第4話【シャルの設定盛り込み術】
避難が完了し誰もいなくなった村に戻った後、盗んだアイテムポーチを戻しに村の倉庫へ。
多少アイテム減ってるけどバレないだろ……というか村のアイテムの管理
でもなー……リオレウス討伐したこと、バレなければ秘密にしておきたい。
これがきっかけでこの先の人生縛られたら嫌だし。
エマとか絶対わたしのこと過保護にしちゃうよ。
どこの世界に5歳のか弱い女の子が弱っているとは言えリオレウスを討伐出来ちゃうんだよ。
ツッコミどころ満載かよ。
色々と設定盛り込み過ぎなんだよ、まったく。
なんて考え事しながら倉庫の整理をしていたら、物音に気づいたのか、村の見回りをしていたハンターさん(アルマと討伐隊を組んでいた人)が倉庫の扉を開け、わたしを見つけた。
「!──お前はアルマさんところの。なんでこんなところに!お母さんも探していたぞ。ここは危ないから早く避難所へ行こう」
わたしの手を引き避難所まで案内してくれるハンターさん。
助かった。
無我夢中だったからみんながどこに避難したのか解らなかったんだよね。
ところで、
こんなことなら素材剥ぎ取り用のナイフを
リオレウスの素材、もったいない。
まあ体力削ってくれたのは討伐隊のみんなだし、みんなの元にいくなら文句はないな!
アルマがリオレウス素材使うかどうかは知らないけど、あの素材が村に貢献するならそれでいいや。
でっかくなるんだよベルナ村……。
村の発展について。
ハンターが常駐しなければ、村はモンスターに壊され、歴史を作れず、発展も出来ない。
じゃあ長く続いたとして、どのように発展していくのか?これについては、前にエマが教えてくれたことがある。
・ハンターがいると村が存続する。
・ハンターがいると貴重なモンスターの素材が村に集まる。
・肉は食材として。骨や毛皮その他部位は、ハンターの装備は勿論日用品まで、元の形次第で加工屋さんが様々なものを作れる。
・貴重な素材を求めて各地から村に人が集まる。
・人が集まると、欲しい素材を物々交換したり、勿論お金が生まれたり、
・資源が増えると、村が立派になっていく。
と、簡単に言うとこんな感じだ。
細かいことを言うと、商いや物の流通に関してはもっと深い知識が必要らしいんだけど、わたちごちゃいだからわかんなーい(迷子の迷子の精神年齢)
エマもそこまでは教えてくれなかったしね。
わたしもその時はそこまで興味がなかったし、「ふーん」程度にしか聞いてなかった。
今度ちゃんと勉強しよう。
前世と現世が結びついた今、興味が無いと言えば嘘になる。
なんて思考に没頭していると、村から少し離れた丘に
入口の扉は
周りの風景と同化しているし、なるほどこれならモンスターには見つからないね。
前世で言うところの
中に入るなり、ハンターさんが「シャルを見つけたぞ」とみんなに声をかける。
エマが駆け足でこちらにきて、思いっきり抱きしめてきた。
あぁ~~~~~~エマのおっぱい~~~~~~~しゅきぃ~~~~~~~~(数日ぶり2度目)
「シャル……!みんなとはぐれちゃったのに、1人で心細いだろうに、探しに行けなかったお母さんを許して……!見つかって本当に本当に良かった…………」
苦しいよエマ。
幸せな苦しさだけど。
それと、ごめんねエマ。
言えないけど、わたしは自分の意思で村を飛び出したんだ。
無茶してごめんね。
避難所に入って、携帯食料とホットドリンクをもらう。
すごい……わたしは今、携帯食料の美味しさにとても感動している。
見た目は5cm角のサイコロのようだけど、口に入れると、広がるのはとてつもなく濃厚な旨味。
まるで魚介アラと豚骨でとったスープのよう。
噛めば噛むほど携帯食料はコシのある柔らかさを孕み、わたしの舌は、
こんな大きさだが、大人でも携帯食料を2つ食べると満腹になってしまうスグレモノ。
わたしなら1つで十二分にお腹が満たされてしまう。
くやしい、もっとたべたい。
ホットドリンクはと言うと、前世で言うところの
身体を内側からじんわりと温めてくれる。
冬でもなければ
ただただ温かさが嬉しかった。
と、ここで気づく。
どんなに寒そうな装備でもホットドリンクを飲めば活動出来るその理由。
新陳代謝が前世の世界の比じゃないんだ。
とてつもなく燃費の良い造りしてるよこの世界の人間たち……。
この世界には、見えない力がたくさん働いていると思う。
わたしが村から勝手に持ち出したアイテムポーチもそうだった。
限度があるとは言え、本来の質量に対して収納出来る容量があまりにもデカすぎる。
きっとここで、ご都合主義御用達、見えない力が働くんだ。
例えるなら、簡易四次元ポケットのような亜空間が、そこにはきっとあるんだと思う。
この世界のハンター達は、そんな色んな見えない力を身に纏い、様々なスキルを発動させていたんじゃないかな。
見えない力を具現化する為の装備。
見えない力を様々な理に昇華させる為の装備。
いよいよもってファンタジーさ留まることを知らないけど、知ったことか。
ごつごーしゅぎばんざい。
そもそもモンスターなんてものが多数存在してる時点で充分ファンタジーなんだよな。
条の理に少しずつ触れ、理解を深めるたびに、この世界は物理で殴り合う魔法界と言われた方がしっくりくる設定してるよ。
閑話休題。
周りに意識を向けると、討伐隊がそろそろ到着するようで、皆一様にソワソワしている。
漸くこの一件も解決に向かうなと胸をなでおろす。
早くアルマに会いたい。
アルマを筆頭に、討伐隊が帰還。
避難所からは
さながら英雄の凱旋である。
良かった、みんな五体満足だ。
1人はアルマに肩を支えてはもらっているようだけど、しっかり治療すればまた前線に復帰出来ることと思う。
安心安心。
「リオレウスは!?リオレウスはどうなったの!」
ひとしきり討伐隊を労った後、村人の1人が声を上げる。
そうだよね。
確かに一番気になるのはそこだよね。
「リオレウスは──取り逃した。ここまでは先に帰った仲間からも聞いていると思う。問題はその後だ。」
避難所は静まり返る。
「帰り道、何者かによって倒されていた同一個体のリオレウスを見つけた。」
はーいはーいわたしでーす!
「ハンターギルドに問い合せても、現状リオレウスを討伐出来る可能性があるのは俺たち4人だけ。つまり、トドメをさした人物が全くの謎なんだ」
ざわつく避難所。
それもそのはずである。
英雄達から聞かされた呆気に取られる真実に、どう反応していいのかわからないのだろう。
うーんむずむずする!言いたい、けれども言いたくない。
嬉し恥ずかし狩りごころってやつだ。
「
盛り上がる避難所、響く賞賛の数々。
鳴り響く指笛と止まない拍手。
前世では「ひと狩りいこうぜ!」なんて気軽に声をかけてゲームを楽しんでいたが、ここはどこまでも現実だ。
ひと狩りひと狩りの大事さが、この世界では相当な重量を誇る。
人間の知恵と命をかけた、歴としたサバイバルなのだ。
村民の大移動。
表情は
夜が明け朝日を浴びながら、村に帰る喜びをひたすらに噛みしめて、ゆっくり、確かに、歩を進める。
恐怖が支配し長く辛い1日の終わりを、安堵と希望が果てなく溢れる1日の始まりを、村の小鳥が
モンハンの世界で当たり前の設定を、こうして文に起こして説明してみようと努力すると、色々不都合な点が出てきたりして、そんな時に現れる言葉!ごつごーしゅぎ!ばんざーい!
みんな小説書くのうますぎない?すんごいむずいんだけど……。