泣き虫小僧はミカンがお好き   作:なちょす

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皆さん、こんにチカ。
書き溜め分投稿するマン、なちょすです。
後編、始まります。
なちょすの中でカウントダウンが始まりました。
その為の後半ちょっぴりシリアスです。

何のカウントダウンかは⋯ね?


お出かけと書いてデートと読むのでは?(後編)

駅前の喫茶店に来た俺達は、取り敢えずランチセットとデザートのミカンパフェを頼む事にした。

そういえば⋯女の子とこうやって出掛けるのって初めてだな⋯。

 

「りょーちゃんどうしたの?考え事?」

「いや⋯この年になって女の子と出掛けたこと無いなぁってさ。」

「じゃあじゃあ、私で練習しておきなよ!」

 

練習って言われても俺は千歌ねぇしか見てないんだけどね⋯。

 

「こちらランチセットになりまーす♪」

「あ、ありがとうございます。」

「うわぁ!りょーちゃんの方も美味しそう〜!」

「はは、じゃあ1口どうぞ?」

「良いの!?じゃあ私のもあげるね!」

 

そう言って彼女は俺の方にパンケーキを刺したフォークを差し出してくる。

え?これってどういう事⋯?まさか⋯まさか⋯!!

 

「はい、りょーちゃん!あーん♪」

「ぐふぅっ!!」

 

なんて事だ⋯まさかリア充の嗜み、『食事中のあーん♡』を目の前でやられるとは⋯!

いや、でもこのまま食べると間接キスになるんじゃ?この人は気にしない人なのか!?はたまた本当に気づいてないのか!?

 

「りょーちゃん?食べないの??」

「いや、その⋯良いの?」

「駄目だったらあげたりしないよ〜。」

 

宗弥、後で俺を思いっきり殴ってもらっても構わん。据え膳食わぬは男の恥だ!

 

「頂きます!!⋯美味い。」

「えっへへ〜♡じゃありょーちゃんのもちょーだい!!」

「えと⋯どうぞ⋯?」

「ぶー!りょーちゃんは食べさせてくれないの〜?」

 

なんだこの可愛い生物。

 

「あ、あ〜ん⋯」

「はむっ!ん〜美味しい〜♪」

「それは良かったです⋯。」

 

こんなカップルみたいなイベントを経験する事になるなんて⋯神様、俺心から貴方に感謝します⋯。

ん?カップルみたいな⋯?

今更気づいたけどこれってもしかして⋯世間一般で言うとこのデートってやつじゃ⋯!?

この人は気にしてないのかな⋯いや、多分こんなに気にしてるの俺だけなんだろうけどさ。

 

「ち、千歌ねぇ⋯。」

「ん?なに〜?」

「その、さ⋯千歌ねぇはあんまり気にしない人?か、間接⋯キス⋯⋯とか。」

「へ?」

 

聞き方ってもんがあるだろ俺の馬鹿!!

 

「間接キス⋯?⋯あ///」

 

千歌ねぇの顔がみるみるゆでダコの様に赤くなっていく。暫く俺達はお互いの顔を見ることも出来ずじまいだった。

本当に気づいてなかったんだなこの人⋯。

 

「こちらデザートのミカンパフェになりまーす♪」

「ありがとうございますっ!!」

「ひゃっ!あ、はい!どういたしまして!」

 

テンパり過ぎて店員さんに食いつき気味になってしまったが、このタイミングでデザートを持ってきてくれた店員さん。ありがとう。

 

「デ、デザート来たから食べよっか!あははは!!」

「そ、そうだね!いや〜美味しそうだなぁ〜!あっはは!!」

 

何とかやりきった⋯生き延びたぞ俺は。

大分HPとかその他諸々削られたけどな!

 

「あれ、涼介じゃん。」

「そ、宗弥⋯!」

「いやいや、そんな全力で嫌そうな顔しなくても⋯ってあれ?そっちの人って千歌さん?」

「あれ?私の事知ってるの?」

「もっちろん!俺、涼介の友達の佐久良 宗弥って言います。この間のライブ、感動しました!」

「ほんと!?見に来てくれてありがと〜!!」

 

千歌ねぇが宗弥の手を握ってブンブンしてる。くっ⋯なんだこの敗北感⋯。

 

「応援してるんで頑張って下さい!⋯おっと、涼介君や。」

「何だよ?」

 

宗弥のやつがこっそり耳打ちしてくる。

 

「そんなに拗ねんなって。別に取ったりするわけじゃないからさ。」

「⋯別に拗ねてないし。」

「あっはは!悪かったって!!それじゃあ俺はもう行くから、後はデート楽しみなよ!じゃあな!」

 

む〜⋯俺そんな拗ねてたか?いや、確かにちょっと悔しかったけどさ⋯。

意外と独占欲強いのかな、俺って⋯。

えーい、アイツめ!後で購買の焼きそばパン奢らせてやる!

 

「行こっか、千歌ねぇ。」

 

再び彼女の手を握って次の場所へ歩き出した。

 

 

 

 

 

宗弥君⋯だっけ?友達と会ってからりょーちゃんがちょっと元気なくなっちゃった。

どうしたんだろ⋯ちょっとムスッとしてる気がする。

 

「りょーちゃん?」

「うん?」

「⋯ううん、何でもない。」

「あはは、何それ。」

 

無理して笑ってるわけじゃないと思うけど⋯。

 

「あ、千歌ちゃん!涼介君!!ヨーソロー!」

「曜ちゃん!!どうしたの?」

「梨子ちゃんと衣装の買い出しに来てたんだ♪2人はデートですかい?」

「や、その⋯そういうのじゃない、かなー?」

「にしし、涼介君照れてる?」

「曜さん、勘弁してくださいよ〜⋯。」

 

楽しそうに会話してる2人。りょーちゃん、調子戻ったみたいで良かっ───。

 

「っ⋯!」

 

何、今の?今までのきゅって締め付けられる感じじゃない。

 

痛かった⋯。

 

「千〜歌ちゃん!!」

「⋯え?」

「大丈夫?凄い難しい顔してたけど⋯?」

「う、うん!大丈夫大丈夫!!」

「なら⋯良いんだけど。じゃあまた学校でね!!」

「うん!バイバイ曜ちゃん!」

 

どうしちゃったんだろ私の体⋯りょーちゃんが帰ってきてから、ずっとこんな感じだよ⋯。

 

 

 

 

 

「千歌ねぇ、海⋯行こ?」

「うん、良いよ。」

 

明らかに変だ。

曜さんと話してる時の様子も、今日1日たまに考え事してるのも⋯。問い詰めるわけじゃない。ただ聞いておきたかった。

 

俺と居て楽しかったのかどうか。

今日だって1人で拗ねてしまったりテンパッたり⋯俺は、この人の隣を歩いてもいいのだろうか?

それから旅館近くの海へとやって来た。もう夕日が沈み始める時間帯。砂浜には俺達2人しか居ない。

 

「⋯1つだけ聞いていい?」

「どうしたの?」

「今日1日、俺なんかと居て楽しかった?」

「え⋯なんで?」

「千歌ねぇ⋯たまに難しい顔してた。それに、俺も途中で拗ねちゃってたっていうか⋯自分のことばっかでさ⋯。だから⋯俺と居ても、つまんなかっただろうなって。」

 

やば⋯自分で言ってて泣きそうになってきたな。

 

「りょーちゃん⋯そりゃっ!!」

「わぷっ!?」

 

いきなり顔に海水をかけられた。

 

「な、何を⋯?」

「りょーちゃんはさ、優しすぎるっていうか⋯気にしすぎなんだよ。今日は私がりょーちゃんと出かけたかったから誘っていっぱい遊んで⋯。楽しくないわけないよ!」

「千歌ねぇ⋯。」

「だから、本当は謝らなきゃいけないのは私なんだ。折角遊んでたのに色々と考え事しちゃって⋯ごめんね、りょーちゃん。」

「そんな⋯千歌ねぇが謝ることなんて⋯!」

「てやっ!!」

「わぷっ!?」

「良いの!りょーちゃんはそのままで!だからね⋯また一緒に遊んだりお出かけしたりしてくれる??」

「⋯もちろん。俺でよければいつでも!けどその前に⋯おりゃっ!!」

「冷たっ!?」

「へっへーん。仕返し♪」

「やったなぁ〜!」

 

そこからは、日が暮れるまで海で遊びまくった。久しぶりの2人の外出は、色々あったけど⋯こんな日があったって悪くないと思う。

まぁビショビショになって帰ったから2人で美渡ねぇに怒られたけど⋯。

流石に濡れたままだと風邪も引くだろうから、夕食の前にお風呂に入らせてもらった。

 

「いや〜いい湯だなぁ⋯。生き返る〜⋯。」

「ね〜⋯旅館が家ってこういう所本当に良いよねぇ〜⋯。」

「全くだよ⋯は?」

 

おかしい。なんで俺以外の声がするんだ?よりによって千歌ねぇの声が⋯だってそれだと今この場にあの人が居るってことに⋯。

 

「また考え事してるでしょ〜?」

「いやいやいやいやいや!!な、何でここにいるのさ千歌ねぇ!?」

「一緒にお風呂入ろうと思って!」

「だと思った!!いや、もう子供の時と違うから流石にこれは⋯!」

「大丈夫だよ〜私水着だし!」

「俺水着じゃないからね!?」

 

今日1日一緒に過ごして分かった。この人の中ではまだ俺は弟分だから、素でこういう事をしてくるんだ!

こっちはもう色々と限界が近いのに!!

 

「まぁまぁお背中流しましょう♪」

「え、ちょ待って待って誰かHeeeeeeeelp!!」

 

そこからの事は⋯まぁ察してくれ⋯。




最後にやらかしていく⋯これがなちょすスタイル。
安心してください。
R-15の為涼介のりょーすけは無事見られることなく終わります。
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