ストライクウィッチーズ 一匹の狼   作:長靴伯爵

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ブレイブウィッチーズ始まりましたね!嬉しいですね!楽しいですね!
もう雁淵姉妹可愛いですね!

そんな訳で第五十四話となります

感想、アドバイス、ミスの指摘などよろしくお願いします


第五十四話

 

 

 

 

 

 

「なんですか、それ。神崎少尉、随分と嫌みですね」

 

 神崎と島岡との出会いを聞いたシーナの第一声がそれだった。島岡はそのストレートな感想に苦笑いしつつ、竿を振って1匹魚を釣り上げた。

 

「まぁ、初対面の士官に馴れ馴れしく口聞けばなぁ・・・」

 

「やはり士官は怖かったですか?」

 

「そりゃあな。しかも他部隊の士官だぜ?自分の部隊に苦情がいったらどうなることかってヒヤヒヤしたぜ」

 

 結局何もなかったけどな、と島岡は笑って釣針に新たな仕掛けを施し、湖に投げ入れた。シーナも自分の竿を引いて釣針を回収するが、餌だけ食べられていて無表情に悔しさを滲ませていた。

 

「じゃあ、いつ神崎少尉と仲良くなったんですか?」

 

 釣針に仕掛けを施しつつ、話の続きを催促するシーナ。島岡は釣竿を振りながら、しばし記憶を思い返してから口を開いた。

 

「あれは俺が舞鶴に来て数ヶ月ぐらい経った時だったけなぁ・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 雲1つ無い青空を飛び回る鋼鉄の鳥。

 扶桑皇国が誇る最高傑作の戦闘機、零式艦上戦闘機は装備した白い吹流しを棚引かせ、風を切り裂いて舞い上がる。

零戦が狙うのは赤い吹流しを装備した零戦。2機の零戦は互いの距離を測るように飛行していたが、一瞬後猛禽類のように互いに襲い掛かった。互いの背後を取るようにグルグルと旋回を続けたと思えば、急降下急上昇加更に様々な戦技を駆使して空を駆け巡る。

 見ている者に美しいさえ思わせる空戦だったが、終わりは唐突だった。

 赤い吹流しの零戦が急上昇した際に機動が僅かに乱れたのを、白い吹流しの零戦が見逃さずに完全に背後を取ったのだ。すかさず機銃が火を噴き、赤い吹流しを穴だらけにした。赤い吹流しの零戦は撃破されたことになる。

 

「ぃよっしゃああ!やってやったぜぇえ!!!」

 

 白い吹流しの零戦を操るパイロット、島岡はコックピットの中で喜びを爆発させていた。

 部隊配属から3ヶ月。いままで何度も負けを重ねてきた模擬戦で、今回が初めての勝ち星である。

 

 

 

「いや~。まさかもう負けちまうとはな~」

 

 模擬戦後の舞鶴基地の滑走路。

赤い吹流しの零戦から降りた島岡の先輩は驚きと喜び、少しの悔しさを滲ませて笑ってみせた。自分の後輩が成長したことは嬉しいのだろうが、やはり負けるということはパイロットとして悔しいのだろう。

白い吹流しの零戦から飛び降りた島岡は、気のいい笑顔で先輩に頭を下げた。

 

「先輩のご指導の賜物っす!ありがとうございました!」

 

「次も勝てると思うなよ?次はねじ伏せてやるからな」

 

「うっす!」

 

「くそ!今日は好きなもの奢ってやるよ!」

 

「あざっす!!」

 

 そんなやり取りをしつつ2人が零戦の駐機場から歩いて離れていくと、新たな機影が滑走路から飛び立っていった。二人は何気無くそちらの方を見ると、先輩がヒュウと口笛を吹いた。

 

「航空魔女(ウィッチ)の飛行だ。壮観だな」

 

「へぇ~。俺、こんな近く見るのは初めてっす」

 

「少しは航空魔女(ウィッチ)の動きも知ってた方がいいぞ。時々、合同演習とかあるからな」

 

「へぇ~。分かりました」

 

 どうやって航空魔女(ウィッチ)の動きを勉強するのかと考えながら、2人が会話している間にも、滑走路から続々と航空魔女(ウィッチ)が飛び立っていく。何気無く島岡も眺め続けていたが、最後尾らしき航空魔女(ウィッチ)が飛び立った時、その姿を見て目を剝いて驚いた。

 

「先輩!男が飛んでますよ!」

 

「あ?なんだ、知らなかったのか?」

 

 島岡が見たのはストライカーユニットを装備した男。しっかりと動物の耳と尻尾も生えている。だが、驚いているのは島岡だけで先輩は全く気にしていないようだった。

 

「男の魔女(ウィッチ)魔法使い(ウィザード)って奴だよ。この基地に配属されたのは1年ぐらい前だったか?その時は皆驚いていたぞ」

 

「へ、へぇ~。そんな奴もいるんすね」

 

「年は若いけど士官だからな。気をつけろよ」

 

「うっす。・・・ん?」

 

 先輩からの注意に頷いたところで、島岡の中で何か引っかかった。若くて士官・・・20代前半の先輩が言うならもっと若いのだろう。つまり、自分と同じくらいの士官は・・・。

 

「その魔法使い(ウィザード)って何て名前なんすか?」

 

「確か・・・神崎だったか?少尉だったはずだ」

 

 神崎、少尉。そう島岡がこの基地に着任したての頃にランニングの最中に会ったあの人物である。

 

「あいつが魔法使い(ウィザード)だったのか!?」

 

 初めて会ってから約3ヶ月が経ち、ようやく島岡は神崎が魔法使い(ウィザード)であることを知ったのだった。

 

 

 

 

 

 

 神崎にとっては珍しく何事も無く演習が終わり、部隊は会議室に集められた。神崎は部屋の隅の席に座り、壇上に立つ鈴木を注視していた。

 

「次の演習では戦闘機隊との合同訓練が予定されている」

 

 鈴木は背後にあるボードに貼ってある紙を指し示しながら言った。紙には演習の細かな事項や編成等が書かれている。その中には神崎の名もあった。

 

「戦闘機隊との訓練では、対ネウロイ戦を想定した連携を重視する。攻撃班と防衛班だ。攻撃班は連携を、防御班は護衛を、重点的に行ってもらう。つまり攻撃班が防衛班を攻撃し、攻撃班は防衛班が護衛する戦闘機に撃破判定を与えれば勝ち。防衛班は制限時間まで護衛し切れば勝ちだ」

 

 ネウロイの攻撃に対して戦闘機はあまりにも無防備で、生き残るためには回避する他無い。魔女(ウィッチ)によるシールドで航空機を護衛することは実戦では欠かせない戦術の一つであり、演習はこの護衛の動きに関する訓練も含まれていた。そして神崎は防御班に割り当てられていた。

 

「今回は調整の意味合いも強いが、気を抜くことがないように。以上、解散」

 

 鈴木が解散を宣言すると神崎を含めた航空魔女(ウィッチ)部隊は一様に立ち上がって敬礼した。鈴木が返礼した後に魔女(ウィッチ)達も三々五々に退出していく。神崎も会議室から出ようとしたのだが、鈴木に呼び止められた。

 

「神崎、少し待て」

 

「はい」

 

 神崎は鈴木の前に立つと直立不動で相手の言葉を待った。鈴木はしばし神崎を眺めると、溜息を吐いて語りかけた。

 

「少尉、整備部隊から少尉の機体の故障が多いという報告を受けた」

 

「はい」

 

「だが、私が見ている限り無理な機動をしていたとは思えない」

 

「・・・」

 

「何か思い当たることはないか?」

 

 目を覗き込むように見てくる鈴木に神崎は沈んだ目で見返した。あの航空魔女(ウィッチ)達のせいだと言うことが出来ればどんなに気が楽になるだろうか。だが、何も証拠が無く、言ったとしても相手に口裏を合わせられればどうしようもない。

 結局何も変わらないのだ。

 

「・・・いえ、何もありません」

 

「本当か?」

 

「はい」

 

 鈴木はかなり疑った目で見ていたが、神崎は目を逸らして視線を避けてしまった。

 その後、鈴木は再び溜息を吐いて解散を告げた。

 

 

 

 

 

 演習当日。

 滑走路脇の駐機場には演習に参加する戦闘機、ストライカーユニットが整然と並べられ離陸準備が着々と進められていた。機体ごとにパイロットと整備員が付いて最終調整を行い、戦闘機隊と航空魔女(ウィッチ)隊の隊長が打ち合わせを行っている。

 島岡も自分の戦闘機の調整をしていた。

 

「特に問題は無ぇよな・・・。お?あれは・・・」

 

 コックピットに座り計器を確認していたが、ふと目を向けた先に腰に扶桑刀を差した男の士官がストライカーユニットに歩いていくのが見えた。士官が近づいてきた整備兵に軍帽を預けているのを

見て、島岡はそこでやっと誰だか気付いた。

 

「あれは神崎少尉。魔法使い(ウィザード)かぁ・・・」

 

 少尉も演習に参加するのかと島岡が考えている間に神崎はユニットケージに登りストライカーユニットに足を滑り込ませた。次の瞬間には神崎の体から光が漏れだし狼の耳と尾が発現し、ストライカーユニットが起動した。

 島岡はいつの間にか手を止めて、その一部始終を見届けていた。初めて見た魔法力の発現に少なからず感動したのだ。

 

「・・・やべ。早いとこ点検終わらせねぇと」

 

 思いの他時間が経過していたことに気付き、島岡は慌てて零戦の計器に目を走らせた。そのせいで、神崎もこちらを見返していたことに気が付かなかった

 

 

 

 

 

 演習が始まり、戦闘機隊と航空魔女(ウィッチ)隊が一斉に離陸した。

 まず攻撃班に割り当てられた戦闘機と航空魔女(ウィッチ)が距離を取り、防衛班は戦闘機を中心においた防御陣形を作る。今回の演習では全員が弱装ペイント弾装填で統制されており、一発でも被弾すれば撃破扱いとなる。

 

『戦闘開始!!!』

 

 オープンチャンネルで発進された鈴木の声が火蓋を切ることになった。

 攻撃班が一気に速度を上げ肉薄しようとし、防衛班の航空魔女(ウィッチ)達は近づかせまいと弾幕を張り始める。

 その光景を護衛される戦闘機隊の内の1機に乗っていた島岡は間近で見ていた。流れるような火線と時折発光して展開されるシールドの光は幻想的で、演習中であるにもかかわらず見蕩れてしまいそうになってしまった。

だからこそ、しばらくしてあることに気付いた。

 

「あ?なんか攻撃が神崎少尉に集中してねぇか?」

 

 そう。見ている限りどうも神崎に特に攻撃班の航空魔女(ウィッチ)からの射撃が集中しているのだ。神崎はほとんどシールドを張ったまま火線を防ぎ、防衛班の航空魔女(ウィッチ)は何の援護もしない。それどころか、火線に耐え何も出来ない神崎を笑っているのだ。これには、島岡は自分の目を信じられなかった。

 だが、それは紛れもない事実。その事を認識した島岡は段々と眼つきがきつくなっていった。

 

「・・・何やってんだよ、あれは」

 

 神崎は必死に戦っている。にも関わらず、魔女達(あいつら)は・・・同じ戦友にあのような行動・・・。到底許されることではないはずだ。それに何より・・・。

 

「気に食わねぇな」

 

 島岡はそう呟くや否や、通信機を弄りすぐ傍を飛ぶ先輩の零戦に呼びかけた。

 

「先輩、魔法使い(ウィザード)が見えますよね?」

 

『ん?ああ。いやに攻撃を受けてるみたいだな』

 

「あれ、わざとっすよ。あいつら魔法使い(ウィザード)を見て笑ってやがります」

 

『本当か!?・・・で、お前は何しようってんだ?』

 

 先輩からの問いかけに島岡は一瞬押し黙ってしまった。先輩自身、すでに島岡が何をしようとしているのか察しているのかもしれない。だが、ここで自分の言葉で言わなければ周りに迷惑をかけてまで行動を起こす資格がないように思えた。

 

「俺、今から魔女(あいつ等)に1発ぶちかまします」

 

『まったく・・・。どうせ止めても意味ないんだろ?』

 

「すんません。ご迷惑かけます」

 

『やるんだったら派手にな』

 

 先輩からの言葉も後押しになり、島岡に気合が入った。操縦桿を改めて握りなおし、神崎に攻撃を続ける航空魔女(ウィッチ)に狙いを定める。犬歯を剥きだしにして笑いぼそりと呟いた。

 

「やってやるか・・・」

 

 

 

 

 

 

 

(何をやっても変わらない)

 

 降り注ぐペイント弾の雨をシールドで防ぎつつ神崎は心中で呟いた。

 訓練でも演習でもいつもこれだ。そこまで魔法使い(ウィザード)が憎いか。そこまで神崎神社が憎いか。ここまで・・・、ここまで・・・!

 

「何をやっても変わらない・・・!」

 

 九九式機関銃を振りかざし、なけなしの反撃をするが援護は無い。誰が神崎を援護するのか。誰もするはずが無い。

 1人で戦い、1人で耐えるだけ・・・。

 

 

 

『ふざけた事をしやがって!お前ら、いい加減にしろよ!!』

 

 

 

 目の前に躍り出た鋼鉄の鳥に、神崎は思わず目を奪われた。

 まさか護衛対象である零戦が戦闘に参加するとは思ってもみなかったのだろう。神崎を攻撃していた航空魔女(ウィッチ)達は表情を驚きの色に染めて、慌てて散開した。銃撃が止みシールドを張る必要がなくなった神崎は、力なく銃を下ろし呆然とその光景を見ていた。

 

「一体・・・何故・・・」

 

『ああ!?ムカついたからだよ!!悪いか!?』

 

「悪いも何も・・・」

 

『うるせぇ!!』

 

 零戦は翼を翻して混乱する攻撃班に果敢に突撃していく。それはまるで雀の群れに襲い掛かる鷹のようだった。だが、実際に零戦が襲い掛かったのは雀ではなく、鷹をも殺しかねない鷲だったということだ。

 零戦の突撃による混乱から脱すれば、多重包囲されているに過ぎない。防衛班の航空魔女(ウィッチ)達が協力すれば状況は変わっただろうが、彼女たちが嫌う神崎に味方した者を誰が助けるだろうか。

 零戦は奮戦虚しく、神崎が呆然と見ている中数多の銃撃に晒されてペイント塗れになり、撃墜判定を受けてしまった。

 

『あぁあ、負けかよ。って・・・え?』

 

「・・・どうした!?」

 

 インカムから聞こえた島岡の声に焦りが混じる。思わず聞き返した神崎の耳に信じられない言葉が聞こえた。

 

『エンジンが止まりやがった!?舵も効きづらい・・・!さっきの銃撃のせいかよ!?』

 

「なんだと!?」

 

 驚きで声をあげた神崎の目の前で島岡の零戦は体勢を崩して降下に入ってしまった。みるみると高度を下げていく零戦に、演習中であることを忘れて一気に加速して接近した。

 

「脱出は!?」

 

『風防がビクともしねぇ!!多分、さっきの銃撃でどっか凹んじまった!!』

 

「クソッ・・・!!」

 

 神崎は降下していく零戦と相対速度を合わせ、風防に手をかけた。魔法力を使ってどうにか開けることができないかと試みるも、風防にへばりついたペイントで手がすべり失敗してしまう。

 降下する速度はどんどん上昇して行き、程なくして取り返しのつかない域まで達してしまうだろう。どうすればと思考を巡らす神崎と、コックピットで何とか脱出しようと悪戦苦闘する島岡の目線がふと重なる。島岡の覚悟を決めた目を見て、神崎は決心した。

 

「仕方ないか・・・!!!」

 

『何するつもりだよ・・・!?』

 

 島岡の声が聞こえたが、神崎は無視して1度零戦から距離を取った。持っていた九九式機関銃を背中に回すと、腰に差した炎羅(えんら)に手をかける。これ以上速度が出ればチャンスは無い。この一回が勝負だった。

 

「頭を下げろ!風防を斬り飛ばす!!」

 

『は、はぁあ!?何、無茶言ってんだよ!?』

 

 島岡が血相を変えて悲鳴をあげるが、取り合っている時間は無かった。規定の速度よりも加速しかけている零戦に必死に追いすがりながら、神崎は叫んだ。

 

「必ず成功させる!頭を下げろ!早く!!!」

 

『ああ、クソ!!やれ!!やれよ!!畜生!!!』

 

 コックピットで島岡が頭を抱え込むようにして下げたのを確認した瞬間、神崎の右手は動いた。居合いで放たれた刃は、ギャリンという音と共に風防のガラスとフレームを切り裂く。神崎のすぐ傍を風防の破片が飛び散り、零戦のコックピットが開放されて島岡が飛び出てきた。

 

「のわああああ!?」

 

「っ!?」

 

 落下傘を開く余裕もない程に猛烈な勢いで空中に放り出された島岡だったが、落下の途中で神崎が確保していた。神崎と彼に両腕を支えてられ宙釣りになる島岡の2人の眼下ではペイント塗れの零戦が海上に墜落していく所だった。2人とも半ば呆然としてその光景を眺めていたが、どちらからともなくぽつりと呟いた。

 

「「死ぬかと思った・・・」」

 

 

 

 

 

「それで、その後はどうなったんだ?」

 

 喋り疲れた喉を酒で潤していると、待ちきれないのかアウロラが話の続きを催促してきた。彼女はソファから身を乗り出すように聞いており、余程気になるのだろう。神崎はゆっくりとテーブルにグラスを置くと、大分回ったアルコールの陰で滑らかになった口を開いた。

 

「演習は勿論中止になりました。自分と島岡は上官に呼び出されて尋問。自分はそこまでかかりませんでしたが、島岡は相当絞られて結局2ヶ月間の飛行停止処分でした」

 

「ほう。それで済んだのか?」

 

「クビになりかけたところを、演習で通信を入れていた先輩のお陰でなんとかなったそうです」

 

「運がいいな、あいつは」

 

 そう言ってアウロラはカラカラと笑い、ボスンとソファのクッションに身を沈めた。手に持っているグラスからは一滴も酒を零していない。

 

「で、それからは?」

 

「それから俺とシンは少しずつ話すようになり、いつしかこんな感じに」

 

「なんだ。簡単だな?」

 

「多分、男の友情はそんなものかと。色々と馬鹿をやりました」

 

「次はその話も・・・聞きたい・・・」

 

「大尉?」

 

 気付けばアウロラはゆったりと眠りについていた。酒が残っていたグラスを手放して落とさなかったのは流石だったが、このままでは危ないのでアウロラの手を掴みゆっくりとグラスを取り上げた。

 

「おやすみなさい、大尉」

 

 一言アウロラに声を掛けると、神崎は取り上げたグラスに残っていた酒を天井の照明に透かした。キラリ、キラリと酒が煌くのを眺めるとそのまま一息で飲み干した。

 

「親友に・・・か」

 

 そう呟いて、神崎は空になったグラスをテーブルに置いた。

 





という訳で、過去編は一旦終了です。
機会があれば2人の馬鹿な出来事もあげたいですね

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