泣き虫小僧はミカンがお好き   作:なちょす

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皆さん、こんにチカ。
なっっっっがかった導入がこれで終わります、なちょすです。
むしろ導入と思わなかった事でしょう。昨日決めましたから!
ここまでハイペース投稿な上に稚拙な文章で読みづらい作品だったにも関わらず、沢山の方に読んでいただき頭が上がりません⋯。
ありがとうございます!


グッバイ・ブラザー

Aqoursが東京ライブを終えて1週間。

夏の日差しが段々と強くなってきて、制服も衣替えのシーズンが到来した。

まぁ放課後だから大分涼しくなっているんだが、ぶっちゃけどうでもいい⋯。俺の耳には、部活動で汗を流す青春少年・少女達の掛け声が入っては出ていってる。

今日の授業だとか、HRの連絡だとか、全く覚えてない。

 

「おーい、帰るぞー涼介。」

「あー⋯。」

「ダメだこりゃ。」

「へぇっくしゅい!!」

 

家に帰るのも億劫だ⋯そりゃ言ったのは俺だし後悔はしてないさ。

けど⋯けどさ⋯

 

 

 

『ごめんなさい⋯!!』

 

 

 

「あんなにハッキリ断られるとは⋯思わなかったよなぁ⋯。」

 

 

 

 

 

『告白を断ったぁっ!?』

「うん。」

 

新たに目標が出来た私達は、またいつもの日常へと戻ってきた。今日は練習が休みだったから、放課後に曜ちゃんと梨子ちゃんの3人で駄べってたんだけど、その中で話題がりょーちゃんの事になったからこの間の告白の事を2人に教えて⋯。

 

「なななな、なんで!?」

「返答次第では私も怒るわ。」

「ええっ!?」

 

質問攻めにされつつ梨子ちゃんに怒られそう⋯!

 

「一応理由聞いていい??」

「⋯あのさ?私の中でりょーちゃんは、ずーっと一緒に遊んできた仲で⋯泣き虫だったりょーちゃんは千歌の弟みたいでね?ほら、私末っ子だから⋯こんな私でも頼りにしてくれるりょーちゃんが放っておけなかったんだ。」

 

暫く離れちゃったけど、久しぶりにあった今でもりょーちゃんは変わってなかった。あの頃のまま、泣き虫で可愛くて⋯私の大事な『弟』。

 

「だから告白された時、嬉しかったけど⋯違うのかなって思って。」

「いいの?」

「え?」

「千歌ちゃんは⋯本当にそれでいいの?」

 

梨子ちゃんにじっと見つめられる。

まるで悲しんでるような⋯『何かに気付いてほしそうな』顔で私の事を黙って見てくる。

 

「私は涼介君と会ったばかりだからあの子のこと良く分からないんだけど⋯でも、あの子は千歌ちゃんの支えになりたいんじゃない?」

「私の⋯?」

「ずっと近くで、誰よりも千歌ちゃんに寄り添って一緒に歩いていきたいって⋯。そういう事だと思うな。」

「⋯⋯⋯。」

「もう1回考えてみて。本当に涼介君は、千歌ちゃんにとって『弟みたいな存在』なの?」

 

りょーちゃんが帰ってきて嬉しかった。

また一緒にお出かけしたり、一緒に遊べるんだって思った。

 

 

 

『俺は、貴方の事が大好きです。』

 

 

 

「⋯ねぇ、曜ちゃん。梨子ちゃん。私ね、りょーちゃんが帰ってきてからなんか変なんだ。手を握られたり、ぎゅってされると胸がきゅってなって苦しくなるっていうか⋯ん〜、なんて言えばいいんだろ?」

「⋯そっか。梨子ちゃん、ちょっといい?」

「何?⋯クスッ、曜ちゃんも悪い事考えるのね♪」

「え⋯?なになに?何の話??」

「千歌ちゃん!涼介君の告白断ったってことは⋯今涼介君はフリーです!」

「うん。」

「じゃあ私が涼介君に告白(・・・・・・・・)、してもいいかな?」

「⋯え?」

「久しぶりに会ったらちょっとカッコよかったしさ!私も遊んでた仲だからチャンスあるかな〜って!」

「ふふっ、確かに初めて見たけどいい子そうだったもんね♪すぐに恋人が出来ちゃうかも。」

「それは⋯そう、だね⋯。」

 

 

 

『これ、あげる。』

 

『俺とお揃い⋯だったり。』

 

『千歌ねぇ〜⋯!』

 

『俺も、ずっと傍にいるよ。』

 

 

 

「っ⋯!」

 

胸が痛い。どうして?なんでりょーちゃんの事思い出すとこんなに痛くなるんだろう?

曜ちゃんとりょーちゃんが楽しそうに話してるのを見た時もそうだった。

りょーちゃんが手を握ってくれた時と違う。

優しく抱きしめてくれた時とも違う。

 

痛い⋯⋯。

 

「⋯ねぇ、千歌ちゃん。どうしてそんな苦しそうな顔してるの?」

「⋯痛い。胸が、痛い⋯⋯。」

「どうしてだと思う?」

「分かんない⋯分かんないよ⋯。曜ちゃんが告白するなら応援しなきゃって思うのに、そう思えば思うほど胸が痛くて⋯!」

「教えてあげる。千歌ちゃん、曜ちゃんに嫉妬してるのよ。」

「嫉妬⋯?」

「涼介君が離れていってしまうんじゃないか、自分を見てくれなくなるんじゃないか⋯自分より他の子といるほうが楽しいんじゃないかって。そのぐらい千歌ちゃんの中で、彼の存在って大きくなってるのよ。その痛みは、そんな不安や自分の気持ちを押し殺してくる痛みなんだもの。」

 

 

私の気持ち⋯?

 

断ってしまった罪悪感⋯違う。

 

離れてしまう寂しさ⋯違う。

 

 

「千歌ちゃん、涼介君が帰ってきてずっと一緒に居たいって思った?」

「⋯うん。」

「心がポカポカしたり、辛くなったりしたことはあった?」

「うん。」

「手を繋いだりお出かけしたり⋯。」

「ずーーーっと笑っていたいって、そう感じた?」

「うん⋯うん!」

「それが、『恋をする』って事なんじゃないかな?」

 

ずっと彼は待っててくれた。

勇気を出して、それを伝えてくれた。

多分、私なんかよりも長い時間こんな苦しみを感じながら⋯それでも隣で笑ってくれた。

りょーちゃん、ごめんね⋯。

私馬鹿だから全然気づけなかった⋯。

自分の本当の気持ち。

 

 

 

私は、りょーちゃんが大好きなんだ。

 

 

 

「私、行ってくる!りょーちゃんの所へ!」

「そのいきだよ千歌ちゃん!」

「私達も応援してるからね♪」

「あ⋯でも曜ちゃん告白するって⋯。」

「冗談だよ?」

「⋯え?」

「これが一番手っ取り早いかなーって☆」

「自分の気持ちが分かって良かったわね、千歌ちゃん♪」

「えぇぇええええええっ!?!?」

「はい、この話はおしまい!千歌ちゃん、行ってらっしゃーい♪」

「ちょっ、もう!2人とも後でミカンケーキ奢りだからねーーー!!」

 

でもありがとう曜ちゃん、梨子ちゃん。

私、伝えるよ!りょーちゃんに!!

私は走り出した⋯全速力で!

りょーちゃんの隣に、ずっとずっと一緒にいたいから!

 

 

 

 

 

「⋯千歌ちゃんってさ。」

「うん。」

「ああいう所、本当可愛いよね。」

「分かる。」

「ところで梨子ちゃん凄い恋愛詳しかったけど、経験あるの?」

「本よ。」

「今度見てみたいからどんな本か⋯」

「本よ。」

「あ、はい。」

 

 

 

 

 

「ゲェッホゲッホ!!⋯最悪だ。」

 

先に帰ると言って宗弥は帰った為、俺は1人で十千万への道のりを歩いていた。

どうやら風邪を引いたらしい。そりゃあ振られてから30分も海の中で立ち尽くしてたらそうなるわな⋯。

やば⋯眩暈がしてきた。

あそこに帰ったとして、俺は千歌ねぇにどんな顔で会えばいいんだよ。

 

「とにかく寝たいな⋯非常に不味い⋯。もういっその事道路で寝てやろうか⋯。」

「りょーちゃんっ!」

 

聞き慣れた声が俺を呼ぶ。

つい先日振られたばっかでも、どうやら俺はまだ片思いをこじらせてるらしい⋯あの人の声で幻聴まで聞こえ出すとは⋯。

 

「りょーちゃんってば!!」

「ん〜⋯?うわぁっ!?千歌ねぇ、何でここに!?」

「ずっと呼んでたよ!」

 

幻聴じゃなかったのか⋯大声出したせいで余計クラクラする⋯。

 

「どうしたの?」

「いや、何でもない⋯千歌ねぇこそここで何してるの?」

「あのね⋯この間の事、謝ろうと思って⋯。」

 

この間⋯あぁ、自滅した告白の件か⋯。

 

「気にしなくて良いよ。俺がこじらせてただけだから、あれが千歌ねぇの気持ちなら⋯」

 

「違うの!」

 

⋯泣いてる。千歌ねぇが。

 

「私⋯馬鹿だから⋯りょーちゃんの事ずっと弟みたいな存在だって思ってた⋯。そう決めつけてた⋯。でもね、今日曜ちゃんと梨子ちゃんに教えてもらったの!私の気持ち⋯。」

 

初めてあった時のように。

 

久しぶりに会った時のように。

 

彼女が俺を抱き締めてくれる。

 

 

 

「私ね⋯りょーちゃんが好きなの。大好きなの。もう、どこにも行って欲しくない⋯ずっと傍に居たい!ずっと傍にいて欲しい!」

 

 

 

それが、この人の気持ち。

 

あの時の告白の答えなら。

 

 

「俺で、良いの?」

「りょーちゃんがいいの。」

「馬鹿だし泣き虫だし、迷惑かけるよ?」

「私の方が迷惑かけてるもん!そんな所だって好き!」

 

 

男として、ビシッと決めなきゃダメなんだろうけど。

何でだろうな⋯涙が止まらない⋯。

 

 

「俺も⋯好きだよ千歌ねぇ⋯今までも、これからも⋯!」

「ずっと待たせて、ごめんね⋯『りょーくん』。」

「千歌ねぇ、今名前⋯。」

「えっへへ⋯せっかく付き合うことになったんだもん!呼び方だって変えたいよ⋯。」

「千歌ねぇ〜⋯!」

「あはは!また泣いてる〜!」

「千歌ねぇだって泣いてるじゃん〜!」

「私はいいの!ね、折角だしりょーくんも千歌の事呼び捨てして?」

「えっ!?」

 

よ、呼び捨て⋯ずっと好きだった年上の彼女を呼び捨て??

よし、深呼吸⋯大丈夫だ、お前ならやれる涼介!!

 

「⋯⋯『千歌』。」

「あっ⋯。」

 

そう言うなり、彼女は俺の胸に顔をうずめてきた。

これじゃあ顔が見えないじゃないか⋯。

 

「どうしたの?千歌。」

「顔⋯見ちゃヤダ⋯。なんか、絶対変な顔してる⋯。」

 

これは見てくれってことでいいんだよな。嫌よ嫌よも好きの内ってことで⋯

ちょっと強引だけど彼女の顔を上に向けてあげる。

 

「やっ、待ってりょーくん、やぁ⋯!」

 

そこに居たのは⋯慣れない呼び捨てに真っ赤になっている涙目美少女。

はい⋯ご馳走様です⋯⋯!!

 

「うぅ⋯見られたくなかったのに⋯///」

「千歌可愛い。クラクラしてきた。」

「またそういうこと簡単に言う!///」

「いや本当に。だって千歌が3人に見えるもん。」

「へ?」

 

そういえば⋯⋯風邪、引いてたっけ⋯⋯。

 

「ごめん⋯後は⋯任⋯せ⋯⋯。」

「ちょっ、りょーくん!?りょーくーーーん!!」

 

気を失ってからの事は覚えてないけど、目が覚めたら千歌にめっちゃ怒られた。

それからは何故かナース服で看病されてやたら悶々する日々を過ごしたけど、それはまた別の話⋯。

取り敢えず。

 

滝沢 涼介、一つ年上の彼女が出来ました。




バカップル、爆☆誕。
ここからはひたすらバカップルします。

という事で、自分の考えたシチュエーションをこれからのんびり投稿してはいきますが、もう一つ。
皆さんの意見を勝手ながら拾っていきたいと思います。リクエストではなく、感想やメッセージの中にしれっと出てきた皆さんが好きなシチュを無作為に拾っていくというなんとも身勝手な投稿スタイルです。
先に謝らせてください。なちょすクオリティでごめんなさい!

次回は閑話休題。
涼介をぶん殴った後の堕天使のお話。ギラン☆
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