消えた蛙は魔法の世界で…   作:五月雨☆。.:*・゜

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ミーは、出会いと別れを繰り返しましたー。

 

 

 

「…で、あれは誰なんだ?」

 

 

全員で無事を喜び合ったのも束の間、氷の変態さんがジェラールを見て質問しましたー。

彼は直接ジェラールを見ていなかったため、ジェラールだとはわからないのでしょうー。

 

 

「…ジェラールだ」

 

 

「なにっ!?」

 

 

「あの人が!?」

 

 

星霊女は特に怯えた様子を見せていましたー。

 

 

「記憶を失ってるみたいですよー。」

 

 

「いや、そう言われてもよ…」

 

 

まぁ、妖精さんとジェラールに何があったのかは知りませんけどー。

 

 

「信じて下さい!ジェラールは本当いい人です!!」

 

 

ウェンディが言うと、エルザが同意するように頷いた。

 

 

「とりあえず、力を貸してくれた事には感謝せねばな」

 

 

「エルザ…いや…感謝されるような事は何も…」

 

 

「これからどうするつもりだ?」

 

 

妖精女王の質問にジェラールは頭を振った。

 

 

「…わからない」

 

 

「そうだな…私とお前との答えも簡単には出そうにない」

 

 

ジェラールは自分の手の平を見ていますー。

 

 

「怖いんだ…記憶が戻るのが…」

 

 

大罪を犯したという過去の自分。

失くした記憶に一体どれだけのおぞましい罪の記憶があるのかミーは知りませんけどー。

それどころか、ジェラールはまた心を悪に染め上げてしまうかもしれないですー。

 

 

「たとえ憎しみ合う事になろうが…今のお前は放っておけない…私は…」

 

 

妖精女王が何か言いかけたその時…。

ゴチーン!

 

 

「メェーン!」

 

 

「どうしたおっさん!?」

 

 

パルファム変態さんの短い悲鳴が聞こえた。

 

 

「トイレの香りをと思ったら、何かにぶつかった~」

 

 

見るとパルファム変態さんが見えない壁に顔を押しつけているところですねー。

そこで、地面から文字が浮かび上がりましたー。

 

 

「何か地面に文字が…」

 

 

その文字が、ミー達を囲むように浮かんでいた。

 

 

「閉じ込められたー!?」

 

 

「誰だコラァ!!」

 

 

「も、漏れる~!」

 

 

「我慢して下さいー。」

 

 

今一番ピンチなのはパルファム変態さん。

そうしていると、木の陰から多くの人が現れましたー。

 

 

「手荒な事をするつもりはありません。しばらくの間、そこを動かないで頂きたいのです」

 

 

これまた、眼鏡をかけ長髪を束ねた男性。

 

 

「おぉ、スクアーロ隊長に似ていますねー。長髪だけですけどー。」

 

 

「改めて、私は新生評議院第四強行検束部隊隊長、ラハールと申します」

 

 

「新生評議院!?」

 

 

「もう発足してたの!?」

 

 

「我々は法と正義を守るために生まれ変わった。

如何なる悪も決して許さない」

 

 

「相変わらず固そうな人…」

 

 

「おいらたち何も悪いことしてないよ!!」

 

 

「お、おう…」

 

 

「心当たりがありすぎなんですねー。火竜さん…」

 

 

「存じております。我々の目的は六魔将軍の捕縛…そこにいるコードネーム、ホットアイをこちらに渡してください。」

 

 

「え!?そんな!?」

 

 

いや、確かに今は改心したと言っても六魔将軍の一員ではあるし、過去の罪は消えないでしょうー。

 

 

「ま、待ってくれ!!」

 

 

「いいのデスネ、ジュラ」

 

 

「リチャード殿」

 

 

リチャードがジュラを制止したようですー。

 

 

「善意に目覚めても、過去の悪行は消えませんデス。私は一からやり直したい」

 

 

ニルヴァーナの影響ではあるが、心を入れ替えたのはよかったとおもいますよー。

これからは金に執着することを止め、愛を持って人生を歩んでいきたいと思ったのでしょうー。

 

 

「ならばワシが代わりに弟を探そう」

 

 

「本当デスか!?」

 

 

「名を教えてくれ、リチャード殿」

 

 

「名前はウォーリー。ウォーリー・ブキャナン」

 

 

「ウォーリー!!?」

 

 

「その男なら知っている」

 

 

「何と!!?」

 

 

リチャードは驚愕した。

 

 

「私の友だ。今は元気に大陸中を旅している」

 

 

それを聞いてリチャードは安堵と嬉しさで涙をポロポロと流しましたー。

弟の無事を知って安心したのでしょうー。

 

 

「グズ…ズズズ…これが光を信じる者にだけに与えられた奇跡というものデスか。ありがとう、ありがとう…ありがとう!!!」

 

 

リチャードは何度も感謝していましたー。

そんな彼にアミクは声を掛ける

 

 

「ありがとう…!本当にありがとう!!」

 

 

リチャードは何度も礼を言いながら評議員に連行されていきましたー。

 

 

「なんか可哀想だね」

 

 

「もう良いだろ!術式を解いてくれ!漏らすぞ!!」

 

 

「いえ、私たちの本当の目的は六魔将軍如きではありません」

 

 

「え!?」

 

 

如きって、ミー達が倒すのにどんだけ苦労したと思ってると思うんですかー?

ラハールはゆっくりとジェラールを指差した。

 

 

「評議院への潜入…破壊、エーテリオンの投下。もっととんでもない大悪党がそこにいるでしょう」

 

 

そう、憎々しげにジェラールを睨みつけ言い放ったのだー。

 

 

「貴様だジェラール!! 来い!!!抵抗する場合は抹殺の許可もおりている!!!」

 

 

大罪人ならジェラールも同じ。

記憶をなくしても過去は消えず、たとえ洗脳されていたってやってきたことは変わらないでしょうー。

まぁ、ミーも同じですかねー。

 

 

「そんな…!!」

 

ウェンディが青ざめて口を押えた。

 

 

「その男は危険だ。二度とこの世界に放ってはいけない、絶対に!!!」

 

 

悪を許さない。

そう宣言したとおり、見逃すつもりは毛頭ないらしいですー。

ならミーも危ないですよねー?

 

 

「ジェラール・フェルナンデス。連邦反逆罪で貴様を逮捕する」

 

 

「あ、あの!ジェラール記憶喪失で何も覚えていないんですよ!そこを考慮してくれても…」

 

 

しかし、ラハールは頭を振った。

 

 

「刑法第13条により、それは認められません。もう術式を解いていいぞ」

 

 

「で、でも!ジェラールは!!」

 

 

ウェンディは尚も言い募ろうとするがジェラールが首を振りましたー。

 

 

「いいんだ…抵抗する気はない」

 

 

どこか寂しげな声。

 

 

「君のことは最後まで思い出せなかった。本当にすまない、ウェンディ」

 

 

「…ウェンディは昔、貴方に助けられたって…」

 

 

シャルルが言うとジェラールは嬉しそうに笑う。

 

 

「そうか…俺は君たちにどれだけ迷惑をかけたのか知らないが、誰かを助けたことがあったのは嬉しい事だ。…エルザ、色々ありがとう」

 

 

お礼を言われた妖精女王はギュッと拳を握る。

目を伏せて何かに耐えるような仕草。

 

 

「他に言う事はないか?」

 

 

「ああ」

 

 

「死刑か無期懲役はほぼ確定だ。二度と誰かと会う事はできんぞ」

 

 

「(行かせるものか!!!)」

 

 

妖精女王がとうとう耐えきれなくなり、飛びだそうとした瞬間……。

 

 

「(この世界は厳しいですねー。復讐者は死刑はないし…無期懲役ですけど交渉すれば会えますしー。少しだけ意地悪してみますかー!)いでよー。先輩達の幻覚ー。」

 

 

「フラン!?」

 

 

ウェンディの驚く声に全員がミーに注目されていますー。

 

 

「すみませんねー。評議員とやらー。殺しはしませんので気絶して下さいー。」

 

 

紫色の煙が人の形になっていく。

 

 

「どーもー!!ヴァリアーの暴れ鮫、スクアーロでーす!!今日もヴォイヴォイゆうとりますけどね!!誰が天然メガホンボイスやねん!!三枚に下ろしてやろか!!」

 

 

「チャオ、ベルフェゴールだよ!!君たちのやってる事許せないな!!僕のナイフで成敗しちゃうぞ!(きらん」

 

 

「何をポカンと立っている!!かかってこんか!!このルッスーリアが相手になってやる!!」

 

 

「ちょっと、やだー!!レヴィ怖いー!!あっち行って!!こっち来ないで!!んもぉ、スーペル・レヴィ・ボルター!!」

 

 

「おぉ、流石の出来ですー。ほーら、頑張って下さいー。先輩達ー。」

 

 

フランの幻覚で出したスクアーロ達は評議員達を倒して行く。

 

 

「(まぁ、ホントは傷なんてついてないんですけどねー。これで考えが変わると良いんですけどねー。)」

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