幻想世界に誘われて【完結】   作:鷹崎亜魅夜

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 現実世界で珍回答は自分が生きていた中で見たことがない。
 では本編どうぞ。


二話 『寺子屋での授業』

「ここが寺子屋なのだー」

 

 ルーミアの案内で、少し大きな貫禄のある建物に着いた。その建物を見て思ったことを呟く自分。

 

「そうなのかー。歴史の教科書にみたいだな……。まぁ、とりあえず挨拶はしようかなっと」

 

 扉を開ける前に、ふとした考えにルーミアの方へ体を向ける。そして、鞄からある物を取り出してルーミアの前に差し出す。

 

「そうだルーミア。良かったら残り二つのおにぎりもあげるよ」

 

「ほんとなのかーっ!?」

 

「本当だよ。ただし、まだ食べないこと。上白沢先生の言う通りにすること。わかった?」

 

「わかったーっ! ありがとうなのだーっ!」

 

 おにぎりを嬉しそうに受け取ると、頭に載せるルーミア……落とさないよね?

 

 そんな心配をしつつ、ルーミアは扉を開けた。自分もそれに続く。

 

「おはようなのだー」

 

「失礼します」

 

『ん? 今日はルーミアが最後か──おや、君は──』

 

 中に入ると、昔を感じさせるような教室で、いろんな生徒達が座っている。羽根の生えている生徒だったり、鳥っぽい羽を生やしている生徒、触覚が生えている生徒だったり……中には人間もちゃんといるみたいだ。

 

 黒板の前で立っていた大人の人がこちらに気づいて──上白沢先生がこちらに歩いてやってくる。

 

「君は確か霊夢が預かっている侠だったな。おはよう」

 

「おはようございます。今日はたまたまルーミアに会ったので、そのまま案内してもらって寺子屋に来ました」

 

「会ったのだー」

 

「……ルーミアと……? ちょっとこっちに侠は来てくれないか?」

 

 部屋の奥住の方へ連れてこられる。……何か悪いことでもしただろうか?

 

「あの、何か悪いことしましたか自分?」

 

「いや、そのことじゃなく……ルーミアに食べられそうになったか?」

 

 心配そうに聞いてくる上白沢先生。

 

 ……そういえばルーミアは人食い妖怪だっけ。

 

「いや、そんなことはありませんでしたよ。初めて会ったのは数日前で博麗と一緒でしたし。その時はお腹がすいていたみたいなので、食べ物を分けてあげたんですよ。今回も同じで食べ物があったので、分けたんです。とても自分を食べようとしない、良い子でしたよ?」

 

「……そうなのか? あのルーミアが?」

 

 ちらっと上白沢先生はルーミアに目線を向ける。

 

「多分ですけど、食べ物をくれた人には食べようとしないんじゃないでしょうか? ルーミアの頭に乗ってているおにぎりをあげたら嬉しそうにしてましたし。きっと根は良い子なんですよ。ちゃんとお礼も言っていましたし。ここの教育が良いんですよ」

 

「そうか……ならいいんだ──! もし良かったら侠も授業を受けてみないか?」

 

「授業を、ですか?」

 

 幻想郷での授業か……確かに興味はある。

 

 ここは……保険をかけとくべきかな。

 

「じゃあ、もしよろしければお願いします」

 

「! そうか! じゃあこちらに来てくれ!」

 

 上白沢先生の誘導されて歩いて行く。着いた場所は黒板の前の教壇だった。

 

 教壇に立っている自分を上白沢先生が紹介してくれる。

 

「みんな。今日一緒にお勉強する外来人の辰上侠だ! みんな仲良くするように!」

 

『はーいっ!』

 

「……ふぅん」

 

 みんな各々の反応が返ってくる……何故か胸元に赤のリボンを付けた制服みたいな服を着た羽根を付けた生徒がこちらを見定めているような気がする。

 

 返事を聞いた上白沢先生が自分に近づいてきた。

「さて、侠の席だが……チルノの隣が開いているな。あそこの妖精の席の隣に座ってくれ。そういえば勉強道具はあるか? 無ければ貸すが?」

 

「いえ、持っているので心配なく」

 

「ふむ。そうか。今日は主にやるのは算数だ。もうすぐ授業だから静かにしているようにしておくんだぞ?」

 

「了解です」

 

 空いている席を指さす上白沢先生……妖精なのかな? さっき見定めていたのは。

 

 机は三人掛けになっているので自分は左、真ん中が先生の言っていたチルノ、その隣が大人しそうな妖精。

 

 ……なんか隣に座った瞬間寒くなったような気がする。

 

「そこのキョーってやつっ!」

 

 軽く寒気を感じていたところで、隣に座っているチルノから声をかけられた。

 

「何かよう?」

 

「アンタ、弾幕ごっこ強い?」

 

「弾幕ごっこ? ん〜……ある意味一回だけやったことがあるけど、霧雨に負けたなぁ……。具体的な勝負だと自分の強さって分からないし」

 

「キリサメ……? まぁいいや。ならサイキョーのあたいが直々にキョーの強さを計ってあげるわ! 新参者にアタイの強さを分からせてあげなきゃね!」

 

 何故か勝負を申し込まれた。しかも自分のことを最強って……悪いけど、とてもこの子が最強だと思えない。

 

 でも、もうすぐ授業らしいし。

 

「でも今は静かにしてようね? もう授業だから。上白沢先生に怒られたくないでしょ? 休み時間の時に相手してあげるから」

 

「! じゃあベンキョーが終わった後にアタイの相手をしなさい! わかった!?」

 

『ち、チルノちゃん。もうすぐ授業始まるよ? もう静かにしていた方が良いよ』

 

 少し興奮気味のチルノを宥めようとする隣の妖精(仮)。

 

「そ、そうね……余りうるさくしちゃうとけーね先生から頭突きされちゃうわね……わかった大ちゃん。少し静かにしてる」

 

 ……体罰が頭突きなのか。個性的だ。

 

 ──そして、授業が始まった。

 

 

 

 

 

『チルノ……君の名前をひらがなで書くなら【ちるの】で、君が書いているのは【さるの】ってなってるよ。【ち】と【さ】が逆』

 

『あれ……? そうだっけ……?』

 

 配られたプリント(瓦版)に名前を書いてるときにひらがなを間違えるチルノ。

 

『A君はミカンを三個持っていてそれが九十円で、リンゴを四個持って三百八十円でいくら必要か……わかった! 氷漬けのカエル五匹ね! あたいったら天才ね!』

 

『…………等価交換のつもりなんだろうけど、残念ながら氷漬けのカエルでミカンとリンゴは交換できないんだ。ここはお金でのみ交換できるんだ』

 

『どうして氷漬けのカエルと交換できないの? カエルをいくつかと交換できるものじゃないの?』

 

『深く入ってくるなぁ……そもそも前提条件があるんだよ。つまり前もっての情報でお金のみを要求しているんだよ。その証拠に円って書いてあるでしょ?つまりここではお金じゃないといけないと言うことを示しているんだ。まぁ、仮にこの文章の中に【氷漬けのカエル】と書かれていたらそのことを考えなくちゃいけないけど。その前提条件の下で、お金で計算していくらかと言うことを聞いているんだよ』

 

『そうだったの!?』

 

『そうだったよ!?』

 

『チルノちゃんが……ちゃんとお話を理解できてる!?』

 

『……おぉ。あのチルノに……』

 

 ……寺子屋の勉強は小学生で習うようなことばかりだったが……チルノは頭が悪かった。きっとここにいるのは友達がいるからだろう。必ずクラスには一人は絶対いるタイプだ。

 

 自分は先に問題を解いて、チルノにわかりやすく教えた……。

 




 今回は授業の回。次回は戦闘かも。
 普段のチルノは『魔理沙』と呼んでいるせいか名字を忘れてしまいました。
 いつものチルノって頭が⑨とか言われていますが、EXチルノ(またはロングチルノ?)の場合は頭が良いらしいですが、そこのところはどうなんでしょうか?
 ではまた。
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