥーにしがみ付く。

 

 

 

最後にカリナの馬に同乗して谷越えを完了した。

 

サトゥー(魔乳の魅了が・・・)

 

 

 

 

 

 

そして遂に彼らは、マップの空白地帯際まで到着した。

 

タマ「壁〜?」

 

森林の前に見えない壁が張られていた。

 

アリサ「あら、本当だわ。」

 

ポチ「不思議なのです。見えないのに何かあるのです。」

 

ジーク「奥に何かあるのか?」

 

サトゥー(壁・・・らしきものはないな。)

 

それは、山樹の結界壁と言う見えない壁である。

 

ライト「誰が張ったんだ?この壁。」

 

サトゥー(前にライトと一緖に入った『幻想の森』の境界で見た結界壁と同じようなものだろう。それにしても山樹って何だろう?)

 

結界壁に入ると。

 

サトゥー「っ!」

 

 

 

 

目の前に巨大な大樹があった。

 

 

 

 

そこにライトが入って来た。

 

ライト「うわ、何だあの大樹?」

 

サトゥー「転移されたのか?」

 

ライト「いや、そうでもなさそうだ。後ろ見ろ。」

 

後ろを見ると、アリサ達が慌てて2人を探してる。

 

サトゥー「成る程、大樹は向こう側では見えなかった。映像も声も遮断するようだ。」

 

ライト「面白い結界壁だな。」

 

サトゥー「取り敢えず、全マップ探査を使って情報を取得しよう。」

 

ライト「じゃあ戻るか。」

 

 

 

 

結界壁から2人が戻って来た。

 

ポチ「あ!ご主人様とライト様居たのです!」

 

アリサ「もう!急に消えちゃうからびっくりしたじゃない!」

 

サトゥー「ごめんごめん。」

 

タスク「何で消えたんだ?」

 

ライト「この結界壁が原因だろう。入ると姿と声が遮断される仕組みになってる。」

 

ローズ「成る程。」

 

サトゥー(結界壁の向こう側に見付けた大樹は、マップ情報で『山樹』と言う名前だった。俺が手紙を届けに来た森巨人の里はその『山樹』の麓に存在するようだ。)

 

山樹の近くに森巨人の里が存在している。

 

サトゥー(この領域内には森巨人の里に人口が集中している。森巨人は全部で10人しか居ない。最高がレベル39で、平均31レベルか。森巨人以外の巨人族も存在するようだ。)

 

小巨人と言う種族で、平均20レベルで120人程居た。

 

サトゥー(他には合計1000名程の雑多な亜人達が暮らしているようだ。)

 

 

妖精族が1割。

鳥人族が4割。

ブラウニー、ノーム、スプリガン、コボルトなどの雑多な獣人達が5割。

 

 

サトゥー(幻獣も色々居るみたいだ。取り敢えず、うちの子達にとって致命的なレベルで、危険な生き物は居ないようで安心した。)

 

 

 

 

安全を確認した後、彼らは全員で結界の向こう側に移動した。そして何故かライトとサトゥーが手を引くと普通に通過する事が出来てしまった。

 

カリナ「サ・・・ラ・・・貴方達は何者ですの?」

 

ライト「さぁ、何者かね?」

 

サトゥー「巨人の里への手紙を持っているので、結界が通してくれたのかも知れませんね。(俺にも理由は不明だ。分からない事を悩んでも仕方無い。)」

 

ここから里までは直線距離で20キロ程ある。

 

サトゥー(馬で大体1日から2日くらいか。)

 

 

 

 

しばらく進むと。

 

???「あら?誰かと思ったら人間達じゃない!」

 

ライト「ん?」

 

突如現れた謎の少女に手招きされ、ライトとサトゥーが近寄ると。

 

 

 

 

ライト「お前、ドライアドか!!」

 

 

 

 

嘗て揺り籠で出会った木の精霊のドライアドだった。

 

ドライアド「そうだよ〜!久し振り〜!」

 

ミーア「むぅ!離れて!干物!」

 

サトゥー(ドライアドが大量の魔力を吸い取る事を言っているのだろう。)

 

ドライアド「あらら、幼子ちゃんたら失礼ねぇ〜。」

 

サトゥー「それで何か用かい?」

 

ライト「いきなり俺らの前に現れて。」

 

ドライアド「うん!」

 

ライト「まさかまたサトゥーの魔力を欲しがってるのか?」

 

ドライアド「違う違う。森巨人の長に結界の侵入者を見て来てくれって頼まれたんだけど、少年2人なら連れて行っても良いよね?」

 

揺り籠以来の久々登場!ドライアドは、ここでも元気です!!!

 

 

 

〜ツヅク〜




         キャスト

       ライト:山崎大輝

       タスク:小林裕介
      ドロシー:山村響
       ローズ:藤田咲
      メイリン:佐藤亜美菜

      サトゥー:堀江瞬
        ポチ:河野ひより
        タマ:奥野香耶
       アリサ:悠木碧
        ルル:早瀬莉花
       ミーア:永野愛理
      ロゼッタ:上田麗奈
       エレナ:山本希望
 ドリュー・ラミアス:長縄まりあ
       ダリー:村瀬歩
       ジーク:相葉裕樹
        サヤ:大野柚布子
      アイーダ:日高里菜
       ティア:小倉唯
     チャールズ:関根明良
      リカルド:細谷佳正
       クレア:桜川めぐ

   カリナ・ムーノ:川澄綾子
        ラカ:髙階俊嗣

     ドライアド:森永千才

DEATH MARCH57「巨人」
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