デスマーチからはじまる異世界空我   作:naogran

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短角魔族を倒し、晩餐に招待されたライト達。
後日、大型船に乗って出航した。


DEATH MARCH68「大河」

『BGM:安穏』

 

タマ「ただいま〜!」

 

ポチ「なのです!」

 

走って来たポチとタマがサトゥーに飛び込んだ。他の皆も戻って来た。

 

サトゥー「はい。おかえり。」

 

タスク「ほら2人共。水分を摂れ。」

 

2匹に果実水を差し出した。

 

タマ「しゅわしゅわ〜!」

 

ポチ「口の中でプチプチなのです!」

 

するとアリサがサトゥーの果実水を取って飲んだ。

 

アリサ「おおぅ!炭酸じゃない!うーん!久々の喉越しね〜!」

 

ミーア「ずるい。」

 

侯爵領では、天然の炭酸水が採れるらしい。大河沿いの都市では比較的安価な物らしい。

 

アリサ「あ!」

 

ミーア「ごくごく。」

 

果実水を奪われた。

 

タスク「取り合いするな。テーブルの上にまだあるぞ。」

 

アリサ「判ってないわねぇ〜。タスク。」

 

ミーア「ん。朴念仁。」

 

タスク「な、何でだ?」

 

ライト「気にすんな。」

 

サトゥー「酷い言われようだ・・・」

 

そんな中ルルは果実水を注いであげてる。

 

サトゥー「ルル。注ぐ量は半分位にね。」

 

ルル「は、はい!」

 

しかし大量に注いでしまった。

 

ルル「わ!わわ!」

 

空かさずサトゥーがその果実水を飲んだ。

 

サトゥー「これで大丈夫。」

 

ルル「ありがとうございます。ご主人様。」

 

ドロシー「サトゥー。ジッとしてて。」

 

ハンカチでサトゥーの口周りを拭いてあげた。

 

アリサ「ドロシー。ささ、ハンカチの処分は私めが・・・」

 

ドロシー「何言ってるのよ。すぐに洗うわよ。」

 

洗浄魔法でハンカチを洗った。

 

アリサ「むぅ!」

 

サヤ「兄さん!この果実水美味しいです!」

 

ジーク「本当だな!こんな飲み物初めてだ!」

 

ライトがナナのグラスに果実水を注いであげた。

 

ナナ「マスターに感謝を。」

 

タマ「注意1秒〜!」

 

ポチ「プチプチするから注意するのです!」

 

ナナ「両機の助言を受託。注意すると報告します。」

 

果実水を飲んだ。

 

ナナ「マスター!!」

 

ライト「ん?どうした?」

 

ナナ「マスター。この果実水は生きていると報告します。」

 

ライト「ただの炭酸だ。プチプチするのは化学反応だ。」

 

カリナ「サ・・・ペンドラゴン卿。私にも1杯戴けないかしら?」

 

サトゥー「えぇ。すぐに注ぎますね。」

 

サヤ「私がやります。」

 

タマ「お隣り〜!」

 

ポチ「なのです!」

 

ソファーに座ったサトゥーの左右にポチとタマが座った。

 

アリサ「私膝の上!」

 

膝の上にアリサが乗った。

 

ミーア「むぅ。」

 

怒ったミーアがサトゥーの髪を毟った。

 

サトゥー「ミーア、髪を弄るのは止めてくれ。」

 

ミーア「・・・ん。」

 

今度はサトゥーの耳を弄る。

 

サトゥー(そう言う事は大人になってからして欲しい・・・)

 

タスク「本当懐かれてるな。サトゥーは。」

 

メイリン「何か羨ましいです。」

 

ローズ「何で?」

 

カリナ「こんな昼間からベタベタするなんて破廉恥ですわ!」

 

サヤ「あの、カリナ様。どうぞ。」

 

果実水をごっくんと飲んだ。

 

全員(あ!)

 

人生初の炭酸飲料を口にしたカリナは、盛大の果実水を噴き出した。噴き出した果実水が周囲に飛び散った。更に果実水が入ったグラスは、カリナの胸にバウンドし、ナナの胸に飛んで濡らしてしまった。

 

ライト・サトゥー(あ〜あ。)

 

タスク「お前達大丈夫か?タオルを使え。」

 

ルル「ナナさん!こんな場所でボタンを外して拭き始めちゃダメです!」

 

ナナ「ですがルル。衛生的に早く果実水を除去すべきだと主張します。」

 

ミーア「ダメ。」

 

サトゥー「ナナ。命令だ。部屋に行って着替えて来る事。身体はその時に拭きなさい。」

 

ナナ「・・・マスターの命令を受託。」

 

ライト「ドロシー。一緒に行ってやれ。濡れた服を乾かすようにな。」

 

ドロシー「えぇ。」

 

部屋へ行く2人をドロシーが同行する。

 

サトゥー「あ。カリナ様も部屋でお着替えになって下さい。」

 

カリナ「え、えぇ。」

 

ラカ『カリナ殿。我も洗浄を希望する。』

 

サトゥー(淑女らしくない失敗に落ち込んでいるようだ。)

 

タスク「ルルとナナは怒ってないぞ。そのままでは目のやり場に困る。部屋で着替えてくれ。」

 

カリナ「!!」

 

急いで部屋へ直行した。

 

 

 

 

階段の入り口でカリナがルルとナナに謝る声と、カリナを慰めるドロシーの声を聞き耳スキルが拾った。零れた果実水をタスクとローズとメイリンが洗浄魔法で綺麗にした。

 

 

 

 

『BGM:世界』

 

しばらく航行していると。

 

アリサ「見て見て!人魚人魚!」

 

海面に人魚が見えた。

 

タスク「あの人魚は鰭人族。水棲の亜人だ。」

 

ライト「人魚の亜人とは面白いな。」

 

貝や海老などを獲って、小船の上に居る人族へ運ぶのが主な仕事。

 

添乗員「士爵様!水産物をご所望ですか?小船を呼び寄せましょう!」

 

ライト「何か水産物を買ってしまう方向になっちまったな。」

 

 

 

 

リザとタスクを連れて、舷側の昇降機へ移動。昇降機のゴンドラで水面付近まで降りた。

 

ライト(お盆位の貝に、伊勢海老サイズの海老。2メートル位のタコ。)

 

サトゥー(確かタコは淡水に生息しないはずなんだが・・・まあここは異世界だし。)

 

リザ「こ、この奇妙な生き物は食用なのですか?」

 

ライト「リザは初めてか。」

 

タスク「此奴はタコだ。見た目はアレだけど、美味いぞ。」

 

添乗員「士爵様。如何程買い求めましょう?」

 

サトゥー(人数分の海老と貝の個数。タコも3匹程あれば昼食には十分だろう。)

 

ライト「タコ3匹追加。」

 

添乗員「え・・・!?」

 

添乗員によると、他領の者や貴族はタコを忌避するので珍しいそうだ。

 

 

 

 

買ったタコにポチとタマが苦戦する。

 

タマ「タコ〜!」

 

ポチ「此奴めなのです!」

 

タコの足を齧る。

 

ジーク「やはりしつこい吸盤だな此奴。」

 

桶から逃げ出すタコをジークとポチとタマが捕まえに行ったが、職種に噛み付かれて苦戦してる。

 

サトゥー(そろそろ助けるか。)

 

ミーア「サトゥー!ライト!」

 

だがミーアがタコの足に絡まってしまった。

 

アリサ「エロフ来た!!」

 

ライト「助けてやれよ!」

 

すぐに救出。同時にルルとナナとカリナとドロシーが戻って来た。

 

ミーア「べたべた・・・」

 

タスク「大丈夫かミーア?柔洗浄(ソフト・ウォッシュ)!」

 

濡れてしまったミーアの服を洗浄。

 

タスク「乾燥(ドライ)!」

 

すぐに乾かした。

 

ミーア「タスク。感謝。」

 

ポチ「助けてなのです!!」

 

メイリン「きゃあああ!!」

 

タコがポチとメイリンに墨を吐いた。今度は近くに居たナナに足を絡ませた。

 

ナナ「マスター!魔法の矢(マジック・アロー)の使用許可を!!」

 

サトゥー(ミーアと違ってエロ過ぎる・・・)

 

ジーク「ハァッ!!」

 

剣を握ったジークが、ナナを絡めてるタコの足を切断した。

 

ナナ「ジーク。感謝すると告げます。」

 

ジーク「全く厄介なもんだな。タコは。」

 

タスク「柔洗浄(ソフト・ウォッシュ)!からの乾燥(ドライ)!」

 

濡れてしまったポチとナナとメイリンを洗浄してあげた。

 

 

 

 

タコ料理はライトとサトゥーとタスクがする事になった。添乗員経由で船長に甲板で料理をしても良いかを確認すると、調理用の加熱魔法道具(マジック・アイテム)を見せて許可を得た。

 

 

 

 

早速タコを茹でた。

 

タマ「ピンク〜!」

 

ポチ「丸まっちゃったのです。」

 

この茹で蛸は薄切りにして香草を添えたり、酢の物にして小鉢に分けた。

 

ルル「ご主人様。ライト様。ご飯が炊き上がりました。」

 

サトゥー「ありがとう。こっちに貸して。」

 

ライト「今日はスペシャルメニューだ。」

 

炊き立てご飯を使ってタコピラフ。ミーアには野菜ピラフ。

 

タスク「こっちも焼くぞ。」

 

一方のタスクは、貝と海老の下処理を終えて金網に並べて焼く。そこに醤油を垂らす。

 

アリサ「う〜!たまんない!!」

 

ローズ「美味しそうね!」

 

タマ「待ちきれない〜!」

 

ポチ「お腹と背中がくっつきそうなのです!」

 

タコの刺身を試食。

 

ライト(泥臭いかと思ってたが、刺身でも問題なく食べれるな。)

 

アリサ「私も味見!」

 

タマ「タマも〜!」

 

ポチ「ポチも味見したいのです!」

 

ライト「目敏いな・・・」

 

仕方無く3人に味見させる。

 

アリサ「やっぱ新鮮なタコは良いわね!」

 

タマ「くにゅくにゅ〜?」

 

ポチ「あんまり味がしないのです?」

 

ルル「ライト様。生のままだとお腹を壊しちゃいますよ。」

 

リザ「僭越ですが、私もルルと同意見です。」

 

ライト「いや。これは新鮮だから大丈夫だ。」

 

衛生面や鮮度の問題で、刺身は一般的な調理方法として広まっていないのだろう。添乗員に言って、船員達の昼食が豪華になるように少しだけ心付けを渡した。

 

 

 

 

しばらくして。

 

ドロシー「呼んで来たわよ!」

 

ポチ「来たのです!」

 

ドロシーとポチとタマがハユナとマユナとカリナのメイド達を呼んだ。護衛の騎士達も誘ったが断られた。

 

ライト(何だよ。美味えのによ。)

 

ハユナ「ペンドラゴンの若様。アイラの若様。誘ってくれてありがとうございます。トルマは食欲が無いって言っていたので置いて来ました。」

 

トルマは船酔い+タコ苦手。

 

メイド「自分達が給仕するっすよ!」

 

カリナのメイド達が給仕を担当。

 

ライト「これで全員揃ったな。」

 

サトゥー「さぁ、食べましょう。皆さん席に着いて下さい。」

 

 

 

 

席に着いた所で。

 

全員「いただきます。」

 

アリサ「んまい!箸が止まりまへん!」

 

ポチ「んまいのです!」

 

ローズ「タコのピラフってこんなに美味しいんだね!」

 

メイリン「美味しいよ〜!」

 

リザ「パキパキした独特の食感!そして苦味の奥から湧き上がるような海老の甘みと旨みが素晴らしいです!」

 

タマ「美味美味〜!」

 

サヤ「海老が美味しいです!」

 

ジーク「何本でも食べたくなるな!」

 

ミーア「おいし。」

 

野菜ピラフを食べてるミーアに、サトゥーがスライス野菜焼きと胡麻味噌のタレを作ってあげた。

 

ミーア「サトゥー!」

 

感謝の意を表するようにサトゥーに抱き付いた。

 

ナナ「ミーア。星を分けて欲しいと嘆願します。」

 

ミーア「ん。あげる。」

 

星型の人参をナナに分けてあげた。

 

ライト「皆楽しそうだな。」

 

タスク「全くだ。この貝美味いな。」

 

ルル「ご主人様。楽しそうですね。」

 

サトゥー「あぁ。楽しいよ。」

 

青空の下。美少女や美女と美男達と美味しい料理を食べられるなんて、中々幸せな光景だ。何時かセーリュー市のゼナさんや、公都のセーラや、エレナ達ともこんな時間を過ごせたら良いなとサトゥーは思った。

 

皆で食べれば、何倍も美味しく・楽しくなるね♪

 

 

 

 

後片付け作業はカリナのメイド隊が引き受けてくれ、満腹になったライト達は午睡を楽しむ事にした。

 

添乗員「これをお使い下さい!」

 

八足豹の毛皮を用意してくれた。マユナを抱いたハユナとカリナも一緒に全員で午睡をする。

 

 

 

 

 

 

『BGM:閑寂』

 

これは、ある男の前世の記憶。

 

???『おう!待っておったぞ!サトゥー!』

 

イチロー『もう。ゲーム中以外はイチローって呼んでよ。』

 

そう。サトゥーこと鈴木一郎の記憶だった。そして犬をくれた人が佐藤だからサトゥー。

 

少女『妾は犬の方を呼んだのじゃ。』

 

一郎『そうなんだ。じゃあ今日はゲームは止めて犬と遊ぼうか。』

 

少女『ま!待つのじゃ!妾があやらねば誰がトロイア連邦をアカイア帝国から救うのじゃ!』

 

彼は少女と一緒にゲームをする。

 

少女『おお!始まったのじゃ!』

 

ゲームはトロイア戦争をモチーフにした宇宙戦争モノのシミュレーションゲーム。子供向けにも関わらず、索敵範囲や補給の概念までもある。

 

少女『むぅ。また索敵範囲外から奇襲を掛けおって。そんなだから貴様はサトゥーなのじゃ。』

 

一郎『じゃあ次のマップからハンデで『マップ探査』を1回分あげるよ。』

 

少女『やったー!なのじゃ!どうせなら『彗星弾』も付けてたもれ!』

 

一郎『えー!『彗星弾』はダメだよ!一気に戦況が逆転しちゃうじゃん!』

 

少女『そこが良いのじゃー!1発だけの?1発だけで良いから付けて欲しいのじゃ。』

 

一郎『仕方無いなぁ・・・』

 

少女『わーいなのじゃ!』

 

強請られて仕方無く彗星弾をあげた。

 

少女『喰らえー!なのじゃ!』

 

そして、航行能力を失った一郎の主力戦艦を鹵獲していく。

 

少女『あー!『彗星弾』は気持ち良いのう!オマケにお土産の戦艦まで手に入ってしまったのじゃ・・・はっ!』

 

だがこのゲームはトロイア戦争をモチーフにしている。当然『トロイの木馬』に該当する戦法もある。

 

少女『うあ!戦艦からロボが湧き出て来るのじゃ!あぁ!その空母は完成したばかり!ダメじゃ!そっちの工場は手を出したらダメなのじゃ〜!』

 

ロボ達に内部から攻撃され、補給施設を潰された彼女の軍に伏せてあった本当の主力部隊を突撃させた。ギリギリだったが、戦い何とか一郎の勝利に終わった。

 

少女『うぅ・・・酷いのじゃ・・・小さな女の子への配慮がないのじゃ・・・』

 

一郎『ほら。戦いは全力じゃないと相手に失礼じゃないか。』

 

少女『ふーんなのじゃ。サトゥーなんて嫌いなのじゃ。一生ツルペタにしか好かれない呪いを掛けてやるのじゃ。』

 

一郎『冗談でも酷い呪いだ・・・それにしても、何時も負けた時は本気で悔しがるね。』

 

少女『当たり前なのじゃ!負けた時は全力で悔しがらんと成長がないのじゃ!失敗を生かしてこそ、人は成長するのじゃ!』

 

その時一郎は、彼女の右手のブレスレットに目を付けた。

 

一郎『青い鈴・・・あれ?前からそんなブレスレットを着けていた?』

 

少女『ふふん。今日の妾のラッキーアイテムなのじゃ。サトゥーにも1個鈴をやるのじゃ。ラッキーアイテムじゃから大切にするんじゃぞ?』

 

一郎『うん。ありがとう。』

 

鈴を貰った。

 

 

 

 

 

 

その夢を見ていたサトゥーが。

 

サトゥー(・・・懐かしい夢だった。あの子は幼馴染。何時の事か思いだせないけど、境内で幼馴染とゲームした記憶はある。それよりもサトゥーって言うゲームキャラ名のルーツを思い出してしまった。前にセーリュー伯爵領の転移門(トラベル・ゲート)を見た時のフラッシュバックが混ざったのか。幼馴染の女の子の髪の色もデタラメだった。全く夢らしいテキトーさだ。)

 

そんな事を思い出しながら起き上がった。

 

サトゥー「?」

 

彼は、カリナの傍にある青色の鈴を見付けた。

 

サトゥー(森巨人(フォレストジャイアント)達から預かった魔封じの鈴・・・青い鈴・・・)

 

すると突然アリサが起き上がった。

 

サトゥー「どうした?」

 

アリサ「ご主人様!!」

 

次の瞬間、アリサがサトゥーに抱き付いた。

 

アリサ「ご主人様・・・ご主人様・・・ご主人様・・・」

 

まるで何かに怯えているように見える。

 

ライト「サトゥー?」

 

サトゥー「ああライト。」

 

ライト「アリサの奴どうしたんだ?」

 

サトゥー「起き上がった瞬間に抱き付いて来て・・・」

 

ライト「おいアリサ。どうした?」

 

アリサ「ご、ごめんなさい!」

 

サトゥー「怖い夢でも見たのかい?」

 

アリサ「うん。実はイノ・・・言えない・・・」

 

サトゥー「言えない?」

 

ライト「やっぱり怖い夢を見たのか?」

 

アリサ「ご主人様とライト様が筋肉マッチョに囲まれて男祭りしていたなんて私には言えないの!!」

 

ライト「・・・」

 

サトゥー「言ってるじゃないか!」

 

アリサ「きゃーーーーくるしーーーー!あははははは!」

 

すると次々と。

 

タマ「寒いのはイヤーー!!」

 

ポチ「ひもじいのは嫌なのです!」

 

リザ「ご無事でしたか!ご主人様!」

 

ミーア「サトゥー・・・」

 

ナナ「マスター。」

 

彼女達がサトゥーに抱き付いて来たのだ。

 

ドロシー「タスク・・・」

 

ローズ・メイリン「タスクさん・・・」

 

タスク「どうしたんだお前達?」

 

ジーク「サヤ、大丈夫か?」

 

サヤ「兄さん・・・」

 

それはドロシーやローズとメイリンとサヤも同じだった。

 

ライト「ん?」

 

そんな中ルルは静かに涙を流していて、サトゥーを見るとすぐ笑顔になって涙を拭いた。

 

サトゥー(良く判らないが、皆夢見が悪かったようだ。)

 

タスク「これは・・・どうなってるんだ?」

 

ライト「恐らく、自分達の過去が夢となったんだろう。」

 

タスク「成る程。皆それぞれのトラウマが甦ったって訳か。」

 

サトゥー(信託の巫女のマユナちゃん・・・いや、もし傍で寝るだけで影響があるなら、母親のハユナさんは毎日大変な夢を見るハメになるはずだし。多分関係ないだろう。)

 

 

 

 

夜間の大河航行は禁止されている為、ライト達の乗る船は日暮れ近くにツゥルート市の港に入った。

 

サトゥー(早くも明日に公都に到着だ。)

 

カリナ「ペンドラゴン卿とアイラ卿は本当にいらっしゃいませんの?」

 

サトゥー「はい。私達は招待されていませんから。」

 

ツゥルート太守の晩餐会に招待されたのはトルマ一家とカリナ。それから近衛騎士の面々のみ。

 

サトゥー(本来は俺のような最下級ん貴族は太守に招待されてないのだ。)

 

 

 

 

『BGM:安穏』

 

港近くにある商店街を見物しながら、トルマに教えて貰った料亭に向かった。

 

サトゥー「乾燥昆布か!」

 

ライト「美味そうだな!」

 

アリサ「ご主人様!これで昆布巻きを作ってよ!」

 

店主「イリコもどうだい・出汁取りに良いぜ?」

 

サトゥー「ならそれも1袋買うよ。」

 

ナナ「マスター!保護を希望します!」

 

次に訪れたのは、ガラス細工の屋台。

 

サトゥー(ガラス細工か。)

 

ライト「なぁ。鏡は置いてないのか?」

 

店主「こんな場末の店に置いている訳ないだろ?鏡や窓に使う平らなガラスは公都のガラス工房でしか作れないから、公都まで仕入れに行った方が良いぜ?」

 

カリナ一行やセーラへのお土産に細工を選ぶ。

 

サトゥー(ゼナさんのも。このブローチ似合いそう。)

 

値切らずサクッと会計。

 

店主「若旦那。土産にするならオークガラスのゴブレットを買わないかい?」

 

サトゥー「オークガラスって何だい?」

 

店主「オークの帝国で作られたガラスの事さ。王祖様が魔王退治するまでこの辺がオーク共の帝国だったのは知っているかい?」

 

ライト「あぁ。聞いた事あるぞ。」

 

店主「その帝国の特産品だったから、オークガラスって名前になったんだよ。」

 

そのオークガラスで作られたグラスを2人に見せた。

 

サトゥー「見事だね。」

 

ライト「良い代物だな。」

 

店主「そうだろう?二脚しか無いから銀貨6枚でどうだい?」

 

 

 

 

他にも幾つかの露店で買い物をした後、目的地の両手へと辿り着いた。

 

添乗員がどんな紹介をしたのか判らないが、獣娘達が邪険にされる事なく個室に通されてご馳走にありつく事が出来た。

 

 

 

 

その後橋の上を歩く。

 

ローズ「ん〜!美味しかった!」

 

メイリン「沢山食べました!」

 

ドロシー「本当。久し振りに沢山食べたわ。」

 

サヤ「大満足です〜。」

 

ジーク「腹一杯だ〜。」

 

タマ「まんぴく〜!」

 

ポチ「しゃーわせなのです!」

 

ナナ「蒸し海老が可愛かったと告げます。」

 

ルル「綺麗な細工でしたよね!」

 

リザ「味も素晴らしく、エビのカラもハリハリと絶妙な食感でした!」

 

ミーア「満足。」

 

アリサ「・・・」

 

そんな中、アリサの様子が変だった。

 

サトゥー(夕食の間は元気だったのに・・・)

 

ライト「おいアリサ。食べ過ぎて気分悪いのか?」

 

アリサ「・・・うん。ちょっとね。」

 

ライト「あんまり無理するなよ?」

 

アリサ「分かってるわよ。」

 

サトゥー(話したくなったらアリサの方から打ち明けてくれるだろう。)

 

大河に反射した天の光と、都市の明かりが混ざり、素晴らしい夜景が見れた。

 

タスク「綺麗だ・・・」

 

ライト「この夜景素晴らしいな。」

 

サトゥー「そろそろ行こうか・・・はっ!」

 

ポチとタマが寝てしまっている。

 

ローズ「もうしょうがないね。」

 

メイリン「運んであげましょう。」

 

2人がポチとタマを背負ってあげた。

 

リザ「ご主人様。船が動いています。」

 

サトゥー(日没後の大河航行は禁止されているのに。何処の船だろう。)

 

マップを開いて調べる。その正体は、あの自由の翼の船だった。

 

サトゥー「またあの連中か・・・」

 

ライト「何?」

 

アリサ「もしかして魔王信奉者の連中?」

 

サトゥー「ああ。そうみたいだ。」

 

都市内に居たはずの『自由の翼』の構成員達があの船に乗って何処かへ向かう。何処かで悪巧みを実行する為に出掛けるなら見過ごせない。

 

サトゥー(放置して魔王でも呼び出されたら面倒だ。船本体と1番偉そうな構成員にマーカー付けておこう。もしかしたら、セーラ嬢が緊急信号で呼び出された件と関係があるのかも・・・セーラ嬢の状態を確認。)

 

彼女の状態を確認すると、サトゥーが固まった。

 

サトゥー「・・・!?」

 

アリサ「どうしたの?ご主人様?」

 

ライト「サトゥー?どうしたんだ?」

 

サトゥー(セーラ嬢の今の状態は・・・!!)

 

彼女は今、何者かに憑依された状態だった。セーラの身に、何が・・・!!!

 

 

 

 

〜ツヅク〜




         キャスト

       ライト:山崎大輝

      サトゥー:堀江瞬
        ポチ:河野ひより
        タマ:奥野香耶
        リザ:津田美波
       アリサ:悠木碧
        ルル:早瀬莉花
       ミーア:永野愛理
        ナナ:安野希世乃
       ジーク:相葉裕樹
        サヤ:大野柚布子
       タスク:小林裕介
      ドロシー:山村響
       ローズ:藤田咲
      メイリン:佐藤亜美菜

       ハユナ:八木侑紀
       添乗員:長野佑紀

   カリナ・ムーノ:川澄綾子
        ラカ:髙階俊嗣

DEATH MARCH69「悪夢」
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