Do you remember me?   作:弟月 凌

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第2話

『今から全校集会を始めます、起立――――礼。着席』

 

椅子ねえじゃん、と内心ツッコミをいれつつ幸広は硬い体育館の床に座る

座った途端に周りがざわめくのも慣れっこだ

まあ主に短大側の声なんだけど

 

『静かに。式の進行の妨げになります』

大学の方の学生主任の先生が苛立った口調で言うがすぐに静まる気配がない

ここはかなり規律が緩い、というか緩すぎる

よっぽど頑張らないと学生指導の部屋にすらいかないし、いったとしても口頭注意レベル

そんな脅しに屈する奴らじゃない

 

『いい加減にしなさい』再び 学生主任が言う。かなり苛立ってそうだ

それでもまだ話している奴はいる

バンッ!

『今から重大な話がある!黙って聞きなさい!』

急にキレた学生主任に驚いたのか今まで話していた声がピタッとやんだ

 

何かいつもと違う

幸広の(対して)鋭(くな)い勘が反応する

今日はやけに教職員全員が――――

 

 

――――落ち着いてない

 

 

あるものはそわそわし、あるものは険しい顔をし、あるものは泣きそうな顔の人もいた

いつもはキレない学生主任もそうだ

とどめの校長(高校も短大も同じ奴がやってる)のおろおろっぷりだ

…まあ校長はいつもおろおろしてるけど

 

何が起きているんだ?

と思った時スピーカーから声が聞こえた

 

『初めまして、………みなさん』

 

* * * * * *

 

〜澄川サイド〜

何かドッキリでもやるのかな?

それが教員のいつもと違う態度に対する澄川拓真の率直な感想だった

それにしては怯えている人が多すぎるから違うと思うけど

もともとしゃべるのと楽しいことが好きで、聞く人を退屈にさせないために周りの空気を読むのは得意だからすぐに自分の考えが違う事に気づいた

 

この空気は異常だ

 

そんな時にスピーカーから響いてきた男の声

それはさっきまでマイクで話していた大学側の学生主任の声じゃない

じゃあ今の声は誰が――――?

 

『校長さん、マイクの前に立ってもらえるかな?あ、今しゃべっていた方もすぐ近くにいてね』

 

それを聞いたビビりの校長は見て分かるほど焦りながらオタオタとマイクの方にむかった

 

「なに?」「どういうこと」「校長に指図するやつ何者だし」「てかあの声誰だよ」

また騒ぎ出す生徒たち

今度は異常事態という事を察知し、全員が騒ぎだした

 

『静かにしてもらえるかな?』声だけの男が聞くがほとんどは耳を傾けていない

 

『そうか……………残念だ』

 

パンッ

突然の軽い爆発音

騒いでいた生徒が一斉に黙って音の発生源の方に目をむける

 

そこにはカツラが吹っ飛んでオロオロしている学生主任がいた

…なかなかにシリアスな光景だ

何人かは下をむいているし、すぐ目をそらした人もいる

まあみんなに共通しているのは肩がすごい小刻みに震えているって事だ

 

そしてこのシリアスな状況を作り出した声が再びスピーカーから聞こえてきた

『――――今のは見せしめのためにとても小さな爆発にしたからまだマシだけど、今度からはちゃんと黙ろうか。あれの何倍もの威力の爆弾を学校のそこかしこに仕掛けたから、うるさかったりしたら今度は大きいものを爆発させるよ』

淡々とその声は言ったがその一言で全ての生徒の動きが止まった

声は淡々と話を続ける

『さて、本題に入ろうか…』

* * * * * *

 

 

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