幻想世界に誘われて【完結】   作:鷹崎亜魅夜

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 ※仮にも義妹です。
 三人称視点。
 では本編どうぞ。


五話 『ゲーム』②

「……最初に引いといてなんだけど、私が王様なのよね……どうしてか」

 

「咲夜さんですか。ではどのような指示を?」

 

 今度引いたのは妖夢の言う通りで咲夜だった。命令する内容を考え……彼女は発言する。

 

「まぁ、静雅の番号が解ればこの状態が終わるんだけど……この命令を言えば終わる事だし。私と同じ恥ずかしさを知って貰おうかしら? 8番が二つ先の命令まで5番の膝の上に収まるという事で」

 

「あうっ!? 8番は私だよ!?」

 

 番号を指摘されて諏訪子は反応した。その様子を見て神奈子は彼女に話しかける。

 

「諏訪子か……良かったな。逆じゃなくて」

 

「……逆に神奈子が8番じゃなくて良かったね……」

 

「それはそれで面白いと思うがな」

 

「……? 何で5番の奴は名乗り出て来ないだぜ?」

 

 二人の会話の後個人的な意見を言った静雅はともかく、魔理沙が残りの該当番号の人物を探していると……侠が霊夢に悩みかけるように話しかけたが──

 

「…………ねぇ、博麗」

 

「何よ、侠──ってあんたまさか!?」

 

「うん……どうして自分に当たる頻度が多いんだろうね?」

 

「あんた私が言うのもなんだけど当たり過ぎよ!?」

 

「また侠君ですか!? そ、それにお相手が諏訪子様……」

 

「(早苗ー……そんな羨ましい目で見ないでー……本当なら代わってあげたいんだよー……)」

 

 かなりの頻度で侠が指名されるのに驚愕する霊夢(まぁ本人も命令したのだか)。命令内容とそれぞれの人物の組み合わせの所為か、早苗は諏訪子に意味ありげな視線を送っていた。

 

 だが……かなりの頻度で当たっている侠はというと。

 

「……当たっちゃったものはしょうがないか。洩矢さん、失礼ですがこちらに来ていただけますか?」

 

「えっ!? 躊躇い無し!?」

 

「……侠さん。まさかだと思いますが、また義妹(いもうと)さんが……?」

 

 デジャヴのような侠の行動に妖夢は疑問を覚え、侠に問いかけてみたところ……侠は肯定するように言った。

 

「陽花は自分が座ってテレビ──まぁ座ってゆっくりしていたらよく自分の目の前に来て背もたれにしたりとかで」

 

「……侠、お前義妹(いもうと)に甘くないか? 普通なら注意とかするもんだろ?」

 

「注意しても一向にやめないから諦めた」

 

「いや、そこは諦めるなよ……」

 

 魔理沙の質問にあっさりと答えた侠。そんな侠に呆れるように魔理沙は言う。

 

 侠の義理の妹の陽花をよく知っている静雅は──第三者にとっては驚愕する内容を口にした。

 

「陽花は欲望に忠実だからな。侠が一人で風呂に入っている時に特攻してくるぐらいだし」

 

『えっ(はっ)!?』

 

「正直、本格的に陽花を教育した方が良いか悩んでいるんだよね……」

 

 ものすごいカミングアウトされた侠はそれにも関わらず、悩むようにして言っているがそんな気にしていないようにも見て受け取れる。そんな侠の態度を見てか早苗は焦りながらも侠に話しかけた。

 

「侠君流石にそれは兄妹としてのボーダーラインを超えてますよっ!? もしも【間違い】が起こったらどうするんですか!?」

 

「大丈夫大丈夫。向こうが自分を異性の対象と見ても自分は妹として見ているからね」

 

「妹が兄に恋愛感情を持っている事が大問題だよ!?」

 

 さらにカミングアウトを本人の口から飛び出る。その事に諏訪子は驚きを隠せない。

 

 一応聞きたいことがあるのか、今度は霊夢は侠に話しかける。

 

「……侠。一応聞いておきたいんだけど、あんたの義妹(いもうと)の年ってどれくらいよ?」

 

「博麗と変わらないぐらいかな?」

 

「年近いだろう!? それなのにそういう関係が続いているのか!?」

 

「……義父さんの言うとおり兄として接して甘やかした結果……世間でいうブラコンになった。その事については後悔している」

 

「……義兄(あに)として接してもそんな事になったってある意味皮肉ね……」

 

 神奈子は侠の言ったことに驚愕してさらに問いかけるが、今の現状になったことを悔やんでいると言う侠。関係が特殊な関係の為か、同情するかのように咲夜は言った。

 

「ダメですよ侠君! 実の妹さんとそういう関係を続けるなんて──」

 

 早苗が再び侠と陽花の関係について注意をしようとしたところ……守矢神社に人々はもしかしたら勘違いしているのではないかと妖夢は思い、守矢神社の人々に改めて侠と陽花の関係について言う。

 

「……侠さんと陽花さんは【義理】の兄妹ですよ?」

 

「「「……え?」」」

 

「そう言えば東風谷達には言ってなかったね。自分は確かに【辰上】の人間なんだけど、本当の両親が先祖返りを隠すために【身元不明】の【拾われ子】として扱う必要があったんだよ。だから自分は養子扱い。陽花とは親戚だけど、直接的な血の繋がりは無いよ」

 

 妖夢の言葉に言葉が詰まる守矢神社の神々。それを補足するように侠はざっと家族事情について説明した。彼の説明し終わった後に、で神奈子が焦るかのように侠に話しかける。

 

「それは合法的に結婚出来るという事じゃないかっ!?」

 

「そうですが、義父さんからさっさ言った通り【兄】として過ごすように言われているのでそういう対象には見ていませんから」

 

「……相変わらず改めて聞いてみると壮絶な人生だぜ……」

 

 改めて魔理沙は侠の人生について考えていたか、静雅は本題についての話題、王様ゲームの話に戻す。

 

「話が随分ずれたが祟り神様は侠の膝に収まるんだろ? さっさと命令に移行したらどうだ?(さらに言うなら陽花だけが義理である事は知らないんだが、これは黙っておこう……)」

 

「あーうー……わかったよ……」

 

 諏訪子は観念するようにして移動し、侠の膝の上に収まった。侠は胡座(あぐら)にして収まる形にして座っている。

 

 彼女が乗って来たのに対して侠は一言。

 

「……洩矢さん、随分軽いですね?」

 

「まぁそれで重いとか言われたらショックだよ(……侠の御柱が大きくなる気配を感じない。それはショックだな──)」

 

 言葉の裏腹に、そんなことを探っていた諏訪子だったが──

 

「「「…………」」」

 

「(──凄い早苗と霊夢と妖夢の視線を感じる……!)」

 

 状況が状況のため、一部の人物達から視線を集めることになった。

 

 そして魔理沙同様に──咲夜も侠の事について振り返る。

 

 

 

 

 

「(……私は静雅から侠の事を教えて貰ったけど──何時、彼の事を【呼べる】ようになるのかしら……?)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……正直もっと咲夜の膝枕で寝たかった」

 

「はいはい。それで今回の王様は誰なのかしら?」

 

 少し不満げそうにしながら、神奈子の命令が終わったので静雅は普通に座り始めた。宥めるように咲夜は静雅に言った後、誰が王様なのか問いかける。

 

 そして、ゆっくりと咲夜の隣にいた──魂魄妖夢が挙手した。

 

「……私、ですね」

 

「へぇ。じゃあさっさと命令したら?」

 

「霊夢さん……そんな事言われても神奈子さんの言うとおりすぐには思いつかないんですよ……」

 

「だろう? まぁ長考し過ぎるのはアレだが、少し考えると良い」

 

「そうですね……」

 

 霊夢は早く行動を促したが、あたると思っていなかったのかまだ考えていなかった妖夢。先ほど同じ立場だった所為か、神奈子は彼女に同調した。

 

 そして少しの間妖夢が考え……納得したかのような表情に反応して、早苗は妖夢に問いかけた。

 

「どういう命令にするか思いついたのですか?」

 

「はい……一応確認をしておきたいんですが、私自身も含めてもよろしいんですよね?」

 

「はい! 大丈夫ですよ!」

 

「それなら──後日、組み手か弾幕ごっこの相手を8番の方にやってもらいたいのです」

 

「……随分と真面目な命令が出たな……」

 

 妖夢の命令に、逆に反応に困っている静雅が呟くように言う。彼女は自分の思っていることを言う。

 

「そろそろ自主練習ではなく、本格的な実践をしたいと思いまして。ここにいる方々は名前の通った実力者ですし、それぞれの戦い方も違いますので一つの経験になるかと」

 

「妖夢は真面目過ぎるぜ……で、誰なんだ?」

 

 真面目過ぎる彼女の性格からか苦笑いしながら魔理沙は再び誰が該当番号を探している時──またもや──

 

「…………また自分だね」

 

「侠当たり過ぎよ!? あんたどうしてそんな当てられるの!?」

 

「……運の神様に好かれているか、嫌われているかわからない……」

 

 かなりの頻度の所為か呟くように言った侠だが……現状確認の意味で静雅はある事を言った。

 

「信じられるか? ここにいる面子の半分以上は神の分類もあるんだぞ……?」←荒人神

 

「……今更ですが私も本堂さんの発言に今気づきました……」←人間(現人神)

 

「9人中5人は確かにそうだな……」←軍神

 

「侠も人間といえど、龍神でもあるからね~」←祟り神

 

「本来ならご先祖様ですが、一心同体なのでそうなってしまうのだろうか……?」人間(龍神の先祖返り)

 

「……一種の神々の対談だよな、これ……」←人間(魔法使い)

 

「何だか私達が場違いに思えてきたわね……」←人間(メイド)

 

「だから何? 幻想郷なんだからそんな事気にしなくて良いじゃない。そもそも侠は事情はともかく人間でしょうよ」←人間(巫女)

 

「(侠さんに当たってくれたら良いなと思っていましたが……本当に当たったのですか!?)」←半身半霊

 

 ……尚、一番驚いているのは妖夢だったりする。彼女は侠に当てることは考えていなく、本当に当たったら嬉しい程度の事だった。それで侠本人に当たって彼女は胸の内が温かくなっているように感じている。

 

 妖夢の命令に思い出したかのように侠は、ある命令を先にしていた霊夢に問いかけた。

 

「あ、でも博麗の命令もあるか──そうか。博麗神社でやれば良いのかな? 博麗、それなら大丈夫?」

 

「……それだったら別に良いわ」

 

「だって魂魄。それで何時ぐらいに?」

 

「そうですね……それでは二日後の正午過ぎで良いですか?」

 

「わかった。正午過ぎだね。私用が入らない限りその日で」

 

「はい! わかりました♪」

 

 霊夢の承諾を得て、予定ができた妖夢。本来ならハンカチを返しに行った時に組手を申し込もうとしたが、そんな空気ではなく申し込むことが出来なかったのでこれほど嬉しいことはなかったようで、声が弾んでいるようにも聞こえた。

 

「(……うぅ。そろそろ侠君と何かイベントが欲しいです……)」

 

 

 

 




 ……何故過去の擬似人気投票で当時本編未登場キャラの陽花が、静雅と同率一位だったのか私はかなり気になる疑問である。

 ではまた。
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