ナルトを担ぎながらふと思った。
昨日はお風呂借りた後…ご飯を食べないですぐ寝てしまったんだ。
するってーと…オレはイナリくんの過去を聞きそびれたのか…?
そう言えば今日はオレだけ寝坊して家を出るの遅かったし……。
………まあ、多少はね?(諦め)
ガチャ
「おう!今帰ったか!……なんじゃお前ら超ドロドロのバテバテじゃな」
「へへ…2人とも…てっぺんまで登ったぜ…」
「よし!ナルト、サスケ。明日からお前らも別の修行に入る。体をしっかり休めるよーに!」
「押忍!!」
いや〜疲れた疲れた。
……本体のオレは寝てただけ、だけども。
「フ━━━━ワシも今日は橋作りでドロドロのバテバテじゃ。なんせもう少しで橋も完成じゃからな」
「ナルト君も父さんもあまり無茶しないでね!」
「うむ」
「うー」
しっかしよく2日でマスターしたもんだ…
お兄ちゃんキミたちの成長が怖いよ(震え声)
『その分貴方は違うステージに立っているじゃないですか』
(…まあな。なんというか、いつまでも甘えん坊な弟じゃなくなっていってるから、さ)
分かってはいた事だが、こうやって少しづつ
それは喜ばしい事だが同時に寂しい気持ちもあるからなぁ…。
強さどうこうじゃなくて立派な大人へ成長して行くことが、ね…。
『………ナルトくんが大人になっても貴方はナルトくんの兄です。どこまで行っても
そうだな………。
まあ、それに?まだまだ
まだまだ物思いに吹ける時期じゃあないな!
明日も頑張るぞ「なんでそんなになるまで必死に頑張るんだよ!!修行なんかしたってガトーの手下には
………
「うるせーなァ。お前とは違うんだってばよ」
「お前見てるとムカツクんだ!この国の事何も知らないクセに出しゃばりやがって!お前に僕の何が分かるんだ!辛い事なんか何も知らないでいつも楽しそうにヘラヘラやってるお前とは違うんだよォ!」
………あ゛?
「……だから……悲劇の主人公気取ってビービー泣いてりゃいいってか………」
ナルトはゆっくりと立ち上がりイナリを睨む。
「お前みたいなバカはずっと泣いてろ!泣き虫ヤローが!!」
「……」
その顔にイナリは怖気付き、
ナルトはその場から立ち去る。
「ナルト!アンタちょっと言い過ぎよ!」
「フン!」
………。
◆
その夜
カカシがイナリを慰めようと外に出ようとするが、メンマが扉の前に腕を組みながら口を開いた。
「カカシ先生…オレに任せてもらってもいいでしょうか?」
「………分かった」
カカシはナルトを1番知っているであろうメンマにイナリの事を任せる。ナルトと違い冷静に事を済ませられる彼なら大丈夫だろう、との判断だ。
「…行ってきます」
メンマはそう言い取手を回し外へ出た。
「…………」
メンマが外へ出て、カカシは布団へと戻り彼の事について、思考し始める。
カカシはここ数日のメンマの動きを見て確信にも近い仮説を思考していた。
それは"尾獣を手懐けている事"だ。
前々から到底下忍とは思えない動きや思考、戦闘力があるとは思ってはいたがいずれも穴がありまだまだ…といったものだった。
だが今日、カカシはメンマに影分身をつけ、その動向を伺っていた。
やはりそこは怪我を負っていても上忍。メンマにバレる事無く無事に情報収集を終えた時に2つ気になったものがあった。
それは時たま、独り言を発しているような素振りがある事と彼が瞑想を始めた際にほんの少しだが目の周りに隈のような模様が出てきた事だ。
(考え過ぎだとは思うが独り言は尾獣と会話になっている…からではないか?それにあの目……)
カカシは以前、四代目火影が"仙術"というものを見せてもらった時に目の下に隈が出来ていた。
(もし俺の判断が正しいとするなら……あれは自然エネルギーを取り込んだ、いわば仙人モード。15歳の子供にできる芸当じゃない。尾獣と協力しなしえた…と考えてもいい。彼の周りにそういった事が出来る人はいない。彼1人が
もし、彼が尾獣を手懐けていたとしたら?
その場合はきっと木ノ葉に保護という名目で閉じ込めなければならないだろう…。
それに面倒なものまでまとわりつくだろうとカカシはそう考えるだけでため息が出る思いだった。
それまでの考えを放棄するようにカカシは目を瞑り深い眠りに入った…。
◆
【ナルト】
にっシシシ!
今日は兄ちゃんとの修行だってばよ!
なんてったって今日は
「うし。じゃあここで修行するぞ、ナルト」
「どんな修行でありますか!?」
「ナルト。お前にはチャクラを外に出す修行をするぞ。」
「え?」
チャクラを外へ出す???
「よく分からないか?」
ナルトは首を縦に振る。
メンマはそれもそうだなと言いながら
「いいか?例えばオレがこの木を殴ったとする」
メンマは自分の後ろにあった木を思い切り殴る。
多少拳の後は残るが木は少し揺れるだけでなんとも言わない。
……兄ちゃんの手、腫れてるっばよ…。
「〜〜〜!……いっつつ……で、だ。チャクラを
メンマは先程木を殴りつけていない手を自身のチャクラで纏い木を殴る。
バギィ!
と音がなり、そこにはまるで貫通したかのように拳サイズの穴ができる。
程なくして木はメキメキと音を立てながら倒れた。
「と、このように威力があがる」
「おお〜」
するとメンマは少し皮肉を込めたような顔で笑いこう言った。
「まあ、ぶっちゃけお前の術があればこんな修行はしなくていい…だろ?」
「あ!」
そう。ナルトには水遁・纏身の術がある。
ではなぜその修行をするのかとナルトが口を開こうとしたが、
「お前の術をパワーアップさせる為の修行だよ」
「パワーアップ?」
メンマに遮られ、更にメンマは口早に意見を述べた。
「あの術…見た上だとナルトの方にも負担が大きいと見た。折角の切り札なのにそれに耐えうる身体がないので使いませんじゃ話にならない。そこでまずチャクラを外へ出して自分の体を包むこと!チャクラで強化した状態なら例え術の矛先が自分に向かってもダメージはかなり抑えられる。」
「………」
「さあ、やるか?」
ナルトはこの術の事は自分自身がよく分かっていたつもりだったが、兄に見破られただけでなく改善点まで見つけられた。
とても複雑な気持ちだった。
だがこれで吹っ切れたとでも言うべきか。
ナルトの心はこの術の強化をし、イナリに
「よォ〜〜〜し!やるぞおおぉぉぉお!!」
森の中でナルトの声が響き渡った。
【メンマ】
また、やっちった☆
チャクラそのものを外へ出す。
これはいいんだ。
日向一族がそれを得意としているから。
問題はそれじゃない。
そのチャクラを自分の身に纏って身を守る事が問題なんだ。
これ、まんま"堅"だものー!!!
メンマはアカデミーの先生ではない。
彼独自の価値観と倫理観…経験を元に伝える。
しかし彼は時折とある
そのミスとは、
(やっぱアカンよなあ…。この世界にないやり方は)
他の作品の理論の流出だった。
この世界ではチャクラは己の中にあり、体中からかき集めて印として解き放つもの。
しかし
理論だけならまだしもそれがこちらの世界では
(原作レイ○じゃなくて昏睡レ○○じゃないか!!考えるほどおかしくなるぞおい!)
即ち、"チャクラは気や念とも
(いや、まて。この事を知っているのはオレ…修行しているのは
メンマは一人でこの自分ルールを守っていたのだが今日。とうとうそのルールを破ってしまい頭がパーになってしまったようである。
(くっ…くそっ!クソッタレめ…!人間というものは自分の本性は隠せないものだ…我慢をすればするほどその反動はでかい…!……後悔はしてないが、これから起こる
本格的に壊れてきたようである。
実を言えば、チャクラを覆ったとしても可視化は出来ない。感知タイプ出ない限り疑いが出るのはほぼないと言っても過言ではない。ナルトは常にチャクラを纏って行動する訳では無いので余計に疑いがかかる事は無い。その事を知らないメンマは途方に暮れる。
(ホンマどないしたらええのん…(泣)ぶっちゃけ泣けるなら泣いてるよォ!)
「む〜〜!兄ちゃん早く修行やるってばよ!」
「おう。そうするか」
もう面倒だ。放棄だ。放棄。
補足 その壱
カカシが見た隈は穆王が少し練った仙術チャクラの影響がメンマの体に出たものです。その後すぐに解除したので隈はすぐ消えました。
その弐
メンマはチャクラ=気や念と考えていますが多少の誤差はあまり分かっていません。全て独学ですので。
もしかしたら所々説明足らずの部分があるかもしれません。その時は是非質問してください。次回お楽しみに。