パソのコンがすんげー調子悪くて今回は携帯からの投稿になりました。
見づらい箇所等あるかと存じます。申し訳ありません。
復活したら文章直します……
フラヒヤ山脈、雪山内、洞窟にて
「相変わらず寒ィとこだなここは」
「そうですね、ボス」
「用がなきゃァこんなとこ1度たりとも着たくねェんだがなァ……」
ピチャ、ピチャ、と滴る洞窟で、
「で、どんな
「順調……とは言い難いですね。やはり最初に比べてペースは落ちています」
「なら予定通りもう1つ増やしとけ。そんぐらい言われんでも用意するぐらいの気概見せろよなァ」
「すみません、ボス」
「あとコイツは痛めつけとけ。それでペースが上がるなら良し。ダメならまァそん時はそん時でまた考えろ。どうせ骨の髄までしゃぶり尽くすんだ、見た目はどうなったって構わねェからよォ」
「わかりました、手配早めます。ところで、この後の予定なんですが───」
痩身の青年とボスと呼ばれた男が立ち去った後、洞窟には滴り音だけがディレイしていた。
* * *
「ニャにしてんのシャル」
「これ?これはねー火薬草とニトロダケを混ざらないようにして、
「そんな面倒ニャことしニャくても全部調合すればいいのに」
「まだまだだなーニャスケ。わたしは調合に
「ニャに言ってんだこの10歳」
「わたし調合歴なら15年くらいあるよ」
「マジでニャに言ってんだコイツ」
キツい傾斜が横に走っているものの、シャルはその小柄さを活かし、鼻歌交じりに器用に道を作っていく。
それと同時に、山道に音爆弾の素材を等間隔に並べていた。
素材を調合するには、“意識して”その素材に触れなければならない。
ほんと、不思議な世界だよ。
わたしは事ある事に働くこの不思議な力を、便宜上、前世の言葉を借りて“アタリハンテイ力”と呼ぶことにしてる。
それはそれとして、今わたしは、連鎖して爆破する設置式音爆弾──わたしはこれをぷよぷよと名付けた──を、比較的傾斜がキツい場所に作っている真っ最中。
ぷよぷよの場所がわかるように、なるべくペイントの実を擦り付けて目印をした木の根元に置いたし、どういう状況で使うか解らないから、近くに構えた小さなカマクラにホットドリンクと砥石も用意しておいた。
まだ日にちがあるようなら、次きた時に携帯食料も置かなきゃね。
このぷよぷよを発動したら、ばよえ~んよろしく信じられない量のおじゃまぷよ
前世で好きだった作品の技の1つを再現出来るなんて……!とニヤニヤしてしまう。
あ、ぷよぷよじゃないよ。
ぷよぷよではないんだけど。
前世だと冗談では済まされないこの技も、この世界の人たちなら死なないだろう、と信頼(?)してはいる。
全く効かないなんてことはないだろうし、無力化出来れば万々歳ってとこかな。
他にも、奇襲する為にあれやこれや工夫を凝らし、色々なギミックをニャスケというガイドに作ってもらった手作りのマップに印をつけた。
ふふふ、ここはわたしたちの庭だぞ、ヤーさん。
驚かされたのは、ニャスケの戦闘力だった。
言わずもがな、オトモアイルーとはハンター程といかないまでも、やはりハンターを目指すだけあり、戦える力はそこそこあるものなのだ。
だがニャスケに至っては話は別。
恐らく、わたしが倒せるモンスター程度なら簡単に倒せてしまうだろう、そう思わせるほどの観察眼を有していた。
相手をよく観て、ヒットアンドアウェイを駆使し、相手からの攻撃をいなし続けるその様は、ゲームでいうところのブシドースタイルによく似ていた。
「いや、お前それ反則じゃない?」などと自分のことは棚に上げてニャスケに問いかけてみたのだが、ニャスケ曰く、「生きるのに必死ニャだけ。攻撃痛いしニャ」とのことだった。
また、弱点部位に対する容赦の無い攻撃についてもきいてみたが、これに関しては「
これは嬉しい誤算だった。
まぁ、今回は直接的ではないにせよ、人間と戦うことになるだろうし、
心のどこかで、「話し合えば解決出来るのではないか」と、なんなら「わたしたちが深く考え過ぎで、実際は本当にウカムルバスがヤバくてポッケ村がマジヤバい」とかだったらいいなって考えていた。
だがそれも、ここにも仕掛けを作ろうと洞窟に入った瞬間に、認識を改めることになる。
ピチャ、ピチャ、と滴る洞窟を、ニャスケと2人で練り歩く。
フルフルの巣を避けるニャスケ独自のこのルートは、言うなればモンスターの移動経路のひとつだ。
少し前まではギアノスがそれなりに居たらしいんだけど、ニャスケが追い払って私物化してることを教えてくれる。
コイツはもう……と呆れていると、ふと、ニャスケが気づく。
「ニャあシャル」
「んー?」
「今って、氷点下は過ぎてるよニャ?」
「そうだね、息も白いし、外よりも中のが温かいってことはないと思うよ。」
「じゃあ、この音はニャんだ?」
「なんの音?」
「この滴り音だよ」
疑問を持つのもそのはずで、普通の液体であれば、凝固点を簡単に突破し、そもそもが滴るはずがない。
つまり、今洞窟に響くこの音は、融解した雪からなる水や、
「ありがとうニャスケ。疑問を持てたよ。音のなる方へ行こう。案内よろしく」
「まかせて」
先へ進むと、そこには。
天井から、生きたフルフルが、逆さに吊るされていた。
尻尾を使いぶら下がった時を狙ったのだろう、その尻尾に小さな
「──ッッ!!」
「ニャんて……惨い……」
「これは……どうして……」
身体中に走る傷痕は、フルフルの意志とは関係なく生かされ、ただ道具として使われている事を物語っていた。
近くに散らばる肉片と骨は、殺さずに生かし続ける為の餌の残骸だろうか。
だとすれば、この惨状は。
「───アルビノエキスか」
フルフルに代表される奇怪竜下目に属する飛竜から採れる特殊なエキスだ。
単体では効果はないものの、身体を強化する鬼人薬や硬化薬をはじめ、滋養強壮薬などと調合することでその効能を大幅に増強することが出来る。
だがその調合難易度から、市場に出るとその価値は高く、原価率にも目を見張るものがある。
恐らく、このフルフルからアルビノエキスと竜のなみだを搾り取れるだけ搾り取り、息絶えればその屍体からアルビノの中落ちや霜降りを剥ぎ取る算段なのだろう。
生きた道具として吊るされたフルフルを見て、シャルは固く握りこぶしを作った。
「ニャスケ、わたしね、あんまり怒ったことないんだ」
「でもね、わたし、限界だよ」
ニャスケは無言で肯定する。
「アレ、外してあげられるかな……」
堪えきれずに涙を流し、震える声を出すシャルに、ニャスケはプチタル爆弾の技を繰り出し応える。
本来なら斬属性でもない爆破攻撃で切れるはずがないその尻尾は、自重で既に耐久値が低くなっていたのだろうか。
今に限ってそれは不幸中の幸いで、尻尾を天井に残したまま千切れ、フルフルはその体を地面に叩きつけることになる。
「ごめんね……本当に、ごめん。こんなことしかしてあげられなくって、ごめん…………」
シャルは既に限界に達しているフルフルに何度も何度も謝り、泣きながら片手剣を構え、とどめを刺した。
フルフルの表情は、口の形が人間にとってそう見えているだけなのか、幾許かの笑顔を感じさせる。
フルフルは、そのまま息を引き取った。
シャルを寒い洞窟に磔にしてフルフルに色々なことされる話はどこで読めますか?