コードギアスーシャーリーのギアス完結編ー   作:レイガース

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死とは、動物にだけ与えられた運命である。植物に関しては、ある程度の水分などを与えることで再生し、種を増やしていく。しかし、動物だけは血肉の争いが収まらず、殺意や憎悪を生んでしまう。

ルルーシュとキャサリンの指揮の下、世界を賭けた戦いが始まる。ナイトオブラウンズとの勝利を収め、世界に偽りの平和を築き上げたキャサリンことエメラルダ・ユン・ブリタニア。行政特区から中華連邦に渡り、超合衆国連合を立ち上げたゼロと黒の騎士団。二つの勢力は、互いに強大な要塞を手に入れ、戦いを挑むことになった。



世界を賭けた戦いー前半グランド・ヴレイヴの力

天地要塞グランド・ヴレイヴに、ブリタニア教国軍勢力が再び陣を構えつつ合った。一方、ダモクレス要塞でも、超合衆国連合の黒の騎士団、合衆国中華、ブリタニア帝国軍、エデンの騎士団など教国と反する勢力が続々と合流していく。主に、ここは主力部隊が展開しており、その他の主戦以外の場所は、戦いが終わり次第優先的にその領土を一時的に支配できるようになっている。

 

「さて、ルルはどう指示を出すのかな。ま、私はエデンとして戦うだけだけどね」

 

シャーリーは新型機アテナを動かし、天空へと舞い上がる。エデンの騎士団もシャーリーに続き、空へと上昇していく。

 

『今まさに、キャサリン・グ・ブリタニアとの決戦が始まる。フォーメーションデルタに展開し、両翼の陣を敷け!』

 

超合衆国連合を含めた軍隊が、ルルーシュ、いやゼロの指示を受け、翼のように広がっていく。

 

「ゼロに負けるでない。防御の陣を張り、一斉攻撃に備えよ!」

 

エメラルダの指示で、ブリタニア教国勢力は防御シールドの内側に入り、グランド・ヴレイヴのシールド圏内に場を固める。

 

「攻撃せず、こちらの戦力だけを削ぐつもりか」

 

ルルーシュはゼロの仮面を外し、その場に置く。広大な海を挟んでの戦い。それでも、グランド・ヴレイヴの力は日本まで影響し、主戦力を展開しているキャサリンのブリタニア教国軍の戦力は強大だった。

 

「これでは、ダモクレスのフレイヤも撃てん。シールドを突破するにせよ、ダモクレスの防御シールドだけでは守り切れない。仕方ない、まずは日本の政庁を落とす!」

 

ゼロの指示が日本の解放へ展開されることで、グランド・ヴレイヴの防御シールド圏内を少しずつ縮めて、日本の上陸に乗り出すエメラルダ。巨大であるが故に速度は遅いものの、範囲は大きいので数時間もかからない。グランド・ヴレイヴの動きによって海の波が広く揺れ、津波まで発生した。沿岸部隊は後退し、波が引くまで待つ。

 

「ヴレイヴを動かしてまで、このダモクレスを落とす気か!ならば、先に日本を取り戻すまでだ!」

 

ナイトメア同士がぶつかり合う。銃撃戦がシールドに守られ無理ならシールド圏内に入り、ナイトメア戦に持ち込むまで。

 

「ツインブレード装備完了!いっけー!」

 

シャーリーのアテナが振るMVSのツインブレード型が周りのナイトメアを蹴散らしていく。ランスロット・アルビオンの光速攻撃も、銃撃を主とするナイトメアには対して当たらず、斬られていく。カレンの紅蓮聖天八極式の近接戦闘技である輻射波動も、全体に降り注げばナイトメアは一時停止に追い込まれ、紅蓮に瞬殺される。

 

「ここで、第九世代ナイトメアの性能が戦局を動かしたか。にしても、シャーリーは強いのう。あの子だけは生かして捕らえなければのう」

 

エメラルダは要塞が破壊された時用のナイトスネイカーを用意していた。これこそ、要塞に封じていたエメラルダの魂の心臓。フレイヤ弾頭だろうとこのナイトスネイカーは消えない。銃撃戦でも強硬な鎧で守り、弾を通さない。剣に対しては強力な盾クロノースを用意してある。

 

「シャーリー・フェネットだけは捕らえねば。雑魚はいくらでもくれてやるわいのう」

 

エメラルダは椅子から戦場を眺めていた。

 

天地要塞グランド・ヴレイヴは刻一刻と日本政庁に近づいている。ブリタニア教国圏内は別の部隊に任せているのだろう。エメラルダは政庁に居ながら、グランド・ヴレイヴを動かし、強い勢力を従えている。

 

『超合衆国連合の主力部隊は政庁を中心にキャサリンを捕らえろ!奴が逃げれば、この日本ごと消されるぞ!』

 

ゼロの忠告通り、キャサリンは消える力を持っている。消えるというよりは移動と云ったほうが正しい。今のエメラルダは政庁に居て、主力部隊を要塞に回している。日本政庁の健在している部隊と今の交戦中だが、恐らく日本政庁は陥落すると見た。

 

『妾の政庁勢力が手こずるとはのう。ゼロよ、やるではないかえ』

 

『キャサリンか!』

 

キャサリンの姿をしたエメラルダは、ドス黒い通常より三倍のナイトスネイカーで政庁から出て来た。

 

「何なの、あのデカイ機体は?」

 

カレンは操縦席でナイトスネイカーを見て驚いた。カレンだけではない。ブリタニア教国と戦っている超合衆国連合の主力部隊全てが唖然としていた。

 

『これこそ妾の心臓。そして…』

 

ナイトスネイカーは天地要塞に向かい、シールドを解いた穴に入る。完全に要塞に入ったエメラルダは、ナイトスネイカーから降り、エレベータを使って要塞中心部に座る。ナイトスネイカーを巨大エスカレーターで移動させ、エメラルダの下の階に位置する駆動部分にナイトスネイカーを装着。

 

『ただの巨大な要塞と思うたら、お前たちの負けじゃ』

 

ナイトスネイカーの目が光り、サクラダイドと同等のエネルギー、ブレストが回転し始める。天地要塞は異形の動きを見せ、形を変形させていく。その姿はまるで、巨大なナイトメアだった。これほどまでに大きなナイトメアは見たことがない。巨大ナイトメアのグランド・ヴレイヴは政庁周辺に降り、何万発ものミサイル砲を発射する。ルルーシュはフレイヤ弾頭を撃ち、その爆発でグランド・ヴレイヴのミサイル砲全てを打ち消す。

 

「もはや、戦争ではないな。どちらの砲台そのもの虐殺に近い力だ」

 

コーネリアは空を見上げながら、そう語る。

 

グランド・ヴレイヴは天空要塞ダモクレスに近づきながら、周りの超合衆国連合ナイトメア部隊を破壊していく。強過ぎる巨大ナイトメアを恐れ、地上に降りようとしたナイトメアは即座に政庁周辺の敵ナイトメアによって銃撃される。

 

「脱出の準備も必要だが、あの巨大ナイトメアだけは破壊しなければ!」

 

ルルーシュはスザクとカレン、シャーリーに極秘回線を繋ぎ、エメラルダを巨大ナイトメアから引きずり出すよう指示する。カレンは紅蓮聖天八極式のドリルハンドを使い、直接内部へ侵入する。スザクはランスロット・アルビオンの剣を使い強行突破で駆動部分に入り込む。シャーリーは二人を援護しつつ、ミサイル砲台をいくつも破壊しその中へ向かう。エデンの騎士団ナンバーツー、スリーのゲイルとロメインもシャーリーの後に続いて入り、ナイトメアが自由自在に動けるほどのスペース通路に出る。構造はダモクレス内部と似ているが、幅広さはこの要塞を作るにあたってかなり広かった。スザクのところにもアーニャとジノが出向き、合計で七機のナイトメアが要塞に突入した。

 

『お待ちしていました、エデンの方々』

 

ガーゴイルが待ち焦がれていたかのように現れる。ガーゴイルは別の仲間ナイトメアを二機連れている。

 

『シャーリー・フェネット!私と貴女がどちらが選ばれし存在か試させてもらう!』

 

「望むところです。私だって…」

 

シャーリーは出自を口走る。ナイトメア・アテナを動かし、ガーゴイルのグリフォンと相対する。

 

『待ってたわ、枢木卿。あたしメサイヤ・ゴーネ。ガーゴイルと並ぶ三巨頭の一人よ〜』

 

メサイヤはナイトメア・ガルーダを起動。アルビオンとぶつかる。ジノとアーニャもメサイヤの仲間ナイトメアと戦うことになった。

 

『待っていたぜよ、紅月カレン。わいは坂本吉之助っちゅう名じゃ。わいのナイトメア・フログゼノンで破壊したる!』

 

「同じ日本だとわね。どうしてエメラルダの仲間なの?」

 

『契約じゃわい、仕方ないのう。そいじゃけん、あんたには死んで貰わんいかん』

 

カレンは息を吸い込み、

 

「私も守りたいものがあるの。ここで死ぬわけにはいかないのよ」

 

カレンと吉之助のナイトメアが同じ日本製に近いナイトメア同士で激突する。ナイトメア・フログゼノンは吉之助の体と似て図体がデカイ。速さと技でカレンは勝負に出る。

 

星刻の神虎シェン・フーと藤堂のナイトメア・斬月も、残る二機のナイトメアと相対していた。このために生き残ったかのようにナイトマスターズ九機のナイトメアと人数は、グランド・ヴレイヴの守護するかのように立ち塞がる。グランド・ヴレイヴの片腕が天空要塞ダモクレスのシールドを自力で破り、片腕破壊を覚悟の上でダモクレス内部に入った。

 

「くっ!何て破壊力だ、あのナイトメア。エメラルダめ〜!」

 

相討ちする気があるような戦法にルルーシュはダモクレスを捨てる決意をする。予備の蜃気楼だ。エメラルダはやはりナイトスネイカーに乗る準備をしていた。お互いに要塞を破壊し捨てる覚悟でいたらしい。

 

「まだ落とさせん。この要塞内部で戦闘が起きているからのう」

 

要塞同士がめり込んだまま、お互いの指揮官は離脱準備をし、片方の要塞では幾つもの激しい戦闘が継続中であった。

 

シャーリーとガーゴイルはお互いの軌道を読みながら、戦っていた。

 

『素晴らしい、シャーリー・フェネット!これが第九世代ナイトメアの神たるアテナの名を持つナイトメアの力!』

 

シャーリーはアテナの武器でガーゴイルのグリフォンの片腕を破壊する。続いてもう片方の腕も破壊し、戦闘不能まで追い込まれたグリフォンは、アテナのツインソードで両足を切断され、ガーゴイルの外に弾き出された。シャーリーはガーゴイルに飛び乗り、片目を押さえてエデンの剣を抜き、ガーゴイルを刺す。ガーゴイルは血を吐いて倒れ、全てのギアス能力者にギアスが戻る。ロメインとゲイルもギアスを発動し、瞬時に敵ナイトメアを撃破する。

 

『戦争は簡単には無くならない。後悔するわ、エメラルダ様の力を!』

 

ギアスを発動して苦戦したナイトオブラウンズたちも、第九世代ナイトメアのランスロット・アルビオンの力の前では敵わなかった。ジノとアーニャも敵ナイトメアを撃破し、ナイトマスターズも敵わなかったようである。

 

『流石じゃ、紅月カレン。お主たちに託すとしよう、この先の未来をのう』

 

「じゃあ、ね!」

 

カレンの紅蓮聖天八極式の輻射波動がフログゼノンを破壊する。要塞内部が崩れ始め、ルルーシュは天空要塞ダモクレスを動かして海に出る。地上に落ちては意味がない。星刻の神虎シェン・フーと藤堂の斬月も敵ナイトメアを撃破し、ダモクレスに近づいている残存敵勢力を破壊に乗り出す。

 

「そろそろ、潮期かのう」

 

『要塞同士は既に破壊され始めた。ここからが最後の戦いだ。キャサリンを倒し、世界の平和を確立せよ!』

 

了解!と超合衆国連合全てが頷く。ルルーシュは蜃気楼出るダモクレスを脱出。同じく、エメラルダも脱出してナイトスネイカーで現れる。

 

ー第九話に続くー

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