前回公博が少し人気だったのに驚きを隠せない弟月です←
というかぶっ飛んだキャラほど作りにくいものはない…
課題を手に広中公博は廊下をのんびり歩いていく
「公博!」
「あ、拓真先輩じゃないっすか。おはよーございます」
声をかけられて振り返ると部活の先輩の
「ちょうど良かった。お前の教室行くつもりだったんだよー」
「ん?ということは部活の連絡っすか?それとも例の宝探しみたいなやつの?」
拓真先輩が頭をガシガシかきながら答える
「まー半分は部活で半分はその宝探し的ななつだな。どーせそっちも教室は授業らしい授業ないんだろ?」
「まーそうですね」
とりあえず肯定
「まずは今日何もないんなら部活やれってさ。体育館は部活動優先で使えって顧問からのお達し。」
「げっ…丸一日っすか?」
「丸一日だな。まあ別に他でやることあるんならそっち優先してやればいいから強制じゃないけど……公博、そんな顔すんなよこっちも気は進まないんだから。」
いやそんな顔になるっしょ…気分は定時に明日締め切りの仕事押しつけられた会社員ですよ
「だからその顔やめろって」
「無理っすMPガリガリに削られてます」
「何でそこMP?!」
「モチベーショ
「分かるか!てかフツーMPってマジックポイントとかじゃねえのかよ!」
「そんなの時と場合によって変わるでしょ!分かってくださいよ!」
「知るか!てか今ので話してた内容飛んだわ!」
「部活の連絡ですよ!…あと宝探しのやつの方の連絡事項です!」
ぎゃーぎゃー2人で喋ってると後ろから声がかかった
「もう一つか?すぐ体育館に集合しろってよ。一応誰か消えてる奴いないか確認するためでな。てかお前らこんなところで漫才するな」
公博が後ろを振り返るとジーパンにシャツで短髪の青年が呆れたようにして立っていた
「あ、まさ先輩おはよーございます」
「おはよーございますー。てか漫才じゃないっす。拓真先輩が一方的にいじめてくるだけっす」
「いやお前の頭の中がぶっ飛んでるせいだろ」
「そんなはずないです。先輩こんな真面目な後輩にむかってそれひどくないっす?」
「少し黙れ天然不審者。てかいじめられてるの俺の方じゃね?」
また漫才が始まりそうな後輩に
「あーはいはい分かった。分かったからほらさっさと体育館行くぞ」
「はいー」
「了解っす」
公博、拓真先輩、正志先輩の三人は体育館にむかって歩きだす
2つ上の高校3年クラスから男女の先輩が公博達を見ていたような気がするがまあいいか
…あ、課題出してない
* * * * * *
「えー今日授業全部ナシ?学校来た意味なくないー?」
「そーだな」
「暇じゃんーつまんないー」
「いつも授業嫌がるお前がそんなこと言えるのか?てかヒマなら宝探しやればいいじゃん」
「いつも授業寝てる奴に言われたくないよー。確かに宝探しもいいけどねー…」
吉沢幸広は何をしているのかというと教室の後ろの扉の近くで福司由衣とだれてます、はい
まあ確かに授業ないんじゃ学校に来る意味50%なくなるからな…
「部活しに行くかなー…」
「この部活バカ」
ぼそっとつぶやくと間髪入れず由衣のツッコミが飛んできた
「アンタが行かなきゃ宝探し進まないでしょー」
まあそれはそうなんだけど…
「ケータイのストラップもどうしたものか覚えてねーのにどうしろと?」
「そこは気合で思い出しなさいよー」
という由衣の呆れた声を聞き流し、廊下の方に視線を向ける
ん?
制服の男子2人に短大の方の人だろう、私服の人が話している
あいつら制服の2人の名前は確か…
「拓真君とペタキチ君じゃない?ほら、卓球部の」
視線の先を追った由衣が幸広の心を読み取ったかのように言う
ああ、そういえばそんな名前とニックネームだったっけ
けど…
「知り合いだったか?」
「いや、話したことすらないけど?」
「だよな?」
なら
「なんでお前あいつらの名前
その瞬間由衣かハッとした表情になる
俺のところの学校は比較的人数が少ないとはいえ4クラスはあるからそこそこな人数がいる
自分と同学年でもまともに話したことがない人がいるのに1つ下、さらには2つ下の学年など部活の後輩じゃなければ話さない
さらに学年によってクラスがある場所が違うので部活以外に交流する時がない
そして俺と由衣は卓球部ではない
だから話す機会も
だからそれ以外で交流したり名前を聞いたりする可能性があるとしたら
部活の連絡でクラスに訪ねてくる時しかありえない
「部活内の連絡で確かウチのクラス来たよなあいつら」
「…そういえば。でも、」
一瞬顔を見合わせた俺と由衣は教室を見渡す
「このクラスには卓球部の人なんて
由衣の声が震えていた
「俺らのクラスかよ」
吐き捨てた
…俺はクラスから1人いなくなっていたのに何の違和感を感じなかったのか
…いや、違和感がなかったわけじゃない
現に昨日全校集会が終わった時誰かの声が後ろから聞こえた気がした
それはいなくなった奴で俺や由衣と仲が良かったとしたら?
もし俺のストラップがそいつからもらったものやお揃いで買ったものだとしたら?
辻褄があう
目の前の由衣も悔しそうな表情だ
昨日の『大切なことを忘れているよう』という言葉を思い出したのかもしれない
幸広はもう一度教室を見渡す
クラスの奴は全く消えた奴に気づいていないようだ
ならばやることはひとつ
俺はおもむろに立ち上がって教室の扉を開け放った
「福司、行くぞ。宝探し」
そう言って廊下へ一歩踏み出す
「…りょーかい!」
遅れて由衣も踏み出した
* * * * * *
「…拓真先輩、俺なんかとんでもない事聞いた気がするんですけどきっと聞き間違いですよね!」
「公博もそう聞こえたのか!俺たち耳鼻科に行った方がいいのかもしれないな!」
「なんかバカが2人いるからもう一回言うぞー。今から卓球部で所有しているピン球全部文字が書いてあるかどうか確認する。もちろん全員でだ」
無慈悲に言い放つ正志先輩に俺と拓真先輩は泣きそうな視線を送る
「そんな目してもダメだ。ってもこれ俺命令じゃないからなー顧問達の命令だぞー」
「そんなこと言ったって俺らの部、ピン球何個所有してるんですか?」
他にも集められた高校1年生が恐る恐る正志先輩に聞く
「未開封含めて千ちょっとらしい」
「なら未開封は除外して…」
「未開封含めて全て確認するということだ」
なんだかんだで無慈悲すぎやしませんか先輩…
明らかにテンションガタ落ちの表情浮かべてる高校卓球ズに短大卓球ズの正志先輩が困ったように付け足す
「これでも最初はゴミ箱に捨てたピン球まで探すとか言ってたんだ。それがなくなっただけで良かったと思ってくれ」
「えー俺らもやんのー?めんどくねー?」
不意にだらけた声が後ろから聞こえ正志先輩の顔が一気に険しくなった
「お前らも一応部活に所属してるだろ?だったら参加するべきだと思うがな」
「お前がそう言っても顧問のあいつは俺らを部員として見ていないぜ?」
そう言ってダルそうに伸びをしながら言う
発言者は短大卓球ズの人だ
課題とか卒論とかが忙しいらしく、ほとんど部活に来なくなった。だから顧問との仲があまり良くないらしく時々衝突したって話を聞く
「俺らが部活に行ったら邪魔だって追い返されて、いざこういう時になったら雑用しろ?虫が良すぎんだろ。俺はやだね、しかも言い出した顧問本人がいない?話にならねぇ、帰る」
「んじゃ俺もー」
「俺も帰るぜ」
それを合図にぞろぞろと短大卓球ズが帰っていく
それを困ったような悲しいような顔をして何も言えない正志先輩がいた
今こんなことになっているけど、昔は一緒に団体戦を戦った仲
色々思うことあるんだろうな
…てか空気重すぎっす
またMP削られるんですけど
「んじゃちゃっちゃとやりましょうよ。なんてったって千ちょっとあるんでしょ?」
そう言ってピン球が溢れそうなほど入ったケースに近づく
「お、おお?」
突然話しかけられて目を白黒させる正志先輩
「…やってくれるのか?」
「当たり前っしょー」
「当たり前ですよ!」
あ、拓真先輩ちゃっかり便乗してきた
まあここで終わる公博ではない
「で、提案なんですけどこれ終わったらみんなで一緒にご飯食べに行きましょう。どーせ1日暇なんですから」
「…それ暗に俺に奢れって言ってないか?」
「あれっ、バレました?」
「あーもーいいや!全員奢ってやる!だからやるぞ!!」
「「「「「「やったー!」」」」」」
よし、お昼ごはん確保!
公博が小さくガッツポーズしたのは言うまでもない
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