お馴染み、なちょ公です。
シチュ拾いさせて頂きました。後書きで掲載しております。
夏の話になってますが、呼び方が千歌ねぇじゃなくて千歌だったり色々バラついてます。
でもあまり気にしないでください。グッバイ・ブラザー以降はサザエさん時空なので⋯。
ジリジリと太陽が照りつける夏の1日。
部屋の中で扇風機に当たりながら力無く倒れている俺達。
セミの声がうるさい⋯とにかくうるさい⋯。
暑い時って、何でちょっとした事でイライラしちゃうんだろう。こんな時はあれだな⋯海に行きたい。
「りょーくん、海行こう海。」
「同じ事考えてた。」
「じゃあ果南ちゃんも呼ぼうよ!」
「果南⋯果南ねぇの事?」
松浦 果南。俺からしたら全員姉のような人達ばっかりだが、あの人はずば抜けて俺達や曜さんにとってのお姉さんだった。
何をするにも先陣を切り、俺達はそんなあの人の後ろに付いて色んな事を教えて貰った。
まぁ⋯姐御肌っていうか、アグレッシブが強すぎて当時の俺は付いていけなかったりしたんだけど⋯。
その果南ねぇが、それこそ小学校ぶりに来る。
「ふふふ⋯果南ちゃん絶対りょーくんの事分からないと思うよ?」
「随分楽しそうだね?」
「当然!果南ちゃんの驚く顔楽しみだもん♪」
にしても⋯あの人はもう高校3年生か。
どんな風になってるか想像もつかないな。
緊張半分、ワクワク半分で砂浜へと向かう。千歌が果南ねぇに連絡を取ってくれたみたいだから、もう時期来る頃だろう。
「あ、水上バイク。」
淡島方面から1台の水上バイクが走ってきた。
太陽の強烈な日差しをものともせず、水しぶきを上げながら爆走している。
この時期に水上バイクなんてやったらさぞかし気持ちいいだろうな⋯。
誰だか分からないけど、ウエットスーツに身を包んだポニーテールの女性が乗ってる⋯カッコイイな⋯。
「おーーーーい!果南ちゃーーーーーん!!」
「⋯はい?」
果南⋯?誰が?こっちに向かって来るのは女性が駆る水上バイクだけだよ?
俺達のいる場所に来た女性は、水上バイクを止めてサングラスを外す。あれ?あれれ??
「やっほ、千歌♪」
「か⋯か、かかかか?」
「ん?ん〜⋯あ、涼介君か!!」
「はい!そうですッ!!」
おかしい⋯!人のこと言えないけど、あんなにちまーん、ってした子がこうなるのか!?
どういう成長をしたんでしょうか⋯。
「随分大きくなったじゃん!」
「こっちの台詞だよ⋯本当に誰だか分かんなかった。」
「にしし♪じゃあ⋯久々の再開を記念して⋯。」
「な、何⋯かな?」
下をぺろりと出し、両手を構えて果南ねぇはジリジリと詰め寄ってくる。
「何って⋯ハグ?」
「思春期男子にその格好でハグは刺激が強すぎると思います。」
「そうかな?ま、大丈夫大丈夫!」
「俺が大丈夫じゃ⋯!」
「ていっ!久しぶりだね泣き虫〜♪うりうりっ!!」
一瞬の隙を突かれ、危ないと思った時には既に遅し⋯。色々と成長なさってる懐へすっぽりと収まってしまった。
分かった。千歌が余りにも無防備なのはこの人の影響だ。
絶対に!
「む〜⋯おふたりさん⋯。」
『あ⋯。』
1人、置いてきぼりにしてしまった。ほっぺたをぷく〜っとさせながら、傍から見ても分かる目でじっとり見られている。
ち、違うんです千歌さん。これは不可抗力で⋯!
「近いから離れるっ!」
「はいっ!」
「りょーくん。」
「ご、ごめんなさい!!」
嫉妬全開DAY!DAY!DAY!
そんな所まで可愛いと思えてしまうけど今はそれどころじゃない。
ビンタが来るか口を聞いてもらえなくなるか⋯何にせよ後で怒られるな、これ⋯。
「ん。」
「ありゃ?」
「果南ちゃんのここは千歌の場所です。」
てっきり怒られるかと思いきや何故か果南ねぇに抱き着く千歌。
え?どゆこと??
「モテ期が来た。」
「⋯果南ねぇ。」
取ってやったみたいな顔をしてる果南ねぇに一言申したい。いや、別に?妬いてないけど??そりゃ果南ねぇはカッコイイし美人だし昔から世話になってるけど⋯?
果南ねぇに抱き着いてる千歌の後ろに抱き着く。
「この人は俺のです。」
「りょーくん⋯///」
「千歌⋯。」
「何見せられてるの、私⋯?」
まぁ冗談も兼ねた再会はこれくらいにして⋯だ。
幼き日の思い出が頭をよぎる。
色々あったよなぁ⋯。港から飛び込みさせられたり朝から晩までノンストップで遊んだ挙句親に怒られたり⋯。
ん?良い思い出が無いぞ?
「んむむ⋯。」
「どうしたのさ?」
「果南ねぇと関わったのって、俺が泣くか怒られた思い出しか無い⋯。」
「⋯⋯気のせいだよ。」
「せめて目を見て言って欲しい。」
「あはは!水が気持ちいい〜!!♪」
「まぁ、若干1名⋯。」
「変わってないのもいるけどね。」
久しぶりに会えるからある程度気持ちが昂ってたけど、問題発生だ。
千歌を経由しないと会話が続かない⋯!
「ん?何の話ー?」
「涼介君が千歌の事溺愛してるって話。」
「そんな話は一言もしてなかったはずだけどなー。溺愛はしてます。」
「もう〜⋯///」
「はいはい、ご馳走様です。」
「ってか、果南ねぇ。俺達が付き合ってるの言ったっけ?」
「曜から聞いてたよ。とっても嬉しそうに話してたしね♪まぁその分梨子ちゃんを抑えるのが大変らしいけど⋯。」
「梨子さん、何してんだろ⋯。」
「でも果南ちゃんも彼氏いるよね?」
「え?」
ここで爆弾発言、我らが千歌っち!!あのサバサバ系女子の果南パイセンが徐々に赤くなっていくぞぉっ!!
「な、何で??」
「だってこの間、嬉しそうに男の人と歩いてたじゃん。」
「や、ちがっ!!///あれ⋯は〜⋯パシリだからっ!///」
「なーんだ、パシリの人か!」
「それで良いんですか高海さん。」
「この辺じゃ良くあるもんね〜。」
「どうなってんだこの街。」
相変わらず果南ねぇは挙動不審になってるし顔の赤みは引けていない。
何だか新鮮だ。
「⋯何?///」
「いやぁ、珍しいものが見れたな〜って⋯。」
「えいっ。」
「目があああああああああっ!!!!」
良い子の皆はやっちゃいけないぞ☆
「もう⋯いっちょ前に年上をからかって///」
「にしても目潰しって⋯目潰しって⋯!」
「あっはは!りょーくんまた泣いてる〜。」
「な、泣いてなんかいないやいっ!!」
くっ⋯後で絶対弄り倒してやる⋯!
幼き日々の分と今の目潰し分、倍返しでなっ!!
結局千歌はまた海に遊びに行ってしまったので、砂浜には俺と果南ねぇの2人きり。
勇気を出して、さっき気になったことを改めて聞いてみる。
「実際どうなの?」
「何が?」
「その⋯パシリの人。」
「まだぶり返すか⋯///」
「待って待って!せめて目潰しは勘弁して!!⋯別に茶化したりしないよ。ただ、なんて言うか⋯果南ねぇ、難しい顔してるし。」
「ふ〜ん⋯?ま、心配しなくても大丈夫だよ。本当にそんなのじゃないんだ。私だって、これが好きになるって感覚なのかも分からないしね。独りよがりとか、勘違いかもしれないから、何も言わない。」
「果南ねぇ⋯。」
「今は、これでいいんだと思う。逃げかもしれないけど、『アイツ』とのんびり過ごす毎日が意外と楽しいしね。」
『アイツ』と口にした途端、果南ねぇは優しく微笑んだ。こんな顔⋯するんだな。
「そっか⋯頑張ってよ。」
「何〜?バカップルの余裕かこの〜!」
「あっはは、違う違う!」
「ま、でも心配してくれてありがとうね♪」
「いえい⋯え⋯。」
「ん?どうかした⋯⋯あ。」
「むーーーーーーっ!!」
本日2度目の失敗。
流石のみかん大名もカンカンみかん。
「2人とも知ってる?2度目ってね⋯無いんだよ。」
「ち、千歌?一旦落ち着こ?ね??」
「そそそそうだよ!冷静に考えれば実は誰も悪くない事が⋯」
「2人とも正座っ!!」
夏の日差しで暖まった砂浜の上。膝が焼けるんじゃないだろうか⋯。
なんか、果南ねぇが正座して怒られてるのシュールだな。
「大体果南ちゃんは誰彼構わずすぐハグするし、りょーくんはウエットスーツに鼻の下伸ばしてるし!」
「あっはは⋯良いかな〜んって思って⋯。」
「寧ろ千歌のウエットスーツ姿見たら死ねる。」
「うるさいっ!///」
「はいっ!ごめんなさい!!」
「はぁ⋯。結局、1番変わってないのが⋯。」
「1番強いんだなぁ⋯。」
「口を開かないっ!!」
『すみませんっ!!』
それから5分間説教は続き、何事も無かったかのように3人でワチャワチャした⋯そんな1日でしたとさ。
サブタイトルの※には理由がありますが⋯いつか分かる時が来ます。
内緒♡
ちょっと⋯いや、大分ですね。内容変わっちゃいましたが、ぴんころさんからのシチュを拾わせていただきました。
ごめんなさい、そしてありがとうございます!!