「久しぶりだね、龍夜君。今日呼んだ理由はわかるね」
「天水さんのことですよね」
現在、天水の父である、雨音岩蔵(あまおといしぞう)さんに呼ばれ喫茶店にいる。
久しぶりの天水のお父さんとの会話に少し緊張している。
最後に話したのはうちのお父さんと意気投合した時以来かな。
「元気ですよ。生き生きしていてとても楽しそうに毎日暮らしています」
「そうか、それで危険なこととかは」
「もちろん、ありません。平和な毎日を暮らしています」
「うむ。それを聞いて安心したよ」
その顔はさっきまでとは違い完全に安心しきっている顔だ。
「あの、直接会わなくてもいいんですか」
「いいんだよ。なんか恥ずかしくてな。それに」
「それに?」
「君になら任せられるよ」
「聞いてよ鶴ちゃん、最近りょうくんがいないんだよ」
「龍夜君にも何かあるんだよ」
「そうだろうけど〜順君は何か聞いてない?」
「わいは何も聞いてないよ」
最近、りょくんがよく出かけている。
1週間に1日多くて4日ぐらいいない時がある。
それに、出かける理由も教えてもらってないというか、教えてくれない。
「なんでだろう。みんなに秘密にしていること…まさか不倫!?」
「いや、それはないでしょ。どれだけ龍夜君が天水ちゃんのこと好きか知らないでしょ」
そんなもの分かりきっている。
りょうくんは超私が好きだ。私も超好きだ。
「私もりょうくんもお互いアイラブユーなんだよ」
「惚気かよ。まあいいや」
「知らないだろうけど、あいつ結構、本気で雨音さんと結婚したがってたぜ」
「え、えーそ、そうなの!?」
知らなかった、りょうくんはそこまで考えてるんだ。
ちょっと早い気がするけど。
「天水ちゃん?顔赤いよ」
「い、いや〜見ないで」
なんか想像すると気恥ずかしく。
多分ニヤニヤしているに違いない。
「天水ちゃんが落ち着くまでゲームしてるね。その顔だと話せそうになさそうだし」
「ちょっと、鶴ちゃん私は普通だよ、超普通」
「鏡見たら、すごく真っ赤だよ」
急いで鏡を見に行った。
「はゔはゔわ、わ、私幽霊なのに〜」
それから、鏡を見ると想像以上に顔が真っ赤になっていた。
結局、鶴ちゃんたちが帰るまで顔の熱が治ることはなかった。
その夜も…
「天水、電気消すぞ。天水?」
「ふぃあ、あん、なんでもないよ」
実は、りょうくんのお父さんとお母さんがダブルベットを用意してくれた、というか用意してあった。
いつものごとくご両親はいないが、ダブルベットになって以降2人で寝ている。
それに弟くんもいないので実質2人暮らしだ。
(結婚か〜結婚、結婚、結婚…)
「天水?大丈夫か、顔赤いぞ」
「大丈夫、私、幽霊だから、暑くもないし。それじゃお休み」
「おう、お休み」
………
「いらっしゃいませって順、何しに来たんだよ」
「いや〜雨音さんのためって聞いたからちょっと見に来たよ」
俺は今、バイトをしている。
理由は、簡単に言えば天水のためだ。
ただ本人にはいうわけにはいかないから黙っている。
まあ鶴華と順には話したが。
「それより順、なんか買ってくか」
「新作のラノベ下さい」
「あちらの棚で〜す」
俺は近くの本屋で働いている。
バレるのも時間の問題な気がするが、時給が良かったのでそこにした。
「いらっしゃいませ」
………
「もうすぐ冬休みだな」
「そうだねりょうくん」
「どこか行きたい?」
「部屋でいいかな、寒いし」
天水って確か暑さとか寒さとかの体感は感じないじゃ
いやもうどこからどう見ても、人間。
そういった人間らしさも戻っているはずだと思う。
「でもクリスマスは、どこか行きたいかな」
「みんな呼ぶ?」
「2人っきりがいいかな」
「そう。それでどこ行きたい?」
「考えておく」
乗り気で楽しそうな天水、最後になるかもしれないしなね。
いやそんなことを考えちゃダメだ。
来年も再来年も行けるように願おう。
ども〜イヴデース。18話読んでいただきありがとうございます!
今回は特に話したいこともないのでこれくらいで。
次回も読んでいただけると嬉しいです!
それでは、イヴでした。