デスマーチからはじまる異世界空我   作:naogran

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魔族に憑依されたヒュドラを発見したクウガとサトゥー。
2人はライジングペガサスボウガンと聖矢を構えて一気にカタを付ける。


DEATH MARCH61「爵位」

『BGM:緊迫』

 

サトゥー(聖矢に魔力を限界まで注いで・・・!)

 

ライト(意識を集中して奴の急所を狙う・・・!)

 

 

 

 

上空では、魔族に憑依されたヒュドラの1つの首が2体のヒュドラに噛まれている。すると魔族のヒュドラが噛まれている首を喰い千切って逃げ出した。

 

 

 

 

サトゥー(逃げる為に自分の首を喰い千切った。)

 

ライト(賢い奴だ。)

 

サトゥー(試射した時のこの弓矢の射程は3キロ。撃ち出された矢は音速を超える!)

 

ライト(・・・そこだ!!)

 

ライジングブラストペガサスが、ヒュドラの急所に命中した。ヒュドラが苦しむ。

 

サトゥー(よし!これでも喰らえ!!)

 

聖矢が音速を超えてヒュドラを貫いた。

 

ライト(ヒョエェー!)

 

サトゥー(予想外の威力だ!)

 

 

 

 

ライジングブラストペガサスと聖矢を受けた2体のヒュドラが倒れた。クウガは急いでマイティフォームに戻った。

 

ライト「ふぅ、倒せたみたいだ。」

 

サトゥー「いや待て。」

 

ライト「どうした?」

 

サトゥー「魔族の光点がレーダーに残っている。」

 

ライト「そう言えば、喰い千切ったヒュドラが居ない。」

 

サトゥー「ッ!墜落した双頭のヒュドラが!」

 

首を喰い千切ったヒュドラがまだ残っていた。だが首は2つに戻っていた。

 

ライト「成る程、どうやら自ら喰い千切った首を使って別のヒュドラを乗っ取ったみたいだ。」

 

サトゥー「もう1体の三つ首のヒュドラは、墜落した角度が悪かったのか死んでいるようだ。」

 

魔族ヒュドラ『まさか、本物の勇者が現れるとはナ。』

 

ライト「喋ったぞ此奴。」

 

サトゥー(此奴以外に魔族は居ない。憑依状態の者も存在しない。)

 

魔族ヒュドラ『だが、少々遅かったようだナ。この領内ヲ絶望に沈メ、領民達カラ集めタ恐嗟や怨念は全て、『邪念壺(カオス・ジャー)』に集めて瘴気に変えタ。』

 

ライト・サトゥー(へー。そんな事をしていたのか。)

 

魔族ヒュドラ『どうしタ勇者?その邪念壺(カオス・ジャー)が何処にあるのカ知りたくはないカ?』

 

ライト(マップ検索だ。)

 

サトゥー(あぁ。・・・逃げ出した領政府の高級文官の荷物の中にある。)

 

魔族ヒュドラ『最早追い付けぬゾ?邪念壺(カオス・ジャー)は貴様ら人族の手で聖なる祭殿に送られタ。』

 

サトゥー「そうでもないさ。それより祭殿って何か教えてくれないか?」

 

ライト「もし教えてくれるなら、お前を見逃してやる事も出来るが?」

 

魔族ヒュドラ『教えてやらヌ。足揚ケ勇者ヨ!『黄金の陛下』が復活すル!その時に失敗ヲ悔やメ!』

 

サトゥー(成る程、『黄金の陛下』とやらの復活に邪念壺(カオス・ジャー)が必要なのか。話から推察して、魔王復活の儀式に使うのだろう。・・・だが、策士策に溺れるだ。)

 

ライト「悔やむ必要は皆無だ。邪念壺(カオス・ジャー)は届かねえよ。」

 

 

 

 

邪念壺(カオス・ジャー)を運ぶ文官達は、国境近くで盗賊達に襲われて戦闘中。自分達の領内の治安を悪くして蔓延らせた盗賊達のせいで企みが失敗するなんて、まさに因果応報。

 

 

 

 

魔族ヒュドラ『何故断言出来るのダ?』

 

ライト・サトゥー「教えてやらん!」

 

サトゥー「精神破壊(ブラスト・マインド)!」

 

魔族ヒュドラ『ガァアッ!!!』

 

精神攻撃で精神が壊された。精神耐性スキル発動。

 

ライト「フッ!」

 

クウガが後ろで構える。

 

サトゥー(魔力を注いで強化!聖矢と違って、魔力の充填限界が来ない。)

 

魔族ヒュドラが逃げようとするが。

 

サトゥー「逃がすか!!」

 

ヒュドラに憑依した怨霊(レイス)がヒュドラから抜け出した。

 

サトゥー「怨霊(レイス)がヒュドラを不死の魔物(アンデッド)にしたのか。」

 

ジュラルホーンを振り下ろし、怨霊(レイス)を消した。

 

ライト「おい出て来い!死んだフリは通用しねぇぞ!」

 

 

 

 

『BGM:激闘』

 

魔族『よく気が付いたナ。』

 

 

 

 

ヒュドラの遺体から魔族の本体が現れた。レベル:36。

 

サトゥー(表示されているレベルが・・・つまり本体。これで本当に最後だ。)

 

ライト「おりゃあああああ!!!!」

 

マイティキックで倒そうとしたが、魔族が姿を消した。

 

ライト「消えた!?」

 

魔族『怖い怖イ。流石は勇者ダ。』

 

この魔族の下半身は捻角獣(ジュルラホーン)になっていた。

 

サトゥー(あの下半身は捻角獣(ジュルラホーン)・・・!)

 

ライト(ヒュドラの胃の中で仮死状態の捻角獣(ジュルラホーン)を隠していたのか。)

 

サトゥー(消えた動きは捻角獣(ジュルラホーン)の種族固有能力にある『短距離転移』のようだ。まずは厄介な捻角獣(ジュルラホーン)の体を破壊しよう!)

 

マジック・アローを一斉発射したが、魔族が持ってる怨魔盾(スクリームシールド)で防いだ。

 

ライト「超変身!!」

 

ジャンプしてドラゴンフォームに超変身し、マジック・アローを掴んでドラゴンロッドに変貌させた。

 

ライト「おりゃああああああ!!!!」

 

スプラッシュドラゴンも怨魔盾(スクリームシールド)で防がれた。

 

サトゥー(これを回収する為に転移したのか!)

 

すると魔族が飛び立った。。

 

サトゥー(あの方角はムーノ城!)

 

急いで聖矢を出して撃つが、魔族が何度も短距離転移して避ける。

 

ライト「野郎逃げんな!!」

 

サトゥー「短距離転移でムーノ市内に逃げられてしまった!」

 

ライト「サトゥー!乗れ!」

 

ゴウラムを召喚し、クウガがぶら下がり、サトゥーがゴウラムの上に乗って魔族を追跡する。

 

 

 

 

ムーノ城へ行くと。

 

サトゥー「あれは魔砲!」

 

魔族がムーノ城にあった魔砲に何かを始めた。

 

ライト「何する気だ!?」

 

魔砲が騒霊(ポルターガイスト)に変わった。

 

サトゥー「まさか器物まで不死の魔物(アンデッド)に変えられるとは!」

 

魔族『そこでムーノ市が焼き払われるのヲ、指を咥えて見ていロ。』

 

すると魔族が魔砲を持ち去ろうとする。

 

サトゥー(位置が悪い!周辺被害の少ないマジック・アローは怨魔盾(スクリームシールド)で防がれるし、この位置から聖矢を使ったら、近くにある城の本棟まで吹き飛ばしてしまいそうだ!)

 

魔族『嘗て数多の都市ヲ炎に沈めタ、忌まわしキ魔砲ノ威力ヲ思い出すがイイ!』

 

魔砲が巨大な大砲に変形した。

 

ライト「おいおいヤベエぞ!ゴウラム!スピードを上げろ!」

 

ゴウラムがスピードを上げて向かう。

 

サトゥー(聖剣の届く距離まで後9秒・・・どうする?)

 

魔族『源泉の魔力ガある限り、魔砲の砲弾ハ限りがなイ!!』

 

サトゥー(高威力の上に弾切れも無いのか!)

 

ライト(無限かよ!)

 

魔族『さァ、美しキ炎に怨嗟の声を上げヨ!我らガ王の復活の狼煙トなるのダ!』

 

サトゥー(ムーノ市の正門・・・!皆!)

 

ライト「ゴウラム!!」

 

サトゥー「止むを得ん!!」

 

ゴウラムから降りて聖矢を構える。

 

魔族『もうオソイ!!』

 

魔砲がエネルギーを集めるが、充填が止まった。

 

魔族『何っ!?源泉との接続が?』

 

ライト「どうなってんだ?」

 

サトゥー(都市核(シティ・コア)の間に男爵が!呪いの今日に打ち勝ったか!)

 

ライト「サトゥー!アレをぶっ壊すには普通の武器でも良いんじゃねぇのか?」

 

サトゥー「よし!ハァッ!!」

 

ライト「おりゃあああああ!!!」

 

ドラゴンロッドと槍を同時に投げ、魔砲を破壊した。魔族が短距離転移で逃げようとする。だが、ムーノ城の結界によって逃げられない。

 

魔族『ば!馬鹿ナ!?』

 

 

 

 

アリサ『都市核(シティ・コア)の防御壁は、上級魔族の攻撃だって何度か防げるらしいわ。』

 

 

 

 

以前にアリサから教えて貰った言葉を思い出した。

 

サトゥー「ならば城に被害が出るまい!」

 

ライト「サンキューアリサ!超変身!」

 

ゴウラムの上でマイティフォームに超変身して大ジャンプする。下ではサトゥーが聖矢を構えてる。

 

魔族「!?」

 

ライト「おりゃあああああああ!!!!!」

 

魔族『ギャアアアアアア!!!!』

 

マイティキックが魔族の頭部に命中し、封印エネルギーが流し込まれる。

 

サトゥー「これでチェックメイトだ!」

 

放たれた聖矢が魔族を貫いた。ムーノ市を舞台にした魔族の陰謀がここに潰えた。魔族の支配から解放へ。

 

 

 

 

『BGM:戦士』

 

魔族を倒した2人は、残りのゴブリン達を倒しに向かう。

 

 

 

ミーア「バルーン!!」

 

正門の前では、アリサ達が侵入したゴブリン達と戦っていた。

 

ポチ「とーなのです!」

 

ゴブリン『ギィッ!!』

 

離れた所から石を投げたが、ナナの持つ盾で防がれた。

 

アリサ「マインド・ブロー!!」

 

ゴブリン達の精神を攻撃した。

 

エレナ「ロゼッタ!」

 

ロゼッタ「お姉ちゃん!」

 

高速回転斬りで、混乱してるゴブリン達を一網打尽。そこにクウガと仮面を被ったサトゥーが駆け付けた。

 

ラカ『カリナ殿!』

 

カリナ「ラ・・・ライト殿!と・・・何者!?」

 

サトゥー「勇者さ。」

 

「腹話術」スキルを使って言った。

 

サトゥー(ショート・スタン!)

 

気絶魔法でゴブリン達を気絶させ、サトゥーが巨大な岩石を持ち上げてゴブリン達を押し潰した。これを見たカリナ達が唖然とした。

 

ライト「これで終わったか。」

 

サトゥー「令嬢よ。男爵殿に領内の魔族は全て滅ぼしたと伝えろ。」

 

ライト「次は。」

 

塔に向かって大ジャンプした。

 

 

 

 

塔の上。

 

ハウト「!」

 

サトゥー「よく守ったな。」

 

ライト「後は任せろ。」

 

サトゥー『ショート・スタン!!』

 

気絶魔法で周辺のゴブリン達を一斉に気絶させた。

 

サトゥー『マジック・アロー!』

 

マジック・アローを一斉発射し、正門の外のゴブリン達を倒した。

 

サトゥー(よし、正門の外に居たゴブリンとゾンビを潰し終えた。)

 

 

 

 

 

 

一方、ゴブリンの大群のど真ん中に。

 

リカルド「大方片付いたかもな。」

 

ジーク「このまま一気に行けそうだ。」

 

タスク「一気に畳み込むぞ!フッ!!」

 

オルタリングの左右のスイッチを同時に押し、トリニティフォームへ強化した。両手にストームハルバードとフレイムセイバーを握って走り出す。

 

 

 

 

塔の上では、サトゥーがさっきカリナに告げた同じ内容をハウトにも伝え、男爵の下へ報告に行くように伝えた。これは2人をサトゥーが運び込まれた宿に行かせない為でもある。

 

 

 

 

その後クウガとサトゥーは市外に出て、魔族の言い残した邪念壺(カオス・ジャー)を回収する為にムーノ市から7キロ程の山中にある盗賊のアジトにやって来た。

 

そこでは、盗賊に襲われた官僚達は護衛と共に惨殺されており、金目の物を根刮ぎ奪われていた。しかしその凶行を行った盗賊達も、好奇心に負けて『邪念壺(カオス・ジャー)』の蓋を開けてしまったらしく、恐怖を浮かべた顔で全員変死していた。

 

ライト「酷い有様だ・・・」

 

サトゥー「ストレージに回収。」

 

邪念壺(カオス・ジャー)をストレージに回収。

 

ライト「おい、彼奴らこのまま放置してたらアンデッドになりそうだぞ。」

 

サトゥー「それもそうだな。」

 

魔法を駆使して盗賊達を火葬した。勿論盗賊達が溜めていた宝も回収した。

 

サトゥー「ムーノ市の復興に役立てて貰おう。」

 

しかしムーノ市周辺にゾンビにされた遺体と魔物の死骸が転がっている。

 

サトゥー「このまま放置して屍毒が出ても困る。ここはチートなマップとストレージに頼るか。」

 

ライト「頑張れ。」

 

縦横無尽に駆け抜けてストレージに回収。

 

サトゥー「中々疲れた。」

 

ライト「ご苦労さん。」

 

サトゥー「魔物の屍骸は良いとして、遺体は市内の遺族達に返還すべきだろう。」

 

するとそこに。

 

タスク「おーーい!」

 

ライト「おぉ!お前ら!」

 

残りのゴブリン達を倒し終えたタスク達と合流した。

 

ジーク「全部片付いたぜ。」

 

サトゥー「ありがとう。早速で悪いけど、頼めるか?」

 

リカルド「何をだ?」

 

ストレージ内で遺体を生前の所属別に分け、ライトとタスクとジークとリカルドが落とし穴(ビット)の魔法で作った深さ70Cm程の穴の底に並べた。

 

サトゥー「火葬するなり埋葬するなり、後は遺族達に任せよう。」

 

タスク「ーーーーーーーー。」

 

亡くなった兵士達に祈りを捧げる。

 

 

 

 

 

 

『BGM:世界』

 

ライト・サトゥー・タスク・ジーク・リカルド「ただいま。」

 

リザ「お帰りなさいませ。ご主人様。」

 

宿に戻ると、皆が出迎えてくれた。

 

タマ「おかえり〜!」

 

ポチ「心配したのです!」

 

この2匹はサトゥーにがっちり抱き付いてぐりぐりする。

 

サトゥー「ごめんごめん。」

 

サヤ「兄さん!お帰りなさい!」

 

ジーク「ただいまサヤ。」

 

クレア「お兄ちゃん!」

 

リカルド「クレア!」

 

ドロシー「2人共お帰りなさい。」

 

ローズ「お疲れ様。」

 

メイリン「お怪我は無かったですか?」

 

ライト「いや、無傷だ。」

 

タスク「俺はちょっと体痛めただけだ。」

 

ポチ・タマ「すぴー・・・」

 

2匹は寝てしまい、サトゥーとリザがベッドに寝かせる。

 

ルル「ご主人様。これ。」

 

預かっていたストレージバッグをサトゥーに返した。

 

サトゥー「よく頑張ったね。ルル。」

 

褒めてルルを撫でる。

 

ミーア「勇者?」

 

サトゥー(行商人なのは嘘で、本当は勇者なのかと問いたいのかな?)

 

アリサ「ミーアは教える前から正体を見抜いていたわよ。精霊が教えてくれたんだって。」

 

耳元で言いながらサトゥーの耳を舐める。

 

サトゥー「耳を舐めるのは止めろ。(精霊とは、ドライアドの事かな?)」

 

前に「揺り籠」で勇者の称号を付けたままドライアドに脱出を手伝って貰ったから、その時に知られたのだろう。

 

ナナ「マスターはミーアを救う為に前マスターと戦い、勇者の称号と聖剣を得たのですと解説します。」

 

ミーア「ん。」

 

サトゥー(事実とは少し違うが、ミーアはその説明に満足してくれたようなのでそう言う事にしておこう。)

 

他の皆に勇者の正体を口止めしておく。

 

アリサ「タマとポチにはまだ知らせていないわよ。」

 

リザ「2人が大人になるまでは・・・」

 

エレナ「勿論秘密にしておくわ。」

 

ロゼッタ「勇者サトゥー様との秘密ね。」

 

ティア「分かった!」

 

アイーダ「OK!」

 

教えるか迷ったが、話す必要が出来るまで秘密にする事にした。因みに森巨人達はライト達が盗賊退治に行っている間に大森林に帰ったそうで、挨拶は出来なかった。今日はこのまま門前宿に宿泊する事にした。

 

ナナ「マスター。魔力供給を依頼します。」

 

サトゥー「悪い。明日の朝になったら供給するから。流石に疲れた。ポーションで我慢してくれ。」

 

ナナ「しゅん・・・」

 

 

 

 

 

 

『BGM:休息』

 

翌朝。ライト達は迎えに来た香里奈に連れられて、ムーノ城の謁見室を訪れた。

 

ムーノ男爵「サトゥー君。ライト君。カリナの命を救った事に父として深く感謝する。また、魔族討伐に多大なる貢献を果たしてくれた事に領主として礼を言う。」

 

ニナ「私からも礼を言う。男爵領の危機を救ってくれて感謝している。」

 

ムーノ男爵「さて、論功行賞は後で行うんだが、君達の功績は実に大きい。勲章を与えるくらいでは足りない。この男爵領の権限で与えられる褒美と言えば・・・」

 

ニナ「美女か爵位だ。あんた達は何を望む?」

 

褒美は、爵位か美女の2つ。

 

サトゥー「申し訳ありませんが、どちらも不要です。」

 

ライト「俺達は勲章だけで充分だ。」

 

ニナ「えらく欲が無いね。」

 

サトゥー「欲が無い訳ではありませんよ。私達の望みは、この目で世界を見て回る事なのです。領地の為に働け無い貴族など塵芥以下でしょう?」

 

ライト「それに俺達は娘を貰うには若過ぎる。」

 

ニナ「成人しているなら可笑しくはないだろう?後ろの娘達は嫁じゃないのか?」

 

ライト「嫁・・・!?」

 

後ろから美女達の圧を受ける。

 

ライト(圧に押される・・・)

 

サトゥー(ここは世のハーレム系主人公達を見習って、鈍感さを演出しよう。)

 

ライト「此奴らは皆家族や仲間のような者だが、嫁は居ない。」

 

カリナ「ホッ。」

 

ニナ「なら、カリナ様はどうだい?少し薹が立っているが、美人で安産型だ。丈夫な子供を生んでくれるよ?」

 

サトゥー「平民の身分で、男爵令嬢を嫁に望むなんて・・・ハッ!(ソルナ嬢の恋人のハウトが平民だって事を忘れていた。危ない危ない。)」

 

ライト「俺達には恐れ多い。それに、世界を旅する間は嫁に貰うつもりはない。」

 

ニナ「そうかい・・・」

 

彼女はムーノ男爵と話し合った。

 

ニナ「よしサトゥー。ライト。君達を『名誉士爵』に叙爵する。」

 

サトゥー「ニナ様・・・?」

 

ライト「名誉士爵・・・?」

 

ニナ「君達に領地の仕事をさせる気はない。君達の任務はムーノ男爵領の家臣として、様々な土地を巡って貰う事だ。勿論、間諜な真似事をしろと言ってる訳じゃないよ。」

 

サトゥー「よく判らないのですが、ニナ様は私達に何をお求めでしょう?」

 

ニナ「ムーノ男爵領が『呪われた領地』と噂されているのは知っているかい?」

 

ライト「あぁ。噂は知ってる。だが理由までは知らない。」

 

ニナ「この地を訪れた貴族は必ず不幸になると言われているのさ。ムーノ男爵よりも前に、この地の領主に名乗り出た貴族は多かったんだが、その殆どが変死は怪死してね。おまけにムーノ男爵就任後に客として訪れた貴族も、その殆どが体調不良を訴えたり、床に臥せったりと碌でもない目に遭ってね。そのせいで『呪われた領地』なんて噂が立っちまったのさ。」

 

サトゥー(前者はゼンか、その配下が暗躍したみたいだし、後者は『都市核(シティ・コア)の間』に侵入しようとして、ゼンの遺した呪いで酷い目に遭ったのだろう。)

 

ライト「つまり、ムーノ男爵領が安全だと、周囲に宣伝するのが俺達の仕事と言う事か?」

 

ニナ「その通りだ。噂を払拭しなければ、貴族籍にある人材を勧誘する事も出来ないからね。それを君達に爵位を与える必要があるんだよ。あれだけの功績を立てた人間に勲章だけしか与えないケチな領地だと噂が立ったら困る。勿論君達がそんな事を吹聴する事は思っていない。だが、口さがない連中は何処にでも居るのさ。まぁそんなに身構えなくて良いさ。名誉士爵なんて大したもんじゃない。貴族の最下級だし、門閥貴族連中にはエセ貴族扱いされる程度だからね。だけど・・・あんた達の役には立つはずだよ?」

 

ライト・サトゥー「・・・・」

 

ニナ「この領地や隣のオーユゴック公爵領は兎も角、北の領地じゃ亜人に対する差別が根強いだろ?君達が名誉士爵になれば平民からは貴族様として扱って貰える。つまり、君達の奴隷達も貴族様の所有物として丁重に扱って貰える訳だ。下手な平民よりは扱いが良くなるはずだよ。」

 

ライト(それは魅力的だな。)

 

サトゥー(色白拒否されないだけでも価値がある。)

 

結局それが決め手となり、ライトとサトゥーはムーノ男爵から名誉士爵の位を賜る事になった。

 

 

 

 

『BGM:安穏』

 

その日から彼らはムーノ城を与えられ、叙爵までの期間をムーノ城で暮らす事になったのだが、中々濃い日々だった。

 

1・砦跡や逃亡農奴の事をニナ女史に相談したら、何故かライトとサトゥーの別荘や使用人として譲渡されていたり。

 

2・重罪を犯した兵士の捕縛や横領役人が隠匿した財産を探すのを手伝わされたり。

 

3・ムーノ侯爵の隠した財産と同額の金貨をこっそりと『銀仮面の勇者』名義でプレゼントしたり。

 

4・セーリュー市のゼナへ砦跡の怨霊(レイス)退治の話を手紙で書いて送ったり。

 

5・サトゥーが全額費用を出して、メイド達にヴィクトリアンなメイド服を作って制服として採用して貰ったり。

 

6・リカルドとクレアが恩師と再会を果たしたり。

 

7・タスクとルルと一緒に城の料理長から料理の基礎を教えて貰い、そのお礼に唐揚げやマヨネーズなどのレシピを布教したり。

 

8・リザ達の訓練を兼ねて、盗賊退治に赴いた折に戦記モノの主人公のように、義賊みたいな盗賊団を調調伏して領軍を招いたり。

 

9・ガボの実畑をムーノ市内に作る労働力として、魔物の肉などの食糧や空き室だらけの兵舎を住居に提供する事を対価に、スラム街の住人を雇用したり。

 

10・ポチやタマやサヤと一緒にソルナ嬢のお茶会で、勇者研究家の顔を持つムーノ男爵のお話を聞かせて貰ったり。

 

11・魔法屋で新しい巻物(スクロール)が手に入らなかったものの、男爵のはとこの子爵が国内唯一の

巻物(スクロール)工場を経営している事が判明して、紹介状を書いて貰ったり。

 

12・場内の誰も使わない工房を借りて、色々な工作をしたり、新しい馬車を作ったり。

 

13・ヒュドラの素材を使ったハンググライダーに乗って巨人の里へ赴き、助力の礼を告げに言ったり。

 

14・前に鼬人族の漁師に頼まれていた魔物を退治して、対価の船を貰ったり。

 

15・帰りに寄った山小屋でコボルトの娘が置いて行った礼状と報酬から、無事に決勝を発掘出来た事を知ったり。

 

16・最後にムーノ市前の川の上流にダムを作っていた魔物を退治して、川の流れを元に戻したりした。

 

ライト「流れが良くなったな。」

 

サトゥー「これでムーノ市前の農地も耕作がしやすくなるだろう。」

 

また、ニナ女史には貴族の爵位についても色々教えて貰った。前に疑問に思っていた爵位の上下だが、やはりサトゥーの知識通り、子爵の方が男爵よりも偉かった。

 

 

 

爵位一覧。

 

1位・公爵

2位・侯爵

3位・伯爵

4位・子爵

5位・男爵

6位・士爵

 

 

 

 

一代限りの『名誉貴族』も建前上は『永代貴族』と同列に扱われるそうだ。では、何故ムーノ男爵の執政官がニナ名誉子爵なのかと言うと、ムーノ男爵が『領主』である事が理由らしい。と言うのも、シガ王国では、『領主』は本来の位に拘らず、『伯爵』以上の扱いを受ける慣習があるそうだ。

 

サトゥー「これは恐らく都市核(シティ・コア)のせいに違いない。」

 

ライト「また1つ賢くなったぜ。」

 

そして今回、都市核(シティ・コア)を掌握した。ニナ女史によると、『本物の領主となった』ムーノ男爵は、次の王国会議で正式に『伯爵』に陞爵する事が確定している。

 

サトゥー「そうなれば、このややこしい逆転現象も解消されるだろう。」

 

 

 

 

ムーノ城内。緊急を要する事案がようやく片付き、2人の叙爵の儀式の準備が進んでいる所で。

 

ニナ「君達の『家名』だが、希望はあるかね?」

 

サトゥー「家名ですか?」

 

ライト「俺達の?確か名誉貴族は一代限りなんだよな?家名が必要なのか?」

 

ニナ「確かに一代だけだが、意外に何代も続けて名誉貴族に叙される家は多いんだよ。」

 

ライト「へぇ〜。」

 

アリサ「一代限りの成り上がりの貴族と言っても、貧乏貴族や没落貴族に比べたら、よっぽどお金があるもの。領地によっては爵位をお金で買えたりするし、子供の教育費が充実しているからね。」

 

今アリサは、事務書類の手伝いを経て、ニナの補佐のポジションをゲットしてる。経理が得意。

 

サトゥー「アリサはお役に立っていますか?」

 

ニナ「あぁ。このまま執政官補佐として残していって欲しいくらいさ。」

 

アリサ「あらダメよ?私にはご主人様に身も心も捧げているんだから☆」

 

ライト「おいおい。」

 

ニナ「それはさておき、家名の件。すぐに決めろって言っても無理だろう?2・3日やるからその間に決めな。」

 

アリサ「『タチバナ』とかお勧めよ!」

 

ライト(アリサの前世の苗字か。)

 

サトゥー「それは遠慮する。」

 

ニナ「そうだね。タチバナ士爵は確か居たはずだよ。」

 

ライト「実際居るんだ。」

 

ニナ「使える家名かどうかは、文官のユユリナに確認しな。王立学院で紋章学を修めているから私より詳しいはずだ。」

 

サトゥー「判りました。ある程度候補が出来たら確認してみます。」

 

 

 

 

廊下。

 

ライト「家名・・・」

 

サトゥー「家名・・・かぁ。ライトは家名思い付いたかい?」

 

ライト「ライト・アイラ。俺の苗字だ。」

 

サトゥー「ライト・アイラ・・・しっくり来るな。」

 

ライト「お前の本名はどうだ?」

 

サトゥー「サトゥー・スズキ・・・佐藤鈴木・・・」

 

ライト「て・・・適当過ぎる・・・」

 

サトゥー「それに俺は名前の付け方が適当だし、真面な家名にする為に、皆からアイデアを募ってみるか。」

 

ライト「成る程。」

 

 

 

 

タマ「ふぁめ〜?」

 

ポチ「カメさんは美味しいのです!」

 

サトゥー(そもそも『家名』の意味が判っていないようだ。)

 

ライト「サヤはどうだ?」

 

サヤ「う〜ん・・・ごめんなさい、思い付きません・・・」

 

ソルナ「家名ですか?そうですわね・・・カリナを娶ってくれるなら、『ドナーノ」の名を継いでくれても良いですわよ?」

 

ドナーノと言う家名は、男爵がムーノと言う家名を継ぐ前に使っていたものらしい。

※ドナーノ准男爵家の爵位持ち。

 

サトゥー「それは畏れ多いので遠慮致します。」

 

ソルナ「まぁ。カリナは前途多難ね。」

 

 

 

 

キッチン。

 

サトゥー「悪いけど、通してくれるかい?」

 

ライト「おーい居るかー?」

 

メイドA「あ!士爵様!」

 

メイドB「ささっ!どうぞ!」

 

料理長「おや、おかえり士爵様。」

 

ルル「お帰りなさいませ。ご主人様。」

 

タスク「ようお前ら。」

 

ライト「何作ってんだ?」

 

タスク「あぁ。ニナ女史に呼び出されるまでに、猪肉を使ったトンカツを揚げているんだ。」

 

ライト「おぉ、美味そう!」

 

サトゥー「ルルのも良い色だね。でも、ちょっと火が強いよ。もう少し弱くしないと、外が真っ黒になっちゃうよ?」

 

ルル「あぁ、ごめんなさい。」

 

ゲルト料理長「見ただけでよく温度まで判るね。」

 

揚げたトンカツをサトゥーが切る。

 

サトゥー(衣は真っ黒だが、一応食べられるだろう。)

 

ゲルト「どうする?あの欠食メイド共に始末させるかい?」

 

メイドB「はいはい!ちょっとくらい失敗していても大丈夫です!」

 

メイドA「士爵様のお料理なら何だって!」

 

真っ黒のトンカツをメイド2人に与えた。

 

メイドB「やったー!1人2個だからね!」

 

メイドA「美味しい〜!」

 

メイドB「ちょっとエリーナ!1人でマヨをそんなに付けないでよ!!」

 

エリーナ「良いじゃないっすか!!」

 

すっかりマヨラーになってしまったこの2人。

 

ゲルト「あんた達!騒ぐならもう試食させてやらないよ!!」

 

エリーナ・メイド「ごめんなさい!ゲルトさん!」

 

タスク「あの2人、仲良いな。」

 

ライト「賑やかだねぇ〜。」

 

ゲルトとルルとタスクが次のトンカツの準備を始める。ライトとサトゥーもそれを手伝いながら、ルルに家名の相談をしてみる。

 

ルル「家名ですか?それなら『クボォーク』は如何でしょう?」

 

タスク「クボォークって、昔滅ぼされた亡国の名前か。」

 

サトゥー「流石にクボォークはマズイよ。クボォーク王国を侵略した国に喧嘩を売るようなモノだしね。」

 

ライト「実際にそう名乗ったら、そいつらに殺されるかもな。」

 

ルル「ダメですか・・・あっ・・・いえ、何でもありません。」

 

その後もルルに家名の話の続きを促すと、ある名前を勧めた。

 

ルル「ワタリ。」

 

ライト「ワタリ?」

 

ルル「私の曽祖父の姓なんです。遠い遠い国の出身だったのですが、私の生まれたクボォーク王国では、貴族以外は家名を名乗るのが禁止されていたので、誰も使っていなかった名前なんです。」

 

ライト「クボォーク王国って結構シビアな国なんだな。」

 

サトゥー(ルルの曽祖父は、日本人と言う話だったま。サトゥー・ワタリ。そんなに悪くないかな?)

 

ライト「タスクは?何か提案あるか?」

 

タスク「ギルモアはどうだ?」

 

ライト「ギルモア?」

 

タスク「俺の母の旧姓だ。」

 

サトゥー「(サトゥー・ギルモア。これも悪くないかな?)採用するかは判らないけど、候補の2つに入れさせて貰うよ。」

 

ルル「はい!!」

 

タスク「分かった。」

 

 

 

 

外に出て、洗濯を干してる場所にミーアが居た。音楽を奏でている。

 

ミーア「サトゥー。ライト。」

 

サトゥー「やぁ、ミーア。」

 

ライト「ようミーア。綺麗な音色だな。」

 

ミーア「ん。」

 

彼女にも家名について相談してみた。

 

ミーア「ボルエナン。」

 

ライト「お前の家名かよ。っと言うより氏族の名前だな。」

 

サトゥー「流石に氏族の名前はダメだよ。エルフの偉い人に怒られちゃう。」

 

ミーア「むぅ。」

 

不機嫌になって頬を膨らます。そんなミーアに試作品のクレープを差し出した。

 

サトゥー(ムーノ城のオーブンが使える間に、色々とお菓子作りにもチャレンジしておこう。)

 

しばらくすると。

 

ナナ「マスター。帰還しましたと報告します。」

 

リザ「ご主人様。ライト様。加工の終わった羽毛を受け取って参りました。」

 

ローズ「ライト。」

 

メイリン「ライトさん。」

 

ライト「おう、ご苦労さん。」

 

羽毛布団に使う為の鳥の羽の処理を市内の職人に依頼していた。

 

サトゥー「あぁ、ありがとう。」

 

ナナ「ふわふわで素敵です。」

 

メイリン「もうもふもふしてます。サヤさんと同じみたいに。」

 

ライト「お前サヤに懐いてんのか?」

 

2人は彼女達に家名の話をしてみた。

 

ナナ「『ナガサキ』と推挙します。前マスターの姓です。」

 

リザ「『キシュレシガルザ』は如何でしょう?私の氏族ですが、名乗る者は居ないはずです。」

 

ローズ「パスクゥムはどうかしら?私達の氏族だけど、あんまり使う事がないの。」

 

メイリン「どうでしょうか?」

 

サトゥー(サトゥー・ナガサキ。サトゥー・キシュレシガルザ。サトゥー・パスクゥム。あまりしっくり来ないなぁ。)

 

???「リザ殿。ナナ殿。これか訓練を始めるが一緒にどうだ?」

 

そこに現れたのは。

 

ゾトル「これは士爵様。ご一緒に如何ですか?」

 

サトゥー「ゾトル卿。」

 

このゾトルとは、リザと一緒に盗賊狩りに行った時に出会い、苦戦を演じてから打ち倒した相手だ。彼や彼の部下は、魔族宰相の残酷な命令や、同僚達の腐敗に耐えられなくて出奔し、領内を通行する商人の護衛をしたり、村落や街の依頼を受けて魔物を退治したりしていたらしい。盗賊と言うよりは、傭兵団の方が相応しいが、彼を危険視した腐敗官僚達の罠にかかって、盗賊として指名手配されてしまったそうだ。今では彼の部下共々、男爵領の兵士として再就職している。

 

サトゥー「いえ、用事があるので。訓練は遠慮しておきます。」

 

ゾトル「次は絶対ですよ。そうだ、ハウトをみかけたら練兵所に来るように言って下さい。」

 

ライト「オッケー。」

 

 

 

 

食堂。

 

ハウト「家名かい?僕の村には貴族が居なかったから、家名とか言われても判らないよ。」

 

今のハウトは勇者としてではなく、従士見習いとしてムーノ男爵に仕えている。彼の偽聖剣ジュラルホーンも、物品鑑定によって呪われた魔剣だと言う事が判明したので、封印庫に収納されてしまっている。勇者ではなくなったハウトだが、ソルナとの仲は相変わらず。彼女を妻に迎える為に、正騎士を目指して特訓中のようだ。

 

カリナ「見付けましたわ!」

 

そこにカリナがやって来た。

 

カリナ「今日こそ一緒に訓練して頂きますわよ!」

 

ラカ「ハウト殿も一緒とは丁度良い。」

 

ライト「何だ?まぁた礼儀作法の先生から抜け出したのか?」

 

カリナ「ち、違いますわ!今日は戦闘訓練の日なのですわ!」

 

ハウト「カリナ様にも相談してみたらどうだい?」

 

カリナ「私に相談ですの?」

 

ライト「あぁ。サトゥーの家名について相談したいんだ。」

 

カリナ「家名を迷ってらしたの?なら、良いのがありますわ。」

 

サトゥー「どんな名前ですか?」

 

カリナ「ペンドラゴンはどうかしら?勇者様の名前ですのよ。」

 

ユユリナ「あの〜。それって架空の人物じゃなかったですか?」

 

割り込んで来た文官のユユリナ。シチューを食べてる。

 

サトゥー(この子が文官のユユリナだ。ロリっ娘・・・)

 

カリナ「そうよ。私の大好きなお話の勇者様なの。竜に乗って旅をして、神々の用意した七つの試練を乗り越えて、最後に大魔王を倒す英雄譚なのですわ。」

 

サトゥー(アーサー王の物語とギリシャ神話が混ざってる。)

 

ライト(色々クロスオーバーし過ぎだな。)

 

サトゥー「竜に乗るのですか?」

 

カリナ「えぇ!翼竜ワイバーンなんかじゃなく、赤竜ウェルシュに乗るんですのよ。」

 

サトゥー(ペンドラゴンか・・・アーサー王の父親の名前だっけ?竜退治の英雄だった気がする。意外に良いかも使れない。)

 

カリナの提案が最有力候補に!

 

 

 

〜ツヅク〜




         キャスト

       ライト:山崎大輝

      サトゥー:堀江瞬
        ポチ:河野ひより
        タマ:奥野香耶
        リザ:津田美波
       アリサ:悠木碧
        ルル:早瀬莉花
       ミーア:永野愛理
        ナナ:安野希世乃
      ロゼッタ:上田麗奈
       エレナ:山本希望
       ダリー:村瀬歩
       ジーク:相葉裕樹
        サヤ:大野柚布子
      アイーダ:日高里菜
       ティア:小倉唯
       タスク:小林裕介
      ドロシー:山村響
       ローズ:藤田咲
      メイリン:佐藤亜美菜
      リカルド:細谷佳正
       クレア:桜川めぐ

   カリナ・ムーノ:川澄綾子
        ラカ:髙階俊嗣

       ハウト:狩野翔
      ユユリナ:青山吉能
     ムーノ男爵:田中進太郎
        ニナ:湯屋敦子
       ソルナ:衣川里佳
       ゾトル:小林康介
       ゲルト:定岡小百合

      エリーナ:長野佑紀
       メイド:小若和郁那

        魔族:浜田洋平

次回「家名」

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