三人称視点。
ではどうぞ。
霧の湖。そこで、寺子屋の生徒でもある──チルノ、大妖精、ルーミア、ミスティア、リグルが集まって話していた、良く橙もいるのだが、この日は式神の扱いを八雲藍から教えて貰うということでいない。
チルノが覇気のある声で、今日やる【遊び】について話していた。
「今日は何して遊ぶー?」
「うーん……侠さんから教えて貰った氷鬼は昨日やったばかりだし、他の遊びが良いんじゃないかな?」
「そうなのかー」
最初に意見をしたのは大妖精。彼女の意見に相槌(?)をうつルーミア。次にミスティアは少し不満があるように言う。
「侠も参加出来れば良かったのに……」
「仕方ないよみすちー。侠さんは慧音先生のお手伝いをしているから邪魔するわけにはいかないし」
「そうだけどー……」
そう彼女達は悩むように話をしていたのだが──そこに、瞬間移動をしてきた様にとある人物が現れ、彼女達に話し掛けてくる。
『ん? 何だ先客がいたのか。それで……これは寺子屋の生徒達か』
紅魔館の執事であり、過去に侠がいない間代理で慧音の助手をしていた──本堂静雅。彼はこの霧の湖で鍛錬をしているのだが、チルノ達がいた。一部の人物達は静雅がここで修行をしているのを知っているが、彼は極力他人に見せないようにしている。この場合だと彼は修行が出来ないと悟った。
彼にいち早く話し掛けたのはチルノ。
「あ! キョーの親友! ねぇねぇ、折角だからアンタもアタイ達と遊びなさいよっ! それで今回やる遊びを決めて構わないわ!」
「……オレが決めて良いのか? まぁ、参加しても構わないが──」
彼は一通り、現在いるメンバーを確認した後──
「(……ちょうど良い人数だからマ○オでもやるか。リアルで)」
彼は考えがまとまり、何をやるか説明しはじめる。
「じゃあ、外界であるゲームをリアルでやってみるか。チルノ、ルーミア、ミスティア、リグルがメインの遊びを」
「アタイ達がメインっ!」
「そうなのかー?」
「四人で……?」
「それじゃあ大妖精はどうなるんですか?」
最後に返事をしたリグルの質問。それに彼は答える。
「大妖精は【お姫様】役だ。このメンツで見ると、大妖精が一番当てはまった」
「わ、私が【お姫様】っ!? どうして──?【役】?【お姫様】って何をすれば良いんですか?」
静雅の言う事に照れて恥ずかしがっていたが──我に返り、静雅に詳細を尋ねていた。
そして彼は──大妖精の元へ能力で移動し、肩に担ぐような形に。静雅以外の人物が驚いている中──静雅は発言。
「【お姫様】は大魔王に攫われる役だ! この大魔王──本堂静雅になぁっ!」
大妖精が静雅に担がれて焦っている中、彼は高笑いをしてチルノ達を見ていた。チルノが即座に反応し、怒りを含めた声で牽制しようとする。
「コラーッ! 大ちゃんを離せーっ!」
「五分待っていろ! それまでにステージのボスを配置しておく! 目指す先は紅魔館だ! だが安心しろ。お前さん達四人の実力に合わせてこちらも調整する。頑張れば四人で勝てるようにな! 五分の間に連携の確認をするが良いっ! は〜はっはっは!」
高笑いをしながら静雅は大妖精と共に消えた。チルノ以外の人物達は戸惑うばかり。
「連れて行かれたのかー!?」
「……一応、遊びなんだよね? 私達に合わせるって言っているし……。また外界の遊びなのかな……?」
「……一先ずは、協力していかないといけないみたいだね……。でも、霊夢さんより強いんでしょ? 勝てるかな……?」
最後のリグルの悩むような声に、チルノは断言する。
「アタイ達で大ちゃんを取り戻すわよ! サイキョーのアタイ達ならキョーの親友だって勝てるわ!」
「「(どうしよう、勝てる未来が見えない)」」
「そうなのかー!」
ミスティアとリグルは少し諦めかけている中、ルーミアがチルノの言葉に同調した。さすがに二人の様子を見てか、腹をくくるミスティアとリグル。
「……じゃ、ぼちぼち行きましょ」
「その前に五分ぐらい待たなくちゃ。それで私達のスペルカードを確認しておこう」
四人は輪になって、それぞれの状態を確認し合った……。
「──待ってて大ちゃん! 今助けに行くから!」
四人は確認し合い、五分経ったので四人は紅魔館に向かっていた。チルノが先導で行き、後にルーミア、ミスティア、リグルと続く。
少し移動したのだが──
『──はい、止まりなさいあんた達!』
『ここから先は通行止めよ。この先には行かせないわ』
『……何でサニーとスターはこんな乗り気なの?』
チルノ達の前に三人の妖精が立ちはだかった。最初に止まれと指示した妖精は白いカチューシャをしており、小さいツインテール。服は赤と白で構成されており、背中には大きな赤いリボン。
通行止めと言った妖精は腰まで長い長髪。前髪は一直線で切られて整っており、目立つような青いリボンがアクセサリーとしてある。こちらは青と白で構成されている服。背中には青いリボン。
二人の妖精に疑問を持っている風に言った妖精は、白い帽子の横に黒い小さなリボンがある帽子を被っており、髪の毛のもみあげと後ろ髪は縦ロール。この妖精の服は白と黒で構成されており、背中には黒いリボンがあった。
チルノは特にその三妖精に見覚えがあるらしく、声をかけた。
「あっ! 確か──【まぬけ】に【あほ】に【とんま】!」
「「「【バカ】に言われたくないわよ!?」」」
……無論、チルノの言った事は名前では無い。順にサニーミルク、スターサファイア、ルナチャイルドである。
彼女達三人もチルノに罵倒を返すが、何故かチルノは誇るかのようにいう。
「アタイ、バカじゃないもんねー♪ キョーから教えて貰って、問題をちゃんと解けるようになってきてるんだから!」
「私もー」
「侠って結構教え方うまいわよね……」
「まぁ、私達が今まで理解していなかったという事もあるんだろうけど──それはともかく。どうして君達が通せん坊を?」
寺子屋四人組は話していたが、リグルが本題について切り出すと、サニーミルク──通称サニーが最初に答えた。
「私達は何かヘアピンをした男に頼まれたのよ! 四人組が来たら戦えって!」
「……侠の親友が? よくあなた達が引き受けたわね?」
ミスティアの疑問に、スターサファイア──愛称であるスターが説明。
「尤も、最初は断ったけどね。それでその男──本堂静雅だったかしら? 私達三人に弾幕ごっこで『勝者の申し入れを受け入れる』という事で戦ったんだけど……何時の間にか負けていたわ。本当にどうしてかわからないけど……」
「そうなのかー」
本当に理解しているのかわからないが、ルーミアは相槌。しかし、ルナチャイルド──ルナは腑に落ちない様子で考えを整理していたが──
「(それで……そいつの言う通り、この四人に立ちはだかっているけど……何かスターがいつも読んでいる新聞であの男の記事を見たような記憶があるのよね……それで。もし四人を止めることに成功したら──『出来るだけの願いは叶えてやる』って言っていたけど……まぁ、勝てばいい話よね!)」
考えが整理し終わり、ルナ達は戦闘態勢に入るが──それはチルノ達も同じ。
「アンタ達には負ける気がしないわ! 皆、アタイ達のこんびねーしょんをみせてやるわよ!」
「「「おー!」」」
そして、最初の戦いが始まった……。
一方。紅魔館で静雅は人を集めて話をしていた。
「──てなワケで、紅魔館を使って遊びたいと思う。くだらないと思うかもしれないが……生徒達の良い教訓にもなる。協力してくれるとありがたい」
静雅はこの場にいる人物──レミリア、フラン、咲夜、美鈴、パチュリー、小悪魔、そして連れてこられた大妖精。彼女達に概要を話していた。
その中、こちらに向かってくるだろう四人と大きく関わっている人物である大妖精は、恐る恐る静雅に確認をとる。
「あの……大丈夫なんですか? 紅魔館の当主様の意見だと許可が下りないような気がするんですが……?」
「心配することはねぇよ。だってほら──」
静雅の視線を向けた先には──目を輝かせているフランが。そして嬉しそうに彼女は言う。
「チルノちゃん達が来るの!? 楽しみ〜♪」
第三者から見ても、彼女達の来訪を楽しみにしている。そして、彼女が寺子屋に通い始めてから出来た友達だ。
それを──無下にするレミリアではない。
「はぁ……仕方ないわね。静雅、フランのお友達の為にやってあげるわよ」
「サンキューレミリア嬢。助かる」
「(……え? 噂で聞くと、レミリアさんはプライドが高いって聞いたことがあるけど……結構寛大?)」
大妖精から見ると、今の光景はかなり意外過ぎたらしい。
そんな彼女をよそに、静雅は注意点を言う。
「それで、手加減してくれ。目的はあの四人は大妖精を攫ったオレを倒す事だからな。咲夜達はともかく……レミリア嬢とフラン嬢はオレの能力で制限つけるからな。そのままにしておくと一方的なオーバーキルの未来が見える」
「……私に負けろと?」
さすがにレミリアのプライドからか、少し怒りの含めた声で静雅に言ったが……静雅は何ともないように代案を言う。
「レミリア嬢が参加しなければ代わりに侠を代役にする。紅魔館で一人だけぽつんとしてもいいなら別だが──妹や従者達が楽しそうな風景の中で【仲間はずれ】でも良いならそれでも良いが?」
「……!」
静雅の言葉で若干レミリアは揺らいだ。妹の友人を呼ぶと許可したのにも関わらず、その姉がいないのはどうかと。そして何より──自分だけがそういう行動をとろうとしている事に疎外感を覚えた。
レミリアの重苦しい表情に──妹であるフランは、無邪気に誘う。
「お姉様も一緒に遊ぼうよ!」
「……………………あぁっ、もう! 好きにすれば良いじゃない!」
紅魔館の主、レミリアが折れた。大妖精以外の紅魔館住民は微笑ましそうにしているが。
そしてレミリアの許可も下りたので、静雅は行動を促した。
「良しっ! じゃあ各自ポジションについてくれ! そろそろ頼んでいた奴らがやられるところだろうからな!」
静雅の言葉に、各々活動に移した……。
静雅達は行動している頃、チルノ達はというと──
「アンタ達たいしたことないわね! アタイ達のこんびねーしょんは強いんだから!」
「そうなのだー!」
──寺子屋四人組が勝った。満身創痍にちかい三人の妖精。その中、三人は悔しそうに言う。
「まさか私達がやられるなんて……」
「やっぱり、一人の違いは大きいわね……」
「というより何でよ? チルノは私達の弾幕を凍らせてくるし……」
「それ? キョーに教えて貰った」
「「「誰その人!?」」」
平然と言ったチルノの言葉に三妖精はツッコムが……ミスティアとリグルは納得したような表情を見せる。
「そういえば侠ってチルノと同じ系統の能力使えるんだったわね……」
「段々とチルノって実力つけていくよね……」
「そーよ! それでキョーと『アタイの能力がよりサイキョーになるか』って聞いたら、『弾幕を凍らせれば良いんじゃない?』って!」
誇るようにチルノは言っていたが、ルーミアは行動を促す。
「紅魔館に行かなくて良いのかー?」
「そうだった! じゃあ皆、行くわよ!」
チルノ達は、紅魔館に向かっていった……。
〜戦闘の過程を飛ばします〜
『──静雅さんの言う通りに、来ましたか……。ここは通しませんよー(棒読み)』
「門番なんてラクショーよ!」
『この先には行かせません。こぁー(棒読み)』
「皆の力を合わせて行くのだー!」
『静雅の相手になるか見てあげるわ。むきゅー(棒読み)』
「(すごい棒読み……)」
『えっと……私を倒せなきゃこれから先に進めないわよ?』
「(あ、結構丁寧)」
『フフフ……紅魔館の主、レミリア・スカーレットよ。ネズミたちは私の手によって追い出させるわ』
「あ、フランちゃんのお姉ちゃん!」
「ついにここまで来たのかー!」
「(……何か私達で今までの人を倒せたのか不思議なんだけど……?)」
「(多分、手加減しているんだよね。そうじゃないと勝てないし)」
『あ、皆! ここまで来てくれたんだ!』
「フランちゃん! もしかしてフランちゃんとも戦うの!?」
『そうだよ! 静雅に力の制限を掛けられちゃっているけど……いっぱい遊ぼうね♪』
「遊ぶのかー?」
『うん。私を倒したら、静雅がこの先で待ってるよ。大ちゃんも大丈夫だから心配しないでね』
「ようやく、ここまで来たのね……」
『それで四人っていうことで──禁忌【フォーオブアカインド】!』
「! 四人に増えた!?」
『『『『これで四対四だから──ちゃんと遊べるね♪』』』』
彼女達は数々の紅魔館住民を倒し。疲労の状態も激しいがようやく──本堂静雅の前にたどり着いた。彼女達の様子を見て、機嫌がよさそうにする静雅。
「はっはっは! ようやく来たか! このゲームのラスボスの本堂静雅だ! お前達が来るのを待っていたぞ!」
「くっ……大ちゃんを返せー!」
「返すのだー!」
「……ねぇ、これってやばくない?」
「こっちは結構疲れているけど、向こうは万全。こっちがかなり不利だよ……」
最後のリグルの呟きに、静雅は納得の表情を見せる。
「あぁ、そうか。ラスボス前とかは体力回復イベントが多数あるな。○リオでも孔明ブ○ックはあるし。じゃあ一先ず回復させるか」
静雅は能力で消えたかと思えば──チルノから順番に、肩を叩いていく。叩かれた四人の表情が一変。
「! 何だか力が湧いてきた!」
「これならいけるー!」
「まさかだと思うけど……侠の親友の能力!?」
「でも何で叩かれて回復出来るんだろう……?」
彼女達は元気になっていく二人、疑問を持つ二人などそれぞれの反応を見せるが──静雅は手に槍を出現させて構えながら、行動を促した。
「これでフェア──というよりはそっちの方が有利か。だけどな──こんな不利な状況でもオレは能力無しで勝ってみせる!」
静雅の宣言と共に、最後の弾幕ごっこが始まった……。
遊びの発端者である静雅は、まず手元から弾幕を放つ。それを確認したチルノは前に出て──
「アタイが弾幕を凍らせるから、皆は攻撃して!」
「「「わかった(のだー)!」」」
チルノが弾幕を凍らせて無効にしている間、ルーミア、ミスティア、リグルは三方に散り、弾幕を放つ。弾幕を凍らせて無力化したチルノも攻撃に加わるが……静雅は走り回り、槍で弾幕をはじきながら一点集中されないように動く。
「中々のコンビネーションだ。この中で一番厄介なのは──チルノか。遠距離攻撃を無効にするお前さんから倒す!」
「アタイを舐めない事ね!」
静雅はスペルカードを取り出し、宣言使用としたが──それよりも、チルノに向かって移動していたリグルが先に宣言。
「蠢符【リトルバグストーム】!」
最初は小さな円球状の弾幕が放たれ、その後は少し大きめの弾幕が交差するように静雅を襲う。静雅はチルノに向かってスペルカードを宣言したかったが──変更し、リグルに体の向きを変えて宣言する。
「狂符【確率事変】!」
速度が遅い、多数の弾幕が静雅の手から放たれたが──移動する方向は変わらないが、弾幕の速さが速くなったり、急に遅くなる。それぞれの弾幕の動くタイミングが違うのもあり、弾幕が来るタイミングを狂わせるような攻撃だ。
静雅の放った攻撃をリグルは相殺しながら、彼女は懸命に弾幕を躱そうとする。
「う……タイミングが計りずらい!」
「ふはははっ! そのまま被弾すると良い──」
『──夜盲【夜雀の歌】!』
そこに、ミスティアがスペルカードを宣言した。彼女の宣言でチルノ、ルーミア、リグルは耳を塞ぐ。三人が耳を塞いだ事を確認したミスティアは歌いながら弾幕を繰り出した。
彼は何故、ミスティアを除く三人が耳を塞いだのかわからなかったが──その理由を、今理解した。
「(──!? 視界が……急に暗く!?)」
そう。彼の視界が徐々に暗くなっていく──否、鳥目になっていく。彼女は夜雀の妖怪。歌で人を狂わせて、聞いている人物を鳥目にしていく。彼はミスティアの能力を知らない。そして三人は被害に遭わないように耳を塞いでいた。
視界の制限で、静雅はうまく弾幕を当てる事が出来ない。ましてや、近距離になってようやく相手の放った弾幕を把握できる。彼は避ける事を専念していたのだが──ミスティアはそれを見過ごさない。彼女は手の動きを合わせてルーミアに合図する。
「今よルーミア! スペルカードの宣言と共に能力も使って!」
「わかったー! 夜符【ナイトバード】!」
ミスティアは歌い続け、ルーミアはスペルカードを宣言。本来ならば鞭のように交差する弾幕なのだが……彼の視界には突然やってくる弾幕。それに加え、ルーミアの【闇を操る程度の能力】で、同時に闇の靄も一緒に放たれていた。ただでさえ静雅の視界は鳥目になっているのにも関わらず、弾幕を隠す一種の影。ミスティアの能力とルーミアの能力の相性が良すぎた。静雅は被弾し続ける。
「ぐっ!? 能力の併用か!? ここまでコンビネーションが良いとは──」
「「「チルノ!」」」
「皆ありがとー! 後はアタイに任せなさい──氷塊【グレートクラッシャー】ッ!」
ミスティアは歌うのを止め、ルーミアとリグルは弾幕を放ち続ける。ようやく、彼の視界が戻ってきている時に見たのは──バカでかい氷をハンマーのようにして振りかぶっていたチルノの姿。
「──ちょっ!? それはシャレにならん──」
「これでトドメよーっ!!」
「まさかここまでやるとは──(ピチューン)」
──こうして、四人による共闘で静雅を倒した……。
「大ちゃん! 助けに来たわよ! 怪我は無いっ?」
「たどり着いたのだー!」
「……まさか、勝てるだなんて思ってなかった……」
「まぁ、『能力無し』って言っていたからかもしれないけど……達成感みたいのはあるね」
四人は隅で待機していた大妖精に近寄り、勝利の喜びを分け与えていた。実は戦いを見ていた大妖精は本当に感心した様子で四人に話しかける。
「皆、凄いね! 静雅さんは霊夢さんを苦戦させた人なのに……勝っちゃうなんて!」
「…………あれ? 大ちゃん。もしかして──今のアタイ達って霊夢より強いの!?」
「そ、それは違うんじゃないかなぁ……? 仮にも、霊夢さんは確か負けていなかったはずだし……。それに、相性の問題もあったと思うよ? 静雅さんはチルノちゃん達の能力とか知らなかったみたいだし」
大妖精はチルノの言葉を訂正していたところに……静雅は復活して、五人を祝うように話し掛けた。
「おめでとうお前さん達。今日は楽しんで貰えたか? そしてオレ達に仮にも勝ったご褒美として──咲夜がおやつを作ってくれたぞ! 後は食べて騒げ!」
「おやつあるの!? じゃあ食べに行くわよ皆!」
「食べるー♪」
「何だか、疲れちゃったのもあるけど──皆でここまで協力したのは初めてかも……」
「じゃあ、一先ず好意に甘えようよ。私も少しお腹すいちゃったし」
「それじゃあ静雅さん、お言葉に甘えて失礼します」
静雅は寺子屋の生徒達をロビーまで案内、紅魔館住民と一緒に騒いだ……。
後日。チルノは静雅に『誰に勝ったことがある?』と聞いて、彼の答えは『魔理沙に連勝中だぞ』と言い、チルノは魔理沙を呼び止めて弾幕ごっこをしていた。
だが──
『──流光【シューティングエコー】!』
「う──(ピチューン)」
──結果は魔理沙の勝ちだった。圧勝ではなかったが、魔理沙にはそれなりの余裕が見える。
「最近、腕を上げてきたのは確かみたいだが、まだそんな実力じゃ私には勝てないぜ?」
彼女は自慢げに言ったが──チルノはある事を言いながら悔しそうに言った。
「くっそーっ! シズマサには勝てたから魔理沙にも勝てると思ったのにーっ!」
「……………………はぁっ!? おま、お前が静雅に勝っただって!? 冗談にしては質が悪すぎるぜっ!?」
突然、最近の目標の人物に勝てたと聞いて焦るようにいう魔理沙。だが、チルノは平然に言う。
「え? 勝ったよ? 大ちゃん達に聞いたら答えてくれるよ。大ちゃんは私達が勝った瞬間とか全部見てたんだから!」
──その日、直接本人に尋ねて「本当だぞ」と言われた魔理沙は軽く数時間落ち込んだ……。
嘘は言ってない。よく読んでみると。
これにて閑話1は終わりです。次からは本編を進める意味合いの共通章に移ります。
ではまた。