コードギアスーシャーリーのギアス完結編ー   作:レイガース

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人は人が構成した世界から簡単には逃げられない。変えたとしても、人の意識は変えるには時間がかかる。もし変えることを可能ならば、世界を壊すか、人の意識を完全に別の意識へ動かすことである。世界は常に、変わり巡っているのだから。

ナイトオブラウンズ、ナイトオブワンのビスマルク・ヴァルトシュタイン率いるナイトオブラウンズ総出撃。キャサリンが構成したブリタニア帝国反旗軍が姿をようやく見せる。ビスマルク対キャサリンの戦いからも目が離せないだろう。


ナイトオブラウンズ消滅ー分割された世界

キャサリン、いやエメラルダ・ユン・ブリタニアによって神聖ブリタニア帝国は滅亡。ペンドラゴンにいた皇族らも処刑され、ユーフェミアは継承権剥奪、シュナイゼルは殺された。世界はまさに、エメラルダ・ユン・ブリタニアが建国した大聖ブリタニア教国によって大きく塗り替えられ始めていたのだ。それに対し、ゼロの黒の騎士団、神聖ブリタニア帝国軍、エデンの騎士団を始めとした勢力が結集。合衆国連合に加わったブリタニア教国に異議を唱える各国も参加し、世界の命運を握る一大勢力となっていた。

 

「ヴァルトシュタイン卿、準備がこちらは整いましたよ」

 

ナイトオブナイン、ノネット・エニアグラム卿がビスマルクにそう伝える。

 

「こちらも準備OKだ、シュタイン卿」

 

ナイトオブテン、ルキアーノ・ブラッドリーが言う。

 

「モニカ・クルシェフスキー、準備整いました」

 

ナイトオブトゥエルブが話す。

 

「こちらも準備整ったよ!」

 

ナイトオブフォー、ドロテア・エルンストが伝える。残る数名のナイトオブラウンズも同意する。ここにいないのは、ナイトオブスリーのジノ・ヴァインベルグ、ナイトオブシックスのアーニャ・アールストレイム、ナイトオブセブンの枢木スザクであった。彼等の話では、反抗する他のブリタニア帝国軍勢力をまとめ、合衆国連合と手を組んで戦うという話になったらしい。しかし、こちらもナイトオブラウンズが九名、そのナイトオブラウンズ率いる軍隊数百のナイトメア部隊と艦隊がある。

 

「三人のナイトオブラウンズ無くとも、簡単に倒されはせん。ブリタニアの反逆者キャサリン・グ・ブリタニアを倒し、皇帝陛下や亡くなられた皇族方の仇を討つのだ!」

 

オールハイル・ブリターニア、とナイトオブラウンズ九名が叫ぶ。ナイトオブラウンズが総出撃した動きを聞き、キャサリンは笑う。

 

「来たか、シャルルの残し部隊が。我が、最強部隊ナイトマスターズを出撃させよ!己の非力さを知らないナイトオブラウンズに見せつけるが良いわ」

 

ブリタニア教国軍勢力から、数百の艦隊と、その艦隊から出る数千のナイトメア部隊。その艦隊の主であるナイトマスターズ部隊が先頭に立ち、ナイトオブラウンズ勢力に立ち塞がる。

 

『これはこれは、ナイトオブワン、ビスマルク・ヴァルトシュタイン卿どの』

 

ナイトメア・グリフォンを操る男が画面に語る。ビスマルクはよく顔を確かめる。

 

「貴様は、キャサリンの騎士だった男か?」

 

『ええ、そうですよ。今はマスターズワンの地位にいます。実際のところ、我々ナイトマスターズだけでも、あなた方の勢力を壊滅できるだけの力はあるんです。我々は後ろに下がって、高みの見物していますので、大勢力と遊んでやってくださいよ』

 

ナイトマスターズは防御シールドを張り、戦場を後退していく。まるで、手加減するからかかって来いと言わんばかりの挑発だった。

 

「全軍、一斉射撃!」

 

ナイトオブラウンズの命令で、ラウンズ勢力からたくさんの弾がブリタニア教国軍に向かって飛んでいく。それでも、ブリタニア教国は不意打ちとばかりに特殊シールドを展開し、ナイトメア部隊や艦隊を守る。

 

『言い忘れていましたが、直接攻撃しない限り何万発撃っても減りませんよ、こちらは』

 

グリフォンを操る男、フォルメン・ガーゴイルは、高笑いしてさらに挑発してくる。

 

「全軍、敵勢力に向けて出撃!大差ではあるが、勝ち目はある!」

 

ナイトオブワンも戦いを仕掛け、たくさんのナイトメア部隊が交戦する。艦隊同士の戦闘もあり、互いの勢力が戦力を削り合う。特殊防御シールドが時々張り巡る中、ラウンズ勢力の艦隊が数を減らし、ラウンズ勢力は次第に劣勢へと向かっていく。

 

『だいぶ遊んでもらいましたので、そろそろ我々も戦いましょう。その前に』

 

どこかから、巨大な弾頭が一つラウンズ艦隊のほうに飛んでいく。弾頭が爆発し、ラウンズ艦隊は全滅した。ニーナの作ったフレイヤ弾頭に近い破壊力を持っている。

 

『こちらもお返しに、一斉射撃開始〜!』

 

何万発もの弾がラウンズ勢力に襲いかかる。ラウンズたちはどうにか回避するも、ラウンズ勢力のナイトメア部隊は消滅。ラウンズ九名だけが残っていた。そこに、ナイトマスターズ部隊が出てくる。

 

「始めからこれが狙いか、ガーゴイル!」

 

『その通りです。雑魚勢力など、我々が相手にしても面白くない。だったら、ラウンズ様たちを仕留めほうが何万倍も面白いでしょう?』

 

ナイトオブワンとマスターズワンが光速で交戦していく。ラウンズたち八名もナイトマスターズと交戦。改めてラウンズたちは、この場にいない三人のラウンズの力が居たらどれだけ頼りになったか確信した。次々と破壊されていく互いのナイトメア。されど、ラウンズが少し劣っていた。数もあるが、マスターズの新型機の性能が遥かに優っていたのだ。

 

『もう終わりですか、ヴァルトシュタイン卿?目の奥のギアス、使ってもよろしいのですよ?私の力を認めたのであればね』

 

「致し方ない。ギアスの封印を解く。お前の負けだな」

 

ビスマルクは目のピアスを外し、未来を読むギアスを発動させる。だが、いくら見ても軌道が読めずにいた。ナイトマスターズ以外の軌道は全て読めるのに対して。

 

『読めないんですか?やはり、捨て駒のV.V.から与えられたギアス。私のギアスはね半径10キロ圏内のギアスを無効果するギアスでしてね。いわば、私がいる限り、誰のギアスも発動しても使えない状態なんですよ!』

 

それと共に、グリフォンの素早い攻撃がビスマルクのギャラハッドに向かってくる。ギャラハッドは爪の形をしたレイピアに貫かれ、ビスマルクと沈む。他のラウンズも敗れ、ナイトマスターズはエース級七名を残し、六名は戦死。大差を付けて、ラウンズ勢力は消滅した。

 

『ご覧になられましたでしょうか、世界の皆様。この部隊こそ、私の崇高なる戦士たち。反抗を止め、投降して下れば慈悲を尊重し、殺すようなことはしません』

 

圧巻だった。ラウンズがいとも容易く敗れ、ブリタニア教国の鉄壁の盾とも云える特殊防御シールド。それと、あの弾頭は天地要塞グランド・ヴレイヴから放たれたものだろう。世界はまさに、正義の黒と悪の白に定まった。ゼロは預かった天空要塞ダモクレスの起動スイッチを押し、天空に舞い上がる。二つの巨大要塞が片方は合衆国連合、もう片方はブリタニア教国の中に突き出た。

 

『今ここに』

 

「ブリタニア教国と」

 

『合衆国連合』

 

「世界の命運を賭けた戦争を」

 

『我々は受けて立つ!』

 

合衆国連合とブリタニア教国。二つの勢力が互いに名乗りを挙げた。

 

ルルーシュは、スザクの新型機ランスロット・アルビオンを見ていた。隣には、C.C.の新型機ランスロット・フロンティアがある。

 

「ここにいたのか、ルルーシュ」

 

「スザクか」

 

ブリタニア教国の戦いと戦争の旗を挙げて、2日が経っていた。スザクはコーネリアからユーフェミアの居場所を教えられるが、今はいけないと話す。残された道は一つになってしまったのだから。

 

「君の考えたゼロレクイエム。失敗に終わったな」

 

「歴史は変わった。互いの勢力が話しを持ちかける手段を持った。後は、どちらかか倒れ、その存在が標的になる。つまり、どちらが勝っても、負けたほうは悪とされるのさ」

 

皮肉だろ、とルルーシュは笑う。もう昔のブリタニアはなく、戦争を続けている国もない。巨大な勢力図に固められた世界は、最後の選択を迫られている。

 

また一人、この場に歩いて来た人物がいた。エデンは仮面を外し、ルルーシュとスザクに微笑む。カレンは後ろから現れて、シャーリーがエデンとして驚く。

 

「何かこうしてると、生徒会にいるのと変わらないね」

 

「確かに」

 

スザクとシャーリーがそう言うと、自然に場が和む。C.C.が入って来て、その雰囲気を見て溜息を付く。

 

「呑気なものだな、お前たち。ルルーシュ、扇が呼んでいる。シャーリー、お前をロイドが呼んでいるぞ、お前の新型機についてだ。カレンとスザクはナイトメアの点検でもしてろ」

 

「こら、C.C.!あんた仕切るんじゃないわよ、ったく〜!」

 

ルルーシュとシャーリーは別々に分かれ、スザクとカレンは自分のナイトメアの点検を見る。まもなく、世界の各場所で戦闘が始まる合図が起きる。主力戦闘部隊である自分たちは、ダモクレスを盾に戦いを挑む。ブリタニア教国はもちろん、グランド・ヴレイヴを盾に挑んでくる。この戦い、どちらかの要塞が生き残るかで勝負が決まる。つまり、指揮権を持つルルーシュとキャサリンの一手一手が鍵を握る。

 

「要塞一つなら、乗っ取ることで勝敗が決まるが、長くなりそうだなこの戦い」

 

C.C.は大空を見上げる。

 

「果たして、どちらの頭が勝つか。私の問いも、それで決まる」

 

D.D.も空と地を支配している二つの要塞を見上げる。始まるのだ、互いに消し合う戦争という名の運命が。

 

ー第八話に続くー

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