ついに、ゼロのルルーシュとエデンのシャーリーが仮面を外します。気になっている方も多かったはず。戦いは中盤から終盤に向けて、新たな可能性を見せ始めます!
ゼロはある地下施設で、もう一人の仮面の女騎士と対峙していた。二人にとって、長い時間にかけて、ようやく対峙できた道だった。どちらもブリタニア人でありながら、一方は敵で、もう一方は味方なのか不明だったからだ。
『お互い、仮面を外しましょうか?もう隠す必要なんてないはずよ、ルル』
シャーリーはエデンの仮面を外す。ゼロは驚く。なぜ彼女がエデンだったのか。自分以上に鮮やかに欺く存在などいないはずだと確信していたのに。ゼロは仮面を外す。ルルーシュの顔が現れる。
「シャーリー、どうして?話してくれるか?君の知っている全てを」
話は数日前に遡る。大聖ブリタニア教国を建国したキャサリン・グ・ブリタニアは、日本をリーダーとして指揮権を使用。合衆国日本と合衆国中華に戦争を言い渡した。ルルーシュとC.C.は、神根島に着き、先にルルーシュをある世界に送る。
「やっぱり、C.C.も来てたのね?」
「誰だ、お前?」
スザクと共に現れたアーニャは、C.C.に手を触れる。アーニャはC.C.の深層心理に入り、C.C.の心と会う。アーニャは姿を変え、死んだはずのルルーシュの母マリアンヌへと姿を変える。C.C.は納得し、
「マリアンヌ、お前だったのか。深層心理から出て先に行け。ルルーシュが待ってる」
マリアンヌは深層心理から消え、アーニャの姿になっていた。アーニャはC.C.の力を借り、ルルーシュの後を追った。スザクはよく分からない顔をしていた。
「行きたいか、スザク?ルルーシュの真実を?」
倒れたアーニャをスザクは寝かせ、C.C.を見る。
「この状況だ。連れて行ってもらえるかい?」
「ああ。約束しよう。ルルーシュの知る真実を確かめ、お前の意見を聞きたい」
ルルーシュはマリアンヌが現れたことに、とても動揺していた。シャルルの見せた幻覚か何かなどと怒ったが、マリアンヌの言葉に冷静になる。
「今こそ話そう、ルルーシュ。ブリタニアの真実とマリアンヌの死について。そこを見よ」
ルルーシュは奥に倒れているV.V.を見る。既に死んでいる。シャルルがやったのか。
「わしは不死身となった。お前がギアスを使おうがわしには効かん。真実を知ってからお前の話を聞こう」
マリアンヌはシャルルの横に移動し、シャルルは口を開く。
「ブリタニアは血塗られた歴史が多い。子が多いせいか、権力争いも絶えなかった。わしの父も正しきブリタニアの皇帝だった。だが、権力争いが激しい時代だ。父を殺され、そこの兄さんと二人きりになったわしは、不死身となった兄さんからギアスを与えられた。わしはギアスを使い皇帝になり、兄さんは教団を組織した。わしと兄さんは力と強さを求めた。その頃だ」
シャルルはマリアンヌを見る。
「わしとマリアンヌが出会ったのは。マリアンヌはギアスの存在を知り、C.C.と共に力を付けてきた。わしはマリアンヌをラウンズに加え、監視することにした。そして、なぜかお互いに惹かれていったのだ。わしはマリアンヌを皇后に迎え、ルルーシュとナナリーお前たちが生まれた。その頃だ、兄さんが奇妙な行動を取り始めたのは」
マリアンヌは頷く。ルルーシュが知りたかった真実。遂に紐解かれる時がきた。
「マリアンヌは兄さんに呼び出され、護衛を引かせた。その日、兄さんがまさかマリアンヌを殺そうとは夢にも思わなんだ」
「私のギアスは、自身の命が尽きる時に発動するギアス。他者の深層心理を渡り、魂だけは無事に、当時行儀見習いに来ていたアーニャの心に侵入したの」
「わしは兄さんに尋ねたが、何も語らなかった。嘘のない世界を理想したわしたち兄弟に亀裂が出た。わしはマリアンヌと共に、嘘のない優しい世界を実現するため、お前たちを日本の安全な場所に置くしかなかった。それしか兄さんから守るすべがなかったのだ。これが、わしとマリアンヌが知る真実の全てだ。アーカーシャの剣こそ、この場所がもたらした嘘のない優しい世界を作る最も神に近く、神を滅ぼす場所なのだ」
ルルーシュは混乱する。
「お前たちはどう思う?」
スザクとC.C.は、ルルーシュに気付かれ霧の中から出てきた。
「枢木スザク。分かっておると思うが、わしは不死身だ。絶対に死なん。それと、お主に教えねばならぬ事がある。キャサリンに伏せるように言われたが、あやつは昔から信用できんかった」
「何をです?」
スザクはシャルルを睨む。いったい何の事を話そうというのだ。
「ユーフェミアは生きておる。キャサリンは兄さんと組み、ユーフェミアを生かしたまま仮死状態にしてルルーシュと憎しみ合わせた。全ての元凶は今はキャサリンにある。それを阻止するために、C.C.の力を必要とし待っていた」
スザクだけでなく、ルルーシュも驚く。やはり死んでいなかった。キャサリン、いやエメラルダこそ、本来倒すべき相手だったのだ。
「C.C.よ、今こそアーカーシャの剣を使う時…」
その時、四人のいる世界に干渉してきた人物がいた。
『愚かな者どもよの。全ての時を受け入れればいいものを』
そこには、年配の女性がV.V.の隣に座っていた。シャルルは足を一歩引く。
「お主はエメラルダ・ユン・ブリタニアか?」
エメラルダはニタリと笑い、シャルルを睨み付ける。エメラルダは立ち上がり、
「先祖に向かって失礼な物言いよの、シャルル。まあ、お前とマリアンヌはもう要らん存在だがの」
エメラルダはC.C.の力を無視し、アーカーシャの剣を稼働させる。そして、別の力がアーカーシャの剣を崩壊させる。
「なぜ、アーカーシャの剣が消える〜!」
「そんな、私たちの理想郷が!」
シャルルとマリアンヌは驚き、怯える。自分たち以外は消すことは不可能だと思っていただけに、エメラルダの力は強大であった。
「妾は見たのじゃ。全ての世界の可能性、全てのギアスの力を。もうまもなく、新たな秩序が誕生する。さあ、クロノースの盾よ、シャルルとマリアンヌを消したもおうれ!」
シャルルとマリアンヌが消えていく。Cの世界が崩壊を始め、アーカーシャの剣の力は完全に失われた。
「逃げるぞ、二人とも!未だに残っているこのCの世界にいては、お前たちも消されるぞ!」
「ルルーシュ!突っ立ってないで、一緒に来い!」
ルルーシュは呆然としながらも、スザクに手を引かれてシャルルとマリアンヌが消えた位置を見つめている。V.V.の遺体は崩壊とともに転落して消えていく。その崩壊の中、エメラルダは高笑いし、その場から去っていく。V.V.の教団アジトも崩壊し始めた。いくつもの遺跡は音を立てて崩れ去り、世界から消滅していった。全てはエメラルダの力が崩壊をもたらしたのだった。
Cの世界から脱出し、今も呆然としているルルーシュを、スザクは平手打ちする。
「目を覚ませ、ルルーシュ!例え、ユフィが生きていようとも、お前の罪は消えない。ナナリーは助けた。今はお前のやるべきことをするんだ。ゼロとしての責任を!」
「分かっている。エメラルダこそ、全ての元凶だ」
C.C.は寝ているアーニャを肩に背負う。最後の戦いが近づいている。携帯が鳴り、スザクは電話に出る。シャーリーからの連絡だった。驚愕の報を受けたスザクは、ルルーシュに向かってほしい場所を記す。スザクはC.C.を連れて、シュナイゼルとナナリーを助けに行かねばならなくなった。ルルーシュはゼロの仮面を被り、スザクに教えられた場所、アッシュフォード学園、機密情報局の使っていた地下施設へ蜃気楼で向かう。
そして、ルルーシュであるゼロは、エデンであるシャーリーと会い、現在に至る。
「話すね、ルル。まずは、エデンになった理由から」
シャーリーは一度は自分が死んでいること。未来から過去に向かい、記憶を持ったまま歴史を変え始めたこと。ルルーシュを助けるため、自分も監視の役目を得ていたこと。これまでの戦い全てを話した。
「それ、とね。ルルを好き出し、結婚したいとも思ってるし、出来るんだけど。あのね」
シャーリーは自分の出自について話す。ルルーシュはまたも驚く。全てが仕組まれているかのように、ルルーシュはシャーリーを抱きしめ、子どものように涙を流す。ルルーシュも、シャルルや母マリアンヌの死を語りながら、シャーリーを抱きしめたまま話す。シャーリーはルルーシュをなだめるように撫で、涙が収まるまで待った。とても辛かったのだろう。分かっていた。皇帝ルルーシュのなる未来だって、全てを受け止め、憎しみや悲しみを背負ったまま別のゼロに自らを討たせたのだ。苦しいわけがない。
「私ね。もう迷わない。キャサリンと戦う。私は死ぬかもしれない。でも、ルルは殺させない。ナナちゃんも。だって、そのために戻って来たんだもん、未来から」
「いいのか、それで?」
「うん。一緒に歩こうよ、この世界を。ゼロとエデンで」
シャーリーは微笑む。スザクはユフィを戦いが終わったら探すだろう。皇位継承権はないユフィと幸せに暮らせて結ばれるはずだ。あの時、殺さなくて本当に良かった。ルルーシュとシャーリーは仮面を被り、手を繋いで向かう。最強の軍団と組織、リーダー、ナイトメア。やっと揃ったのだ。大切なものを守れる、エメラルダに対抗できる力が!
ー第六話に続くー