人の記憶は曖昧である。愛するものを美化したり、卑下したりできる。過去のことを覚えていても、思い出せないのは人間の本能が働いているからであり、楽しい記憶は無くなっても、苦しい思い出は残るものである。
物語がR2へ。話の流れ話、ルルーシュのゼロとしての記憶を取り戻した展開から始まる。
※追記ーC.C.やD.D.などは分かりやすくC.2.やD.2.と書いております。
バベルタワーが破壊されるのを、シャーリーは無線で学園内で聞いていた。コーネリアに代わり、新総督となったカラレスが死んだことで、ルルーシュがゼロとしての記憶を取り戻したと確認する。
シャーリーは記憶改ざんされた生徒会メンバーや生徒たちを使って、ルルーシュをこの一年間、監視していた。D.2.に蘇らせられなければ、ギアスとギアス無効果の力が無ければ、今頃は皇帝に記憶改ざんされてルルーシュを別の意味で監視する羽目になっていただろう。その記憶を持っているシャーリーにとっては、これから始まる戦いとシャーリーが亡くなった日が近づいていることを考えていた。
「シャーリー・フェネット、少し話がある」
シャーリーは、機情【通称 : 機密情報局】と云われる組織に所属している、当時は純血派に所属していたヴィレッタ・ヌゥに呼び出された。
「お前が皇帝陛下に逆らうような言葉を言うとは。よほど、あの男が好きなんだな」
ヴィレッタは地下の機密情報局の本部で、椅子に座ってから溜息を付いた。
シャーリーは仮面を外し、皇帝に自らルルーシュを監視させてくれと頼んだ。それは、ルルーシュを守るが故の行動であり、恋からする愛だけではなく、ルルーシュがナナリーを守ろうとしたのと同じ行動であった。
シャルルは内心では驚いていたのだろう。スザクはナイトオブラウンズの入団をルルーシュと引き換えに得たが、シャーリーはそれを望まず、エデンとしての自分でいいと言った。V.2.はどこからか現れ、シャルルに承諾するよう話す場面もあった。
シャーリーの思惑では、皇帝ルルーシュとなる前に決着を付けたかった。ルルーシュを殺してはならず、皇族もシュナイゼルに殺させてはいけない。後者のほうは、第8皇女キャサリンの頼みであった。
「しかし、ユーフェミア皇女殿下が生きていたとは。皇帝陛下は虐殺皇女の失態の件で皇位継承権を剥奪なさって死亡扱いにしたから良かったものの、お前は何者なのだ、シャーリー・フェネット?」
シャーリーは微笑み、
「ヴィレッタ卿と同じ、特別にギアスが使えるだけの、ただの女ですよ」
とシャーリーは話すのだった。ヴィレッタはそれ以上追求はしなかった。この一年間でシャーリーの身体能力、頭脳解析は高くなってきていた。その理由はナイトメアになる際に植え付けられた、ナイトメアの知識だけでなく、あらゆる情報の全てのデータだった。シャーリーは元々水泳部に所属しており、身体能力の基礎を叩き込まれていた。そのせいか、合間にスザクの受けた兵士の訓練やナイトメア操縦技術がスザクを遥かに超える能力を身に付けた。
ルルーシュを凌ぐ頭脳解析の力は、植え付けられたあらゆる情報の全てのデータとそれを確認し復習するだけの容量でシャーリーを力付けた。
「お前がただの女だと? 謙遜するな。この一年間見てきた私には分かる。特別だよ、シャーリーお前は。能力だけじゃない。女としても、私は誇りに思う。まるで…」
そう、まるで閃光のマリアンヌ王妃を見ているみたいだ。皇族でただ一人、幻のナイトメアであるガニメデを操った女。生きていたら、幻よりも伝説に近かっただろう。
「いや、気にするな。呼び出して済まなかったな。少し休みたい。監視を頼む」
シャーリーはヴィレッタの様子が気にかかったが、ロロからの連絡を待たなければならない。シャーリーは教室に戻ろうとすると、ロロと一緒のはずのルルーシュを見かけた。教室に入ると、ゼロ復活の話で騒然としており、ルルーシュは何も興味ないかのように、机で寝ていた。
ヴィレッタがルルーシュを呼びに来たのは、それから数分後のこと。ヴィレッタの話では、連絡の取れないロロにルルーシュから連絡して帰るように言ったらしい。
ルルーシュには悪いが、自分もナナリーを忘れた素振りを見せつつ、監視を続けることにする。ルルーシュには分からないと思ったが、ミレイやリヴァルは記憶改ざんされて、自分の料理スキルが上がっていることは知らない。生徒会の料理メンバーにはルルーシュと分担する程の腕前である。
そんな頃、中華連邦総領事館で黒の騎士団の残党処刑が中継される。記憶が正しければ、自分が頼まれていたヴィレッタの誕生日の贈り物でワインなどをルルーシュに頼むはずだった。シャーリーはルルーシュにその手伝いを頼みに行くと、すぐさまOKしてくれた。
ワインの店に行くと、自分もワインを選ぶ素振りをしつつ、周りを見回す。ルルーシュを監視する機密情報局の人数を把握する。ルルーシュも気付いているはずだ。ワインを買って、携帯などの店内に入る。ルルーシュの思惑に乗ってみよう。もうすぐ、偽のテロ事件が起こる。
店内を出ると、次は服を選ぶ店へ入る。ルルーシュの思惑を少し潰すのは辛いが、情報局の仲間にはギアスキャンセルを使わせもらおう。
テロ事件が起きると、辺りはパニックに陥る。ロロが現れ、ルルーシュの入っている着衣室を見る。シャーリーはそのパニックを利用して、ルルーシュのギアスにかかった男のギアスをキャンセルさせる。
翌日、シャーリーはエデンとなり、騎士団を率いて中華連邦総領事館の前に立つ。前方には精鋭部隊がいるが、意味はあまりいない。
ギルフォードがゼロが来ないと分かると、処刑の合図をする。だが、ゼロと無頼の登場で場の空気が変わる。ゼロはギルフォードを挑発して、前持ってロロを手駒にしていたルルーシュは、ブラックリベリオンの時と同じく、フロアをパージ(崩させ)、ギルフォードの戦力やグラストンナイツを一網打尽にしようとする。エデンの騎士団は待機のまま動かなかったため、被害を受けずにゼロの思惑を少し崩していた。
ゼロがバベルタワー戦の時に使っていた戦力を使い、処刑されようとしていた残党一味を救い出す。エデンの騎士団の役目は、中華連邦の動きを見張ること。ブリタニアに背く行為とも取れるが、これも役目として申請していたので、代理総督でも手は出せない。
ールル。今は思惑に乗ってあげる。自分が優勢だと思っていなさいねー
それでも、ナナリーを救いに行くには反対だ。ナナリーが総督に任命されることは歴史に反することであり、本当の意味で救いたくば、自分の価値観を捨ててナナリーに意見を聞いてみればいい。
私は、ロロには絶対に殺されない。あの時は何も知らず、ロロを傷付けるような発言をしてしまったために銃を奪われ殺された。もうその流れはない。自分もギアスを持ち、他人のギアスを解くギアスと他人のギアスの影響を受けない力を持っている。前のように天然だとは言わせない。自分のやってきた結果は、歴史のほんの一部を変えている。それだけでも、自分の運命を変えている出来事にも大きく関わっているのだ。
その頃、EUではスザクがランスロット・コンクエスターに乗り、シュナイゼルの指揮の下、EUの支配している領土を手に入れるため戦っていた。キャバルリー時にはなかった装備である一点集中型のブラスター砲や大量のエナジーを消費する代わりに全方位シールドを張れる特殊な装備もされていた。彼はもう、名誉ブリタニア人の最高位であり、ナイトオブラウンズである。ナイトオブセブンの称号は、皇帝以外の指示を受けず、またナイトオブラウンズであるため、他の高官たちや総督の指示も受けない。けれど、ナイトオブラウンズ内は最高位のナイトオブワンの指示に従わなければいけず、ナイトオブワンの指示は皇帝の指示として認識しないといけない。