しかしその一方で天水の方…
プシュー
電車の扉が開いた。
「行くぞ天水!」
そういうと俺と天水は電車を降り順と鶴華と決めた待ち合わせ場所に向かった。
やはり夏休みともあって人がとにかく多かった。
俺は天水とはぐれないようしっかりと手を握った。
最近はもう普通の人間(ひと)なんじゃないかというくらい天水は戻った。
そうあってか普通に生活も送っている。
そして肝心の足はというと今はちゃんとある。
そして靴も履いている。
ここまで人間に戻るのが早いとは思わなかったので驚いたがこうやって外を出歩いたりできるので正直嬉しい。
「もうすぐだね〜」
「ここを上がればすぐ着くだろう。」
「楽しみだね!」
「ああ、そうだな。」
階段を上がるとすぐに集合場所が見えた。
さすがに人が多いのでスムーズにとはいかなかったもののなんとか着いた。
そこにはすでに2人がいた。
「よう、遅かったな待ちくたびれたぜ。」
「そうだよ、あんまり遅いから心配だったんだよ、もしかしたら天水ちゃんに何かあったんじゃないかなって。」
2人が遅刻について文句を言っているがまあ仕方ないだろう、電車に乗り遅れて一本遅らせたのだから。
「遅刻理由はちゃんと送っただろ、それに後で昼飯奢ってやるから勘弁してくれ。」
「まじで!?」
「それほんと龍夜くん?」
「もちろん。」
「よっしゃラッキー。」
「ありがとう。」
正直あんな大口叩くんじゃなかったと言ってから後悔した…
俺たち4人は途中まで一緒だったが途中で男子チーム女子チームに別れて後で合流することになった。
「そういえば龍夜、あの件はどうだったんや?うまくいったんか?」
「あーあれねまあうまく言ったといえばいまくいったかな。」
「なんやその曖昧な返事。」
「まあ事情が事情だから。」
「せやな。」
さっきから何を話しているかというと遡ること2週間前……
「はあ…緊張するな。」
「大丈夫だよきっと。」
そんな会話をしながら俺と天水は天水の家に向かった。
理由は挨拶と事情の説明だ。
歩くこと数分家に着いた。
「さあ行くぞ。」
「うん。」
ピーンポーン
インターホンを鳴らした。
するとドアが開き天水の母親らしき人が出てきた。
「どうもこんにちは。」
「こんにちは、話は先生の方から聞いていますのでどうぞ中へ。」
そういうと俺と天水を家にあげた。
そして案内されるがままリビングらしき部屋に着いた。
「まあとりあえず座っていて下さい。今主人を呼んで参ります。」
「どうも、あっこれつまらないものですがどうぞ。」
「わざわざすいません。」
そして天水の母親は父親を呼びに行った。
「優しそうなお母さんだな。」
「うんお母さんはいつも優しかった。」
するとドアが開き父親らしき人と母親が入って来た。
そして俺たちの前に座った。
「どうも、天水の父の 雨音岩蔵(あまおといしぞう)です。」
「同じく母の 雨音藍子(あまおとあいこ)です。」
「伊武島龍夜です。いつも天水さんにはお世話になってます。」
「では早速話に入ろう単刀直入言おう、今まで天水が世話になったなこれからは家で暮らさせるいいな。」
「「え?」」
俺と天水は突然のことに同じ言葉が出た。
「待って下さいどういう…」
「言ったとおりだ。天水は家で暮らさせるだから返してもらうぞ。」
「そんな急に言われても。」
「そうだよお父さんなんで急に。」
「正直我々は天水が生きているという電話を聞いた時は驚いたよ。でもすぐにまた会いたいと思った。また暮らしたいと思った。だからだ。」
「そう言われても困る。私りょうくんと暮らすって心に決めたのだからここには戻れない。」
「天水ちょっと見ない間に変わったな。そんなわがままをいう子じゃあなかったのに、やはりこのままではよくない家に来なさい。」
「いやだ!」
「あの岩蔵さん少しいいですか、俺は、天水と暮らして1つの思いが強くなりました。」
「なんだね?」
「それは天水を絶対に離さないっという心です。もうあんな最期は見たくない。」
「それは私も同じ気持ちだだから君の気持ちもわかるだが私は親君はただの彼氏ではないか、それに君は一度天水を失っている。だから置いておく訳わけにはいかん!」
「でも俺は、天水が心から好きです。あなた方の天水に対する愛情ぐらい好きです。だから絶対に天水は…天水は俺が守り抜いてみせます。だからどうかどうかこのまま家にいさせて下さい。」
俺は心のそこから思った本音をぶちまけた。
断固として認めてくれない天水の父親にだ。
「わかった。だが少しだけ話がある。天水と母さんはちょっと出ていなさい。」
「え、ちょっとお父さ…」
「さ行くわよ天水。」
「え、お母さんまで?」
そして天水は母親に連れていかれ部屋を出た。
「伊武島君っと言ったかね?」
「はい…?」
「いや君の天水に対する気持ちは本物だとわかった。だからこのまま天水のことをよろしく頼めるかね?」
「あはい…はい?」
「いやつい強い口調で言ってすまんな、家族の前ではああいう感じで接しているから父の威厳という感じかな。」
驚きのあまり言葉がとっさに出てこなかった。
人が変わりすぎ状況が全く掴めなかった。
「それで天水のことを頼めるかね?」
「は、はいもちろん。絶対に娘さんは幸せにしてみせます。」
「あと2つほどお願いを聞いていただけないかな?」
「何ですか?」
「1つ目不純な行為はしないこと、いくら生き返ったって終わりが来るのだろう、その時には清いままで行って欲しいんだ。」
「分かりました。」
「それともう1つは…………………に行って来てくれないか?これが場所の地図だ。」
「分かりました。夏休みに行ってきます。」
「頼んだぞ。」
「はい!」
「あーあとこれはお願いというよりやってほしいことなんだがいいかね?」
「はい俺にできることなら。」
「もし天水が消えてしまった時は私に電話をくれ。そしてその時は私をお父さんと呼んでくれいいな?」
「はぁ?分かりました。」
「それでは話は終わりだ。では頼んだぞ。」
「はい任せてください!」
そして俺と天水は家を後にした。
そしてその帰り道で天水は言っていた。
「実はお父さんがああいう人だって知ってるんだよね。もちろんお母さんも知ってる。でもあえて言ってないんだ知ってるって。」
「知ってるのかよ、お父さんそんな隠し事下手なの?」
「下手というか著しく変わりすぎて分かっちゃうんだよね。」
「そうか。」
「でもああやって家族の前では見栄張ってるお父さん嫌いじゃないいんだけどね。」
そうやっていう天水を見ると横顔と夕日が重なり天使に見えた。
「優しんだな。」
「うん!」
「さあ日も暮れてきた地早く帰るぞ。」
「は〜い。」
そして気持ち急ぎめで帰ると何かが当たった。
「いたっ。」
「うん?」
よく見ると幼い女の子男の子がいた。
「君大丈夫かい?」
「う、うん。ぶつかってごめんなさい。」
そういうと男の子らしき子は立ち上がり走り出した。
その後を女の子が追いかけた。
「かわいいね幼くて。」
「うん。」
「でも犯罪だからね手を出したら。」
「だ、出さないよ!」
するとさっきの男の子が叫んでいた。
「あっ危ない!」
その声を聞いた瞬間俺とっさに振り向きさっき2人が走っていた方へ向かった。
そこへものすごい速さでトラックが走ってきた。
俺は急いだ天水の二の舞みたいにならないように全力で走った。
そして女の子が引かれるギリギリのところで何とか助けることができた。
「ふー何とか間に合ったか。」
「う、う、う、ごわがっだよー」
「よしよし、もう大丈夫だよ。」
少ししたところでトラックの運転手が車を止めやってきた。
「おい、急に飛び出したら危ないだろ?」
「急に飛び出したのは悪かっただがなんだあの速度は?この狭い道で何であんな速さで走るんだ?そっちこそ危ないだろ!」
ここは住宅街の少し広い程度の道路だトラックのような大型車両だと歩行者1人分くらいしか歩けないくらい狭くなる。
「今度あんなスピードで走っていたらどうなりか分かりますよね?」
運転手は部が悪そうな顔をすると黙ってトラックに戻り逃げた。
「危ない運転手だな、それより君も気をつけるんだよ。」
「う、うん。」
「よしいい子だ。」
「りょうくん大丈夫?」
「ああ何とかな。助けられて良かった。」
「りょうくんすごくかっこよかった。」
「う、うんありがとう。」
その時の安心と心から心配していたとわかる笑顔は、今まで見た笑顔で1番可愛かった。
そより本当に守れてよかった。もうあんな悲しさ思いをしたくないしさせたくない。
「お、お兄ちゃんあ、ありがとうございました。」
「おう、それより君達はどこへ行くつもりだったんだい?」
「えっとね〜近くの公園!」
「聖公園か、少し距離があるし、今日はもう遅いからまた明日行ったら?」
「うん〜そうするママが心配するから。」
お兄ちゃんらしき子が言った。
「うん素直でいい子だ。」
心配だったので家まで送ることにした。もちろん天水了承した。
「それ君達の家はどこらへん?」
そう尋ねるとちょうど俺たちの帰る方を指差した。
「帰る方向が同じだがらちょうどいいな。」
そして俺たちは幼い2人を早く親のところへ送り届けるため急いだ。
そして俺の家の手前に着くと
「お兄ちゃん、お姉ちゃんありがとうございました。」
そういうと2人はすぐ横の家に入って行った。
「てっここ俺の家のすぐ隣じゃあねえか?」
「偶然ってすごいね!」
「だな。」
最近聞いた近くに引っ越してきたっていう家族はあの子達のことか。
まぁ近々挨拶にでも行く。
家の親はまだ仕事から帰ってきていない為家には俺と天水と弟だけだ。
そして弟は天水の事など気にもとめず受験勉強をしている。
まぁ彼女とほぼ2人暮らし状態を親に見られるよりはましだ。
ようやく落ち着けそうだから2週間後の事を考えよう…
とまぁざっとこんな感じだった。
正直天水のお父さんと話すよりトラックの方が大変だった。
そんな事を思い出しながら歩いていると何かにぶつかった。
「いたっ!?す、すいません!」
あれ?返事がない。
すると横で順が笑っていた。
「おまえ何で電柱に謝ってんだよ笑」
「ふぇ?あー本当だ電柱だ。」
「それより何考えてたんだ?わいの話全く聞いてへんし途中めっちゃニヤニヤしてたしちょっときもかった笑」
「きもい言うな笑」
そんなこんなで合流の時間が迫ってきた。
「よしそろそろ合流する時間だな。買うもんは買ったし行くか。」
「せやな。」
………
幼い子どもたちがお隣さんと知ってから1週間後お隣さんが挨拶に来た。
どうやら「三宅」さんという名前らしい。
そしてその三宅さん宅の子どもたちはというと最近はすっかり家になれほぼ毎日遊びに来る。
そして1番衝撃だったのが俺が男の子と思ってた子が女の子で女の子と思ってた子が男の子だったのだ。
2人双子で今年小学1年生らしい。
姉の方が 三宅美狐(みやけみこ)男まさりのショートヘアでツンデレだ。
弟の方は 三宅聖熊(みやけしょうま)少し長めの髪で内気な性格らしいが俺にはすごく懐いてる。そして俗に言う「男の娘」と言うやつだ。
それに2人とも名前感じの動物の髪型をしている。美狐は狐耳、聖熊は熊耳だ。
美狐はほとんど冷たい態度で「私を美狐ちゃんって呼ばないで」と言ってくる。そして天水にめっちゃ懐いてる。
聖熊は家に来るとすぐ俺のとこに来て「りょう兄ちゃん好き〜」っと言って抱きしめて来る。それを見た美狐は多分嫉妬して冷たい態度を取っているんだと思う。
正直2人とも可愛いのであまり嫌ではないが流石に毎日来られると困るが、あまりの可愛さに言えなかった。
(今度鶴華に紹介しよう)
どうもイヴです。今後は1週間1話更新で頑張っていこうと思います。よろしくお願いします。