幻想世界に誘われて【完結】   作:鷹崎亜魅夜

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 ようやく博麗神社へと帰還。
 最初は三人称。
 では本編どうぞ。


二話 『宴会の準備』①

 白玉楼での朝食。侠と妖夢が連れてきた二人を見て幽々子は食べる量が減ると文句を言っていたが、妖夢は幽々子に一品新しく作ると文句を言わなくなった。

 

 静雅と幽々子は初対面だったのでお互いに自己紹介をした。軽い自己紹介を始めるとその場にいる人達は食べ始める(というより侠達が来るまで幽々子はつまみ食いをしていたのだが)。

 

 食べながら幽々子は霊夢に話しかける。

 

「わざわざ朝から侠を迎えに来るなんてご執着なのね〜」

 

「そう思うならさっさと侠を返せばよかったよのまったく」

 

「……ふーん……そこまで返して欲しかった?」

 

 幽々子は意味深な言葉でさらに霊夢に聞いた。

 

「……何を企んでいるのかわからないけど特に何もないわよ」

 

「本当かしらね〜?」

 

 幽々子は少しだけ妖夢を見た後、静雅に話しかける。

 

「静雅だったかしら? 紫が張った結界を軽く突破してくるとは思わなかったけど……一体どうやってやったのかしら?」

 

「能力だがトップシークレットだ。オレの能力はそんなに言いふらすものじゃないからな」

 

「……代わりに妖夢を弄って良いからどう?」

 

「ゆ、幽々子様っ!? 何を言っているんですか!?」

 

「何処の部分を弄って良い?」

 

「静雅さんも悪ノリしないでくださいっ!」

 

 二人の会話に妖夢も巻き込まれた。だが、二人の顔は真面目なままだ。

 

「……あなたは何処の部分を弄ってみたい?」

 

「女体の神秘とは素晴らしいものだ。男というのは無い物に憧れる」

 

「朝からそんな話はやめてくれないかな……?」

 

 味噌汁を飲んでいた侠の冷たい声で制す。それに悟った静雅は謝罪。

 

「飯を喰っている途中で話すものじゃないな。悪い」

 

「はぁ……」

 

 静雅は会話を区切り、静雅は改めてある事を幽々子に尋ねる。

 

「今日開かれる宴会のことだが、紅魔館の住民は参加した方がいいよな?」

 

「まぁ、多い方が良いけど……あなた達が見知っている顔の方が良いわね」

 

「……宴会?」

 

 霊夢は一部の言葉に反応する。それに妖夢は霊夢に説明。

 

「今日の夕刻から宴会が開かれることになっているんですよ。侠さんと静雅さんの歓迎会も兼ねているんです。場所は勝手ながら博麗神社ということになっているんですが……知りませんでしたか?」

 

「文から風の噂程度に聞いていたけどね……どっちみち準備も後片付けするの私じゃない」

 

「まぁまぁ。今度から自分もいるから可能な限り手伝うよ」

 

「なら侠に丸投げしようかしら? 罰を含めて」

 

「丸投げはよくないと思う……」

 

 冗談ということは分かっているが、侠の呆れた声が飛ぶ。

 

 霊夢は食べ終え、先に立ち上がり再び侠に話しかける。

 

「先に玄関で待ってるわよ。さっさと食べ終えてくること。いいわね?」

 

「わかったよ」

 

 そう話した後霊夢は侠を背にしながら歩き、片手を振りながら玄関へと向かっていった。

 

 その二人の光景を見てなのか、幽々子は率直に思った事を侠に話しかける。

 

「……霊夢は侠の事を気に入っているみたいね」

 

「気に入っていると言うよりは気にかけているが正解だと思いますけど」

 

「私はそんなに霊夢とは付き合い長くないけど……ただの人に霊夢は取りかえそうなんて執着しないわよ。何かしたの?」

 

「…………特にしたことはありません」

 

 侠は食器を置き、流し台に持って行ったところで今に戻り、手元には作務衣などの侠の物がある。

 

「一週間お世話になりました。機会があればまた来ます」

 

「いっそここに住んでも良いのよ? 私は歓迎するけど……妖夢は?」

 

 幽々子は妖夢に話を振る。振られた妖夢は少し慌てたが、ちゃんと答える。

 

「わ、私も……歓迎します。侠さんがよければ、ですけど」

 

 妖夢も了承している。だが、侠は苦笑いをしながら言葉を言う。

 

「その時はお願いしようかな? まぁ、でも博麗神社での暮らしは悪くないと思っているからないかもしれないけど」

 

「ふ〜ん……博麗神社よりここの方が生活しやすいわよ?」

 

「余り遠いと紅魔館とか行きづらくなってしまうんで。それでは」

 

 侠は玄関に向かって歩いて行った。それを見て静雅は、呆れたように言う。

 

「やれやれ……あいつらオレの能力で帰れることを忘れているのか……?」

 

 静雅も立ち上がり、立ち去ろうとする前に幽々子達の方に振り返る。

 

「ごちになった。じゃあまた宴会でな」

 

「えぇ。また宴会で」

 

 挨拶をし終えると……静雅はその場から消えた。それを見た妖夢は驚きの声を上げる。

 

「!? 咲夜さんみたく消えました!?」

 

「……何となくだけど、紫に似ている能力ね……」

 

 

 

 

 

 

 

  〜side 侠〜

 

 静雅の能力の利便さを思い出し、能力で博麗神社に一度向かった後、荷物を置いて静雅に人里まで送ってもらった。

 

 五徳はまだ白玉楼にいるけど……魂魄に事情を話して待機してもらっている。宴会準備の時に呼び出そう。

 

 そして……現在の自分は約束通り──

 

 

 

「…………」←肩から手までの荷物

 

「♪」←ご機嫌そうな霊夢。荷物を一つも持っていない

 

 

 

 すごく……重いです。何でめちゃくちゃに荷物が多いのだ。この買い出し。

 

 霊夢に理由を聞くとこう答える。

 

「宴会の分もあるけど、半分近くはウチの買い溜めよ。ちゃんと約束は守ってもらうんだから♪」

 

 ……ここの責任は紫さんに全部あるだろうか?

 

 まだ買い物をしていると、霊夢は話しかけてくる。

 

「そういえば侠って……何が好きなの? 食べ物とか?」

 

「食べ物? う〜ん……基本的に好きなものは和菓子かなぁ? 餡子が付いている団子とか」

 

「奇遇ね。私もそれは結構好きよ」

 

「幻想郷って結構和菓子が多いから良いよね。外界じゃあ洋菓子が主流になっているし」

 

 そういった他愛のない雑談をしながら買い物を進めているが……正直軽いものは持って欲しい。これでも傷が治ったばかり何ですよ自分?

 

 買い出しが終わり神社に帰還してみると、見慣れた白黒の人物が一人。

 

「お、霊夢。帰ってきたか。茶ならもういただいているぜ?」

 

「勝手に飲むな。飲むならちゃんと私の分も入れなさい」

 

 ……いいんだ。自分の分を入れてくれるなら。

 

 お茶を飲みながら霧雨魔理沙は自分に気づくと話しかける。

 

「お、侠じゃん。一週間ぶり。どうだった白玉楼は?」

 

「内容の濃い一週間だったとしか言いようがないかな?」

 

「何で疑問系なんだよ……? それで荷物が凄いな……」

 

 挨拶をしながら自分は縁側に荷物を置いた。その荷物の詳細を霧雨は尋ねてきたけど、代わりに霊夢が答える。

 

「神社の買い溜め兼今日の宴会の準備よ。ちょうど良いからあんたも手伝いなさい」

 

「お? 宴会か? 久しぶりだな。モチ手伝うぜ」

 

 どうやら幻想郷住民は宴会が好きらしい。騒がしくならなければ良いけど。

 

 霧雨は霊夢に宴会の詳細について聞く。

 

「具体的にはどんな宴会なんだ?」

 

「この前の異変と侠と静雅の歓迎会。今回の宴会のメンバーは紫達と幽々子達、紅魔館組ね。後、文も参加すると思うけど」

 

「そういや異変解決の宴会がまだだったな。そうなると……侠、総合的に見ればお前が主役の宴会だぜ」

 

「博麗、今回の宴会欠席して良いかな?」

 

「出席しなさい。今回の異変はあんたが解決したんだからいないとダメよ」

 

「だったら主役の座を静雅に譲ります」

 

「……あいつがちゃんとやると思う? 性格的に見ても誰にするかといったら満場一致で侠がなるわよ」

 

 面倒くさいっ!? 何で自分が音頭みたいなことをしなくちゃいけないんだ!?

 

「はぁ……面倒くさいことになりそうだ……」

 

 自分の溜息の言葉の後に、霧雨が反応した。

 

「宴会が面倒くさいだなんて多分お前が初めてだぜ? もうちょっと前向きに生きろよ。それともあれか? 景気づけに私と弾幕ごっこを──」

 

「はくれーい、自分は何すれば良いー?」

 

「料理をのせるお皿を納屋から取ってきて洗ってちょうだい」

 

「わかったー」

 

「……弾幕ごっこの方が楽だと思うんだけどなぁ……」

 

「魔理沙もシートとか出してきなさーい」

 

「へいへい。わかったぜ」

 

 自分たちは各々の行動に移して宴会の準備をし始めた……。

 

 

 




 ご機嫌霊夢。

 宴会準備会はまだ続きます。

 ではまた。
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